異邦の13人ーThe 13 of Etranzeー

ロン・インディー

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1章1部 プロローグ編

第五話 家政婦のモルジアナ

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「僕ら兄弟揃ってお金には少し欲が強くてね。カシム行くよ。」
 そう言うった語部優はアリババらと共に山を降り始めた。
 するとカシムは語部優らに思い出したかのように言う。
「あ、洞窟に忘れ物してきちゃった。」
「え?忘れ物。」
「すぐ戻る。先に帰っててくれないか?僕の家に待って!」
 そう言ってカシムは駆けるように走って行った。アリババは語部優に言った。
「すぐに来るさ。兄は嘘はつかない人間だ。見にも慣れてるし安心して兄さんの家に戻ってろうか。」
「ああ、うん。」
 語部優は若干アリババの嘘はつかない人間と言う言葉にあんまり安心できず、不安だけが胸の中に漂っていた。しかし、語部優はアリババの言葉を信じてカシムの家に行った。
「ここ兄カシムの家だよ。」
「うわー。すごい立派な家だ…」
 語部優の目の前に現れたのは立派な白色の豪邸だった。アリババは立派な豪邸の門地扉を叩く。
 コンコン。「失礼します。カシムの弟のアリババです。」
 すると豪邸の中から一人の美女が出てきた。服装は青色のサリーのような服をまとい髪は黒のカールのかかったロングヘアで褐色肌で靴は履いていなかった。
「こんにちはモルジアナさん。」
「アリババさんこんにちは。あれ?お隣にいらっしゃるのはどちら様?」
「この方は今は異邦人とよんでいるけど名前は…」
「語部優です。よろしくお願いします。」
 アリババから名前を言えと言わんばかりのの振りと目線に自己紹介並びにご挨拶をして頭を深く下げた。
「ご丁寧に。もう既にアリババさんから名前言ったのでもうお察しかもしれませんが自己紹介をさせて頂きます。私はモルジアナ、この家で家政婦兼掃除係をさせてもらっています。」
 そしてモルジアナは周りをキョロキョロと見て「カシムさま?」と不安げに語部優らに聞いた。
「心配なく。兄は忘れ物を取りに行っていて直に戻りますよ。」
 それを聞いたモルジアナは少し安堵した様子で肩をなでおろして言った。
「よかった。あのよろしければ中でデーツのチャイでも。」
「デーツのチャイ?」
 語部優はチャイと聞いてモルジアナらに聞いた。
「デーツのチャイはデーツのチャイだよ。」
「デーツのチャイて何?!」
 そしてモルジアナはデーツのチャイとは何かを語部優に教えるため裏庭へ連れてってもらった。白色の豪邸、細通路に水路が引かれた通りを水の流れるせせらぎを聴きながら歩いていると三本の木が植えてあった。
「これがデーツチャイの原料のナツメヤシの木です。」
 モルジアナが木に指を指して行った。
「これがデーツの木。」
 語部優は木を見上げて呟いた。するとアリババが後ろを振り向き名前を呼んだ。
「兄さんお帰り!」
 語部優らの目の前に現れたのは忘れ物を取りに行っていたカシムがロバを連れて戻ってきた。
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