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1章 始まりの街
8話 読破
しおりを挟むあれから1ヶ月の月日が経過し
俺の人生のバイブル「最強への道」を読み進め、最後まで乗り越える事が出来た。
しかし、この「最強への道」は1冊完結では無かったようで、最後のページに
"最後までやり遂げた者よ。よくやった。
これで今の君はまさしく戦士と呼ぶに相応しい存在になっているだろう。だが、まだ最強へと至るには序盤も序盤。
小学生だ!だが君はもう既に最強への道を歩み始めた。君の心が折れない限り最強への道は切り開かれるだろう。では、第2部で会おう!"
うーん、作者はかなり馬鹿なのだろう。
小学生だ!の部分なんて訳が分からない。
だが2部って何を教えるというんだろうか。
後、第2部がどこにあるかも分からない。
隣街の図書館に行けばあるだろうか?
何だが探さないといけないという気持ちになってくるのは、俺の心があのマゾなトレーニングに依存しちゃってるのか?
なんて、あるわけないか
大きな図書館といえば、隣の街というか市になるから結構な距離がある。
だが、思いたったら行動だ。
俺は食料品や道具を摘んだ荷車を引きながら向かう事に
車で40分だから、荷車を引きながらの徒歩ならば半日程度はかかるだろう。余裕を見ながら気長に行くか
「それにしても暑いなぁ…」
こんな世界になった当初は肌寒かった気温も今ではぐんぐんと上昇し、かなり暑い。
涼しい服がほしいな
そこで俺は気づいた。
確かユニシロが途中の道にあったような
ユニシロは俺の全身をコーデする最高ファッションメーカーだ。
えーと、確かに国道沿いだがら、、、
「あ、見えたな」
見慣れたマークの看板が見える。
だが、相変わらず人の姿は全くない。
とりあえず、下着類が欲しいな。
ちなみに今着てる黒い消防服の下はユニシロの速乾下着だ。
必ずゲットしなければ、俺は強い想い共にユニシロの建物に向かった。
「……いるな」
漂う獣臭さと肌のピリつく感覚
奴らがいる……
俺はナイフを構えて、ユニシロの建物の入り口に近づく
通常はショーウィンドウで中が見えるはずだが、棚や車のドアなどによって覆われており、中が見えない
以前に隠れていた人達が立て籠もる為にやったのか?それとも奴ら化け物、いや魔物か、がやったのか?
だが気配的に人はいない可能性が高い
うーん、どうしようか……
中の服を見たいけど、奴らがいっぱいいるだろうし
俺は考えた。
よし、これしかないな!
俺はある物を荷車から取り出した。
幼い頃よく遊んだもので、俺にとっては馴染みあるものだ。
それは……爆竹だ!
近所のドンキンホーテから持ってきたアイテムの一つだ
俺はそれに火をつけ、建物の隙間から投げ入れた。
鳴り響く爆音……やっぱりうるさいな
外でこの音ならば中はどうなってんだろうな
無意識に頬が釣り上がる。
ちょっと面白いな
さぁ……出てこい俺のユニシロに巣食うゴブリン共よ
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