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69:知らぬ間の子供達の成長
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カールは軽やかな足取りで丘を上っていた。約半年の航海から戻ったばかりである。今日は世間一般的には休日で、セガールも今日は休みだった。
家に帰れば、家族皆がいる。早く3人に会いたくて、カールは小走りで家へと向かった。
初夏を過ぎ、もう夏本番という感じになってきている。日差しは強いが、心地よい風が吹いているので、そんなに暑くはない。
家の近くに来ると、庭に3人の姿が見えた。どうやら庭の草むしりをしているようである。
カールは軽やかな足取りで庭に行き、カールに気づいた3人に手を振って駆け寄った。
「ただいまー!」
「おかえりー!お父さん!」
「お父さんだぁ!おかえりー!」
「おかえり。カール」
嬉しそうな顔でシェリーとリディオが抱きついてきたので、むぎゅっと2人をまとめて抱きしめると、次の瞬間、2人が勢いよく離れていった。
「「くっさ!」」
「はははっ。風呂に入ってないからね!」
「おかえり。カール」
「ただいまです。セガールさん」
カールは近寄ってきたセガールを抱き寄せて、唇に触れるだけのキスをすると、セガールの形のいい鼻を軽く摘んだ。
「鼻呼吸しましょうよ」
「臭いから嫌だ。とっとと風呂に入ってこい」
「ひでぇ!」
「しょうがないわよ。目に染みる臭さだもん」
「お父さん。くしゃい」
「えー。じゃあ、今すぐシャワー浴びてきます」
「そうしろ」
3人の反応に若干傷つくが、臭いのは本当なので、仕方がない。カールは急いで家の中に入り、部屋に着替えを取りに行って、風呂場へ駆け込んだ。潮風でパリパリパサパサになっている頭や垢が溜まっている身体を2回洗うと、久しぶりにサッパリした。寄港先くらいでしか、まともに風呂に入れないので、どうしたって臭くなる。船乗りの悲しい性である。
脱衣場で身体を拭いていると、セガールがやって来た。カールの身体を眺めて、セガールがうんと頷いた。
「派手な怪我はしてないな」
「はい。掠り傷程度で、もう治ってます」
「それならいい。他の者は?」
「何人か重傷者がいますけど、皆、治れば復帰できる程度の怪我でした。海賊船とは何回か遭遇しましたけど、船も俺達もそれなりに無事に済みました」
「そうか。お疲れ。改めて、おかえり」
「ただいまです」
セガールが嬉しそうに微笑んだ。カールは全裸のままセガールに抱きつき、再びセガールの唇にキスをした。久しぶりのセガールの体温とほんのり香る汗の匂いにムラムラするが、ぐっと我慢である。まだ昼間だ。夜にいっぱいキスをして、セックスをしようと思いながら、カールはぐりぐりとセガールの肩に額を擦りつけた。
服を着て、汚れ物を魔導洗濯機に突っ込んでから洗剤を少し多めに入れ、スイッチを押す。ごぅんごぅんと魔導洗濯機が動き出すのを確認してから、セガールと一緒に脱衣場を出た。
草むしりがまだ途中だったので、カールも一緒に草むしりをやる。匂いチェックをした後で、子供達が改めて抱きついてきたので、2人まとめて、むぎゅーっと抱きしめ、2人の頬にキスをした。
わいわいとお喋りをしながら草むしりをやり、後片付けまで終わる頃には、午後のお茶の時間を少し過ぎた時間になっていた。
汗をかいたので、順番にシャワーを浴びてから、大人には珈琲を、子供達には冷たいミルクを用意して、優雅なおやつの時間の始まりである。
アンナに教えてもらったというお菓子屋の美味しいマドレーヌを食べながら、会えなかった日々を埋めるように、わいわいとお喋りをする。
カールはシェリーがリールと恋人になったと聞いて、満面の笑みを浮かべて、テーブル越しにシェリーとハイタッチをした。
「やったじゃーん!おめでとう!シェリー!」
「ありがと!キスは成人するまでお預けだけどね」
「流石リール君。常識人だなぁ」
「えー!キスくらい別にいいじゃない」
「まぁまぁ。成人する楽しみができるじゃない。あと3年しかないしね」
「言われてみればそうね。3年かぁ。長いわ」
「きっとあっという間に過ぎるよ」
「そうかしら。あ、リディー。お父さんに見せたいものがあるんでしょ」
「うん!持ってくる!」
「見せたいもの?」
シェリーの隣に座っていたリディオが、嬉しそうにピョンと椅子から下りて、パタパタと走って、階段の方へと向かって走っていった。
珈琲を飲みながら少し待っていると、リディオがノートを抱きしめて戻ってきた。
リディオが自慢気に見せてくれたノートには、セガールとカール、シェリー、リディオの似顔絵と、それぞれの名前が書いてあった。豪快で元気いっぱいな文字だが、リディオは航海に出るまでは文字を書けなかった。似顔絵もそれぞれの特徴を捉えていて、よく描けている。
カールは嬉しくなって、椅子から立ち上がり、満面の笑みを浮かべて、リディオを抱き上げて高い高いした。
「すげー!リディー!字が書けるようになったのか!絵も上手いなぁ!」
「マルク先生に教えてもらった!」
「マジか!すごいぞ!」
「きゃーー!」
カールはリディオを高い高いしたまま、その場でくるくると回った。リディオが楽しそうな声を上げた。脇の下に手を入れて高く上げていたリディオの身体をむぎゅっと抱きしめて、カールはリディオの顔中にキスをした。
たった半年離れていただけなのに、予想外にリディオが成長していてビックリである。背も少し伸びた気がするし、少しだけ重くなった。子供の成長って早いんだなぁと感心しながら、カールは手放しでリディオを褒めまくった。
夕食の支度をする時間まで4人でお喋りを楽しみ、4人お揃いの魚のエプロンを着けて、夕食の支度を始める。
シェリーが見事に手際よく野菜と挽肉入りのキレイな形のオムレツを作り上げた。カールは驚きながらもシェリーの成長が嬉しくて、どこか自慢気に胸を張っているシェリーを抱きしめて、ぐりぐりと頬擦りをした後、シェリーの頬に何度もキスをした。
リディオもサラダを作ってくれて、リディオの事もいっぱい褒めた。
セガールを見れば、嬉しそうに笑っていた。
「2人ともすごいな!!めちゃくちゃ頑張ってるなぁ!」
「ふふん。まぁね!」
「えっへー。お父さん!早く食べて!」
「スープも出来たし、少し早いが、晩飯にしよう。軽めのワインも開けるか」
「やった!ありがとうございます!」
4人で手分けして料理を居間のテーブルに運び、早速楽しい夕食の始まりである。
カールがいなかった半年の間の事を聞きながら、温かくて美味しい夕食を堪能する。シェリーが作ってくれたオムレツは絶妙な焼き加減で素直に美味しい。リディオが作ってくれたサラダも、レタスとトマトの彩りがキレイで大変素晴らしい。セガールが作ってくれたゴロゴロ野菜とベーコンたっぷりのスープも最高に美味しい。
カールは3人を褒め称えながら、だらしなくずっと笑っていた。
幸せ過ぎて怖いくらいである。子供達の成長するところをずっと見ていられなかったのは少し残念だが、こうして成長してくれている姿を見ると、なんだか胸が熱くなってくる。
夕食の後片付けを4人でやった後、シェリーとリディオが一緒に風呂に入りに行ったので、カールは居間でセガールと並んでソファーに座り、すぐ隣のセガールの手を握った。
「セガールさん。ありがとうございます。いやー。もう2人ともめちゃくちゃ成長しちゃってるじゃないですかー。マジでビックリです」
「ははっ!だろう?2人とも頑張ってるからな」
「次の航海まで4ヶ月くらいは陸にいるんで、今年は2人を秋の豊穣祭に連れて行ってやれます。あっ!夏の夜祭にも連れて行ってやれますね」
「夏の夜祭は俺も行けるだろうから、4人で行こう」
「はい。明日明後日は出勤ですけど、その後は一週間休みなので、2人と遊んだり、色々やりますね」
「あぁ。カール」
「はい」
「勿論、今夜はするよな?」
「是非とも!!」
セガールの大人の男の色気むんむんな流し目に、カールのカールが元気になりそうになった。まだ我慢である。
風呂上がりには、寄港先で買ってきたお土産を披露する予定なのだ。
今すぐにでも、セガールといやらしいキスをして、抱きしめて、あんなことやこんなことをやりたいが、子供達の喜ぶ顔が見たいので、ここはぐっと我慢である。
カールは浮かれたまま、セガールと一緒に風呂に入り、はしゃいでいる子供達が寝る時間になるまで、子供達と一緒にはしゃいで楽しくお喋りをしまくった。
家に帰れば、家族皆がいる。早く3人に会いたくて、カールは小走りで家へと向かった。
初夏を過ぎ、もう夏本番という感じになってきている。日差しは強いが、心地よい風が吹いているので、そんなに暑くはない。
家の近くに来ると、庭に3人の姿が見えた。どうやら庭の草むしりをしているようである。
カールは軽やかな足取りで庭に行き、カールに気づいた3人に手を振って駆け寄った。
「ただいまー!」
「おかえりー!お父さん!」
「お父さんだぁ!おかえりー!」
「おかえり。カール」
嬉しそうな顔でシェリーとリディオが抱きついてきたので、むぎゅっと2人をまとめて抱きしめると、次の瞬間、2人が勢いよく離れていった。
「「くっさ!」」
「はははっ。風呂に入ってないからね!」
「おかえり。カール」
「ただいまです。セガールさん」
カールは近寄ってきたセガールを抱き寄せて、唇に触れるだけのキスをすると、セガールの形のいい鼻を軽く摘んだ。
「鼻呼吸しましょうよ」
「臭いから嫌だ。とっとと風呂に入ってこい」
「ひでぇ!」
「しょうがないわよ。目に染みる臭さだもん」
「お父さん。くしゃい」
「えー。じゃあ、今すぐシャワー浴びてきます」
「そうしろ」
3人の反応に若干傷つくが、臭いのは本当なので、仕方がない。カールは急いで家の中に入り、部屋に着替えを取りに行って、風呂場へ駆け込んだ。潮風でパリパリパサパサになっている頭や垢が溜まっている身体を2回洗うと、久しぶりにサッパリした。寄港先くらいでしか、まともに風呂に入れないので、どうしたって臭くなる。船乗りの悲しい性である。
脱衣場で身体を拭いていると、セガールがやって来た。カールの身体を眺めて、セガールがうんと頷いた。
「派手な怪我はしてないな」
「はい。掠り傷程度で、もう治ってます」
「それならいい。他の者は?」
「何人か重傷者がいますけど、皆、治れば復帰できる程度の怪我でした。海賊船とは何回か遭遇しましたけど、船も俺達もそれなりに無事に済みました」
「そうか。お疲れ。改めて、おかえり」
「ただいまです」
セガールが嬉しそうに微笑んだ。カールは全裸のままセガールに抱きつき、再びセガールの唇にキスをした。久しぶりのセガールの体温とほんのり香る汗の匂いにムラムラするが、ぐっと我慢である。まだ昼間だ。夜にいっぱいキスをして、セックスをしようと思いながら、カールはぐりぐりとセガールの肩に額を擦りつけた。
服を着て、汚れ物を魔導洗濯機に突っ込んでから洗剤を少し多めに入れ、スイッチを押す。ごぅんごぅんと魔導洗濯機が動き出すのを確認してから、セガールと一緒に脱衣場を出た。
草むしりがまだ途中だったので、カールも一緒に草むしりをやる。匂いチェックをした後で、子供達が改めて抱きついてきたので、2人まとめて、むぎゅーっと抱きしめ、2人の頬にキスをした。
わいわいとお喋りをしながら草むしりをやり、後片付けまで終わる頃には、午後のお茶の時間を少し過ぎた時間になっていた。
汗をかいたので、順番にシャワーを浴びてから、大人には珈琲を、子供達には冷たいミルクを用意して、優雅なおやつの時間の始まりである。
アンナに教えてもらったというお菓子屋の美味しいマドレーヌを食べながら、会えなかった日々を埋めるように、わいわいとお喋りをする。
カールはシェリーがリールと恋人になったと聞いて、満面の笑みを浮かべて、テーブル越しにシェリーとハイタッチをした。
「やったじゃーん!おめでとう!シェリー!」
「ありがと!キスは成人するまでお預けだけどね」
「流石リール君。常識人だなぁ」
「えー!キスくらい別にいいじゃない」
「まぁまぁ。成人する楽しみができるじゃない。あと3年しかないしね」
「言われてみればそうね。3年かぁ。長いわ」
「きっとあっという間に過ぎるよ」
「そうかしら。あ、リディー。お父さんに見せたいものがあるんでしょ」
「うん!持ってくる!」
「見せたいもの?」
シェリーの隣に座っていたリディオが、嬉しそうにピョンと椅子から下りて、パタパタと走って、階段の方へと向かって走っていった。
珈琲を飲みながら少し待っていると、リディオがノートを抱きしめて戻ってきた。
リディオが自慢気に見せてくれたノートには、セガールとカール、シェリー、リディオの似顔絵と、それぞれの名前が書いてあった。豪快で元気いっぱいな文字だが、リディオは航海に出るまでは文字を書けなかった。似顔絵もそれぞれの特徴を捉えていて、よく描けている。
カールは嬉しくなって、椅子から立ち上がり、満面の笑みを浮かべて、リディオを抱き上げて高い高いした。
「すげー!リディー!字が書けるようになったのか!絵も上手いなぁ!」
「マルク先生に教えてもらった!」
「マジか!すごいぞ!」
「きゃーー!」
カールはリディオを高い高いしたまま、その場でくるくると回った。リディオが楽しそうな声を上げた。脇の下に手を入れて高く上げていたリディオの身体をむぎゅっと抱きしめて、カールはリディオの顔中にキスをした。
たった半年離れていただけなのに、予想外にリディオが成長していてビックリである。背も少し伸びた気がするし、少しだけ重くなった。子供の成長って早いんだなぁと感心しながら、カールは手放しでリディオを褒めまくった。
夕食の支度をする時間まで4人でお喋りを楽しみ、4人お揃いの魚のエプロンを着けて、夕食の支度を始める。
シェリーが見事に手際よく野菜と挽肉入りのキレイな形のオムレツを作り上げた。カールは驚きながらもシェリーの成長が嬉しくて、どこか自慢気に胸を張っているシェリーを抱きしめて、ぐりぐりと頬擦りをした後、シェリーの頬に何度もキスをした。
リディオもサラダを作ってくれて、リディオの事もいっぱい褒めた。
セガールを見れば、嬉しそうに笑っていた。
「2人ともすごいな!!めちゃくちゃ頑張ってるなぁ!」
「ふふん。まぁね!」
「えっへー。お父さん!早く食べて!」
「スープも出来たし、少し早いが、晩飯にしよう。軽めのワインも開けるか」
「やった!ありがとうございます!」
4人で手分けして料理を居間のテーブルに運び、早速楽しい夕食の始まりである。
カールがいなかった半年の間の事を聞きながら、温かくて美味しい夕食を堪能する。シェリーが作ってくれたオムレツは絶妙な焼き加減で素直に美味しい。リディオが作ってくれたサラダも、レタスとトマトの彩りがキレイで大変素晴らしい。セガールが作ってくれたゴロゴロ野菜とベーコンたっぷりのスープも最高に美味しい。
カールは3人を褒め称えながら、だらしなくずっと笑っていた。
幸せ過ぎて怖いくらいである。子供達の成長するところをずっと見ていられなかったのは少し残念だが、こうして成長してくれている姿を見ると、なんだか胸が熱くなってくる。
夕食の後片付けを4人でやった後、シェリーとリディオが一緒に風呂に入りに行ったので、カールは居間でセガールと並んでソファーに座り、すぐ隣のセガールの手を握った。
「セガールさん。ありがとうございます。いやー。もう2人ともめちゃくちゃ成長しちゃってるじゃないですかー。マジでビックリです」
「ははっ!だろう?2人とも頑張ってるからな」
「次の航海まで4ヶ月くらいは陸にいるんで、今年は2人を秋の豊穣祭に連れて行ってやれます。あっ!夏の夜祭にも連れて行ってやれますね」
「夏の夜祭は俺も行けるだろうから、4人で行こう」
「はい。明日明後日は出勤ですけど、その後は一週間休みなので、2人と遊んだり、色々やりますね」
「あぁ。カール」
「はい」
「勿論、今夜はするよな?」
「是非とも!!」
セガールの大人の男の色気むんむんな流し目に、カールのカールが元気になりそうになった。まだ我慢である。
風呂上がりには、寄港先で買ってきたお土産を披露する予定なのだ。
今すぐにでも、セガールといやらしいキスをして、抱きしめて、あんなことやこんなことをやりたいが、子供達の喜ぶ顔が見たいので、ここはぐっと我慢である。
カールは浮かれたまま、セガールと一緒に風呂に入り、はしゃいでいる子供達が寝る時間になるまで、子供達と一緒にはしゃいで楽しくお喋りをしまくった。
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