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私のはらわたを食べて
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ドロテオは、雑多な人混みの中で、売られている奴隷を見て回っていた。此処にいるのは、全て犯罪を犯した者ばかりだ。檻に入れられて売られている奴隷達の額には、奴隷の証である焼き印がある。汚い奴隷達から饐えた臭いがする。鼻が曲がりそうな臭いに辟易しながら、ドロテオは、一つの檻の前で立ち止まった。
檻の中には、埃と垢で汚れきった長い髪の男がいた。身体つきは痩せているが、それなりに引き締まっている。髭が伸びて汚れている顔立ちも、多分そう悪くない。ドロテオは、近くにいた奴隷商に、檻の中の男の話を聞くことにした。
「おい。こいつは何をやらかした」
「あぁ。こいつぁ、人食いなんでさぁ。フォークってやつですよ。てめぇの妹を食ったそうで。気持ちがわりぃでしょう?」
「ほう?」
この世には、フォーク、ケーキと呼ばれる人間がいる。フォークは、ある日突然なるという。フォークになると、味覚が無くなり、唯一「美味い」と感じられるのは、ケーキと呼ばれる人間の体液や肉だけになるという。
ドロテオは奴隷商の言葉を聞いて、小さく笑みを浮かべた。やっと見つけた。ドロテオは奴隷商と売買交渉をして、金を払い、檻の中にいたフォークの男を買い取った。
ドロテオは、深い森の中に建てた塔の中で暮らしている。人里に出ることは滅多に無い。必要な食料や欲しい魔術書等は、馴染みの商人に、月に一度持ってきてもらっている。
ドロテオは、フォークであるという奴隷の男と共に、転移魔法で自らの棲家へと戻った。奴隷の男があまりにも臭いので、まずは風呂に入らせる。奴隷の男が風呂に入っている間に、ドロテオはローブの下に着ていた服を脱ぎ捨てた。ローブだけを羽織った状態で待っていると、奴隷の男が全裸のまま、ドロテオがいる部屋に戻ってきた。
髭も剃っている奴隷を見て、ドロテオは、ほぅと息を吐いた。思ったとおり、悪くない顔立ちだ。頬が少し痩けているが、端正に整った男臭い顔立ちをしている。埃と垢で汚れきっていた髪は、鮮やかな赤毛で、深い緑色の瞳が印象的である。ドロテオは、よい買い物をしたと、満足気な笑みを浮かべた。
ドロテオは笑みを浮かべて、奴隷の男に声をかけた。
「腹が減っているだろう? お前がフォークならば、気づいている筈だ。私はケーキだ」
「……何故」
「ん?」
「何故、ケーキのアンタが俺を買った」
「それは決まっている。お前に食ってもらう為さ」
「気が狂っているのか? 食われたい人間なんていない」
「それが此処にいるんだな。ところで、私はいくつに見える?」
「……20代半ば」
「ははっ! そうだろうとも。実年齢は200を越えている」
「……は?」
「24の時に、不老不死の魔法薬を仲間と作った。魔法薬は成功してね。こうして老いることなく生きている」
「俺が言うことじゃないが、不老不死なんて、人の道に外れている」
「まぁ、細かいことは気にするな。割と最近、自分がケーキとやらだということに気づいてな。試しに食われてみたくなった」
「何故」
「ん?」
「何故、ケーキと気づいた。何故、食われたがる」
「なに。ちょっと前に街でフォークに襲われてな。醜男だったから返り討ちにしたが、少々興味が湧いた。食われるとは、どんな感じなのだろうな」
「ただ痛くて苦しいだけだ」
「妹を食ったのだろう? 美味かったか?」
「……美味かった。今まで食べた何よりも」
「それはいい。では、私も食べておくれよ。なぁに。食べても食べても減りはしない。自動で身体が修復されるからな。あぁ。そうだ。痛みを快感に変える魔法をかけてからにしよう。食われる痛みにも興味があるが、どうせなら気持ちがいい方がいい」
「……狂ってやがる」
「ははっ! まぁなんだ。戯れだよ。戯れ。長く生きていると、刺激が足りなくてね」
「そうかよ」
ドロテオは、ローブを脱ぎ捨て、痛みを快感に変える魔法を自分の身体にかけた。
ドロテオは、淡い金髪を腰まで伸ばしている。淡い緑の瞳をしており、肌は白く、顔立ちは女性的に整っている。若い頃は、自分の女顔がコンプレックスだったが、今ではまるで気にしていない。
ドロテオが全裸になると、奴隷の男が目の色を変えた。飢えた獣のようなギラギラした目で、ドロテオの身体を舐めるように見つめている。
ドロテオはうっすら笑って、奴隷の男に問いかけた。
「お前。名前は?」
「……レグロ」
「レグロ。さぁ、楽しもうじゃないか」
「……狂ってやがる」
口ではそう言いつつも、レグロは、ドロテオが差し出した指に思いっきり噛みつき、そのまま、ぶつりとドロテオの中指を噛みちぎった。瞬間、今まで感じたことがないような強烈な快感が脳天へと突き抜けた。目の前でくっちゃくっちゃとドロテオの指を咀嚼しているレグロの目が、ギラギラと更に輝いた。ドロテオは楽しくて堪らず、思わず笑い声を上げた。
「あはははっ! いいっ! いいっ! もっと食べてくれ! もっと食べて、腹の中まで私を犯してくれ!」
「……死なねぇなら、遠慮なく」
「ふふっ。遠慮なんていらないさ。ほら。見てごらん。もう指が元に戻った。食べ放題だよ。満腹になるまで、私を食べ尽くしてごらんよ」
レグロに食い千切られたドロテオの指は、もう元の状態に戻っていた。ドロテオが指についた自分の血をねっとりと舐めると、レグロが噛みつくような勢いで、ドロテオの唇を強く吸い、ドロテオの下唇に噛みついて、ぶちりとドロテオの下唇を噛みちぎった。痛みが快感に変わっているせいで、脳みそが蕩け出しそうな気がする程、気持ちがいい。
石の床に押し倒されたドロテオは、口を大きく開けて、舌を伸ばした。レグロがドロテオの舌を舐め回して、じゅるっと血と唾液を啜った。レグロの深い緑色の瞳が、火傷しそうなくらい熱を孕んでいる。
ドロテオの口内を舐め回していたレグロが、顔を離し、舌なめずりをした。
「……うめぇ」
「あっは! もっともっとお食べよ」
レグロがドロテオの薄い胸板を撫で回しながら、ちょこんとした存在感が薄い乳首に噛みつき、ぶつりと乳首を噛みちぎった。溢れ出る血を啜り、更に大きく口を開けて、レグロが薄い胸板に噛みつく。硬いレグロの歯が当たったかと思えば、熱い快感が脳天へと突き抜けていく。胸肉を大きく抉るように噛みちぎられた。気持ちよくて、気持ちよくて、自分の血の匂いに酷く興奮する。ドロテオは、自然と勃起したペニスを、腰をくねらせて、覆い被さっているレグロの身体に擦りつけた。
レグロがくっちゃくっちゃとドロテオの肉を咀嚼しながら、ドロテオのほっそりとした足を掴んだ。レグロに促されるがままに、膝を立てて足を大きく広げれば、レグロが、いつの間にか勃起していたペニスの先っぽを、ドロテオのアナルにピタリとくっつけ、そのまま一気にドロテオの腹の奥深くまで、ペニスを押し込んできた。
「かはっ!? あ、あぁぁっ! ふ、はっ、あはははっ! いいっ! いいっ! 犯してっ! 食って!」
「お望みどおりっ!」
「あぁっ!? あぁぁぁぁっ!」
解しもしていないアナルからも、多分切れて血が出ているのだろうが、今は強烈過ぎる快感が身体の中も頭の中も支配していて、そんな細かいこと気にならない。
レグロのペニスが、入っちゃヤバいんじゃないかと思う程、奥深くまで入り込んでいる。レグロがめちゃくちゃに腰を激しく振りながら、ドロテオの足を掴み、脹脛に噛みついて、ぶつりと脹脛の肉を食いちぎった。
「あぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドロテオは、あまりの快感に、勢いよく精液をペニスから飛ばした。快感が強過ぎて、ペニスからしょろしょろとおしっこも漏れ出る。ドロテオは、大きく悲鳴じみた喘ぎ声を上げながら、魔法でナイフを手元に引き寄せた。
荒い息を吐きながら、レグロにナイフを渡せば、レグロが腰を振りながら、躊躇なくドロテオの腹にナイフを振り下ろした。とすんとナイフが腹に刺さり、瞬間、強烈な熱と快感が襲ってくる。あまりの快感に泣き叫ぶドロテオに構わず、レグロがナイフを動かして、ドロテオの腹を裂いた。裂けた腹の中に、レグロが無造作に手を突っ込んだ。赤い血にまみれたピンク色がかった腸を引きずり出し、レグロが美味そうにドロテオの腸を食べ始めた。いっそ気が狂いそうな強烈過ぎる快感が、最高にいい。
胃をナイフで切り取られて、ドロテオは血を吐きながら、大きく喘いだ。霞む目でレグロを見上げれば、腰を振りながら、ガツガツとドロテオの胃を食らっている。自分の腹を見れば、食われたばかりの腸は元に戻り、切り取られた胃もぐちゃぐちゃと元に戻りつつあった。レグロがドロテオの胃を食べ終える頃には、切り裂かれた腹も、元通りになっていた。
ドロテオは、自分の手についたドロテオの血を舐めているレグロに声をかけた。
「まだ満腹じゃないだろう?」
「……全然足りねぇ」
「あっはっは! もっと食べておくれ! もっともっと気持ちよくさせておくれよ!」
「了解。ご主人」
レグロが、獰猛な獣のように笑った。ドロテオは、生まれて初めてと言ってもいい程の強烈な快感に溺れきった。
ーーーーーー
ドロテオが目覚めると、そこは自室のベッドの上だった。全裸で血塗れだった筈だが、今はちゃんと服を着ている。レグロが着せてくれたのだろうか。あれだけ濃厚に香っていた血の匂いもしない。
ドロテオが起き上がったタイミングで、部屋のドアが開いた。全裸のレグロがお盆を片手に入ってきた。
「朝飯。そんなに美味くねぇかもしれねぇけど」
「おや。ありがとう」
「あれだけ血を流したんだ。不老不死でも、食わないとマズいんじゃねぇのか」
「いや? それは別に。実験したことがあるけど、まる1年飲まず食わずでも死ななかったよ。でも、食べるのは好きでね。食事を作ってくれてありがとう。美味しくいただくよ」
「……どぉぞ」
レグロが用意してくれた食事は、切ったパンに分厚いハムと野菜が挟まったものだった。パンは一度焼いてあるようで、香ばしい香りがする。大きなパンに噛みついて食べてみれば、ハムの程よい塩気と旨味が口に広がり、シャキシャキの野菜と、小麦の味がしっかりするパンが絶妙に合っていて、抜群に美味しい。ドロテオは、もぐもぐと咀嚼してから、ごくんと飲み込んで、満面の笑みを浮かべた。
「美味しいね。レグロは料理上手だ」
「別に。ハムとパン焼いて、野菜と一緒にハムをパンに挟んだだけだ」
「いやぁ、それでも美味しいよ」
「……そりゃどうも」
「君の分は?」
「いらねぇ」
「あれかい? フォークは、ケーキ以外は味を感じないってやつかい?」
「まぁ」
「ふぅん。私をまた食べさせれば、腹は満ちるだろうけど、それじゃあ栄養が偏るよねぇ。野菜だけでも食べないかい? 君に食われるのは、本当に最高に気持ちよかったからね。君には長生きしてもらいたいかな」
「……じゃあ、少しだけ食う」
「うん。そうして」
「……アンタ、やっぱりおかしな奴だな」
「そうかな? まぁ、不老不死になっちゃってから、色々とどうでもよくなっちゃったってのはあるかも。倫理観はとうの昔にトイレに流しちゃったし」
「俺が言うのもなんだが、駄目だろ。それ」
「あっはっは! まぁ、細かいことは気にしない方向で。んー。それにしても、これ美味しい! 毎朝、これがいいな」
「へぃへぃ」
「他にも、作れる料理はあるのかい?」
「まぁ、一応」
「ふふっ。じゃあ、作っておくれよ。楽しみにしてるよ」
「……ん」
レグロがなんだか居心地悪そうに、唇をむにむにさせた。ドロテオは美味しい朝食を腹におさめると、ベッドから下りて、シャワーを浴びに風呂場へと向かった。熱いシャワーを浴びると、眠気が完全に無くなった。ドロテオは全裸のまま風呂場から出て、魔法で身体を乾かすと、そのまま自室に向かい、服を着た。魔法使いの証であるローブを着て、杖を持つと、レグロがいる台所へと向かった。
台所では、レグロが露骨に顔を顰めながら、生野菜をもしゃもしゃ食べていた。ドロテオはレグロに微笑みかけ、声をかけた。
「レグロ。君が着る服を買ってくるよ。どんなのが好きだい?」
「……着られれば、何でもいい」
「そう。じゃあ、適当に見繕ってくるよ」
「あぁ」
ドロテオはその場で転移魔法を使い、近くの街の入り口辺りに転移した。街の服屋で、レグロに似合いそうな服を何着も買って、レグロに食べさせる瑞々しい野菜も大量に買った。肉はドロテオを食わせればいいが、野菜も食べなくては健康に悪い。ついでに、パンも大量に買った。買ったものを全て魔法をかけてある鞄に入れると、ドロテオはご機嫌に鼻歌を歌いながら、街の外に出て、転移魔法で、レグロが待つ棲家へと帰った。
ーーーーーー
レグロは、洗ったシーツを、塔の外にある木々の枝に張ったロープに干した。この塔の住人であるドロテオは、なんでも魔法で済ませるが、レグロは、香りのいい洗剤を使ってシーツや衣服を洗う方が好きなので、ドロテオに頼んで、お気に入りの洗剤を買ってきてもらった。
ドロテオは、本当に不思議な男だ。信じがたいが、もう200年以上生きているらしい。不老不死なのは本当なようで、レグロがどれだけ食っても、ドロテオの身体はすぐに元通りになる。痛みを快感に変える魔法をいつも使っているから、レグロがドロテオを食う度に、ドロテオは気持ちよさそうによがり、喘ぎ、射精する。レグロは、男は範疇外だった筈だが、ドロテオは顔だけ見れば絶世の美女と言っても過言では無いし、身体つきもほっそりとしていて、美しい。常にケーキ特有の甘い匂いがしていて、その血肉を食えば、とんでもなく美味しい。
レグロは、小さな小間物屋を営む家に生まれた。三つ下の妹とは、そんなに仲がよくなかったが、それでも、毎日平和に暮らしていた。それが狂ったのは、レグロがある日突然、フォークになってしまってからだ。はじめのうちは、単に味覚が鈍くなっただけだと思っていた。しかし、完全に味覚が無くなり、妹から甘い香りを感じるようになった。レグロは、普通の食べ物を受け付けなくなり、唯、妹に齧りつきたい衝動を堪える日々を送るようになった。
レグロが、自らがフォークとなってしまったと自覚した途端、理性の箍が外れた。不幸にも、妹はケーキだった。レグロは、妹を食った。柔らかい肌を食い破り、肉を食いちぎって、血を啜った。骨にへばりついている肉も歯でこそぎとって、妹の身体を食べきった。妹を食い終えたタイミングで、外出していた両親が帰ってきて、それからレグロは、犯罪者として奴隷になった。犯罪者の奴隷の扱いは酷いと聞く。これから、妹を食った罪と同等の酷い扱いを受けて、惨めに死んでいくのだろうと思っていたが、レグロは、どこかイカれた魔法使いドロテオに買われた。
ドロテオは、美しいだけでなく、優しい。レグロのことを色々と気遣ってくれている。楽しそうに笑いながら、レグロの飢えを満たしてくれる。レグロは、殆ど毎日のように、ドロテオを食っている。ドロテオの血肉は、最高に美味くて、食われながらよがり喘ぐドロテオは、最高にいやらしい。こんなに満たされていいのだろうかと思う程、レグロは毎日満たされた生活を送っている。
レグロが洗濯物を干し終えたタイミングで、塔の窓が開き、ドロテオから声をかけられた。
「レグロ。おやつにしよう」
「あぁ」
この場合のおやつは、甘味を食すことではなく、ドロテオをちょっとだけ食すことを意味する。ドロテオは、本当にイカれてると思う。好き好んでレグロに食われるなんて。そんなドロテオのことが、レグロはじわじわと好きになり始めていた。ドロテオは美しく、優しくて、美味しくて、いやらしい。我ながら単純だと思うが、レグロは、ドロテオというイカれた魔法使いを非常に好ましく思っている。死ぬまでずっと、ドロテオの側にいて、ドロテオだけを食らって生きていたい。ドロテオに買われて、ほんの一ヶ月程で、レグロはそう願うようになっていた。
塔の中に入り、ドロテオがいる台所に行くと、ドロテオが全裸で石の床に座っていた。ドロテオを食べる時は、いつも台所の石の床の上で食べる。後片付けが楽だからという理由である。
ドロテオがにっこりと笑って、レグロに手を差し伸べた。レグロは、ほっそりとした白いドロテオの手を握ると、ドロテオの親指を口に含み、飴のようにドロテオの親指を舐め回してから、思いっきり全力でドロテオの親指に噛みついた。ぶつりと、ドロテオの親指を食いちぎる。
「あぁっ! あっは! きもちいいっ!」
レグロは、白磁の頬を赤らめ、うっとりと笑っているドロテオを見つめながら、じゅるじゅると食いちぎった親指の付け根から溢れ出る血を啜った。口の中で、ドロテオの親指が再生していくのを感じると、ドロテオの親指から口を離し、くちゃくちゃコリコリとドロテオの親指を咀嚼する。ドロテオの血も肉も骨も、今まで食べた何よりも美味しい。ごくんと飲み込んで、今度はドロテオの勃起したペニスに舌を這わせる。陰嚢も舐め回して、ほっそりとした柔らかい内腿の肉に噛みつく。ぶちぶちぶちっと肉を食いちぎると、ドロテオが大きく声を上げ、ペニスからぴゅっと白い精液を飛ばした。レグロは、くっちゃくっちゃと内腿の肉を咀嚼して飲み込むと、ドロテオの薄い腹に飛び散った精液を丁寧に舐め取った。青臭い筈の精液も、レグロには甘く感じる。これはこれで美味い。流石に、ドロテオのペニスや陰嚢を食べた事は無い。同じ男だから、想像するだけで、金玉がひゅんとなる気がするからだ。
レグロは、本格的にドロテオを食いたくなってきた。レグロが、ドロテオの唇を舐め、下唇を食いちぎると、ドロテオが血塗れの唇のまま、笑った。
「もっと食べる?」
「食いたい」
「いいよ。沢山お食べ」
「ん」
ドロテオが、ナイフをレグロに手渡してきた。レグロは、少しだけ考えてから、ドロテオに声をかけ、四つん這いになってもらった。四つん這いになったドロテオのアナルに、自然と勃起したペニスを擦りつけ、ペニスの先っぽを押しつけて、一気にペニスを根元近くまで突っ込む。ぶつっとアナルが切れるような感じがしたが、ドロテオは、気持ちよさそうな声を上げながら、背をしならせるだけだ。ドロテオの中は、狭くて熱くて気持ちがいい。レグロは、ドロテオの細い腰を掴むと、遠慮無しに激しく腰を振り始めた。
「あっあっあっあっ! いいっ! いいっ! もっと! もっと突いてっ!」
「はっ、はっ、あぁ……くっそ堪んねぇ」
「切って! 食って! あぁっ!!」
レグロは、腰を激しく振って、ドロテオの腹の奥深くの肉の壁をペニスで突き上げながら、ナイフで薄いドロテオの尻肉を切り裂いた。切り取った尻肉を口に含み、くちゃくちゃと咀嚼しながら、めちゃくちゃにドロテオの腹の奥深くを突き上げる。ドロテオが背をしならせ、大きく悲鳴じみた声を上げた。全身を震わせてイッているドロテオのアナルのキツイ締めつけが、最高に気持ちがいい。レグロは、長いストロークで何度も何度もドロテオの腹の奥深くの肉の壁をペニスで突き上げ、そのまま、ドロテオの腹の中に精液をぶち撒けた。
半分萎えたペニスをアナルから引き抜くと、レグロは血塗れのドロテオの尻肉を両手で掴み、ぐにぃっと広げた。ドロテオの血とレグロの精液で汚れたアナルが丸見えになる。ドロテオのアナルは、ぽっかりと小さく口を開け、物欲しそうに、くぽくぽと収縮していた。まだまだ全然食い足りない。
レグロは、ドロテオの身体をひっくり返すと、ドロテオの足を大きく広げさせ、自分で膝裏を持たせて、再びドロテオのアナルにペニスを深く突っ込んだ。ドロテオが、気持ちよさそうに叫ぶ。レグロは、涙で濡れてキラキラしているドロテオの瞳が食べたくなって、ドロテオの右目にナイフを当てた。上手い具合に、ドロテオの眼球を抉り取れた。ドロテオの眼球を口に放り込み、飴のように口の中で舐め転がしながら、腰を振り始める。レグロが見下ろしている前で、ドロテオの抉った眼球が、急速に再生していく。レグロは、その様子を見ながら、ぶちゅりとドロテオの眼球を噛み砕いた。ドロテオの血で濡れたナイフで、今度はドロテアの腹を引き裂く。両手で大きな傷口を広げて、ナイフで肝臓の一部を切り取り、無造作に口に放り込む。すぐに再生していく肝臓を見ながら、今度は腸を引きずり出し、熱い腸に噛りつく。ドロテアは、どこを食べても美味しい。血塗れでよがって喘ぐドロテアは、とても美しくて、いやらしい。
レグロは、夢中でドロテアを貪り食った。
レグロが何度もドロテオの中に精液を吐き出し、ドロテオの血肉で腹が満ちる頃には、ドロテオはイキ過ぎて、息も絶え絶えな状態だった。それでも、ドロテオは満足そうな笑みを浮かべている。
ドロテオの顔についた血を舐め取ってやると、ドロテオが擽ったそうに笑った。
「お腹いっぱいになったかい?」
「あぁ」
「それは何より。気持ちよかったけど、少し疲れたな。お風呂に入れてよ」
「分かった」
レグロは、血塗れのドロテオを横抱きに抱えあげると、風呂場へと向かった。ドロテオの身体についた血は、乾きかけているものもある。勿体無いから、全部舐め取りたい気もするが、レグロは、今は満腹である。
レグロは風呂場でドロテオの身体をキレイに洗ってやり、自分の身体もキレイに洗った。一緒に広めの浴槽に浸かると、満腹なのも相まって、眠たくなってくる。ドロテオが眠そうな欠伸をした。レグロもつられて大きな欠伸をした。
「ふふっ。晩ご飯の時間まで、少しお昼寝しようか」
「あぁ」
レグロは、微笑んでいるドロテオの唇にキスをして、ドロテオの身体を横抱きに抱き上げて立ち上がった。浴槽から出ると、ドロテオが魔法で身体を乾かしてくれた。ドロテオのほっそりとした腕がレグロの首に絡みつき、引き寄せられるがままにドロテオの唇にキスをする。唇を触れ合わせたまま、ドロテオが小さく笑った。
「ふふっ。レグロ。私ね、君のことがとても好きだよ」
「……俺もだ」
「あはっ! 私達、両想いだ。君が死んでも愛し続けるよ」
「あぁ」
「でも、生きている間は、ずっと私だけを見て、私だけを食べてね。そして、毎日、愛を囁いて」
「お望み通りに」
「ふふっ。レグロ。なんだかいいねぇ。幸せってこんな感じかな?」
「多分な」
レグロはドロテオの部屋に入ると、ドロテオをベッドに寝かせ、自分もドロテオの隣に寝転がった。ドロテオのほっそりとした身体を抱きしめて、ほぅと小さな息を吐く。ドロテオの少し低めの体温が愛おしい。レグロはドロテオの唇に触れるだけのキスをすると、ドロテオと寄り添いあって、穏やかな眠りに落ちた。
ーーーーーー
レグロがドロテオに買われて、5年の月日が経った。レグロは30を過ぎたが、食欲も性欲も旺盛なままだ。毎日のように、ドロテオを食い、ドロテオを犯し、ドロテオに愛を囁いている。代わり映えのない日々だが、毎日が穏やかで、小さな幸せがいくつもある。
洗濯物を干し終えたレグロが、ドロテオが待つ台所に行くと、ドロテオが香草茶を淹れてくれていた。レグロは、味覚は無いが、香りは分かる。ドロテオが淹れてくれる香草茶は、香りがよくて、ドロテオの次に好きなものだ。
レグロがドロテオと他愛もないお喋りをしながら香草茶を飲んでいると、ドロテオがピクッと何かに反応した。
「ドロテオ?」
「どうやら古馴染みが来たみたいだ」
ドロテオの塔に、馴染みの商人以外が来るのは初めてだ。『勝手に入ってくるよ』と言って、座ったまま香草茶を飲んでいるドロテオをなんとなく眺めていると、黒いローブを着た魔法使いが現れた。
「やぁ。テレシオ。50年ぶりくらい?」
「やぁ。ドロテオ。相も変わらず美しいね」
「急にどうしたんだい?」
「なに。ちょっと魔法の実験に付き合ってもらいたくてね」
「実験? 別に構わないけど」
「あっは! 言質はとったよ」
「なんの魔法なんだい?」
「すぐに分かるよ」
テレシオと呼ばれた魔法使いが、魔法の呪文を唱え始めた。ドロテオは興味津々といった様子で、テレシオを眺めている。テレシオが持つ杖から、眩い光が飛び出し、ドロテオに当たった。次の瞬間、ドロテオの身体が、どろっと崩れた。
「ドロテオッ!!」
「……、……、……ぁ……」
「あはっ、あはははっ! 成功だ! これで、これでやっと死ねるぞ!」
「てめぇ! ドロテオに何をしやがった!」
「ふふっ。君、ドロテオが飼ってる奴隷かな? なぁに。不老不死の魔法薬の効果を無くす魔法をかけただけだよ。あはははっ! 成功した! やっと成功した! 前回は肉塊になっても生きてたけど、今回はちゃんと死んでるっ! これで、これでやっと僕も死ねる!!」
「な……ドロテオは……死んだのか……?」
「死んだよ。魂の欠片も残っていない。そこにあるのは、単なる肉塊だ。あはははっ! さぁ! あの人の所へ行かなくちゃ!」
「あっ、待てっ! ドロテオを生き返らせろっ!」
「あっは! そんなの無理無理。一度死んだ者は蘇生なんかできないよ。さようなら。奴隷君。君もそのうち死ぬだろうね」
「~~っ、てめぇ!」
テレシオが、その場からパッと消え去った。多分、転移魔法を使ったのだろう。レグロは、震える身体で椅子から立ち上がり、ドロテオだった肉塊の前に立った。あんなに美しかったのに、今はぐちゃぐちゃの肉塊になっている。
「ドロテオ……ドロテオ……ドロテオ……」
レグロは、ボタボタと涙を零しながら、ドロテオだったものを食い始めた。こんな醜い肉塊になっても、ドロテオは美味しい。
レグロは、大好きだったドロテオの淡い緑色の瞳の眼球を一つだけ残して、残りは全部食べきり、骨までしゃぶり、床に落ちた血まで丁寧に舐めとった。
レグロは、ふらりと立ち上がり、いつもドロテオを切り裂いていたナイフを手に取った。最後に残していたドロテオの眼球を口に含んで、ぼそっと愛を囁くと、レグロは、ナイフを思いっきり自分の首に突き刺し、全力で自分の首を切り裂いた。痛いというよりも、唯、熱い。ドクドクと自分の血が溢れ出るがままにしながら、どさっとレグロはその場に崩れ落ちた。朦朧としていく意識の中で、ころっと口内のドロテオの眼球を舌で転がし、レグロはそのまま目を閉じた。
(おしまい)
檻の中には、埃と垢で汚れきった長い髪の男がいた。身体つきは痩せているが、それなりに引き締まっている。髭が伸びて汚れている顔立ちも、多分そう悪くない。ドロテオは、近くにいた奴隷商に、檻の中の男の話を聞くことにした。
「おい。こいつは何をやらかした」
「あぁ。こいつぁ、人食いなんでさぁ。フォークってやつですよ。てめぇの妹を食ったそうで。気持ちがわりぃでしょう?」
「ほう?」
この世には、フォーク、ケーキと呼ばれる人間がいる。フォークは、ある日突然なるという。フォークになると、味覚が無くなり、唯一「美味い」と感じられるのは、ケーキと呼ばれる人間の体液や肉だけになるという。
ドロテオは奴隷商の言葉を聞いて、小さく笑みを浮かべた。やっと見つけた。ドロテオは奴隷商と売買交渉をして、金を払い、檻の中にいたフォークの男を買い取った。
ドロテオは、深い森の中に建てた塔の中で暮らしている。人里に出ることは滅多に無い。必要な食料や欲しい魔術書等は、馴染みの商人に、月に一度持ってきてもらっている。
ドロテオは、フォークであるという奴隷の男と共に、転移魔法で自らの棲家へと戻った。奴隷の男があまりにも臭いので、まずは風呂に入らせる。奴隷の男が風呂に入っている間に、ドロテオはローブの下に着ていた服を脱ぎ捨てた。ローブだけを羽織った状態で待っていると、奴隷の男が全裸のまま、ドロテオがいる部屋に戻ってきた。
髭も剃っている奴隷を見て、ドロテオは、ほぅと息を吐いた。思ったとおり、悪くない顔立ちだ。頬が少し痩けているが、端正に整った男臭い顔立ちをしている。埃と垢で汚れきっていた髪は、鮮やかな赤毛で、深い緑色の瞳が印象的である。ドロテオは、よい買い物をしたと、満足気な笑みを浮かべた。
ドロテオは笑みを浮かべて、奴隷の男に声をかけた。
「腹が減っているだろう? お前がフォークならば、気づいている筈だ。私はケーキだ」
「……何故」
「ん?」
「何故、ケーキのアンタが俺を買った」
「それは決まっている。お前に食ってもらう為さ」
「気が狂っているのか? 食われたい人間なんていない」
「それが此処にいるんだな。ところで、私はいくつに見える?」
「……20代半ば」
「ははっ! そうだろうとも。実年齢は200を越えている」
「……は?」
「24の時に、不老不死の魔法薬を仲間と作った。魔法薬は成功してね。こうして老いることなく生きている」
「俺が言うことじゃないが、不老不死なんて、人の道に外れている」
「まぁ、細かいことは気にするな。割と最近、自分がケーキとやらだということに気づいてな。試しに食われてみたくなった」
「何故」
「ん?」
「何故、ケーキと気づいた。何故、食われたがる」
「なに。ちょっと前に街でフォークに襲われてな。醜男だったから返り討ちにしたが、少々興味が湧いた。食われるとは、どんな感じなのだろうな」
「ただ痛くて苦しいだけだ」
「妹を食ったのだろう? 美味かったか?」
「……美味かった。今まで食べた何よりも」
「それはいい。では、私も食べておくれよ。なぁに。食べても食べても減りはしない。自動で身体が修復されるからな。あぁ。そうだ。痛みを快感に変える魔法をかけてからにしよう。食われる痛みにも興味があるが、どうせなら気持ちがいい方がいい」
「……狂ってやがる」
「ははっ! まぁなんだ。戯れだよ。戯れ。長く生きていると、刺激が足りなくてね」
「そうかよ」
ドロテオは、ローブを脱ぎ捨て、痛みを快感に変える魔法を自分の身体にかけた。
ドロテオは、淡い金髪を腰まで伸ばしている。淡い緑の瞳をしており、肌は白く、顔立ちは女性的に整っている。若い頃は、自分の女顔がコンプレックスだったが、今ではまるで気にしていない。
ドロテオが全裸になると、奴隷の男が目の色を変えた。飢えた獣のようなギラギラした目で、ドロテオの身体を舐めるように見つめている。
ドロテオはうっすら笑って、奴隷の男に問いかけた。
「お前。名前は?」
「……レグロ」
「レグロ。さぁ、楽しもうじゃないか」
「……狂ってやがる」
口ではそう言いつつも、レグロは、ドロテオが差し出した指に思いっきり噛みつき、そのまま、ぶつりとドロテオの中指を噛みちぎった。瞬間、今まで感じたことがないような強烈な快感が脳天へと突き抜けた。目の前でくっちゃくっちゃとドロテオの指を咀嚼しているレグロの目が、ギラギラと更に輝いた。ドロテオは楽しくて堪らず、思わず笑い声を上げた。
「あはははっ! いいっ! いいっ! もっと食べてくれ! もっと食べて、腹の中まで私を犯してくれ!」
「……死なねぇなら、遠慮なく」
「ふふっ。遠慮なんていらないさ。ほら。見てごらん。もう指が元に戻った。食べ放題だよ。満腹になるまで、私を食べ尽くしてごらんよ」
レグロに食い千切られたドロテオの指は、もう元の状態に戻っていた。ドロテオが指についた自分の血をねっとりと舐めると、レグロが噛みつくような勢いで、ドロテオの唇を強く吸い、ドロテオの下唇に噛みついて、ぶちりとドロテオの下唇を噛みちぎった。痛みが快感に変わっているせいで、脳みそが蕩け出しそうな気がする程、気持ちがいい。
石の床に押し倒されたドロテオは、口を大きく開けて、舌を伸ばした。レグロがドロテオの舌を舐め回して、じゅるっと血と唾液を啜った。レグロの深い緑色の瞳が、火傷しそうなくらい熱を孕んでいる。
ドロテオの口内を舐め回していたレグロが、顔を離し、舌なめずりをした。
「……うめぇ」
「あっは! もっともっとお食べよ」
レグロがドロテオの薄い胸板を撫で回しながら、ちょこんとした存在感が薄い乳首に噛みつき、ぶつりと乳首を噛みちぎった。溢れ出る血を啜り、更に大きく口を開けて、レグロが薄い胸板に噛みつく。硬いレグロの歯が当たったかと思えば、熱い快感が脳天へと突き抜けていく。胸肉を大きく抉るように噛みちぎられた。気持ちよくて、気持ちよくて、自分の血の匂いに酷く興奮する。ドロテオは、自然と勃起したペニスを、腰をくねらせて、覆い被さっているレグロの身体に擦りつけた。
レグロがくっちゃくっちゃとドロテオの肉を咀嚼しながら、ドロテオのほっそりとした足を掴んだ。レグロに促されるがままに、膝を立てて足を大きく広げれば、レグロが、いつの間にか勃起していたペニスの先っぽを、ドロテオのアナルにピタリとくっつけ、そのまま一気にドロテオの腹の奥深くまで、ペニスを押し込んできた。
「かはっ!? あ、あぁぁっ! ふ、はっ、あはははっ! いいっ! いいっ! 犯してっ! 食って!」
「お望みどおりっ!」
「あぁっ!? あぁぁぁぁっ!」
解しもしていないアナルからも、多分切れて血が出ているのだろうが、今は強烈過ぎる快感が身体の中も頭の中も支配していて、そんな細かいこと気にならない。
レグロのペニスが、入っちゃヤバいんじゃないかと思う程、奥深くまで入り込んでいる。レグロがめちゃくちゃに腰を激しく振りながら、ドロテオの足を掴み、脹脛に噛みついて、ぶつりと脹脛の肉を食いちぎった。
「あぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドロテオは、あまりの快感に、勢いよく精液をペニスから飛ばした。快感が強過ぎて、ペニスからしょろしょろとおしっこも漏れ出る。ドロテオは、大きく悲鳴じみた喘ぎ声を上げながら、魔法でナイフを手元に引き寄せた。
荒い息を吐きながら、レグロにナイフを渡せば、レグロが腰を振りながら、躊躇なくドロテオの腹にナイフを振り下ろした。とすんとナイフが腹に刺さり、瞬間、強烈な熱と快感が襲ってくる。あまりの快感に泣き叫ぶドロテオに構わず、レグロがナイフを動かして、ドロテオの腹を裂いた。裂けた腹の中に、レグロが無造作に手を突っ込んだ。赤い血にまみれたピンク色がかった腸を引きずり出し、レグロが美味そうにドロテオの腸を食べ始めた。いっそ気が狂いそうな強烈過ぎる快感が、最高にいい。
胃をナイフで切り取られて、ドロテオは血を吐きながら、大きく喘いだ。霞む目でレグロを見上げれば、腰を振りながら、ガツガツとドロテオの胃を食らっている。自分の腹を見れば、食われたばかりの腸は元に戻り、切り取られた胃もぐちゃぐちゃと元に戻りつつあった。レグロがドロテオの胃を食べ終える頃には、切り裂かれた腹も、元通りになっていた。
ドロテオは、自分の手についたドロテオの血を舐めているレグロに声をかけた。
「まだ満腹じゃないだろう?」
「……全然足りねぇ」
「あっはっは! もっと食べておくれ! もっともっと気持ちよくさせておくれよ!」
「了解。ご主人」
レグロが、獰猛な獣のように笑った。ドロテオは、生まれて初めてと言ってもいい程の強烈な快感に溺れきった。
ーーーーーー
ドロテオが目覚めると、そこは自室のベッドの上だった。全裸で血塗れだった筈だが、今はちゃんと服を着ている。レグロが着せてくれたのだろうか。あれだけ濃厚に香っていた血の匂いもしない。
ドロテオが起き上がったタイミングで、部屋のドアが開いた。全裸のレグロがお盆を片手に入ってきた。
「朝飯。そんなに美味くねぇかもしれねぇけど」
「おや。ありがとう」
「あれだけ血を流したんだ。不老不死でも、食わないとマズいんじゃねぇのか」
「いや? それは別に。実験したことがあるけど、まる1年飲まず食わずでも死ななかったよ。でも、食べるのは好きでね。食事を作ってくれてありがとう。美味しくいただくよ」
「……どぉぞ」
レグロが用意してくれた食事は、切ったパンに分厚いハムと野菜が挟まったものだった。パンは一度焼いてあるようで、香ばしい香りがする。大きなパンに噛みついて食べてみれば、ハムの程よい塩気と旨味が口に広がり、シャキシャキの野菜と、小麦の味がしっかりするパンが絶妙に合っていて、抜群に美味しい。ドロテオは、もぐもぐと咀嚼してから、ごくんと飲み込んで、満面の笑みを浮かべた。
「美味しいね。レグロは料理上手だ」
「別に。ハムとパン焼いて、野菜と一緒にハムをパンに挟んだだけだ」
「いやぁ、それでも美味しいよ」
「……そりゃどうも」
「君の分は?」
「いらねぇ」
「あれかい? フォークは、ケーキ以外は味を感じないってやつかい?」
「まぁ」
「ふぅん。私をまた食べさせれば、腹は満ちるだろうけど、それじゃあ栄養が偏るよねぇ。野菜だけでも食べないかい? 君に食われるのは、本当に最高に気持ちよかったからね。君には長生きしてもらいたいかな」
「……じゃあ、少しだけ食う」
「うん。そうして」
「……アンタ、やっぱりおかしな奴だな」
「そうかな? まぁ、不老不死になっちゃってから、色々とどうでもよくなっちゃったってのはあるかも。倫理観はとうの昔にトイレに流しちゃったし」
「俺が言うのもなんだが、駄目だろ。それ」
「あっはっは! まぁ、細かいことは気にしない方向で。んー。それにしても、これ美味しい! 毎朝、これがいいな」
「へぃへぃ」
「他にも、作れる料理はあるのかい?」
「まぁ、一応」
「ふふっ。じゃあ、作っておくれよ。楽しみにしてるよ」
「……ん」
レグロがなんだか居心地悪そうに、唇をむにむにさせた。ドロテオは美味しい朝食を腹におさめると、ベッドから下りて、シャワーを浴びに風呂場へと向かった。熱いシャワーを浴びると、眠気が完全に無くなった。ドロテオは全裸のまま風呂場から出て、魔法で身体を乾かすと、そのまま自室に向かい、服を着た。魔法使いの証であるローブを着て、杖を持つと、レグロがいる台所へと向かった。
台所では、レグロが露骨に顔を顰めながら、生野菜をもしゃもしゃ食べていた。ドロテオはレグロに微笑みかけ、声をかけた。
「レグロ。君が着る服を買ってくるよ。どんなのが好きだい?」
「……着られれば、何でもいい」
「そう。じゃあ、適当に見繕ってくるよ」
「あぁ」
ドロテオはその場で転移魔法を使い、近くの街の入り口辺りに転移した。街の服屋で、レグロに似合いそうな服を何着も買って、レグロに食べさせる瑞々しい野菜も大量に買った。肉はドロテオを食わせればいいが、野菜も食べなくては健康に悪い。ついでに、パンも大量に買った。買ったものを全て魔法をかけてある鞄に入れると、ドロテオはご機嫌に鼻歌を歌いながら、街の外に出て、転移魔法で、レグロが待つ棲家へと帰った。
ーーーーーー
レグロは、洗ったシーツを、塔の外にある木々の枝に張ったロープに干した。この塔の住人であるドロテオは、なんでも魔法で済ませるが、レグロは、香りのいい洗剤を使ってシーツや衣服を洗う方が好きなので、ドロテオに頼んで、お気に入りの洗剤を買ってきてもらった。
ドロテオは、本当に不思議な男だ。信じがたいが、もう200年以上生きているらしい。不老不死なのは本当なようで、レグロがどれだけ食っても、ドロテオの身体はすぐに元通りになる。痛みを快感に変える魔法をいつも使っているから、レグロがドロテオを食う度に、ドロテオは気持ちよさそうによがり、喘ぎ、射精する。レグロは、男は範疇外だった筈だが、ドロテオは顔だけ見れば絶世の美女と言っても過言では無いし、身体つきもほっそりとしていて、美しい。常にケーキ特有の甘い匂いがしていて、その血肉を食えば、とんでもなく美味しい。
レグロは、小さな小間物屋を営む家に生まれた。三つ下の妹とは、そんなに仲がよくなかったが、それでも、毎日平和に暮らしていた。それが狂ったのは、レグロがある日突然、フォークになってしまってからだ。はじめのうちは、単に味覚が鈍くなっただけだと思っていた。しかし、完全に味覚が無くなり、妹から甘い香りを感じるようになった。レグロは、普通の食べ物を受け付けなくなり、唯、妹に齧りつきたい衝動を堪える日々を送るようになった。
レグロが、自らがフォークとなってしまったと自覚した途端、理性の箍が外れた。不幸にも、妹はケーキだった。レグロは、妹を食った。柔らかい肌を食い破り、肉を食いちぎって、血を啜った。骨にへばりついている肉も歯でこそぎとって、妹の身体を食べきった。妹を食い終えたタイミングで、外出していた両親が帰ってきて、それからレグロは、犯罪者として奴隷になった。犯罪者の奴隷の扱いは酷いと聞く。これから、妹を食った罪と同等の酷い扱いを受けて、惨めに死んでいくのだろうと思っていたが、レグロは、どこかイカれた魔法使いドロテオに買われた。
ドロテオは、美しいだけでなく、優しい。レグロのことを色々と気遣ってくれている。楽しそうに笑いながら、レグロの飢えを満たしてくれる。レグロは、殆ど毎日のように、ドロテオを食っている。ドロテオの血肉は、最高に美味くて、食われながらよがり喘ぐドロテオは、最高にいやらしい。こんなに満たされていいのだろうかと思う程、レグロは毎日満たされた生活を送っている。
レグロが洗濯物を干し終えたタイミングで、塔の窓が開き、ドロテオから声をかけられた。
「レグロ。おやつにしよう」
「あぁ」
この場合のおやつは、甘味を食すことではなく、ドロテオをちょっとだけ食すことを意味する。ドロテオは、本当にイカれてると思う。好き好んでレグロに食われるなんて。そんなドロテオのことが、レグロはじわじわと好きになり始めていた。ドロテオは美しく、優しくて、美味しくて、いやらしい。我ながら単純だと思うが、レグロは、ドロテオというイカれた魔法使いを非常に好ましく思っている。死ぬまでずっと、ドロテオの側にいて、ドロテオだけを食らって生きていたい。ドロテオに買われて、ほんの一ヶ月程で、レグロはそう願うようになっていた。
塔の中に入り、ドロテオがいる台所に行くと、ドロテオが全裸で石の床に座っていた。ドロテオを食べる時は、いつも台所の石の床の上で食べる。後片付けが楽だからという理由である。
ドロテオがにっこりと笑って、レグロに手を差し伸べた。レグロは、ほっそりとした白いドロテオの手を握ると、ドロテオの親指を口に含み、飴のようにドロテオの親指を舐め回してから、思いっきり全力でドロテオの親指に噛みついた。ぶつりと、ドロテオの親指を食いちぎる。
「あぁっ! あっは! きもちいいっ!」
レグロは、白磁の頬を赤らめ、うっとりと笑っているドロテオを見つめながら、じゅるじゅると食いちぎった親指の付け根から溢れ出る血を啜った。口の中で、ドロテオの親指が再生していくのを感じると、ドロテオの親指から口を離し、くちゃくちゃコリコリとドロテオの親指を咀嚼する。ドロテオの血も肉も骨も、今まで食べた何よりも美味しい。ごくんと飲み込んで、今度はドロテオの勃起したペニスに舌を這わせる。陰嚢も舐め回して、ほっそりとした柔らかい内腿の肉に噛みつく。ぶちぶちぶちっと肉を食いちぎると、ドロテオが大きく声を上げ、ペニスからぴゅっと白い精液を飛ばした。レグロは、くっちゃくっちゃと内腿の肉を咀嚼して飲み込むと、ドロテオの薄い腹に飛び散った精液を丁寧に舐め取った。青臭い筈の精液も、レグロには甘く感じる。これはこれで美味い。流石に、ドロテオのペニスや陰嚢を食べた事は無い。同じ男だから、想像するだけで、金玉がひゅんとなる気がするからだ。
レグロは、本格的にドロテオを食いたくなってきた。レグロが、ドロテオの唇を舐め、下唇を食いちぎると、ドロテオが血塗れの唇のまま、笑った。
「もっと食べる?」
「食いたい」
「いいよ。沢山お食べ」
「ん」
ドロテオが、ナイフをレグロに手渡してきた。レグロは、少しだけ考えてから、ドロテオに声をかけ、四つん這いになってもらった。四つん這いになったドロテオのアナルに、自然と勃起したペニスを擦りつけ、ペニスの先っぽを押しつけて、一気にペニスを根元近くまで突っ込む。ぶつっとアナルが切れるような感じがしたが、ドロテオは、気持ちよさそうな声を上げながら、背をしならせるだけだ。ドロテオの中は、狭くて熱くて気持ちがいい。レグロは、ドロテオの細い腰を掴むと、遠慮無しに激しく腰を振り始めた。
「あっあっあっあっ! いいっ! いいっ! もっと! もっと突いてっ!」
「はっ、はっ、あぁ……くっそ堪んねぇ」
「切って! 食って! あぁっ!!」
レグロは、腰を激しく振って、ドロテオの腹の奥深くの肉の壁をペニスで突き上げながら、ナイフで薄いドロテオの尻肉を切り裂いた。切り取った尻肉を口に含み、くちゃくちゃと咀嚼しながら、めちゃくちゃにドロテオの腹の奥深くを突き上げる。ドロテオが背をしならせ、大きく悲鳴じみた声を上げた。全身を震わせてイッているドロテオのアナルのキツイ締めつけが、最高に気持ちがいい。レグロは、長いストロークで何度も何度もドロテオの腹の奥深くの肉の壁をペニスで突き上げ、そのまま、ドロテオの腹の中に精液をぶち撒けた。
半分萎えたペニスをアナルから引き抜くと、レグロは血塗れのドロテオの尻肉を両手で掴み、ぐにぃっと広げた。ドロテオの血とレグロの精液で汚れたアナルが丸見えになる。ドロテオのアナルは、ぽっかりと小さく口を開け、物欲しそうに、くぽくぽと収縮していた。まだまだ全然食い足りない。
レグロは、ドロテオの身体をひっくり返すと、ドロテオの足を大きく広げさせ、自分で膝裏を持たせて、再びドロテオのアナルにペニスを深く突っ込んだ。ドロテオが、気持ちよさそうに叫ぶ。レグロは、涙で濡れてキラキラしているドロテオの瞳が食べたくなって、ドロテオの右目にナイフを当てた。上手い具合に、ドロテオの眼球を抉り取れた。ドロテオの眼球を口に放り込み、飴のように口の中で舐め転がしながら、腰を振り始める。レグロが見下ろしている前で、ドロテオの抉った眼球が、急速に再生していく。レグロは、その様子を見ながら、ぶちゅりとドロテオの眼球を噛み砕いた。ドロテオの血で濡れたナイフで、今度はドロテアの腹を引き裂く。両手で大きな傷口を広げて、ナイフで肝臓の一部を切り取り、無造作に口に放り込む。すぐに再生していく肝臓を見ながら、今度は腸を引きずり出し、熱い腸に噛りつく。ドロテアは、どこを食べても美味しい。血塗れでよがって喘ぐドロテアは、とても美しくて、いやらしい。
レグロは、夢中でドロテアを貪り食った。
レグロが何度もドロテオの中に精液を吐き出し、ドロテオの血肉で腹が満ちる頃には、ドロテオはイキ過ぎて、息も絶え絶えな状態だった。それでも、ドロテオは満足そうな笑みを浮かべている。
ドロテオの顔についた血を舐め取ってやると、ドロテオが擽ったそうに笑った。
「お腹いっぱいになったかい?」
「あぁ」
「それは何より。気持ちよかったけど、少し疲れたな。お風呂に入れてよ」
「分かった」
レグロは、血塗れのドロテオを横抱きに抱えあげると、風呂場へと向かった。ドロテオの身体についた血は、乾きかけているものもある。勿体無いから、全部舐め取りたい気もするが、レグロは、今は満腹である。
レグロは風呂場でドロテオの身体をキレイに洗ってやり、自分の身体もキレイに洗った。一緒に広めの浴槽に浸かると、満腹なのも相まって、眠たくなってくる。ドロテオが眠そうな欠伸をした。レグロもつられて大きな欠伸をした。
「ふふっ。晩ご飯の時間まで、少しお昼寝しようか」
「あぁ」
レグロは、微笑んでいるドロテオの唇にキスをして、ドロテオの身体を横抱きに抱き上げて立ち上がった。浴槽から出ると、ドロテオが魔法で身体を乾かしてくれた。ドロテオのほっそりとした腕がレグロの首に絡みつき、引き寄せられるがままにドロテオの唇にキスをする。唇を触れ合わせたまま、ドロテオが小さく笑った。
「ふふっ。レグロ。私ね、君のことがとても好きだよ」
「……俺もだ」
「あはっ! 私達、両想いだ。君が死んでも愛し続けるよ」
「あぁ」
「でも、生きている間は、ずっと私だけを見て、私だけを食べてね。そして、毎日、愛を囁いて」
「お望み通りに」
「ふふっ。レグロ。なんだかいいねぇ。幸せってこんな感じかな?」
「多分な」
レグロはドロテオの部屋に入ると、ドロテオをベッドに寝かせ、自分もドロテオの隣に寝転がった。ドロテオのほっそりとした身体を抱きしめて、ほぅと小さな息を吐く。ドロテオの少し低めの体温が愛おしい。レグロはドロテオの唇に触れるだけのキスをすると、ドロテオと寄り添いあって、穏やかな眠りに落ちた。
ーーーーーー
レグロがドロテオに買われて、5年の月日が経った。レグロは30を過ぎたが、食欲も性欲も旺盛なままだ。毎日のように、ドロテオを食い、ドロテオを犯し、ドロテオに愛を囁いている。代わり映えのない日々だが、毎日が穏やかで、小さな幸せがいくつもある。
洗濯物を干し終えたレグロが、ドロテオが待つ台所に行くと、ドロテオが香草茶を淹れてくれていた。レグロは、味覚は無いが、香りは分かる。ドロテオが淹れてくれる香草茶は、香りがよくて、ドロテオの次に好きなものだ。
レグロがドロテオと他愛もないお喋りをしながら香草茶を飲んでいると、ドロテオがピクッと何かに反応した。
「ドロテオ?」
「どうやら古馴染みが来たみたいだ」
ドロテオの塔に、馴染みの商人以外が来るのは初めてだ。『勝手に入ってくるよ』と言って、座ったまま香草茶を飲んでいるドロテオをなんとなく眺めていると、黒いローブを着た魔法使いが現れた。
「やぁ。テレシオ。50年ぶりくらい?」
「やぁ。ドロテオ。相も変わらず美しいね」
「急にどうしたんだい?」
「なに。ちょっと魔法の実験に付き合ってもらいたくてね」
「実験? 別に構わないけど」
「あっは! 言質はとったよ」
「なんの魔法なんだい?」
「すぐに分かるよ」
テレシオと呼ばれた魔法使いが、魔法の呪文を唱え始めた。ドロテオは興味津々といった様子で、テレシオを眺めている。テレシオが持つ杖から、眩い光が飛び出し、ドロテオに当たった。次の瞬間、ドロテオの身体が、どろっと崩れた。
「ドロテオッ!!」
「……、……、……ぁ……」
「あはっ、あはははっ! 成功だ! これで、これでやっと死ねるぞ!」
「てめぇ! ドロテオに何をしやがった!」
「ふふっ。君、ドロテオが飼ってる奴隷かな? なぁに。不老不死の魔法薬の効果を無くす魔法をかけただけだよ。あはははっ! 成功した! やっと成功した! 前回は肉塊になっても生きてたけど、今回はちゃんと死んでるっ! これで、これでやっと僕も死ねる!!」
「な……ドロテオは……死んだのか……?」
「死んだよ。魂の欠片も残っていない。そこにあるのは、単なる肉塊だ。あはははっ! さぁ! あの人の所へ行かなくちゃ!」
「あっ、待てっ! ドロテオを生き返らせろっ!」
「あっは! そんなの無理無理。一度死んだ者は蘇生なんかできないよ。さようなら。奴隷君。君もそのうち死ぬだろうね」
「~~っ、てめぇ!」
テレシオが、その場からパッと消え去った。多分、転移魔法を使ったのだろう。レグロは、震える身体で椅子から立ち上がり、ドロテオだった肉塊の前に立った。あんなに美しかったのに、今はぐちゃぐちゃの肉塊になっている。
「ドロテオ……ドロテオ……ドロテオ……」
レグロは、ボタボタと涙を零しながら、ドロテオだったものを食い始めた。こんな醜い肉塊になっても、ドロテオは美味しい。
レグロは、大好きだったドロテオの淡い緑色の瞳の眼球を一つだけ残して、残りは全部食べきり、骨までしゃぶり、床に落ちた血まで丁寧に舐めとった。
レグロは、ふらりと立ち上がり、いつもドロテオを切り裂いていたナイフを手に取った。最後に残していたドロテオの眼球を口に含んで、ぼそっと愛を囁くと、レグロは、ナイフを思いっきり自分の首に突き刺し、全力で自分の首を切り裂いた。痛いというよりも、唯、熱い。ドクドクと自分の血が溢れ出るがままにしながら、どさっとレグロはその場に崩れ落ちた。朦朧としていく意識の中で、ころっと口内のドロテオの眼球を舌で転がし、レグロはそのまま目を閉じた。
(おしまい)
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