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39:対話
アイディーは深夜遅くに端末でロバートに呼び出された。今夜はセックスをしない日である。
ロバートは昼間にハルファと会ったので、多分それ絡みの話だろう。
アイディーはミケーネがぐっすり寝ているのを確認してから、静かにベッドから抜け出た。
静かに足音を殺してロバートの部屋の前に行き、ノックをせずに静かにドアを開け、中に滑り込むようにしてロバートの部屋に入る。ガーディナの部屋は廊下を挟んで3つ隣だし、もう寝ている時間だが、念のため物音は最小限にしたい。
アイディーが静かにロバートの部屋に入ると、何故かロバートはベッドの上に正座をしていた。アイディーが部屋の鍵までかけると、ロバートがパチンと指を鳴らして防音結界を張った。
アイディーは静かにベッドに近づいた。
「話ってなんだよ」
「……まぁ、座れ」
「おう」
アイディーは室内用のサンダルを脱いで、ベッドに上がり、ロバートの対面に胡座をかいて座った。
「……パンツ見えてるから胡座はよせ」
「今更じゃね?」
「……真面目な話をするからパンツは隠せ」
「おーう」
アイディーは少し寝間着のワンピースの裾を引き、パンツを隠すようにワンピースの布地で股の辺りを隠した。太腿がかなり見えているが、パンツよりもマシだろう。
ロバートが少し俯いて、何か言いたげに口をむにむにさせた。少しの沈黙の後、ロバートが口を開いた。
「……ハルファと会った」
「おう」
「その、話をして……」
「おう」
ロバートが少し俯いて、寝間着のシャツを指先で弄り出した。何故か分からないが、ロバートの耳が赤くなっている。余程言いにくいことなのか、また暫し、沈黙が続いた。アイディーは気長にロバートが口を開くのを待った。
どれくらいの時間が経ったのか。カチ、カチ、と時計の針が動く音が妙に耳につく時間を過ごし、その間、アイディーはじっとロバートを見つめていた。ロバートは長い睫毛を伏せたまま、口を開いたり閉じたりを繰り返していた。
ロバートが伏せていた睫毛を上げ、真っ直ぐにアイディーを見た。
「俺はハルファもお前もどっちも欲しい」
「……あ?」
「ハルファのことを愛しているんだ。でも、お前のことを家族みたいに思ってて」
「お、おう」
「どっちか、なんて選べなくて……ハルファにもアイディーにも側にいてほしい……」
「…………」
アイディーはキョトンとして、ロバートを見つめた。
アイディーにとって、ロバートは雇い主であり、恩人だ。ロバートは色々どうしようもないところはあるが、とても優しくて、放っておけない気がする愛すべき?ダメなオッサンである。
アイディーはガシガシと頭を掻いた。とりあえず、ロバートにヨザックのことを言わねばなるまい。
アイディーはロバートの目を見つめながら、口を開いた。
「俺よぉ」
「あぁ」
「最近恋人できた」
「……そうか」
「アンタに言うと、変な気を使ってセックスをしなくなって、またおかしな方向に暴走すんじゃねぇかと思って黙ってた。……わりぃ」
「……別に暴走なんてしない」
「金たまとろうとしてた奴が何言ってんだ。説得力ねぇよ」
「うぐぅ……」
「アンタに、家族だと思われて、素直に嬉しい」
「……うん」
「……俺もガーディナもアンタに救われた。本当に感謝している。……最初のうちはよ、アンタに抱かれるの嫌だった。契約内容は遵守しなきゃならねぇ。それ込みの破格の給料だしよ。頭じゃ割りきれても、覚悟してたつもりでも、やっぱしんどくてよぉ。坊っちゃんが俺に懐いてくれて笑ってくれたから、なんとか踏ん張れた。アンタは全然ひでぇことしねぇし。……アンタは本当にどうしようもねぇ程優しい。今はアンタとセックスすんの、全然嫌じゃねぇ」
「…………」
「アンタの気持ちに応えるのが筋な気がすんだけどよ。俺はヨザックが好きなんだわ。一緒に生きて、死ぬまで一緒にいてぇ。馬鹿話してゲラゲラ笑ったり、剣を振り回してじゃれたりしてぇんだ」
「…………そうか」
「アンタと坊っちゃんとハルファには返しきれねぇ程の恩がある。でも、俺はアンタに恋愛感情は抱けねぇ。雇われている身である以上、家族として愛していいのか、よく分かんねぇ。なんか、烏滸がましい気がすんだよ。家政夫の分際で雇い主家族を自分の家族って思うの」
「…………うん」
「……何て言ったらいいか、よく分かんなくなってきた……アンタ方家族に、とにかく俺はめちゃくちゃ恩を感じてて、あー、なんつーか、幸せになって欲しいんだよ。アンタもハルファも坊っちゃんも。笑っててほしい。その為の手伝いなら喜んでやりてぇ。仕事だからってのもあるが、恩返しみてぇな。俺はアンタ達家族が笑っていられるように、サポートしていきてぇ。……それじゃ、ダメか?」
「……俺達を、助けてくれるのか……」
「おう。俺ができることはなんでもやんぞ」
「……側に、いてほしい。アイディーがいてくれて、助けてくれたら、今度はきっと家族が笑っていられる。お互いに大事にし合える」
「……なぁ」
「うん」
「ちょっと聞きてぇんだけど……俺よ、ヨザックと恋人でいていいのか?ヨザックを好きでいていいのか?」
アイディーが少し眉間に皺を寄せてそう聞くと、ロバートがふっと笑った。
「心は誰にも縛れない。俺がハルファもアイディーも好きなのは、誰にも止められない」
「…………」
「お前がヨザックを好きならば、それはそれでいい。俺とお前は雇用関係にある。お前の借金が無くなったら、きっとその時が別れの時なんだろう。お前は若い。借金を返し終えても、それからまだまだ人生が続く。俺はお前にも側にいてほしいが、お前の人生を無理矢理縛りつけて背負いたい訳じゃない。俺はいくつも大事なものを抱えられる程器用じゃない……ただ、俺がお前を家族のように想うことを否定しないでくれたら、それでいい。借金を返し終えるまででいいから、側にいてくれたらいい。その頃にはミケーネも大きくなって、俺の庇護なんかいらなくなる。あの子も自分の足で立って生きるようになる。アイディー」
「おう」
「お前と家族になりたい。側にいてほしい。そう思うことは許してくれ」
「……許すとか、そんな大層な立場じゃねぇだろ。俺」
「そうか?お前がいないと俺達はどうにも立ち行かないぞ」
「胸張って言うなよ」
「事実だ」
「……んー……あー……うん。アンタ方の為に俺は俺のできることをやる。ヨザックと生きる未来を俺は諦める気がねぇから、そこは了承しといてくれ。でも、アンタも坊っちゃんも大事に思ってるのは知っといてくれ。なんつーか、上手く言えねぇけどよぉ。アンタ達家族の笑顔の為に頑張るからよぉ。まだまだ先の話だが、借金返し終わっても、『はい、さよなら』ってのは、できたらしたくねぇ。そんくれぇには俺は旦那様のことも坊っちゃんのことも大事に思ってる」
「……うん」
「んあー……本当上手く言えねぇ。言葉が出てこねぇ。旦那様も坊っちゃんもハルファも好き。ガーディナも好き。ヨザックも好き。とりあえず、それでいいか?」
アイディーが頭をガシガシ掻きながら、そう言うと、ロバートが可笑しそうに笑った。
ロバートが手を伸ばして、アイディーの頭を優しく撫でた。
「ざっくりだな」
「おう」
「……お前は優しいな」
「旦那様程じゃねぇよ」
「そうでもない。俺は欲深だ。ハルファもお前も欲しいからな。……ヨザックにお前をやりたくない。でも、お前の自由な心を縛り付けたくもない。……なんて、格好つけた事言ったけど、ぶっちゃけ、お前の人生まで背負いきれない」
「ぶっちゃけたな」
「他人の人生を背負うなんて重すぎて無理だろ」
「まぁな」
「俺は器用じゃないんだ」
「知ってる」
「お前と今まで通りの関係でいたい。いつか終わりがくるとしても。お前に恋人がいるのに、自分でもどうかと思うが、できたらセックスもしたい。ハルファと再婚するまでの間だけでもいいから」
「ぶっちゃけたなぁ……」
「寝盗ってるみたいで正直興奮する」
「変態」
「今頃気づいたのか?」
「アンタの性癖幅広すぎるだろ。折角いい話で終わるっぽかったのに、台無しじゃねぇか」
「ははっ。アイディー」
「あ?」
「……好きだ。家族として」
「……ありがと」
ロバートが吹っ切れたように笑って、アイディーの頭を優しく撫でた。
「……前から言いたくて言えなかったことがあるんだ」
「あ?何だよ。この際だから言っちまえよ」
「お前、ちょいちょいパンツ見えてるぞ」
「予想すらできねぇレベルのひでぇ発言がきやがった」
「いやだって、本当に見えてる時があるし」
「今言うなよ」
「この際だから言えと言ったじゃないか」
「言ったけどよ?確かに言ったけどよ?」
「もうちょっと丈の短いスカートもいいんじゃないか?」
「とことん開き直ってんな、オッサン」
「俺が女装萌えで美少年好きの変態なのはもうバレてるだろ」
「美少年好きは知らなかったわ。変態」
アイディーはなんだか脱力してしまい、はぁーっと大きな溜め息を吐いた。ロバートは何故か楽しそうに笑っている。
ロバート達家族とは、きっと長い付き合いになる。アイディーはそう確信して、ふっと笑みを浮かべた。
皆が笑顔でいられる未来を迎えるには、それなりの努力が必要だろうが、きっとなんとかなる。その時できることを全力でやればいい。アイディーは運がいいのだ。ロバートとミケーネと出会えて、ハルファとも出会えて、ガーディナが夢を追いかけられるようになって、ヨザックと恋ができて。
幸せを掴む為なら、いくらだってがむしゃらに突っ走ってやろう。目の前の笑顔を守る為なら、いくらだって頑張ろう。
アイディーはロバートと目を合わせて、穏やかに笑った。
ロバートは昼間にハルファと会ったので、多分それ絡みの話だろう。
アイディーはミケーネがぐっすり寝ているのを確認してから、静かにベッドから抜け出た。
静かに足音を殺してロバートの部屋の前に行き、ノックをせずに静かにドアを開け、中に滑り込むようにしてロバートの部屋に入る。ガーディナの部屋は廊下を挟んで3つ隣だし、もう寝ている時間だが、念のため物音は最小限にしたい。
アイディーが静かにロバートの部屋に入ると、何故かロバートはベッドの上に正座をしていた。アイディーが部屋の鍵までかけると、ロバートがパチンと指を鳴らして防音結界を張った。
アイディーは静かにベッドに近づいた。
「話ってなんだよ」
「……まぁ、座れ」
「おう」
アイディーは室内用のサンダルを脱いで、ベッドに上がり、ロバートの対面に胡座をかいて座った。
「……パンツ見えてるから胡座はよせ」
「今更じゃね?」
「……真面目な話をするからパンツは隠せ」
「おーう」
アイディーは少し寝間着のワンピースの裾を引き、パンツを隠すようにワンピースの布地で股の辺りを隠した。太腿がかなり見えているが、パンツよりもマシだろう。
ロバートが少し俯いて、何か言いたげに口をむにむにさせた。少しの沈黙の後、ロバートが口を開いた。
「……ハルファと会った」
「おう」
「その、話をして……」
「おう」
ロバートが少し俯いて、寝間着のシャツを指先で弄り出した。何故か分からないが、ロバートの耳が赤くなっている。余程言いにくいことなのか、また暫し、沈黙が続いた。アイディーは気長にロバートが口を開くのを待った。
どれくらいの時間が経ったのか。カチ、カチ、と時計の針が動く音が妙に耳につく時間を過ごし、その間、アイディーはじっとロバートを見つめていた。ロバートは長い睫毛を伏せたまま、口を開いたり閉じたりを繰り返していた。
ロバートが伏せていた睫毛を上げ、真っ直ぐにアイディーを見た。
「俺はハルファもお前もどっちも欲しい」
「……あ?」
「ハルファのことを愛しているんだ。でも、お前のことを家族みたいに思ってて」
「お、おう」
「どっちか、なんて選べなくて……ハルファにもアイディーにも側にいてほしい……」
「…………」
アイディーはキョトンとして、ロバートを見つめた。
アイディーにとって、ロバートは雇い主であり、恩人だ。ロバートは色々どうしようもないところはあるが、とても優しくて、放っておけない気がする愛すべき?ダメなオッサンである。
アイディーはガシガシと頭を掻いた。とりあえず、ロバートにヨザックのことを言わねばなるまい。
アイディーはロバートの目を見つめながら、口を開いた。
「俺よぉ」
「あぁ」
「最近恋人できた」
「……そうか」
「アンタに言うと、変な気を使ってセックスをしなくなって、またおかしな方向に暴走すんじゃねぇかと思って黙ってた。……わりぃ」
「……別に暴走なんてしない」
「金たまとろうとしてた奴が何言ってんだ。説得力ねぇよ」
「うぐぅ……」
「アンタに、家族だと思われて、素直に嬉しい」
「……うん」
「……俺もガーディナもアンタに救われた。本当に感謝している。……最初のうちはよ、アンタに抱かれるの嫌だった。契約内容は遵守しなきゃならねぇ。それ込みの破格の給料だしよ。頭じゃ割りきれても、覚悟してたつもりでも、やっぱしんどくてよぉ。坊っちゃんが俺に懐いてくれて笑ってくれたから、なんとか踏ん張れた。アンタは全然ひでぇことしねぇし。……アンタは本当にどうしようもねぇ程優しい。今はアンタとセックスすんの、全然嫌じゃねぇ」
「…………」
「アンタの気持ちに応えるのが筋な気がすんだけどよ。俺はヨザックが好きなんだわ。一緒に生きて、死ぬまで一緒にいてぇ。馬鹿話してゲラゲラ笑ったり、剣を振り回してじゃれたりしてぇんだ」
「…………そうか」
「アンタと坊っちゃんとハルファには返しきれねぇ程の恩がある。でも、俺はアンタに恋愛感情は抱けねぇ。雇われている身である以上、家族として愛していいのか、よく分かんねぇ。なんか、烏滸がましい気がすんだよ。家政夫の分際で雇い主家族を自分の家族って思うの」
「…………うん」
「……何て言ったらいいか、よく分かんなくなってきた……アンタ方家族に、とにかく俺はめちゃくちゃ恩を感じてて、あー、なんつーか、幸せになって欲しいんだよ。アンタもハルファも坊っちゃんも。笑っててほしい。その為の手伝いなら喜んでやりてぇ。仕事だからってのもあるが、恩返しみてぇな。俺はアンタ達家族が笑っていられるように、サポートしていきてぇ。……それじゃ、ダメか?」
「……俺達を、助けてくれるのか……」
「おう。俺ができることはなんでもやんぞ」
「……側に、いてほしい。アイディーがいてくれて、助けてくれたら、今度はきっと家族が笑っていられる。お互いに大事にし合える」
「……なぁ」
「うん」
「ちょっと聞きてぇんだけど……俺よ、ヨザックと恋人でいていいのか?ヨザックを好きでいていいのか?」
アイディーが少し眉間に皺を寄せてそう聞くと、ロバートがふっと笑った。
「心は誰にも縛れない。俺がハルファもアイディーも好きなのは、誰にも止められない」
「…………」
「お前がヨザックを好きならば、それはそれでいい。俺とお前は雇用関係にある。お前の借金が無くなったら、きっとその時が別れの時なんだろう。お前は若い。借金を返し終えても、それからまだまだ人生が続く。俺はお前にも側にいてほしいが、お前の人生を無理矢理縛りつけて背負いたい訳じゃない。俺はいくつも大事なものを抱えられる程器用じゃない……ただ、俺がお前を家族のように想うことを否定しないでくれたら、それでいい。借金を返し終えるまででいいから、側にいてくれたらいい。その頃にはミケーネも大きくなって、俺の庇護なんかいらなくなる。あの子も自分の足で立って生きるようになる。アイディー」
「おう」
「お前と家族になりたい。側にいてほしい。そう思うことは許してくれ」
「……許すとか、そんな大層な立場じゃねぇだろ。俺」
「そうか?お前がいないと俺達はどうにも立ち行かないぞ」
「胸張って言うなよ」
「事実だ」
「……んー……あー……うん。アンタ方の為に俺は俺のできることをやる。ヨザックと生きる未来を俺は諦める気がねぇから、そこは了承しといてくれ。でも、アンタも坊っちゃんも大事に思ってるのは知っといてくれ。なんつーか、上手く言えねぇけどよぉ。アンタ達家族の笑顔の為に頑張るからよぉ。まだまだ先の話だが、借金返し終わっても、『はい、さよなら』ってのは、できたらしたくねぇ。そんくれぇには俺は旦那様のことも坊っちゃんのことも大事に思ってる」
「……うん」
「んあー……本当上手く言えねぇ。言葉が出てこねぇ。旦那様も坊っちゃんもハルファも好き。ガーディナも好き。ヨザックも好き。とりあえず、それでいいか?」
アイディーが頭をガシガシ掻きながら、そう言うと、ロバートが可笑しそうに笑った。
ロバートが手を伸ばして、アイディーの頭を優しく撫でた。
「ざっくりだな」
「おう」
「……お前は優しいな」
「旦那様程じゃねぇよ」
「そうでもない。俺は欲深だ。ハルファもお前も欲しいからな。……ヨザックにお前をやりたくない。でも、お前の自由な心を縛り付けたくもない。……なんて、格好つけた事言ったけど、ぶっちゃけ、お前の人生まで背負いきれない」
「ぶっちゃけたな」
「他人の人生を背負うなんて重すぎて無理だろ」
「まぁな」
「俺は器用じゃないんだ」
「知ってる」
「お前と今まで通りの関係でいたい。いつか終わりがくるとしても。お前に恋人がいるのに、自分でもどうかと思うが、できたらセックスもしたい。ハルファと再婚するまでの間だけでもいいから」
「ぶっちゃけたなぁ……」
「寝盗ってるみたいで正直興奮する」
「変態」
「今頃気づいたのか?」
「アンタの性癖幅広すぎるだろ。折角いい話で終わるっぽかったのに、台無しじゃねぇか」
「ははっ。アイディー」
「あ?」
「……好きだ。家族として」
「……ありがと」
ロバートが吹っ切れたように笑って、アイディーの頭を優しく撫でた。
「……前から言いたくて言えなかったことがあるんだ」
「あ?何だよ。この際だから言っちまえよ」
「お前、ちょいちょいパンツ見えてるぞ」
「予想すらできねぇレベルのひでぇ発言がきやがった」
「いやだって、本当に見えてる時があるし」
「今言うなよ」
「この際だから言えと言ったじゃないか」
「言ったけどよ?確かに言ったけどよ?」
「もうちょっと丈の短いスカートもいいんじゃないか?」
「とことん開き直ってんな、オッサン」
「俺が女装萌えで美少年好きの変態なのはもうバレてるだろ」
「美少年好きは知らなかったわ。変態」
アイディーはなんだか脱力してしまい、はぁーっと大きな溜め息を吐いた。ロバートは何故か楽しそうに笑っている。
ロバート達家族とは、きっと長い付き合いになる。アイディーはそう確信して、ふっと笑みを浮かべた。
皆が笑顔でいられる未来を迎えるには、それなりの努力が必要だろうが、きっとなんとかなる。その時できることを全力でやればいい。アイディーは運がいいのだ。ロバートとミケーネと出会えて、ハルファとも出会えて、ガーディナが夢を追いかけられるようになって、ヨザックと恋ができて。
幸せを掴む為なら、いくらだってがむしゃらに突っ走ってやろう。目の前の笑顔を守る為なら、いくらだって頑張ろう。
アイディーはロバートと目を合わせて、穏やかに笑った。
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