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中編

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ペラリと本の頁を捲るような微かな音で、秀和は目覚めた。室内は薄暗いが、閉められたカーテンの隙間から明かりが漏れているので、今が昼間だということが分かる。ペラリとまた微かな音がした。音がした方へ顔を向ければ、何故か眼鏡をかけたシュタークがベッドの側の椅子に腰掛け、本を読んでいた。何故、シュタークが此処にいる。
秀和は不思議に思いながら、シパシパする目を手の甲で擦り、大きな欠伸をした。のろのろと起き上がれば、本に目を落としていたシュタークが顔を上げて秀和を見た。


「おはようございます。王妃殿下」

「……おはよう。何してんだ」

「防音魔法を使いながら本を読んでおります」

「防音魔法?」

「部屋の外の音が聞こえないでしょう?中の音も外には聞こえておりません。いつも2人で打ち合わせ等の話し合いをする時は使っているでしょう」

「あ?そうだったのか」

「えぇ。私は専門の魔法使いではありませんから、自分がいる空間にしか防音魔法が使えません。それ故、恐れながら王妃殿下の寝室にお邪魔しております。あぁ。先に申し上げておきますと、私は元から今日は休暇です」

「なんで宰相自ら防音魔法なんか使いに来てんだよ」

「ナオ様から頼まれまして。子供達がどうしても騒いでしまうから、王妃殿下がしっかり眠れるようにして欲しいと。そういうことで、昨夜から此方に。お食事は頂いておりますよ。寝室に風呂もトイレもあって助かります」

「……その、わりぃ」

「いえ。今、貴方に倒れられる方が余程大変ですから。王は未だに寝込んでおりますし」

「はぁー。どこまでも使えねぇ馬鹿だな。あいつ」

「先代王妃殿下も頑張っておられたようですがねぇ。先代王妃殿下も先代王陛下の尻拭いでお忙しかったものですから、どうしてもご子息のことは後回しにせざるを得なかったのかと。優秀な家庭教師はついておりましたが、如何せん、やる気がなく。蛙の子は蛙なのでしょうよ」

「確か、他にも兄弟がいただろう」

「他のご兄弟の方々は、陛下より馬鹿か、王位を継ぐことが諸々の負債を継ぐ罰ゲームのようなものだと理解できる賢明な方しかおりませんでしたね。馬鹿の方は、陛下が即位されるよりも前に馬鹿をやって終身刑ということで一生牢獄の中でございますし、賢明な方々は早々と王位継承権を放棄して、好きな仕事をされてらっしゃいますよ」

「できたら、その賢明な奴に王になって欲しかったわ。俺」

「私もです。一応、説得は試みたのですがね。賢明なだけあって、先代がやらかしていることを巻き返す労力を考えたら馬鹿らしいと仰られて」

「王族として生まれた義務をそいつに説いてやりたい」

「全くですな。とはいえ、私も一応臣下という立場ですからな。あまり強くも言えず、可もなく不可もなくな陛下が即位され、今の現状ですな。いやはや、力不足でお恥ずかしい」

「王と臣下では立場が違う。いくらアンタが有能でも、できる事とできない事がある」

「まぁ、そうですね」

「アンタも中々の貧乏クジを引いたな」

「まぁ、我々臣下には王を選ぶ権利はございません故。ですから、私は国に仕えているのです」

「なるほど。で?愚王の粛清はいつにする?」

「……王太子殿下の成人後すぐがよろしいかと。成人前ですと、周辺諸国にも、国内貴族にも舐められます」

「そうさな。それがいい」

「貴方はそれでよろしいのですか?一応ご夫君でしょう」

「あ?家族とすら思っちゃいねぇよ。あんな馬鹿。お陰でクッソ苦労してんだっつーの」

「それは確かに。お互いに貧乏クジを引きましたな」

「全くだ。……山川少年には、せめてまともに恋をして、自分自身が納得できる生き方をしてもらいてぇ」

「だから、貴方は今、必要以上に頑張っていらっしゃるので?」

「俺にとっちゃ、もう家族っつーか、息子みてぇなもんなんだよ。山川少年は」

「左様でございますか。さて。お食事を運ばせましょう」

「んー。正直、あんま腹が減ってねぇんだよな」

「疲労で胃が弱っているのかもしれませんね」

「あー。かもなぁ。このまま寝てた方がマシな気がしてきた」

「消化の良いものを少しだけでも召し上がってください。すぐに用意させますので」

「あー。うん」


本当に食べる気が起きないのだが、食べないと回復しない事も分かっている。秀和が小さく溜め息を吐くと、シュタークがパタンと本を閉じた。


「そんなに食べる気が起きないのであれば、別の手段をとりますか?」

「あ?そんなのあるのか?」

「えぇ。まぁ、回復魔法の一種です。粘膜接触をして、相手に魔力を受け渡すんです」

「粘膜接触」

「まぁ、ぶっちゃけセックスですな」

「ぶっちゃけなくても普通に察するわ。アンタの口からセックスって単語が出たことにビックリです」

「私も枯れてはおりませんから、妻が亡くなった後は時折娼婦を買っておりますよ」

「へー」

「で?どうされます?私は専門の魔法使いではありませんが、魔力の受け渡しくらいはできます。あ、回復魔法は無理ですから。本当に魔力の受け渡しだけ。それでも、少なくとも普段通りの食事を取ることができる程度には疲労が回復いたしますよ」

「マジかよ」

「嘘を言ってどうするのです」

「それはそうだ。……アンタさ、俺みてぇなの抱ける訳?」

「さぁ?それは実際にやってみなければ分かりませんね。まぁでも。魔力の受け渡しをしてもいいかな?くらいには好意を持っておりますよ」

「そりゃどうも」


秀和は後頭部をガシガシ掻きながら、考えた。正直、本当に食べる気力も湧かないくらい疲れている。あと欲求不満でもある。男に抱かれることに抵抗があるが、それはもうとてもあるが、かといってシュターク以外の人間と魔力の受け渡し(=セックス)をしたくない。その程度には、シュタークという男を、秀和は信用も信頼もしている。言わば、戦友のようなものだ。馬鹿の尻拭いの。
ほんの少しだけ悩んでから、秀和はばさっと掛け布団を剥ぎ取り、ついでに蹴って、掛け布団を足元へ追いやった。寝る前にパンツまで脱いだので、秀和は全裸である。バッキバキだった腹筋は、最近筋トレをする時間が作れなくて、若干筋肉が落ちた気がする。なだらかな下腹部には臍まで続く毛が生えており、もじゃもじゃの陰毛の向こうには、此方に来るまではあったペニスはない。ずりずりとベッドの上に寝転がり、秀和は膝を立てて、両足を大きく広げた。
胸毛が生えた胸元は、胸筋で見事に盛り上がっているが、やはりこちらも若干筋肉が落ちた気がする。
秀和は椅子に座ったままのシュタークの方を向いて、口を開いた。


「抱けるか?この身体。あそこ以外は完全に男だぞ」

「そうですね。まぁ、頑張ってみます。私のナニが使い物にならなかったら、気合で食事をしてください」

「その気合が出ねぇんだよなぁ。情けねぇ」

「それだけ疲労も心労も溜まっておられるんですよ」

「じゃあ、なんとか頑張ってくれ」

「まぁ、最終的に口で飲んでもらうことになるかもしれませんね」

「キッツいわぁ。それ」

「避妊はします」

「してもらわなけりゃ困る。だが、避妊具なんかあるのか」

「一応、用意しておきました。ご安心を。私のナニの根元に嵌めるタイプの魔導具です。性病も防げますよ」

「そりゃ安心。じゃあ、さくっと頼む」

「畏まりました」


シュタークが椅子から立ち上がり、上着のボタンを外し始めた。なんとなく、渋い50代のおっさんのストリップを眺める。シュタークは痩せ気味で、微妙に下っ腹が出ていた。服を着ている状態だとスタイルがよく見えていたので、服で誤魔化していたのだろう。顔はナイス髭ダンディな男前だが、身体は普通のおっさんって感じである。まぁ、特に鍛えてもいない50代半ばなら、こんなものだろう。

ベッドに上がってきたシュタークが、秀和の身体を跨ぎ、真っ直ぐに秀和の顔を見下ろした。シュタークの白髪混じりのくすんだ赤髪や乾いた草のような緑色の瞳が、今までで一番近くにある。整えてある白髪混じりの口髭も顎髭も、ちょっと腹立つくらい格好いい。秀和も顎髭を伸ばしている。日本にいた時や此方に来たばかりの頃はきっちり髭を全て剃っていたが、そのうち面倒になり、周囲に髭を伸ばして整えているおっさんが多かったので、なんとなく秀和も顎髭を伸ばして整えるようになった。ここ最近手入れをサボっているせいで、いつもよりも小汚く男臭い状態になっている秀和を見下ろして、シュタークが何故だか笑った。


「なんだよ」

「いえ。まさか自分が女神からの贈り物とセックスをする日がくるとは想像すらしたことがなかったものですから。なにやらおかしくて」

「まぁ。普通はあり得ねぇわな。王の嫁として来るんだし」

「はい。約得と思っておきますよ」

「ピチピチの美少年じゃなくて残念だったな」

「まぁ、それはそれということで。キスをします」

「いちいち言わなくていい。好きにしてくれ」

「では、その様に。寝転がっているだけでよろしいですよ。こちらで好きにいたします」

「よろしくどうぞ」


秀和は腹を括って、身体の力を抜き、覆い被さってきたシュタークの唇を素直に受け入れた。






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シュタークは王妃の身体に覆いかぶさるようにして、王妃の唇に自分のそれをくっつけ、王妃の下唇を吸った。余程疲れが溜まっているのだろう。男臭く整っている顔に、明らかに疲れが見える。普段はどちらかと言えば冷静沈着で、それでいて快活な方なので、この疲れっぷりは本当によろしくない。
シュタークはうっすら開いた王妃の唇の隙間からぬるりと舌を潜り込ませた。舌先で歯列をなぞり、上顎をねっとりと舐め、互いの唾液を混ぜ合わせるように舌を絡める。王妃もあまりやる気は感じられないが、一応シュタークの動きに応えてくれている。ゆっくりと舌を絡め、擦り合わせ、自然と溢れてくる自分の唾液を王妃の口内に注ぎ込む。ごく一部を除けば、完全にむさ苦しい男にしか見えない王妃とキスをするのは抵抗があるかと思っていたが、やってみれば、意外とそうでもなかった。普通に気持ちがいい。ちゅくっと唇を吸い、また舌を絡め、互いの唾液を啜り合う。これは意外といけるかもしれない。まだキスだけだから確約はできないが、なんだか最後までできそうな気がしてきた。ちなみに、シュタークは男は完全に範疇外である。だが、王妃のことは性的な意味ではなく気に入っている。有能で、こちらの期待以上の仕事をしてくれる。密やかに傾き掛けていた国は、確実にいい方向へと向かい始めている。今、王妃に倒れられる訳にはいかない。

どうせセックスをするのであれば、それなりに楽しみたい。ここ暫く、忙しくて娼婦を買って抱く暇も無かった。それなりに溜まっている。シュタークは、ちゅくっと音を立てて王妃の上唇を吸うと、浅く荒い息を吐く王妃の耳朶に舌を這わせた。いくら体格が良くても、王妃は処女だ。それなりに興奮して気持ちよくなってもらい、濡れてもらわないと、必要以上に痛い思いをすることになる。それはシュタークの本位ではない。どうせなら、とことん気持ちよく、そして楽しく。シュタークはそう考え、王妃の耳の形をなぞるように舌を這わせ、わざとくちゅくちゅと水音が立つように耳の穴を舐め、耳の軟骨辺りに優しく噛みついた。耳が弱いのか、王妃の息が更に荒くなり、時折、低く唸る。覆い被さっているシュタークの下の王妃の逞しい身体が、僅かにくねった。
シュタークは反対側の耳も気が済むまで舐り、太い首筋へと舌を這わせていった。娼婦のような若さのない肌だが、熱を持った人の肌の感触は舌に楽しいものだ。どくんどくんと大きく脈打っている太い血管の上を舌でなぞり、くっきりと浮き出た喉仏に吸いつく。

触れるか触れないかのタッチで王妃の首筋や筋肉質な肩、二の腕を撫で回しながら、胸毛が生えた胸へと舌を這わせていく。もじゃもじゃの胸毛の中からぷくんとした男にしては大きめの乳首を舌で探り当てた。そういえば、女神からの贈り物は、元が男でも出産すれば母乳が出ると文献で読んだことがある。王妃は出産していないので出る筈もないのだが、ちょっと色々と弄ってみたい。
シュタークは胸毛がもさもさの意外と柔らかい胸筋を片手でふにふに揉みながら、探し当てた乳首の先端をチロチロと舌先で擽った。ぴくっと王妃の身体が小さく震える。舌先を大きめに動かして、ぴこぴこと乳首を弾けば、王妃が大きく熱い息を吐いた。乳輪にも生えている毛ごと乳輪を舌先でなぞり、ぱくっとぷっくりとした乳首を口に含む。舌で扱くようにしながら乳首をちゅくちゅく吸えば、王妃が掠れた小さな声を上げた。地味に楽しくなってきたシュタークは、ちゅーっと少し強めに乳首を吸って、ちゅぽっと口を離してから、反対側の乳首に舌を這わせた。
シュタークの唾液で濡れた胸毛ごと乳首をくりくりと指で弄りつつ、舌でチロチロと乳首を舐めながら目だけで王妃を見上げれば、王妃は両腕を上げ、己の顔を隠していた。もじゃっと生えた脇毛が見えている。亡くなった妻は勿論、たまに買う娼婦も、脇毛が生えているところなんて見たことがない。萎えるかと思えば、意外とそうでもなかった。ちゅぽっと乳首から口を離し、両手の指で両方の乳首をくりくりと弄りながら、シュタークは王妃の脇に鼻先を突っ込み、深く鼻で息を吸い込んだ。意外な程臭くない。というか、殆ど匂いがしない。王妃が香水の類を着けないのは知っている。毛深い割に体臭が薄い方なのだろう。指を動かしながら、ざりざりと脇毛ごと王妃の脇を舐めると、王妃が低く唸り、腰をくねらせた。どうやら気持ちがいいらしい。実に結構なことだ。こちらとしても、感度がいい方が弄り甲斐があって楽しい。シュタークは気が済むまで、乳首を指で弄りながら、王妃の両方の脇を舐め回した。

王妃の熱い肌を撫で回しながら、下へ向かって舌を這わせていく。時折強めに肌に吸いつけば、その度にぴくっと小さく王妃の身体が震える。本当にかなり感度がいいらしい。腹毛が生えたバキバキに割れている腹筋を丁寧に舐め回し、くっきりと浮き出た腰骨を優しく齧り、周りに毛が生えた臍の穴に舌先を突っ込んで、擽るように舌を動かす。じわじわと王妃の肌に汗が滲み始め、微かにしょっぱい汗の味がし始めた。
シュタークは王妃の大きく開いた太腿を撫で回しながら、ざりざりともじゃもじゃの陰毛を舌で掻き混ぜ、内腿にねろーっと舌を這わせた。内腿の特に付け根の辺りが弱いのか、その辺りを舐め、吸いつく度に、ビクッビクッと王妃の内腿が震える。王妃の腰が自然と少しだけ浮いている。内腿の付け根を舐めていると、むわぁっと雌の匂いがした。

シュタークは王妃の内腿から口を離し、伏せていた身体を少しだけ上げ、分厚い肉の割れ目を見下ろした。割れ目の周りを覆うようにもじゃっとした毛が生えており、そこを舐めてもいないのに、濡れて肌に貼りついている。中々にいやらしい光景である。庶民の女はどうかは知らないが、貴族の女や娼婦は陰毛まで処理をする。つるつるの状態しか見たことがないが、こうしっかりと毛が生えていると、なにやら原始的な行為をしているような気がして、奇妙な興奮を感じる。
チラッと王妃の顔を見上げれば、王妃は変わらず自分の顔を隠したままだ。それでも、荒い息遣いは聞こえてくる。
シュタークは機嫌よく目を細めて、両手の親指で、くぱぁっと分厚い肉襞を開いた。まるでうら若き乙女のように、そこだけが淡いピンク色をしている。半分皮を被っているクリトリスも、ひくひくと涎を垂らしているかのように濡れそぼっている穴も、本当にそこだけ見れば無垢でいやらしい少女のようだ。この濡れっぷりならば、きっとアナルにまで愛液が垂れていることだろう。
シュタークはゾクゾクとする興奮に自分の下唇を舐め、ひくひくと微かに収縮している穴に、ふっと息を吹きかけた。ビクッと王妃の足が震える。
愛液を舐めとるように、穴からクリトリスまで、ねろーっと大きく舌を這わせると、王妃が腰をくねらせ、掠れた低い声を上げた。何度もゆっくりと舌を大きく往復させ、王妃のまんこ全体を舐め、愛液を味わう。

半分皮を被っているクリトリスの先端を舌先で突けば、ビクビクッと王妃の足が震え、逞しい腹筋に覆われた腹や下腹部まで痙攣するように震えた。チロチロとクリトリスを舌先で転がし、円を描くようにして舐め回す。王妃の息遣いが更に激しいものになり、時折、堪えきれぬように唸るような低い喘ぎ声が聞こえてくる。クリトリスを口に咥え、舌で皮を剥きながら、ちゅーっと強めに吸えば、王妃が今までで一番大きな声を上げ、シュタークの顎の辺りに熱い液体が勢いよくかかった。どうやら、潮を吹いたようである。処女で潮を吹けるとは少し驚いたが、もしかしたら、王妃が自分でもクリトリスを弄ったことがあるのかもしれない。
ぴゅっ、ぴゅっと潮を吹き出している尿道口の辺りを吸えば、王妃が裏返った声を上げ、腰をカクカク振るように大きく身体を震わせた。

シュタークはじゅるじゅると品のない音を立てて愛液や潮を啜ってから、王妃のそこから顔を離し、ぷっくりと膨らんだクリトリスだけを指の腹で素早く擦った。


「あぁっ♡ひ、ぃっ♡やめっ♡あぁっ♡」


王妃の切羽詰まったような低い喘ぎ声に、酷く興奮を煽られる。指の腹で小刻みにクリトリスだけを擦り続ければ、王妃が腰を突き上げるようにして、ぷしゃあぁぁぁぁっと勢いよく、また潮を吹いた。このまま、何度もイカせ続けたら、王妃はどれだけ乱れるのだろうか。王妃は未だに顔を隠したままだ。
このままクリトリスだけを弄り続けても楽しそうだが、本来の目的は魔力の受け渡しである。シュタークは王妃のクリトリスから愛液で濡れた指を離し、ひくひくとひくついている穴の表面をねろねろと舐め回し始めた。王妃が逃げるように腰をくねらせて、低く喘いでいる。シュタークは王妃の筋肉質ながらむっちりとした尻肉を両手で強く掴み、ゆっくりと熱く蕩け始めた穴に舌先を突っ込んだ。熱い濡れた肉に舌先が包まれる。もったりとした愛液を味わいながら、舌を上下に動かしてみれば、余程気持ちがいいのか、王妃が腰を浮かせて、掠れた声で喘いだ。熱く狭い穴を拡げるように、舌を上下左右に動かし、舌で犯すように穴の中へと舌を抜き差しする。溢れて止まらない愛液を音を立てて啜り、シュタークはまた王妃が潮を吹いてイクまで、未開拓の穴を舐め続けた。

王妃の股間に伏せていた身体を起こし、王妃を見下ろせば、王妃はだらしなく足を大きく広げて、尻の下のシーツを濡らし、大きく荒い息を吐いていた。汗ばんだ身体は肌に体毛が貼りついており、不思議といやらしく映る。
シュタークは自分の股間を見下ろした。若い頃程ではないが、それでも久方ぶりに元気な角度で勃起している。そんな自分が少し可笑しくて、シュタークは小さく笑いながら、王妃の蕩け始めている熱い穴に、ゆっくりと右手の中指を入れ始めた。熱くぬるついた膣肉が指に絡みつく。やはり、かなり狭い。おそらく、自分では指を入れた事はないのだろう。ゆっくりと膣壁を指の腹で擦りながら、中指を熱い穴に抜き差しして馴染ませ、今度は根元近くまで指を深く突っ込み、膣内のいい所を探す為に、膣内をゆっくりと撫で回していく。くちくちといやらしい水音が立つ程、王妃の穴は濡れそぼっている。腹側の方を集中して弄っていると、そのうち、王妃の反応がまた少し変わってきた。腰を中心に身体をくねらせ、頭の下にあった枕に顔を埋めて、必死な様子で喘ぎ声を抑えている。その辺りを指で刺激すると、ビクッと王妃の足が震え、膣肉が更に指に絡みついて締めつけてくる。見つけた。ここが王妃の気持ちがいい所の一つだ。

シュタークはなんとも楽しくなり、クックッと小さく笑いながら、そこばかりを中指の腹でトントンと叩くように刺激し始めた。王妃の腰が逃げるように浮き、ついでに左手の親指の腹でクリトリスも刺激してやれば、王妃が堪えきれぬように大きな声を上げた。
ぬるぅっと中指を引き抜き、今度は中指と薬指を揃えて、ゆっくりと王妃の熱くて狭い穴に入れていく。シュタークは見つけたばかりの気持ちがいい所をトントントントンッと優しく叩くように刺激しながら、王妃に声をかけた。


「痛くはないですか?」

「はぁっ♡あぁっ♡ふぅぅぅっ♡」

「気持ちがいいですか?」

「んぅぅぁ♡はっ、あぅっ♡ぅあぁっ♡」


まともな返事が返ってこないが、気持ちよさそうなのは確かだ。シュタークは本気で楽しくなり、王妃がまた潮をぴゅっ、ぴゅっと吹き出すまで、膣内の気持ちがいい所とクリトリスを同時に刺激し続けた。

指が王妃の愛液で少しふやける頃になって、漸くシュタークは王妃の熱く狭い穴から指を引き抜いた。ヒクッヒクッと微かに痙攣するように身体を震わせている王妃は、処女とは思えない程、本当に感度がいい。実に素晴らしい。これ程興奮するのは、もしかしたら初めてかもしれない。
シュタークは王妃の濡れまくっている股間をべろーっと舐めてから、自分の勃起したペニスを片手で掴み、ペニスの根元にリング状の避妊具を着け、熱くひくつく穴に、ピタリとペニスの先っぽをくっつけた。
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