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2:バーでの出会い
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ウーゴは生まれて初めて花街へと来ていた。
夜も遅い時間帯だというのに、花街は明るく華やかで、とても賑やかである。そこらに腕を組んだ男2人や客引きをしている娼館の者達、華やかな格好をした美しい男がいて、ウーゴはあまりの賑やかさに気後れしていた。
花街に来てみたのは、ウーゴが『結婚したい』と食事の時に洩らしたら、父フリオが『なら、とりあえず花街にでも行って童貞捨ててこい』と言い出したからだ。別に童貞を捨てたいわけではないが、連休で家事以外やることも思いつかないし、気分転換になるかと思ったのだ。とはいえ、どこの娼館に入ればいいのか全く分からない。値段はピンキリだと聞いている。ウーゴの懐具合的に、昔フリオが行っていたという高級娼館に行くのは無理だ。もっとお手頃な値段の所がいい。
サンガレアの花街は土の神子マーサの管轄なので、安全が1番の売りらしく、どこの店でも性病はそんなに心配しなくても大丈夫らしい。女のような見た目ばかりの男の店やマッチョな男が多い店など様々である。サンガレアの花街には男しかいない。そもそも男に比べて女の数が少ないので、女は大切に育てられる。サンガレアではたとえ借金の形に売られたとしても、女ならば借金を領地で肩代わりして、健全な普通の店で働かせて、結婚し子供を産むことを薦めている。
ウーゴは自分が男に勃起するか疑問に感じている。適当な娼館に入って、いざ始めようってなった時に勃たなかったら、なんだか情けないというか恥ずかしいというか無駄金使いになるというか。とりあえず花街に来てみたはいいが、ウーゴはどうしたもんかと途方にくれていた。
暫く花街の娼館が集中している界隈をうろうろしていたが、どこの店にも入れず、仕方がないのでウーゴは適当に近くにあったバーへと入った。酒でも飲んで帰ろう。
落ち着いた雰囲気の内装のバーは店員が3人しかおらず、外の賑やかさが感じられない静かさがあった。なんとなく、ほっとして、ウーゴはカウンター席に座った。カウンターの上に置かれているメニュー表を見て、果実酒を注文する。手頃な値段で財布的にも安心できた。客はそんなに多くない。ウーゴ以外には5人しかいない。1人で飲んでる者もいるので、ウーゴが1人でも別に浮いていない。
豊かな口髭を生やしている中年の男が洒落たグラスに果実酒を注いで渡してきたので、軽く礼を言って受けとる。果実酒は数種類置いてあり、ウーゴは桃の果実酒を選んだ。1口飲むと、甘い桃の香りが鼻に抜ける。ウーゴは基本的に甘い酒しか飲まない。苦いエールや辛口の酒は苦手だ。
ウーゴは結婚したいな、と思うが、どうやって相手を見つけたらいいのかが分からない。まずは恋人になるものなのだろうが、恋人とは何をするものなのだろうか。とりあえず両親のように隙あらばスキンシップをしてイチャイチャすればいいのだろうか。ウーゴは結婚はしたいが、性的なことにはそんなに興味がない。1度経験してみたら変わるのかもしれないが、ウーゴとしてはセックスよりも、一緒に家事や食事をしたり、甘やかしてもらいたい。正直膝枕とかめちゃくちゃ憧れている。頭を撫でられるのが好きだし、『あーん』とかしてもらいたい。『頑張ってるね』って優しく言われたい。
甘い果実酒を飲みながら、ぼーっとそんなことを考えていると、すぐ近くに人の気配がした。グラスに向けていた視線を上げると、中背中肉の土の民の男が近くに立っていた。男の顔を見上げると、右目の下に泣き黒子があり、それ以外は美形でも不細工でもない、ごくごく普通の顔立ちの男である。清潔感しか感じない短く整えられた少し暗めの茶色の髪とアーモンドのような色の瞳で、なんとも没個性的な印象を受ける。多分ウーゴと同年代だと思う。
男が淡く微笑んで、口を開いた。
「隣いい?」
「……どうぞ」
「どうも」
男はニコッと笑って、ウーゴの右隣の椅子に座った。慣れた様子で、ウーゴなら絶対に頼まないであろう辛口でキツいと聞いたことがある蒸留酒をロックで注文した。
すぐに口髭の豊かな店員が男にグラスを差し出した。男はそれを一息で飲み干し、すぐに2杯目を注文する。2杯目を待つ間にチラッと男がウーゴを見た。
「君、ここじゃ見ない顔だね」
「あ、うん。初めて来たから」
「そ。僕はセオ」
「あ、ウーゴです」
「よろしく」
「あ、うん。よろしく……」
「ウーゴも今夜の相手を探しに来たの?」
「はぇっ!?」
「あ、違った?もしかして知らずに来たの?」
「え?え?」
「この店さ、男専門の出会いの場でもあるんだよね」
「あ、あー……噂の」
「あぁ。噂くらいは聞いたことあるんだ。ここの店以外にも何ヵ所かあるよ。ここはどちらかと言えば一晩の相手を探す目的の人が多いよ。本気の恋人が欲しい人は4軒向こうのバーにだいたい行くね。そこさ、月に何度かお見合いパーティーみたいなイベントやってるし」
「へぇー」
「1度行ったことがあるけど、かなり賑やかなバーだよ。バーだけど、まぁ、あんまりお酒を楽しむって感じではないかな。お酒も楽しみたいなら、この店の方が静かでお勧め。声かけられても断ればいいし」
「なるほど。貴方はお酒を楽しみたい人?」
「お酒も楽しみたいし、あわよくば今夜の相手が欲しい人かな」
「あ、左様で……」
「で。どうかな?」
「なにが?」
セオが少しウーゴに顔を近づけて、なんだか悪戯っぽい顔で囁いた。ふわっと酒の匂いと共に微かに爽やかなミントの香りがする。
「今晩。付き合わない?僕は抱かれる方が好きなんだけど」
「うぇっ!?」
ウーゴは驚いて、ビクッと身体を震わせた。思わず目をパチパチさせながら、隣のセオを凝視する。
「あー。その反応じゃダメかなー」
「や、あ、あの……」
「ん?」
「あー……その、俺童貞で……男に反応するかも分かんない……みたいな……」
「あ、そうなの?」
「あ、うん」
「ふーん。じゃあ試してみる?」
「た、ためす……」
「興味ない?」
「えっと……ないわけじゃないけど……」
「そ。じゃあ飲み終わったら移動しない?まぁ、無理にとは言わないけどさ」
「あ、はい」
「ふふっ。あ、マスター。もう1杯同じのお願い。君は?」
「あ、じゃあ杏のやつで」
「甘いお酒が好きなの?」
「うん。エールとか辛いのは苦手」
「そ。ここの店甘めのカクテルも種類が多いよ」
「あー……メニューで名前見ても、どんな味なのか分かんなくて」
「おや。あんまり外で飲まないの?」
「うん。ていうか、花街初めて来たし」
「職場の飲み会とかないの?」
「ないよ。同じ職場の先輩の半数が職場に住んでて引きこもりだし」
「マジで?あ、もしかして君魔術師?研究所の」
「あ、うん」
「へぇー。あそこって、僕らは『魔窟』って呼んでるんだよね。研究所に住み着いてる変わり者の魔術師がめっちゃいるから」
「あー……まぁ、変わってる人は実際多いし」
「ふーん」
「貴方は?その、仕事とか何してる人なの?」
「僕?僕は総合庁勤務」
「わぉ。エリートさんだ」
総合庁はサンガレアの公的機関の総括機関である。サンガレアは1つの国並みに面積が広いので、それだけ多くの公的施設やそこで働く人々を抱えている。総合庁はサンガレア領地の行政機関のトップにあるのだ。故にそこで働く人々は有能なエリート揃いだという噂である。
「ははっ。別にそんなんじゃないよ。普通に仕事してるだけ。研究所勤務の魔術師の方がよっぽど凄いよ」
「そうかな?別に凄くないよ。好きなことしてるだけだし」
「ふふっ。そうなの?」
「うん」
セオが微笑みながら、キツイ蒸留酒を美味しそうに飲み干した。ウーゴも甘い杏の酒をチビチビ飲む。ウーゴはそんなに酒に強くない。既に若干酔いが回り、なんだかふわふわしてきた。
ウーゴが2杯目の酒をゆっくり飲み干すまでに、セオは合わせて6杯も蒸留酒のグラスを飲み干した。セオは酒に強いみたいだ。なんだか少し羨ましい。
ポツポツ世間話を口にするセオの声は、少しハスキーだが低く通っていて、耳に心地いい。
ウーゴは酒を飲み終えた後、ふわふわした状態で会計をして、セオと共にバーを出た。
夜も遅い時間帯だというのに、花街は明るく華やかで、とても賑やかである。そこらに腕を組んだ男2人や客引きをしている娼館の者達、華やかな格好をした美しい男がいて、ウーゴはあまりの賑やかさに気後れしていた。
花街に来てみたのは、ウーゴが『結婚したい』と食事の時に洩らしたら、父フリオが『なら、とりあえず花街にでも行って童貞捨ててこい』と言い出したからだ。別に童貞を捨てたいわけではないが、連休で家事以外やることも思いつかないし、気分転換になるかと思ったのだ。とはいえ、どこの娼館に入ればいいのか全く分からない。値段はピンキリだと聞いている。ウーゴの懐具合的に、昔フリオが行っていたという高級娼館に行くのは無理だ。もっとお手頃な値段の所がいい。
サンガレアの花街は土の神子マーサの管轄なので、安全が1番の売りらしく、どこの店でも性病はそんなに心配しなくても大丈夫らしい。女のような見た目ばかりの男の店やマッチョな男が多い店など様々である。サンガレアの花街には男しかいない。そもそも男に比べて女の数が少ないので、女は大切に育てられる。サンガレアではたとえ借金の形に売られたとしても、女ならば借金を領地で肩代わりして、健全な普通の店で働かせて、結婚し子供を産むことを薦めている。
ウーゴは自分が男に勃起するか疑問に感じている。適当な娼館に入って、いざ始めようってなった時に勃たなかったら、なんだか情けないというか恥ずかしいというか無駄金使いになるというか。とりあえず花街に来てみたはいいが、ウーゴはどうしたもんかと途方にくれていた。
暫く花街の娼館が集中している界隈をうろうろしていたが、どこの店にも入れず、仕方がないのでウーゴは適当に近くにあったバーへと入った。酒でも飲んで帰ろう。
落ち着いた雰囲気の内装のバーは店員が3人しかおらず、外の賑やかさが感じられない静かさがあった。なんとなく、ほっとして、ウーゴはカウンター席に座った。カウンターの上に置かれているメニュー表を見て、果実酒を注文する。手頃な値段で財布的にも安心できた。客はそんなに多くない。ウーゴ以外には5人しかいない。1人で飲んでる者もいるので、ウーゴが1人でも別に浮いていない。
豊かな口髭を生やしている中年の男が洒落たグラスに果実酒を注いで渡してきたので、軽く礼を言って受けとる。果実酒は数種類置いてあり、ウーゴは桃の果実酒を選んだ。1口飲むと、甘い桃の香りが鼻に抜ける。ウーゴは基本的に甘い酒しか飲まない。苦いエールや辛口の酒は苦手だ。
ウーゴは結婚したいな、と思うが、どうやって相手を見つけたらいいのかが分からない。まずは恋人になるものなのだろうが、恋人とは何をするものなのだろうか。とりあえず両親のように隙あらばスキンシップをしてイチャイチャすればいいのだろうか。ウーゴは結婚はしたいが、性的なことにはそんなに興味がない。1度経験してみたら変わるのかもしれないが、ウーゴとしてはセックスよりも、一緒に家事や食事をしたり、甘やかしてもらいたい。正直膝枕とかめちゃくちゃ憧れている。頭を撫でられるのが好きだし、『あーん』とかしてもらいたい。『頑張ってるね』って優しく言われたい。
甘い果実酒を飲みながら、ぼーっとそんなことを考えていると、すぐ近くに人の気配がした。グラスに向けていた視線を上げると、中背中肉の土の民の男が近くに立っていた。男の顔を見上げると、右目の下に泣き黒子があり、それ以外は美形でも不細工でもない、ごくごく普通の顔立ちの男である。清潔感しか感じない短く整えられた少し暗めの茶色の髪とアーモンドのような色の瞳で、なんとも没個性的な印象を受ける。多分ウーゴと同年代だと思う。
男が淡く微笑んで、口を開いた。
「隣いい?」
「……どうぞ」
「どうも」
男はニコッと笑って、ウーゴの右隣の椅子に座った。慣れた様子で、ウーゴなら絶対に頼まないであろう辛口でキツいと聞いたことがある蒸留酒をロックで注文した。
すぐに口髭の豊かな店員が男にグラスを差し出した。男はそれを一息で飲み干し、すぐに2杯目を注文する。2杯目を待つ間にチラッと男がウーゴを見た。
「君、ここじゃ見ない顔だね」
「あ、うん。初めて来たから」
「そ。僕はセオ」
「あ、ウーゴです」
「よろしく」
「あ、うん。よろしく……」
「ウーゴも今夜の相手を探しに来たの?」
「はぇっ!?」
「あ、違った?もしかして知らずに来たの?」
「え?え?」
「この店さ、男専門の出会いの場でもあるんだよね」
「あ、あー……噂の」
「あぁ。噂くらいは聞いたことあるんだ。ここの店以外にも何ヵ所かあるよ。ここはどちらかと言えば一晩の相手を探す目的の人が多いよ。本気の恋人が欲しい人は4軒向こうのバーにだいたい行くね。そこさ、月に何度かお見合いパーティーみたいなイベントやってるし」
「へぇー」
「1度行ったことがあるけど、かなり賑やかなバーだよ。バーだけど、まぁ、あんまりお酒を楽しむって感じではないかな。お酒も楽しみたいなら、この店の方が静かでお勧め。声かけられても断ればいいし」
「なるほど。貴方はお酒を楽しみたい人?」
「お酒も楽しみたいし、あわよくば今夜の相手が欲しい人かな」
「あ、左様で……」
「で。どうかな?」
「なにが?」
セオが少しウーゴに顔を近づけて、なんだか悪戯っぽい顔で囁いた。ふわっと酒の匂いと共に微かに爽やかなミントの香りがする。
「今晩。付き合わない?僕は抱かれる方が好きなんだけど」
「うぇっ!?」
ウーゴは驚いて、ビクッと身体を震わせた。思わず目をパチパチさせながら、隣のセオを凝視する。
「あー。その反応じゃダメかなー」
「や、あ、あの……」
「ん?」
「あー……その、俺童貞で……男に反応するかも分かんない……みたいな……」
「あ、そうなの?」
「あ、うん」
「ふーん。じゃあ試してみる?」
「た、ためす……」
「興味ない?」
「えっと……ないわけじゃないけど……」
「そ。じゃあ飲み終わったら移動しない?まぁ、無理にとは言わないけどさ」
「あ、はい」
「ふふっ。あ、マスター。もう1杯同じのお願い。君は?」
「あ、じゃあ杏のやつで」
「甘いお酒が好きなの?」
「うん。エールとか辛いのは苦手」
「そ。ここの店甘めのカクテルも種類が多いよ」
「あー……メニューで名前見ても、どんな味なのか分かんなくて」
「おや。あんまり外で飲まないの?」
「うん。ていうか、花街初めて来たし」
「職場の飲み会とかないの?」
「ないよ。同じ職場の先輩の半数が職場に住んでて引きこもりだし」
「マジで?あ、もしかして君魔術師?研究所の」
「あ、うん」
「へぇー。あそこって、僕らは『魔窟』って呼んでるんだよね。研究所に住み着いてる変わり者の魔術師がめっちゃいるから」
「あー……まぁ、変わってる人は実際多いし」
「ふーん」
「貴方は?その、仕事とか何してる人なの?」
「僕?僕は総合庁勤務」
「わぉ。エリートさんだ」
総合庁はサンガレアの公的機関の総括機関である。サンガレアは1つの国並みに面積が広いので、それだけ多くの公的施設やそこで働く人々を抱えている。総合庁はサンガレア領地の行政機関のトップにあるのだ。故にそこで働く人々は有能なエリート揃いだという噂である。
「ははっ。別にそんなんじゃないよ。普通に仕事してるだけ。研究所勤務の魔術師の方がよっぽど凄いよ」
「そうかな?別に凄くないよ。好きなことしてるだけだし」
「ふふっ。そうなの?」
「うん」
セオが微笑みながら、キツイ蒸留酒を美味しそうに飲み干した。ウーゴも甘い杏の酒をチビチビ飲む。ウーゴはそんなに酒に強くない。既に若干酔いが回り、なんだかふわふわしてきた。
ウーゴが2杯目の酒をゆっくり飲み干すまでに、セオは合わせて6杯も蒸留酒のグラスを飲み干した。セオは酒に強いみたいだ。なんだか少し羨ましい。
ポツポツ世間話を口にするセオの声は、少しハスキーだが低く通っていて、耳に心地いい。
ウーゴは酒を飲み終えた後、ふわふわした状態で会計をして、セオと共にバーを出た。
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