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15:アンクレット
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カリム島に住み始めて、早くも半年が経った。季節はすっかり冬になっているが、カリム島は王都に比べて圧倒的に暖かい。夏本番の頃は、気温と湿度が高くて、あまりの蒸し暑さに2人揃ってバテかけた。今は、暖炉も必要ないくらい暖かいので、快適に暮らしている。
ビオンダは金持ち向けの高級宿屋に納品に行くと、ぶらりと露店が立ち並ぶ一角に足を運んだ。明日はまた仕事を求めて喫茶店に行くが、今日はもう仕事が無い。カリム島は温暖な気候だからか、冬の方が観光客が多い。カリム島に来るのは、金持ちの観光客か、冒険者、魔導具師、魔導具や魔導製品狙いの商人が殆どだ。カリム島には、ビオンダ達が暮らしている地域よりずっと南の方に、大きなダンジョンがあるらしい。ダンジョンなんて、一般人のビオンダからすれば、物語の世界のように感じる。ダンジョンがあるお陰で、魔導具や魔導製品作りが盛んになったのだとか。ダンジョンの知識なんてないビオンダにはよく分からないが、そういうものなのだろう。
ビオンダがぶらぶらと露店を冷やかしていると、装飾品を売る露店で、ふと気になるものを見つけた。繊細な銀の鎖に小さな青い宝石がついている。なんとなく目を引かれて、露店の者に話を聞けば、これはアンクレットといって、足首につけるものらしい。青い宝石を縁どる銀細工は、本当に見事なものだ。値段を聞けば、買えない程高価なものではない。駆け出しの無名の職人が作ったものなのだそうだが、素人目にみても、本当に美しい見事なものだ。ビオンダは迷わずにアンクレットを買った。小さな紙袋に入れてもらい、財布と一緒に肩掛け鞄の中に大事に入れる。これはマルチェロによく似合いそうだ。これを身につけたマルチェロを描くのも楽しいだろう。ビオンダは機嫌よく、住み慣れ始めた我が家に帰った。
ビオンダは仕事の合間に、時折、マルチェロの絵を描いている。家で描いたり、キレイな景色の所で描いたりしている。マルチェロの絵を描くのは楽しい。マルチェロはカリム島に来てから、すごく生き生きとした顔で笑うようになった。元々美しい色気のある男だが、益々魅力的になり、マルチェロに惚れて声をかけてくる者が後を絶たない。マルチェロはどんなに金持ちの者に愛を囁かれても、頑として断っている。王都で暮らしていた時のように、簡単に身体を売ることはしなくなった。喫茶店の給仕の仕事が楽しいらしく、毎日生き生きと働いている。もうマルチェロは男娼まがいの役者ではない。裕福という訳ではないが、わざわざ身体を売る必要がない程度の収入はあるし、ごくありふれた普通の生活が好きなのだろう。少し前に、酔ったマルチェロが上機嫌に笑いながら、『憧れていた理想の生活をしている』ともらしていた。マルチェロは、13の時に親に劇団に売られたらしいから、きっとそれから苦労していたのだろう。マルチェロが幸せそうに笑っていると、ビオンダまでじんわりと胸が温かくなって、ふわふわと幸せな気分になる。
セックスは相変わらずしていないが、それでも平穏な満ち足りた生活が続いている。
ビオンダは、家に帰ると、マルチェロが作ってくれていた昼飯を食い、昼寝をして、起きたら庭に干してある洗濯物を取り込んだ。この半年でマルチェロから徹底指導されたので、洗濯物をちゃんとキレイに畳むことができるようになった。服は古着を買うことが多い。基本的に、マルチェロがビオンダの服も選んでいる。ビオンダは特に服にこだわりなどないので、マルチェロに丸投げしている。服は着られたら、それでいい。働いている喫茶店に行く時は、ちゃんと髭を剃るが、自宅で仕事をしている時は、面倒だから毎日は髭を剃らない。今までずっとそうしてきたので、今更毎日髭を剃るのも面倒だ。無精髭を生やしていても、マルチェロは特に何も言わないので、この習慣は未だに続いている。ビオンダは何気なく自分の後頭部に触れた。暫く髪を切っていない。旅をしていた時は伸ばしっぱなしで、最終的に肩くらいにまで髪が伸びたが、絵師として雇われると決まった時に、ばっさりと短く髪を切った。マルチェロは長い髪を気に入ったのか、今も髪を伸ばしている。肩下まで伸びているので、仕事の時は、いつも髪紐で一つに髪を括っている。髪が長くても、マルチェロは問答無用で美しい。マルチェロの髪は癖があるが、髪質が柔らかく、ちゃんと手入れをしているから、いつ触ってもするするの指通りである。
ビオンダが畳んだ洗濯物を寝室の衣装箪笥に仕舞っていると、マルチェロが帰ってきた。玄関で出迎えれば、マルチェロが嬉しそうに笑って、『ただいま』と言った。今では当たり前になったが、この家に一緒に住み始めた当初は、『ただいま』『おかえり』と言い合うのが、少し照れくさかった。子供の頃は普通に言っていた言葉なのに、長く言っていなかったからか、誰かと一緒に暮らしているんだと意識してしまい、胸の奥が擽ったい感じがしていた。
晩飯の支度を始めたマルチェロを手伝って、野菜の皮むきをする。今日あった事を喋るマルチェロの話を聞いていると、マルチェロが『あっ』と小さく声を上げた。
「なに」
「いや、今日聞いたんだが、10日後から年明け3日後まで、店が休みになるらしいぜ」
「ふーん。じゃあ、俺の仕事も休みだな。連休なんて初めてじゃないか?」
「だよな。6日も休みなんだ。酒をしこたま買おうぜ。市場も休みになるらしいから、その前に日持ちする食材を買い溜めておかねぇと。あと煙草も」
「次のアンタの休みに、1日かけて買い出しに出掛けよう。俺の仕事は、まぁなんとかなるだろ」
「アンタの絵、すげぇ評判いいらしいぜ。早く仕上がるし、すげぇキレイだって。街で噂になってて、アンタ目当ての客が増えてきてるから、店長が年明けから予約制にしようとか言ってた」
「マジかよ。休みが益々減るじゃねぇか」
「そこはちゃんと言っておいた。週に2日は休めるように、調節してくれるってよ」
「ありがてぇ。助かる」
「いーえ」
喋りながら手を動かしていると、晩飯が出来上がった。居間のテーブルに完成した料理を運んで、早速食べ始める。今日の晩飯も美味い。ビオンダはがつがつと残さず食べきった。
マルチェロが片づけをしている間に風呂に入る。そういえば、まだ買ったアンクレットを渡していない。マルチェロは明日は仕事が休みだし、今夜少しくらい夜更かししても構わないだろう。アンクレットを着けたマルチェロの絵が描きたい。ビオンダはざばぁと浴槽から出ると、手早く身体を拭いて、寝間着を来てから、マルチェロにおねだりをしに行った。
マルチェロから了承を貰えたので、ビオンダはマルチェロが風呂に入っている間に、寝室に設置した空調をつけた。じんわりと部屋が暖かくなっていくのを確認してから、アトリエに絵を描く道具を取りに行く。準備ができた頃に、マルチェロが風呂から出てきた。波打つ美しい黒髪がまだしっとりと濡れていて、色気が半端ない。これはいい絵が描けそうだと、ビオンダは上機嫌で小さな紙袋からアンクレットを取り出した。
「よし。脱げ」
「……は?」
「脱いで、これを足首に着けてくれ」
「なんだそれ。足首に着けるものなのか?」
「アンクレットっていうらしい。キレイだろ」
「まぁ。でも、なんでそれで俺が服を脱ぐことになるんだよ」
「全裸の方がアンクレットが映える」
「全裸っ!?」
何故か、マルチェロの顔がぶわっと赤くなった。お互いの裸なんて、見慣れたものの筈だ。ビオンダが予想外のマルチェロの反応に目を丸くしていると、マルチェロが何故か恥ずかしそうに目を泳がせた。
「全裸はちょっと……」
「嫌か」
「……嫌ではねぇけど……」
「嫌ならいい。強要はしない」
「……アンタは描きたいんだろ?」
「まぁ。これは絶対にアンタに似合う。これを着けたアンタを描きたい」
「……ま、まぁ、いいけど」
「ありがとう。じゃあ、脱げ」
「分かった」
マルチェロが何故か頬を赤く染めたまま、のろのろと服を脱ぎ始めた。掛布団などを雑に床に落とし、シーツの上に全裸で座ってもらう。マルチェロの足元に跪いて、ビオンダはマルチェロの右の足首にアンクレットを着けた。思った通り、繊細な銀細工も小さな青い宝石も、マルチェロによく似合っている。ビオンダは上機嫌にゆるく口角を上げ、マルチェロにリラックスした感じでこちら向きに寝転がってもらって、ベッドから少し離れた位置に置いた椅子に座った。
ビオンダは下絵を描くのに使う木炭を手に取り、じっとベッドに横たわるマルチェロを見つめて、無心でマルチェロの姿を描き始めた。
ビオンダは金持ち向けの高級宿屋に納品に行くと、ぶらりと露店が立ち並ぶ一角に足を運んだ。明日はまた仕事を求めて喫茶店に行くが、今日はもう仕事が無い。カリム島は温暖な気候だからか、冬の方が観光客が多い。カリム島に来るのは、金持ちの観光客か、冒険者、魔導具師、魔導具や魔導製品狙いの商人が殆どだ。カリム島には、ビオンダ達が暮らしている地域よりずっと南の方に、大きなダンジョンがあるらしい。ダンジョンなんて、一般人のビオンダからすれば、物語の世界のように感じる。ダンジョンがあるお陰で、魔導具や魔導製品作りが盛んになったのだとか。ダンジョンの知識なんてないビオンダにはよく分からないが、そういうものなのだろう。
ビオンダがぶらぶらと露店を冷やかしていると、装飾品を売る露店で、ふと気になるものを見つけた。繊細な銀の鎖に小さな青い宝石がついている。なんとなく目を引かれて、露店の者に話を聞けば、これはアンクレットといって、足首につけるものらしい。青い宝石を縁どる銀細工は、本当に見事なものだ。値段を聞けば、買えない程高価なものではない。駆け出しの無名の職人が作ったものなのだそうだが、素人目にみても、本当に美しい見事なものだ。ビオンダは迷わずにアンクレットを買った。小さな紙袋に入れてもらい、財布と一緒に肩掛け鞄の中に大事に入れる。これはマルチェロによく似合いそうだ。これを身につけたマルチェロを描くのも楽しいだろう。ビオンダは機嫌よく、住み慣れ始めた我が家に帰った。
ビオンダは仕事の合間に、時折、マルチェロの絵を描いている。家で描いたり、キレイな景色の所で描いたりしている。マルチェロの絵を描くのは楽しい。マルチェロはカリム島に来てから、すごく生き生きとした顔で笑うようになった。元々美しい色気のある男だが、益々魅力的になり、マルチェロに惚れて声をかけてくる者が後を絶たない。マルチェロはどんなに金持ちの者に愛を囁かれても、頑として断っている。王都で暮らしていた時のように、簡単に身体を売ることはしなくなった。喫茶店の給仕の仕事が楽しいらしく、毎日生き生きと働いている。もうマルチェロは男娼まがいの役者ではない。裕福という訳ではないが、わざわざ身体を売る必要がない程度の収入はあるし、ごくありふれた普通の生活が好きなのだろう。少し前に、酔ったマルチェロが上機嫌に笑いながら、『憧れていた理想の生活をしている』ともらしていた。マルチェロは、13の時に親に劇団に売られたらしいから、きっとそれから苦労していたのだろう。マルチェロが幸せそうに笑っていると、ビオンダまでじんわりと胸が温かくなって、ふわふわと幸せな気分になる。
セックスは相変わらずしていないが、それでも平穏な満ち足りた生活が続いている。
ビオンダは、家に帰ると、マルチェロが作ってくれていた昼飯を食い、昼寝をして、起きたら庭に干してある洗濯物を取り込んだ。この半年でマルチェロから徹底指導されたので、洗濯物をちゃんとキレイに畳むことができるようになった。服は古着を買うことが多い。基本的に、マルチェロがビオンダの服も選んでいる。ビオンダは特に服にこだわりなどないので、マルチェロに丸投げしている。服は着られたら、それでいい。働いている喫茶店に行く時は、ちゃんと髭を剃るが、自宅で仕事をしている時は、面倒だから毎日は髭を剃らない。今までずっとそうしてきたので、今更毎日髭を剃るのも面倒だ。無精髭を生やしていても、マルチェロは特に何も言わないので、この習慣は未だに続いている。ビオンダは何気なく自分の後頭部に触れた。暫く髪を切っていない。旅をしていた時は伸ばしっぱなしで、最終的に肩くらいにまで髪が伸びたが、絵師として雇われると決まった時に、ばっさりと短く髪を切った。マルチェロは長い髪を気に入ったのか、今も髪を伸ばしている。肩下まで伸びているので、仕事の時は、いつも髪紐で一つに髪を括っている。髪が長くても、マルチェロは問答無用で美しい。マルチェロの髪は癖があるが、髪質が柔らかく、ちゃんと手入れをしているから、いつ触ってもするするの指通りである。
ビオンダが畳んだ洗濯物を寝室の衣装箪笥に仕舞っていると、マルチェロが帰ってきた。玄関で出迎えれば、マルチェロが嬉しそうに笑って、『ただいま』と言った。今では当たり前になったが、この家に一緒に住み始めた当初は、『ただいま』『おかえり』と言い合うのが、少し照れくさかった。子供の頃は普通に言っていた言葉なのに、長く言っていなかったからか、誰かと一緒に暮らしているんだと意識してしまい、胸の奥が擽ったい感じがしていた。
晩飯の支度を始めたマルチェロを手伝って、野菜の皮むきをする。今日あった事を喋るマルチェロの話を聞いていると、マルチェロが『あっ』と小さく声を上げた。
「なに」
「いや、今日聞いたんだが、10日後から年明け3日後まで、店が休みになるらしいぜ」
「ふーん。じゃあ、俺の仕事も休みだな。連休なんて初めてじゃないか?」
「だよな。6日も休みなんだ。酒をしこたま買おうぜ。市場も休みになるらしいから、その前に日持ちする食材を買い溜めておかねぇと。あと煙草も」
「次のアンタの休みに、1日かけて買い出しに出掛けよう。俺の仕事は、まぁなんとかなるだろ」
「アンタの絵、すげぇ評判いいらしいぜ。早く仕上がるし、すげぇキレイだって。街で噂になってて、アンタ目当ての客が増えてきてるから、店長が年明けから予約制にしようとか言ってた」
「マジかよ。休みが益々減るじゃねぇか」
「そこはちゃんと言っておいた。週に2日は休めるように、調節してくれるってよ」
「ありがてぇ。助かる」
「いーえ」
喋りながら手を動かしていると、晩飯が出来上がった。居間のテーブルに完成した料理を運んで、早速食べ始める。今日の晩飯も美味い。ビオンダはがつがつと残さず食べきった。
マルチェロが片づけをしている間に風呂に入る。そういえば、まだ買ったアンクレットを渡していない。マルチェロは明日は仕事が休みだし、今夜少しくらい夜更かししても構わないだろう。アンクレットを着けたマルチェロの絵が描きたい。ビオンダはざばぁと浴槽から出ると、手早く身体を拭いて、寝間着を来てから、マルチェロにおねだりをしに行った。
マルチェロから了承を貰えたので、ビオンダはマルチェロが風呂に入っている間に、寝室に設置した空調をつけた。じんわりと部屋が暖かくなっていくのを確認してから、アトリエに絵を描く道具を取りに行く。準備ができた頃に、マルチェロが風呂から出てきた。波打つ美しい黒髪がまだしっとりと濡れていて、色気が半端ない。これはいい絵が描けそうだと、ビオンダは上機嫌で小さな紙袋からアンクレットを取り出した。
「よし。脱げ」
「……は?」
「脱いで、これを足首に着けてくれ」
「なんだそれ。足首に着けるものなのか?」
「アンクレットっていうらしい。キレイだろ」
「まぁ。でも、なんでそれで俺が服を脱ぐことになるんだよ」
「全裸の方がアンクレットが映える」
「全裸っ!?」
何故か、マルチェロの顔がぶわっと赤くなった。お互いの裸なんて、見慣れたものの筈だ。ビオンダが予想外のマルチェロの反応に目を丸くしていると、マルチェロが何故か恥ずかしそうに目を泳がせた。
「全裸はちょっと……」
「嫌か」
「……嫌ではねぇけど……」
「嫌ならいい。強要はしない」
「……アンタは描きたいんだろ?」
「まぁ。これは絶対にアンタに似合う。これを着けたアンタを描きたい」
「……ま、まぁ、いいけど」
「ありがとう。じゃあ、脱げ」
「分かった」
マルチェロが何故か頬を赤く染めたまま、のろのろと服を脱ぎ始めた。掛布団などを雑に床に落とし、シーツの上に全裸で座ってもらう。マルチェロの足元に跪いて、ビオンダはマルチェロの右の足首にアンクレットを着けた。思った通り、繊細な銀細工も小さな青い宝石も、マルチェロによく似合っている。ビオンダは上機嫌にゆるく口角を上げ、マルチェロにリラックスした感じでこちら向きに寝転がってもらって、ベッドから少し離れた位置に置いた椅子に座った。
ビオンダは下絵を描くのに使う木炭を手に取り、じっとベッドに横たわるマルチェロを見つめて、無心でマルチェロの姿を描き始めた。
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