厳ついおっさんが女体化しても厳ついおばさんにしかならねぇんだよ!

丸井まー(旧:まー)

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31:何ができるか※

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 ゴンドロフは楽しくて気持ちよくて、喘ぎながら笑っていた。
 乳首を指でぴこぴこ弾くようにされながら、射精寸前のペニスを扱かれつつ、前立腺をごりっごりっ突き上げられまくっている。脳みそが痺れて、頭の中が真っ白になるような強烈な快感が最高過ぎる。

 高まり続ける快感が弾けとんだ。ゴンドロフが吠えるような声を上げて全身を震わせながら精液を派手に飛ばすと、アキムが強く激しく速くゴンドロフの締まるアナルにペニスを抜き差しして、ぐっとペニスをゴンドロフの奥へと突き入れ、そのまま低く唸った。
 腹の中でアキムのペニスがほんの微かにぴくぴく震えている。射精しながら、アキムがゴンドロフの胸に倒れ込んできた。


「おっぱいおっぱい。疲れた……ねむい……」

「まだ二発だぞー」

「ねむい……限界……おっぱい落ち着く……」

「飲ませすぎたか。おい。寝る前に抜け」

「うぃーーっす」


 ゴンドロフはアキムにペニスを抜かせると、自分で中出しされたアナルの中に浄化玉を入れた。
 ころんと仰向けに寝転がれば、アキムがのろのろとゴンドロフの身体の上にのってきて、ゴンドロフのむっきり盛り上がった胸筋に頬をつけた。


「おぱぱーい。あーーーー。落ち着くーー」

「おっさんの胸筋で落ち着くってどうなんだ」

「胸筋じゃないっす。これはもはやおっぱいっす。おっぱいおっぱい。寝れるー」

「寝ちまえー。明日は買い物にでも行くか? 本屋に行きてぇ」

「本屋?」

「新しい料理本が欲しい。今持ってるやつ、一通り作れるようになったし」

「いいっすよー。思いっきり朝寝坊してー、飯を食いに行きがてら本屋に行きますかー」

「おー。じゃあ、寝ろ」

「うぃーっす。おやすみ。ゴンちゃん」

「おやすみ」


 アキムがそのまま寝息を立て始めたので、ゴンドロフも目を閉じた。アキムの身体はそこそこ重いが、そこまで気になる程じゃない。汗まみれのおっさんの胸を枕に眠れるアキムは存外大物かもしれないが。
 ゴンドロフはアキムの規則正しい寝息に誘われるがまま、眠りに落ちた。

 翌朝。ゴンドロフがいつもの時間に目覚めると、昨日寝た時と同じ状態だった。アキムはゴンドロフの胸筋を枕に爆睡している。朝寝坊するとか言っていたから、起こすのはちょっと気の毒だ。基本的に、めちゃくちゃはっちゃけてセックスをした翌朝しか朝寝坊をしないので、せっかくの誕生日の翌日だし、このまま寝かせておくことにした。

 ゴンドロフはぼーっと天井を見上げながら、考え事を始めた。
 どれだけ早い引退でも、40歳までは冒険者として働くつもりだ。デーリは引退後のことをしっかり考えているようだが、自分はどうしようか。

 接客系の仕事は無理だ。ゴンドロフの顔と体格にビビられて客が来なくなるのが目に見えている。冒険者の中でも、付き合いが長い連中しかゴンドロフに普通の接してこない。
 自分は何ができるのだろうか。
 剣は大好きだし、教えようと思えば教えられる気がする。家事はある程度できるようになったので、街での暮らしに問題はないだろう。子守もできるが、アイナやリリンのような肝っ玉が据わった女子供じゃないと無理だ。

 ゴンドロフは唸りながら考えて、やりたいことが特にないことに改めて気づいた。剣を教えるのはやってみたい気もするのだが、子供向けなら、子供達がゴンドロフに怯えて泣きまくって剣の稽古どころじゃないだろうし、大人向けの剣の教室ならマシだろうが、大人になってからわざわざ剣を習いに来る者がいるとは思えない。

 ゴンドロフが『ん゛ーー』と唸っていると、身体の上のアキムがもぞもぞ動き、ゴンドロフの胸筋に顔を擦りつけた。


「汗くっさ。おはようございまーす。頭いてぇ」

「おぅ。おはよう」

「のーみーすーぎーたー」

「二日酔いの薬は?」

「薬箱の中にあるっすー」

「取って来てやるからどけ」

「うぃーっす」


 ころんとアキムがゴンドロフの身体の上からどいた。ゴンドロフは腹筋だけで起き上がり、ベッドから下りて、居間に置いてある薬箱を取りに行き、台所で水をグラスに注いで寝室に戻った。

 ゆらゆらしているアキムに二日酔いの薬を飲ませると、ゴンドロフはアキムを肩に担ぎ、風呂場へ向かった。

 風呂に入ってサッパリしてから洗濯だけをして、ゴンドロフは、ちょっとだけ二日酔いがマシになったアキムと一緒に家を出た。
 朝からやっている飯屋に向かって歩きながら、アキムが話しかけてきた。


「ゴンちゃん、朝はなに唸ってたんすか?」

「あー? あーー。引退後に何ができるか考えてた」

「ふぅん? やりたいことありましたー?」

「それがねぇんだなぁ。剣を教えるのは多分できるけど、子供相手じゃビビられてそれどころじゃなくなりそうだし、大人向けの剣の教室やっても誰もこねぇだろ」

「んーー。A級冒険者に剣の稽古してもらいてぇってのは割といそうですけどね?」

「そうかぁ?」

「あ。ギルドの養成所の教官になるとか? ギルドが運営してる未熟な冒険者向けの養成所があるじゃないっすかー。獲物の探し方とか、野営の仕方とか、色々教えてるらしいんすけどー。そこの教官ならできるんじゃねぇっすかー? 養成所に来るのは成人済みの連中ばっかだからー、ビビってギャン泣きされたりはしないっすよー」

「そういやそんなもんがあったな。んーー。候補に入れとくか」

「ギルドの建物の隣にあるんで、なんなら見学してみるのもありっすよー」

「まぁ、引退してからだな。少なくとも40までは冒険者やるし」

「家政夫もできそうっすけどねー。家事と家の守りは任せとけ! みたいなー」

「あー。金持ちの家だったら意外と需要ありそうだな。普段は家事、必要な時は護衛みてぇな」

「でしょー。ゴンちゃん、多分他にもできることいっぱいあるっすよー。引退までに気長にやりてぇこと探したらいいんじゃねぇっすかー?」

「……それもそうだな。とりあえず今は飯だ。めちゃくちゃ腹減った」

「俺は微妙に吐き気残ってるっすー。ゴンちゃん、半分食ってー」

「おー。いいぞー。おっ。ここだ。この店の雑穀粥がめちゃくちゃうめぇんだよ。具沢山で」

「へぇー。雑穀粥なら食えるかもー」

「他にも色々メニューあるしな」


 ゴンドロフは、二日酔いのアキムでも食べられそうな雑穀粥が美味い店に入ると、肉大盛りの雑穀粥を注文した。アキムは卵入りの雑穀粥を注文していた。
 ガツガツ食べて、アキムが残した分まで食べると、ゴンドロフは水を飲みながら口を開いた。


「本屋に行った後はアイナの家に行くか?」

「うぃーっす。本屋でリリン用の絵本を買おっかなー」

「いんじゃね?」


 ゴンドロフは会計をしてから店を出ると、本屋へと向かった。
 本屋で料理本を探し、何冊もある料理本の中からよさそうなものを選ぶ。
 ゴンドロフがなんとか一冊の料理本を選ぶと、ふらっとアキムが近くにやって来た。手には、可愛らしい表紙の絵本と、いかがわしい感じに全裸の男同士が絡み合っている表紙の本を持っている。


「おい。なんだそれ」

「ん? こっちはリリン用の絵本でー、こっちはじゃじゃん! 『楽しい男同士のセックス入門書!』っす!」

「あー? 今更そんなもんいるか?」

「いや、パラパラ読んだ感じ、未知の情報が載ってるんでー。色々試してみてぇっす!」

「……まぁ、気持ちよくなれるんなら別にいいか。それは流石にアイナ達には見られるなよ」

「うぃっすー。じゃあ、買ってアイナの家に行こうっす」

「おー」


 ゴンドロフは会計をすると、『鞄に入らねぇから』とアキムが買った『楽しい男同士のセックス入門書!』を肩掛け鞄に入れてやり、アイナの家を目指して歩き始めた。
 昼食に何を作るか話しながら歩いてアイナの家に行き、出迎えてくれたアイナに抱っこされた、猫の着ぐるみ寝間着姿のリリンの可愛らしさに男二人撃沈した。

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