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3:恐怖の図書館館長はご機嫌さん
エミディオは昨年から図書館館長をしている。前任の館長からの推薦があり、まだ三十代前半と若いが、館長を勤めることになった。
見た目が怖いから影で『恐怖の図書館館長』と呼ばれていることを知っている。
エミディオは十代半ばまでは身体が弱く、よく熱を出して寝込んだりしていた。
幼い頃から運動が苦手で、本を読むのと祖母と一緒にお菓子作りをするのが大好きだった。
子どもの頃はガリガリに痩せていたし、顔色が悪い時が多かったので、『亡霊みたいで怖い』とよく言われていた。
十五歳の時に、ひ弱な自分を変えたいと思い、毎朝走るようになった。
叔父が警邏隊で働いていたので、筋肉を鍛える基礎鍛錬を教えてもらい、基礎鍛錬もするようになった。
走るのも基礎鍛錬も苦しくて何度もやめようと思ったが、それでも歯を食いしばって頑張り続けた。
今では筋骨隆々と言っていいほど鍛えられた身体つきになれた。
それはいいのだが、今度は『威圧感があって怖い』とよく言われるようになった。
早朝。エミディオが走っていると、ブルーノの姿が見えた。
こちらを向いたブルーノがゆるく笑って挨拶をしてくれた。
「おはようございます。今日は風が気持ちいいですね」
「おはよう。……その魔導ボードで走るのは気持ちよさそうだ」
「そうですねー。慣れるまでは落ちまくってましたけど。それじゃあ、失礼します」
「あぁ」
ブルーノが魔導ボードでばびゅんっと次の家へと向かっていった。
家に帰り着き、郵便受けを見ると、淡い桃色の封筒が入っていた。
宛名がないので、おそらくブルーノからの手紙だろう。
なんとなくそわそわしながら家の中に入り、手紙を大切にそっと居間のテーブルに置いてから庭に出て基礎鍛錬を始めた。
基礎鍛錬を終えてシャワーを浴びると、いそいそと居間に行き、春っぽい可愛らしい封筒を開けて中の手紙を取り出した。
便箋も可愛らしい花の絵が隅っこに描かれていて、なんだかちょっと嬉しくなる。
味気ない白い封筒と便箋にしなければよかったなと思いつつ、初めてのブルーノからの手紙を読んだ。
今すぐに手紙の返事を書きたいが、生憎今日は仕事だ。
亡くなった祖母から貰った飾り箱に丁寧に手紙を入れると、エプロンを着けて台所へ向かった。
手早く朝食を作って食べ、後片付けと洗濯物干しをしたら出勤準備をする。
今日の帰りに雑貨屋に寄って、きれいな封筒と便箋を買うのもいいかもしれない。手紙を書く専用の硝子ペンを買うのもありだ。
見合いは確実に断られると思って臨んだ。
だが、ブルーノは手紙を受け取ってくれたし、今日は手紙をくれた。
ブルーノのことは前々から気になっていた。
毎朝のように遭遇しており、いつも穏やかな笑顔で挨拶をしてくれる。それがすごく嬉しくて、できればもっとお喋りとかしてみたいと思っていた。
見合いの相手がブルーノだったのには驚いたが、すごく嬉しくて、見合いの日からずっと浮かれて過ごしている。
出勤して日課の事務室の掃除をしていると、他の職員達が出勤してきた。
朝礼をしてから、事務仕事を始めた。
今日は午後に未就学児向けの絵本の読み聞かせ会がある。覗きに行きたいが、確実に子ども達に泣かれるので、ぐっと我慢する。
子ども達に絵本の読み聞かせをしてやったり、楽しい本をオススメしたりしてみたいが、子どもはほぼ確実にエミディオに怯えて泣くので諦めている。
黙々と仕事をしていると昼休憩の時間になった。
朝食を作るついでに作ったサンドイッチを鞄から取り出し、隣の給湯室で紅茶を淹れた。
ブルーノの手紙には胡桃のクッキーが好きだと書かれていた。帰りに材料を買って作るのもありかもしれない。
もう読んでいるかもしれないが、オススメしたい推理ものの小説が何冊もある。エミディオは乱読家なので、なんでも楽しく読める。
次の手紙には何を書こうかと考えながらサンドイッチを食べきり、紅茶を飲んでまったりしていると、副館長のアルベルトから声をかけられた。
「エミディオ館長。何かいいことでもあったんですか? なんだか今日は随分とご機嫌ですね」
「そんなに分かりやすいか?」
「ものすごく機嫌がいい雰囲気ですねぇ」
「……見合いをして、相手と文通することになった」
「おや。文通ですか。デートとかしたらいいじゃないですか」
「……喋るのが得意ではない。手紙なら、ちゃんと伝えたいことを伝えられる」
「なるほど? あ、『花花屋』っていう文房具店が封筒とか便箋の品揃えがいいらしいですよ。娘が通ってまして。今、子ども達の間で手紙交換が流行ってるんですって」
「ほう。場所は?」
「第四地区の大通りの一番デカい本屋は分かりますよね? その三軒先です」
「ありがとう。行ってみる」
「どうせ文通をするのなら、封筒とか便箋にもこだわりたいですもんねぇ」
「あぁ。助かる」
とてもいいことを教えてもらえた。
エミディオはうきうきしながら、勤務時間が終わるまで黙々と仕事をこなした。
勤務時間が終わるとすぐに帰り支度をして、足早に図書館を出た。
エミディオの方針で、基本的に残業はない。仕事は勤務時間内にきっちり終わらせるべきだ。
どうしても仕事が終わらない場合には、早めに報告させて、手が空いている者やエミディオが手伝って仕事を終わらせている。
仕事は大事だが、家族と過ごす時間や余暇を楽しむのもとても大事だ。
教えてもらった文房具店で、緑の葉っぱで縁取りされた封筒と隅の方に小さな花が描いてある便箋を買った。ブルーノから貰った便箋の花とは違う形の花だ。
うきうきしながら淡い水色の硝子ペンとインクも買い、今夜の夕食と胡桃のクッキーの材料を買いに市場へ向かう。
買い物をしてから家に帰り着くと、庭に干していた洗濯物を取り込んでから、台所で夕食と胡桃のクッキーを作り始めた。
エミディオが暮らしている家は、元々は一昨年に亡くなった伯父の家だ。
伯父は早くに妻を亡くし、子どもがいなかったのでエミディオのことをよく可愛がってくれた。
実家は第三地区にあるのだが、高等学校が近いから、高等学校時代からこの家に住んでいる。
伯父が生きていた頃は、二人でよく庭のベンチで読書をしたり、エミディオがお菓子を作って庭でお茶会をしたりしていた。
いつかブルーノとお茶会ができたら嬉しいのだが、まだまだ時期尚早である。
夕食と風呂を済ませると、ブルーノからの手紙をもう一度読んでから、何を書こうかと考えをまとめ始めた。
エミディオは字がきれいだと褒められることがある。できるだけ丁寧に一文字一文字を書いていく。
書き終わったら、何度も読み返して文章のおかしいところがないかを確認した。
インクが完全に乾いたら封筒に入れた。明日の朝、起きたらすぐに紙袋に入れた胡桃のクッキーと一緒に郵便受けに入れたらいいだろう。
次はどんな手紙が届くのだろうか。すごく楽しみで、どうにもそわそわしてしまう。
そわそわしすぎて眠れそうにないので、階下の台所へ向かい、キツめの蒸留酒と余った胡桃を取り出した。
居間で一人で寝酒を飲みながら、ふと、いつかブルーノと一緒に酒を飲めたら素敵だな、と思った。
エミディオは男しか愛せない。十代半ばに自覚してすぐに家族には伝えてある。家族は驚いていたが、祖母の『ずっと一緒に笑っていられる素敵な人を見つけなきゃね』という言葉で受け入れてくれた。
寄り添って生きてくれる相手が欲しい。一緒に笑いあってくれる相手が欲しい。伯父が亡くなって一人暮らしになってから、特にそう強く思うようになった。
一人は寂しい。一緒に食事をして、一緒に笑いあって、一緒に眠ってくれる相手がいてくれたら、きっとすごく幸せになれると思う。
まずは文通をして、ブルーノにエミディオのことをたくさん知って欲しい。ブルーノのことをたくさん知りたい。
グラス一杯の蒸留酒を飲み切ると、そわそわが少しだけ落ち着いた。
グラスなどを片付けてから二階の自室に戻り、ベッドに上がって、なんとなくベッド横の窓のカーテンを開けた。
まんまるの月がきれいだ。月を眺めながら酒を楽しむのもいいかもしれない。
ブルーノとやってみたいことが少しずつ増えていく。きっとブルーノのことをもっと知れば、もっといっぱい増えていくのだろう。
エミディオは小さく笑って、カーテンを閉めて布団に潜り込んだ。
見た目が怖いから影で『恐怖の図書館館長』と呼ばれていることを知っている。
エミディオは十代半ばまでは身体が弱く、よく熱を出して寝込んだりしていた。
幼い頃から運動が苦手で、本を読むのと祖母と一緒にお菓子作りをするのが大好きだった。
子どもの頃はガリガリに痩せていたし、顔色が悪い時が多かったので、『亡霊みたいで怖い』とよく言われていた。
十五歳の時に、ひ弱な自分を変えたいと思い、毎朝走るようになった。
叔父が警邏隊で働いていたので、筋肉を鍛える基礎鍛錬を教えてもらい、基礎鍛錬もするようになった。
走るのも基礎鍛錬も苦しくて何度もやめようと思ったが、それでも歯を食いしばって頑張り続けた。
今では筋骨隆々と言っていいほど鍛えられた身体つきになれた。
それはいいのだが、今度は『威圧感があって怖い』とよく言われるようになった。
早朝。エミディオが走っていると、ブルーノの姿が見えた。
こちらを向いたブルーノがゆるく笑って挨拶をしてくれた。
「おはようございます。今日は風が気持ちいいですね」
「おはよう。……その魔導ボードで走るのは気持ちよさそうだ」
「そうですねー。慣れるまでは落ちまくってましたけど。それじゃあ、失礼します」
「あぁ」
ブルーノが魔導ボードでばびゅんっと次の家へと向かっていった。
家に帰り着き、郵便受けを見ると、淡い桃色の封筒が入っていた。
宛名がないので、おそらくブルーノからの手紙だろう。
なんとなくそわそわしながら家の中に入り、手紙を大切にそっと居間のテーブルに置いてから庭に出て基礎鍛錬を始めた。
基礎鍛錬を終えてシャワーを浴びると、いそいそと居間に行き、春っぽい可愛らしい封筒を開けて中の手紙を取り出した。
便箋も可愛らしい花の絵が隅っこに描かれていて、なんだかちょっと嬉しくなる。
味気ない白い封筒と便箋にしなければよかったなと思いつつ、初めてのブルーノからの手紙を読んだ。
今すぐに手紙の返事を書きたいが、生憎今日は仕事だ。
亡くなった祖母から貰った飾り箱に丁寧に手紙を入れると、エプロンを着けて台所へ向かった。
手早く朝食を作って食べ、後片付けと洗濯物干しをしたら出勤準備をする。
今日の帰りに雑貨屋に寄って、きれいな封筒と便箋を買うのもいいかもしれない。手紙を書く専用の硝子ペンを買うのもありだ。
見合いは確実に断られると思って臨んだ。
だが、ブルーノは手紙を受け取ってくれたし、今日は手紙をくれた。
ブルーノのことは前々から気になっていた。
毎朝のように遭遇しており、いつも穏やかな笑顔で挨拶をしてくれる。それがすごく嬉しくて、できればもっとお喋りとかしてみたいと思っていた。
見合いの相手がブルーノだったのには驚いたが、すごく嬉しくて、見合いの日からずっと浮かれて過ごしている。
出勤して日課の事務室の掃除をしていると、他の職員達が出勤してきた。
朝礼をしてから、事務仕事を始めた。
今日は午後に未就学児向けの絵本の読み聞かせ会がある。覗きに行きたいが、確実に子ども達に泣かれるので、ぐっと我慢する。
子ども達に絵本の読み聞かせをしてやったり、楽しい本をオススメしたりしてみたいが、子どもはほぼ確実にエミディオに怯えて泣くので諦めている。
黙々と仕事をしていると昼休憩の時間になった。
朝食を作るついでに作ったサンドイッチを鞄から取り出し、隣の給湯室で紅茶を淹れた。
ブルーノの手紙には胡桃のクッキーが好きだと書かれていた。帰りに材料を買って作るのもありかもしれない。
もう読んでいるかもしれないが、オススメしたい推理ものの小説が何冊もある。エミディオは乱読家なので、なんでも楽しく読める。
次の手紙には何を書こうかと考えながらサンドイッチを食べきり、紅茶を飲んでまったりしていると、副館長のアルベルトから声をかけられた。
「エミディオ館長。何かいいことでもあったんですか? なんだか今日は随分とご機嫌ですね」
「そんなに分かりやすいか?」
「ものすごく機嫌がいい雰囲気ですねぇ」
「……見合いをして、相手と文通することになった」
「おや。文通ですか。デートとかしたらいいじゃないですか」
「……喋るのが得意ではない。手紙なら、ちゃんと伝えたいことを伝えられる」
「なるほど? あ、『花花屋』っていう文房具店が封筒とか便箋の品揃えがいいらしいですよ。娘が通ってまして。今、子ども達の間で手紙交換が流行ってるんですって」
「ほう。場所は?」
「第四地区の大通りの一番デカい本屋は分かりますよね? その三軒先です」
「ありがとう。行ってみる」
「どうせ文通をするのなら、封筒とか便箋にもこだわりたいですもんねぇ」
「あぁ。助かる」
とてもいいことを教えてもらえた。
エミディオはうきうきしながら、勤務時間が終わるまで黙々と仕事をこなした。
勤務時間が終わるとすぐに帰り支度をして、足早に図書館を出た。
エミディオの方針で、基本的に残業はない。仕事は勤務時間内にきっちり終わらせるべきだ。
どうしても仕事が終わらない場合には、早めに報告させて、手が空いている者やエミディオが手伝って仕事を終わらせている。
仕事は大事だが、家族と過ごす時間や余暇を楽しむのもとても大事だ。
教えてもらった文房具店で、緑の葉っぱで縁取りされた封筒と隅の方に小さな花が描いてある便箋を買った。ブルーノから貰った便箋の花とは違う形の花だ。
うきうきしながら淡い水色の硝子ペンとインクも買い、今夜の夕食と胡桃のクッキーの材料を買いに市場へ向かう。
買い物をしてから家に帰り着くと、庭に干していた洗濯物を取り込んでから、台所で夕食と胡桃のクッキーを作り始めた。
エミディオが暮らしている家は、元々は一昨年に亡くなった伯父の家だ。
伯父は早くに妻を亡くし、子どもがいなかったのでエミディオのことをよく可愛がってくれた。
実家は第三地区にあるのだが、高等学校が近いから、高等学校時代からこの家に住んでいる。
伯父が生きていた頃は、二人でよく庭のベンチで読書をしたり、エミディオがお菓子を作って庭でお茶会をしたりしていた。
いつかブルーノとお茶会ができたら嬉しいのだが、まだまだ時期尚早である。
夕食と風呂を済ませると、ブルーノからの手紙をもう一度読んでから、何を書こうかと考えをまとめ始めた。
エミディオは字がきれいだと褒められることがある。できるだけ丁寧に一文字一文字を書いていく。
書き終わったら、何度も読み返して文章のおかしいところがないかを確認した。
インクが完全に乾いたら封筒に入れた。明日の朝、起きたらすぐに紙袋に入れた胡桃のクッキーと一緒に郵便受けに入れたらいいだろう。
次はどんな手紙が届くのだろうか。すごく楽しみで、どうにもそわそわしてしまう。
そわそわしすぎて眠れそうにないので、階下の台所へ向かい、キツめの蒸留酒と余った胡桃を取り出した。
居間で一人で寝酒を飲みながら、ふと、いつかブルーノと一緒に酒を飲めたら素敵だな、と思った。
エミディオは男しか愛せない。十代半ばに自覚してすぐに家族には伝えてある。家族は驚いていたが、祖母の『ずっと一緒に笑っていられる素敵な人を見つけなきゃね』という言葉で受け入れてくれた。
寄り添って生きてくれる相手が欲しい。一緒に笑いあってくれる相手が欲しい。伯父が亡くなって一人暮らしになってから、特にそう強く思うようになった。
一人は寂しい。一緒に食事をして、一緒に笑いあって、一緒に眠ってくれる相手がいてくれたら、きっとすごく幸せになれると思う。
まずは文通をして、ブルーノにエミディオのことをたくさん知って欲しい。ブルーノのことをたくさん知りたい。
グラス一杯の蒸留酒を飲み切ると、そわそわが少しだけ落ち着いた。
グラスなどを片付けてから二階の自室に戻り、ベッドに上がって、なんとなくベッド横の窓のカーテンを開けた。
まんまるの月がきれいだ。月を眺めながら酒を楽しむのもいいかもしれない。
ブルーノとやってみたいことが少しずつ増えていく。きっとブルーノのことをもっと知れば、もっといっぱい増えていくのだろう。
エミディオは小さく笑って、カーテンを閉めて布団に潜り込んだ。
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