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適当な馬車を捕まえて家に帰ろうかと思っていたら、ちょうど馬車に乗っていたルイが俺を見つけて声をかけてくれた。
「何してんだ?」
「なんか、迷子みたい」
「迷子って、その子……お前の隠し子か?」
「ちげーよ」
急いで否定するも怪しいといった感じでジト目で見てくる。
「かくしごって?」
ほらみろ、変な言葉を覚えちまうたろうが。
「あ、思い出した。今日、チョコレートあったんだ。食うか?」
「チョコレート! 食べる!」
チョコレートを渡してやれば、隠し子なんて言葉を忘れたようで夢中で包み紙を剥がし始めてホッとする。
「取り敢えず、親父に聞けば分かるだろ。ルイは今から俺の家に行く途中だったんだろ? 乗せてくれ」
片側に俺とリアン、向かいにルイが座って馬車が動き出す。
家に帰る道中、リアンに母親について質問をしてみる。
いったい、親父は誰と不倫したんだ? あんだけ母親ラブな人なのに……
「なあ、リアン。ママのお名前わかるか?」
「んー? ママはママだよ」
なるほど……
「ところで、リアンは何歳なんだ?」
「えっとねー、よんしゃい」
指を3本立ててドヤ顔で教えてくれたが、指と言葉があっていないぞ。
「そっかー四歳かー」
ということは、親父のやつ俺が学園を卒業した年ぐらいに不倫したってことか?
そう考えを巡らせていると、いきなり泣きそうになるリアン。
「ど、どうした?」
慌てて聞いちゃいけなかったか? と不安になる。
「きょう、はじめておうちのそとにでたの。いつもはおそとにいっちゃダメっていわれてたから、たのしくて。いろいろみたくて、はしったらママとスフィアとはぐ、はぐれちゃったー。うわーん」
迷子になったときのことを思い出してしまったらしく、また泣かれてしまう。
「大丈夫だ。すぐ見つかる」
そうやって慰めても効果なし。
「もう、おそとにおでかけできないかもしれないよー」
今回迷子になってしまったせいで、お出かけできなくなるかもしれないのが嫌なのか……というか、今まで家の外に出たことないなんてどんな育て方してるんだ? もしかして、虐待か?
「ひっぐ、ひっぐ。それに、ほんとうはおぼうしとっちゃダメっていわれてたのに、どっかいっちゃった。おこられちゃう」
親父のやろう、外に子どもができたことを隠したかったからといって、それはないだろ。
「なぁ、リアン。もしかしてパパやママにひどいことされてないか?」
もしそうなら、いくら自分の父親だからといって許しはしない。
「ううん、ママはいつもやさしいよ。それにパパはいないよ」
パパはいない……? もしかして、会ったり認知もしていないのか?
「あのね、ぼくおそとにでてよかった。ぼくのかぞくはみんなね、ぼくのかみとめのいろがね、ちがうの。だから、おじちゃんみたいななかまがみつかってうれしいの」
そこで、俺とルイを顔を見合わせる。
どういうことだ? 正直、リアンは俺の親父の隠し子だと思っていたが、違うのか……?
「リアンの家族はどんな色なんだ?」
「えっとねー、ママたちのかみのいろはぎんいろなんだって」
銀色……。もしかして、リアンは……
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