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第7珍 『Zoo』
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2045年8月5日、昼、とあるホテルのレストランにて…
一発の銃声と共に貝原が倒れた。
その場にいた全員が驚嘆し、静まり返った。
貝原の抱えていたポメラニアンが吠え始めると共に、その場にいた者達は逃げ惑った。
幸太郎も愕然としている。
「な、なんだ⁈何が起こってる⁈」
「…暗殺や。」
「暗殺ぅ⁈」
「(ここまでやるとはな…)」
市村も神妙な面持ちで倒れた貝原を見ている。
「(これで、勢力は完全に二極化する。そんでもって、奴らは前会長派を根絶やしにするつもりや。)」
「こっちですー!」
幸太郎達は木本の案内のもと、その場から避難した。
避難階段にて…
幸太郎達は暗い階段を降りて、出口へ向かっている。
木本と市村が先導し、後ろから幸太郎、植松がついて行っている。
「おいおい!アイツ死んだのか⁈大丈夫なんだろうな⁈俺たちは⁈」
「色々思う所あるやろうけど、今は逃げるぞ!」
その時、植松は何か危険な気配を感じ取った。
「ッ…!」
次の瞬間、植松が幸太郎を押し倒すと共に、一発の銃声が響いた。
「ゔぅ…ッ!!!」
植松の腹部に弾丸が穴を開けていた。
「植松…!!!」
するとその時、再び銃声が辺りに響いた。
その弾丸は幸太郎の左耳を吹き飛ばした。
「あ"あ"ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!?!?!」
幸太郎は自身の撃たれた左耳を押さえ、蹲った。
「木本!」
市村は木本の名前を呼んだ。すると、木本は幸太郎と植松の元まで駆け寄り、二人を抱え上げた。
二人を抱えた木本と市村は急いで階段を降りていく。
「(この暗い階段で、ほぼ的確に俺たち…いや、幸太郎を狙ってきた。しかも、敵がどこにおるかも視認でけへん。)」
その時、又もや銃声が響いた。
「ぐがッ…!!!」
その弾丸は木本の左足を貫いた。
木本は地面に倒れ、幸太郎と植松を地面に落とした。
市村は階段の上を見た。
しかし、敵の姿は確認できない。
「(可視範囲外からの射撃…さらに暗闇で正確に相手を撃ち抜く狙撃技術…間違いない。敵は『Zoo』や!)」
『Zoo』とは、世界最強の暗殺組織である。彼等の依頼成功率は100%と言われており、彼等に命を狙われて生きていた者、ましてや返り討ちにできた者など、常人では一人たりともいない。
市村は幸太郎達の様子を見た。
「(やばいな…怪我人抱えて戦えるような敵じゃない…)桑田くん!お前、動けるやろ!植松ちゃん連れて…いや、お前だけでもええ!早よ逃げろ!」
しかし、幸太郎は撃たれた耳を押さえて蹲っている。
「ハァ…!ハァ…!ハァ…!(痛い痛い痛いッ!殺されるッ!死ぬ…ッ!)」
「おい!桑田!!!」
幸太郎は痛みと恐怖で動けないでいる。
「くそッ!」
足手纏い。そう思われても仕方ない。しかし、誰も幸太郎を責める事などできない。彼はただの高校生なのだから。何者かに命を狙われ、片耳を銃撃で吹き飛ばされた今、幸太郎には他人を思う余裕などない。それが普通。それが普通の高校生だ。
しかし次の瞬間、幸太郎は冷静さを取り戻した。
「植松…」
血だ。植松が咳き込んだ際、彼女の口から吐かれた血の数滴が幸太郎の頬についたのだ。
それをきっかけに、幸太郎は自分が今置かれている状況を理解した。
「(植松…血がすごい出てる…腹撃たれたんだ…そうだ。植松は、俺を庇って撃たれたんだ。)」
幸太郎は自分が何をすべきか理解した。
「俺が…守らなくちゃ…!」
幸太郎は植松を抱えた。
その時、市村は幸太郎が冷静さを取り戻した事を察した。
「桑田くん!早よ下に逃げろ!この建物から脱出するんや!」
「お前らはどーすんだ…⁈」
「自分の事だけ考えとけ!死ぬぞ!」
幸太郎は植松を背負い、階段を降りていった。
「木本。お前も逃げてええねんぞ。」
「あんさーあんさー俺さー…そんな薄情に見えるー?」
「ニョヒヒ!ニョヒヒ!肝が据わった補佐で助かるわ。」
次の瞬間、辺りに銃声が響いた。
市村達より数階分上の階段にて…
ライフル銃を構えている黒髪の女がいた。
コードネーム:バレット
伝説の暗殺組織『Zoo』の殺し屋。気配によって他人の位置を正確に把握する事ができる。また、一度見たものを永久的に記憶する事ができる。
「(二人逃げたか…)」
その時、バレットは自身より少し下に位置する壁に向けて発砲した。
何故、彼女は壁に向けて発砲したのか。それは、市村達からの死角、つまり安全地帯からの攻撃を可能にする為である。
彼女は先ず、この建物内の構造を、階段の数や壁の凹凸の大きさまでも、完璧に記憶した。そして、彼女が今使っている弾丸は特殊な構造をしており、一定以上の硬度を持つ物体に当たると反射するという特性があるのだ。つまり、彼女は弾丸を反射させて、安全地帯から幸太郎達を撃っていたのだ。
先程放った弾丸が壁に当たって反射し、市村達の元まで飛んでいった。
市村達のいる階段にて…
「ッ!!!」
バレットが撃った弾丸が市村の右肩にめり込んだ。
「市村ーッ!」
「大丈夫や…」
その時、市村は上を見た。しかし、バレットの姿は見えない。
「(敵は撃った後、すぐ隠れてる訳やないな…)」
その時、市村はバレットの反射攻撃に気がついた。
「(間違いない。敵は俺らの可視範囲外から、弾を何回も反射させて撃ってきてる。音からして武器はライフル、かつ、5~6階上からの狙撃。やのに、威力が全然なんがそれや。肩の弾も浅い所で埋まってる。おそらく、発砲した際のエネルギーが反射を繰り返す毎に減少してるんや。)」
市村は肩にめり込んだ銃弾を引き抜いた。
次の瞬間、再び辺りに銃声が響いた。
市村達より数階分上の階段にて…
バレットは銃弾を発射した。
「(射撃方向・タイミング共に完璧。間違いなく、一人、仕留めた。はずなのに…何故だ。気配が消えない。)」
その時、下から市村の声が聞こえてきた。
「この弾、反射可能なだけやない。反射時の火花発生も抑えてる。もし火花抑制の機能がついてなかったら、もっと早よ気づけたわ。暗闇での使用も十分に考えられた、ええ武器やんけ。」
市村達のいる階段にて…
バレットは完全に市村を仕留めたと思っていた。しかし、市村は生きていた。
何故なら、市村はとある武器を使い、弾丸を止めていたからだ。
その武器はなんと、舌。
市村の舌はアリクイのように細長く、指先以上に自由に操れるのだ。また、強度も十分あり、ナイフ程度では傷一つつかない。
市村は自身の長い舌で銃弾を掴んでいたのだ。
バレットは顔を少し出し、市村の方を見た。
「(舌⁈アレで銃弾を防いだのか⁈なんだアイツは…)」
その時、バレットに向けて市村の舌が超スピードで伸びてきた。
「ッ!」
バレットは階段の陰に隠れて、舌を回避した。
「(いや、待て…あの舌…以前組織で聞いた事がある…まさか、奴も『Zoo』…⁈)」
そう。実は、市村は元『Zoo』の殺し屋だったのだ。
一発の銃声と共に貝原が倒れた。
その場にいた全員が驚嘆し、静まり返った。
貝原の抱えていたポメラニアンが吠え始めると共に、その場にいた者達は逃げ惑った。
幸太郎も愕然としている。
「な、なんだ⁈何が起こってる⁈」
「…暗殺や。」
「暗殺ぅ⁈」
「(ここまでやるとはな…)」
市村も神妙な面持ちで倒れた貝原を見ている。
「(これで、勢力は完全に二極化する。そんでもって、奴らは前会長派を根絶やしにするつもりや。)」
「こっちですー!」
幸太郎達は木本の案内のもと、その場から避難した。
避難階段にて…
幸太郎達は暗い階段を降りて、出口へ向かっている。
木本と市村が先導し、後ろから幸太郎、植松がついて行っている。
「おいおい!アイツ死んだのか⁈大丈夫なんだろうな⁈俺たちは⁈」
「色々思う所あるやろうけど、今は逃げるぞ!」
その時、植松は何か危険な気配を感じ取った。
「ッ…!」
次の瞬間、植松が幸太郎を押し倒すと共に、一発の銃声が響いた。
「ゔぅ…ッ!!!」
植松の腹部に弾丸が穴を開けていた。
「植松…!!!」
するとその時、再び銃声が辺りに響いた。
その弾丸は幸太郎の左耳を吹き飛ばした。
「あ"あ"ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!?!?!」
幸太郎は自身の撃たれた左耳を押さえ、蹲った。
「木本!」
市村は木本の名前を呼んだ。すると、木本は幸太郎と植松の元まで駆け寄り、二人を抱え上げた。
二人を抱えた木本と市村は急いで階段を降りていく。
「(この暗い階段で、ほぼ的確に俺たち…いや、幸太郎を狙ってきた。しかも、敵がどこにおるかも視認でけへん。)」
その時、又もや銃声が響いた。
「ぐがッ…!!!」
その弾丸は木本の左足を貫いた。
木本は地面に倒れ、幸太郎と植松を地面に落とした。
市村は階段の上を見た。
しかし、敵の姿は確認できない。
「(可視範囲外からの射撃…さらに暗闇で正確に相手を撃ち抜く狙撃技術…間違いない。敵は『Zoo』や!)」
『Zoo』とは、世界最強の暗殺組織である。彼等の依頼成功率は100%と言われており、彼等に命を狙われて生きていた者、ましてや返り討ちにできた者など、常人では一人たりともいない。
市村は幸太郎達の様子を見た。
「(やばいな…怪我人抱えて戦えるような敵じゃない…)桑田くん!お前、動けるやろ!植松ちゃん連れて…いや、お前だけでもええ!早よ逃げろ!」
しかし、幸太郎は撃たれた耳を押さえて蹲っている。
「ハァ…!ハァ…!ハァ…!(痛い痛い痛いッ!殺されるッ!死ぬ…ッ!)」
「おい!桑田!!!」
幸太郎は痛みと恐怖で動けないでいる。
「くそッ!」
足手纏い。そう思われても仕方ない。しかし、誰も幸太郎を責める事などできない。彼はただの高校生なのだから。何者かに命を狙われ、片耳を銃撃で吹き飛ばされた今、幸太郎には他人を思う余裕などない。それが普通。それが普通の高校生だ。
しかし次の瞬間、幸太郎は冷静さを取り戻した。
「植松…」
血だ。植松が咳き込んだ際、彼女の口から吐かれた血の数滴が幸太郎の頬についたのだ。
それをきっかけに、幸太郎は自分が今置かれている状況を理解した。
「(植松…血がすごい出てる…腹撃たれたんだ…そうだ。植松は、俺を庇って撃たれたんだ。)」
幸太郎は自分が何をすべきか理解した。
「俺が…守らなくちゃ…!」
幸太郎は植松を抱えた。
その時、市村は幸太郎が冷静さを取り戻した事を察した。
「桑田くん!早よ下に逃げろ!この建物から脱出するんや!」
「お前らはどーすんだ…⁈」
「自分の事だけ考えとけ!死ぬぞ!」
幸太郎は植松を背負い、階段を降りていった。
「木本。お前も逃げてええねんぞ。」
「あんさーあんさー俺さー…そんな薄情に見えるー?」
「ニョヒヒ!ニョヒヒ!肝が据わった補佐で助かるわ。」
次の瞬間、辺りに銃声が響いた。
市村達より数階分上の階段にて…
ライフル銃を構えている黒髪の女がいた。
コードネーム:バレット
伝説の暗殺組織『Zoo』の殺し屋。気配によって他人の位置を正確に把握する事ができる。また、一度見たものを永久的に記憶する事ができる。
「(二人逃げたか…)」
その時、バレットは自身より少し下に位置する壁に向けて発砲した。
何故、彼女は壁に向けて発砲したのか。それは、市村達からの死角、つまり安全地帯からの攻撃を可能にする為である。
彼女は先ず、この建物内の構造を、階段の数や壁の凹凸の大きさまでも、完璧に記憶した。そして、彼女が今使っている弾丸は特殊な構造をしており、一定以上の硬度を持つ物体に当たると反射するという特性があるのだ。つまり、彼女は弾丸を反射させて、安全地帯から幸太郎達を撃っていたのだ。
先程放った弾丸が壁に当たって反射し、市村達の元まで飛んでいった。
市村達のいる階段にて…
「ッ!!!」
バレットが撃った弾丸が市村の右肩にめり込んだ。
「市村ーッ!」
「大丈夫や…」
その時、市村は上を見た。しかし、バレットの姿は見えない。
「(敵は撃った後、すぐ隠れてる訳やないな…)」
その時、市村はバレットの反射攻撃に気がついた。
「(間違いない。敵は俺らの可視範囲外から、弾を何回も反射させて撃ってきてる。音からして武器はライフル、かつ、5~6階上からの狙撃。やのに、威力が全然なんがそれや。肩の弾も浅い所で埋まってる。おそらく、発砲した際のエネルギーが反射を繰り返す毎に減少してるんや。)」
市村は肩にめり込んだ銃弾を引き抜いた。
次の瞬間、再び辺りに銃声が響いた。
市村達より数階分上の階段にて…
バレットは銃弾を発射した。
「(射撃方向・タイミング共に完璧。間違いなく、一人、仕留めた。はずなのに…何故だ。気配が消えない。)」
その時、下から市村の声が聞こえてきた。
「この弾、反射可能なだけやない。反射時の火花発生も抑えてる。もし火花抑制の機能がついてなかったら、もっと早よ気づけたわ。暗闇での使用も十分に考えられた、ええ武器やんけ。」
市村達のいる階段にて…
バレットは完全に市村を仕留めたと思っていた。しかし、市村は生きていた。
何故なら、市村はとある武器を使い、弾丸を止めていたからだ。
その武器はなんと、舌。
市村の舌はアリクイのように細長く、指先以上に自由に操れるのだ。また、強度も十分あり、ナイフ程度では傷一つつかない。
市村は自身の長い舌で銃弾を掴んでいたのだ。
バレットは顔を少し出し、市村の方を見た。
「(舌⁈アレで銃弾を防いだのか⁈なんだアイツは…)」
その時、バレットに向けて市村の舌が超スピードで伸びてきた。
「ッ!」
バレットは階段の陰に隠れて、舌を回避した。
「(いや、待て…あの舌…以前組織で聞いた事がある…まさか、奴も『Zoo』…⁈)」
そう。実は、市村は元『Zoo』の殺し屋だったのだ。
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