珍・桑田少年の品定め

泉出康一

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第20珍 『恐ろしい才能』

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2046年3月2日、TL高校にて…

講堂では卒業式が行われていた。
その中には、幸太郎の姿もあった。

数時間後、校庭にて…

幸太郎は藤原先生と話をしていた。

「俺…今年でお前らと卒業やわ…」
「あぁ、定年退職ですか?」
「強制解雇や…!」

藤原はとても悲しそうな顔をした。

「アンタ何したんだよ。」
「調査書、書くのダルいから中身空っぽにして生徒に渡してた。もう笑ってまうわ。」
「笑えねーよ。」
「おww俺のクラスww全員浪人ww」

藤原は悲しそうにしながらも、何故か笑っている。

「可哀想に…」
「そんな事より桑田、お前、体格がっしりしてきたやんけ。トライアスロンでも始めたんか?」
「え、まぁ、はい。トライアスロンではないですけど。」
「どうせ毎朝、絶倫セ○クスでもしてんねやろ。そりゃガチムチにもなるわ。あ、お前の場合は絶倫オ○ニーかww」

藤原は一人で言って、一人で笑っている。

その時、数台の黒塗りの車が校庭に侵入してきた。
学校関係者達は突然の出来事により、驚きを隠せないでいる。

「ふぉまーーー!!!」

藤原はまた轢かれた。
すると、車の中から何でも屋組織『カラス』の者共が降りてきた。
幸太郎は『カラス』共に話した。

「来ると思ってた。この日を逃せば、お前らは俺の動向を追えなくなるからな。」

『カラス』のリーダー格の男が喋り出した。

「まるで我々が策に溺れた、とでも言いたげですね。しかし、それは周知の事実。貴方に何の策もない事は把握済みです。」

次の瞬間、『カラス』共は幸太郎に向けて拳銃を向けた。

「既に、この一帯全てに手を回しました。貴方の仲間が待機している様子は無い。どうやら、ここ数ヶ月でハッタリは学べたようですね。」
「ハッタリかどうか、その目で確かめてみろよ。」
「なに…」

その時、幸太郎は空を指差した。

「(まさか、空から…⁈)」

男は空を見上げた。
しかし、そこには何も無い。
次の瞬間、幸太郎はその隙を突き、男の懐へ潜り込んだ。

「はッ⁈」
「コレがハッタリだぜ…!」

幸太郎は男から銃を奪い、背後に回って左腕で首を絞めながら、銃口を突きつけた。

「確かに策は無い。だってコレ、ただの実践トレーニングだから。」
「なに…⁈」
「師匠が鬼でな。俺一人に『Zoo』は使ってこないからって、普通こんなこと考えるか…?」
「…私を人質に取って逃げるつもりですか?」
「いや、違う。お前らは任務の為なら自殺も厭わないって聞いたからな。人質は意味がない。」

次の瞬間、幸太郎は奪った拳銃で、周りの『カラス』共を撃ち殺していった。

「お前は盾だ。俺を弾丸から守る為の。」

すると、周りの『カラス』共はそれに対抗し、幸太郎に向けて発砲した。
しかし、幸太郎はその男を盾にして、弾丸から身を守った。

「な。」

男は胴部を撃ち抜かれ死んでいる。

「って、死んじゃったか。」

幸太郎は男を投げ捨て、『カラス』共の車の背後へ隠れた。
『カラス』共はそれを追いかけた。
だが、幸太郎は特殊能力の一つ『隠消クラマス』を使っていた為、その姿は『カラス』共には見つけられなかった。

「『霞・擦熱ファントムパウ』!!!」

説明しよう!
霞・擦熱ファントムパウ』とは、幸太郎の特殊能力の一つである。見えそうで見えない、それがまた一興。そんな見えない美学を実現させる、それが『霞・擦熱ファントムパウ』なのだ。要するに、ただの目眩しである。

幸太郎は土煙を発生させ、『カラス』共を撹乱した。

数ヶ月前…

幸太郎はモカに戦い方を教わっている。

「どうっすか!俺!少しは強くなってる?」
「正直驚いた。特に射撃の技術に関してはな。」
「当然!毎日射○トレしてるからな!」
「それにお前の特殊能力とやら。アレには何処か『Zoo』の殺し屋に近しいものを感じる。」
「まじ⁈俺、『Zoo』なれちゃうかも?」

モカは黙ったまま、少し不安な表情をした。

「今日はここまでだ。明日からは、お前のその特殊能力を鍛える。実践で使えるようにな。」
「おぉ!進化進化!メガ進化!」

幸太郎は嬉しそうに飛び跳ねている。

「…そういえば、植松妹が、お前に話があると言っていたぞ。」
「ま!じ!か!ぃよぉ~し!俺の陰茎が火を吹くぜ!!!」

幸太郎はその場から走り去った。
幸太郎と入れ替わるようにバレットがやってきた。

「今日は早いわね。」
「あぁ。」

その時、バレットは鳥の死骸を発見した。

「銃を教えてまだ三日目だ。」
「…恐ろしい銃の才能ね。」
「違う。」
「え…?」
「恐ろしいのはそっちじゃない。」

モカはとある木を指差した。その木には小さな印がついている。

「俺はアレを撃てと言った。だがアイツは、偶然そこを横切ったその鳥を撃ち抜いた。」

バレットは驚きのあまり声が出ない。

「そして奴は言った。簡単だな、と。」

モカは鳥の死骸を眺めた。

「殺しの才能だ。」

現在…

「『透現スケル』!!!」

幸太郎は視界の悪い土煙の中、特殊能力を使って視野を広げ、的確に『カラス』共を撃ち殺していく。

「(不思議だ…殺しは良くない、そう思ってたのに…)」

幸太郎の銃が弾切れになった。
すると、幸太郎はポケットにしまっていたカッターナイフを取り出し、『カラス』共を殺し始めた。

「(何も感じない。)」

次の瞬間、幸太郎は右肩を撃ち抜かれた。

「『徹の漢フルメタルメイデン』!!!」 

説明しよう!
徹の漢フルメタルメイデン』とは、幸太郎の特殊能力の一つである。この特殊能力を使う事で、童貞だと悟られぬよう、はやる気持ちを抑え、強制的に賢者モードになる事ができるのだ。
幸太郎はこの特殊能力を使い、痛覚をシャットアウトしたのだ。

幸太郎は全く動じず、敵を殺し続けている。

「(植松。俺、絶対、次期会長になるから…)」

幸太郎は敵を一掃した。

「絶対、ボルドビを殺す…!」
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