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第1章『チハーヤ編〜ポヤウェスト編』
第39障『悪魔の所業』
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インキャーン王国、闘技場、中央出入口にて…
持ち手の部分に鎖が付いた大鎌を持ち、黒いローブを着た死神のような魔物が出入り口を塞いでいた。
その魔物の足元には、大勢の人間の死体が倒れており、前方十数メートルには、2人の人間が立っている。
「まさかこんな時に…よりにもよってアンタと出くわすなんて…」
「あぁ、まったくだ。」
1人は2回戦の相手チームのリーダー、メロ、もう1人はニキだ。
「弟さん達はどうした?」
「さぁ。はぐれちゃったわ。一応、『想伝』でここに来るよう指示はしたけど…」
メロは死神姿の魔物の足元に転がっている死体の山を見た。
「先に来てない事を祈ってるわ…」
ニキは、そんな不安げなメロを見た。
「そうだな。」
ニキはその魔物に近づいていく。
「そいじゃまぁ…殺るとするか。お前さんは例の球でサポート頼む。」
「アンタと共闘なんて吐き気がするわ。」
そう言いつつも、メロはタレントを発動するべく、ナイフで自身の手首を切った。
「『四色の個性玉』!!!」
メロの血液は赤,黄,緑,紫、4つの浮遊する光玉になった。そして、それらをニキの近くまで操作した。
「(あの魔物は出入口前から動かない。命令されてるからか、それとも、カウンター系のタレントだからか…いや、俺の勘だとその両方だ。奴のタレントを買われて、ここに配置された。つまり、行き当たりの俺が勝てる状況じゃねぇ。)」
ニキは浮遊しているメロの『四色の個性玉』を見た。
「(だが俺が行く他ねぇ。メロのこのタレントは大量の血を使う。試合での様子を思い返すに、実質1回限りの能力だ。敵の出方を見る為に1色の玉を犠牲にして、それがもし、奴の弱点を突ける色の玉だったら、取り返しがつかない。様子見に使うにはリスキー過ぎる。)」
ニキがその魔物から約10メートル程の地点に来た次の瞬間、ニキは足を止めた。
「ん…?」
メロはニキの行動の意味が分からなかった。
「ちょっと…何してるのよ…?」
メロはニキに声をかけた。しかし、ニキはその声に反応せず、辺りをキョロキョロと見渡している。
次の瞬間、ニキは叫んだ。
「おい!メロ!何処だ!返事を…」
メロはさらに困惑した。
その時、ニキは自身の喉を抑えた。
「声が……いや、喉が無い…⁈腕も…脚も…⁈」
ニキは意味不明な事を言っている。
その時、今まで棒立ちだった死神姿の魔物が動いた。
その魔物は大鎌に付いた鎖を持ち、カウボーイのように、大鎌を頭上で回し始めた。
「ちょっと!なんかヤバいわよ!早くこっちに来なさい!」
しかし、ニキは辺りをキョロキョロ見渡したり、自身の体を触ったりしている。メロの声は届いていないようだ。
次の瞬間、魔物はニキに向けて大鎌を放った。
「『想伝』!!!」
メロはタレントを使い、ニキの脳内に直接思念を送った。
〈前方から敵の攻撃!後ろに飛んで回避!〉
「ッ!!!」
ニキはメロから送られた思念通り、大きく背後に飛んで、大鎌を回避した。
「あッ…⁈」
その時、ニキは自身の体や、周囲を見渡した。
「何ともない……」
魔物は鎖を手繰り寄せ、鎌を手に取り、再び出入口前に立った。
その時、メロはニキに話しかけた。
「アンタ、何喰らったの…?」
「わからん…ただ、何も感じなくなった…」
メロは困惑した。
「どういう事…?」
「暗闇の中、手や足の感覚が無くなり、音も聞こえない…」
ニキは魔物の方を見た。
「多分だが、奴には視覚や感覚なんかを奪う能力がある。そして、俺が近づくとタレントが発動したのを見るに、おそらく発動条件は範囲…」
ニキはその魔物の持っている大鎌とそれに付けられた鎖を観察している。
「わかってきたぞ。あの鎌に付いた鎖、アレこそが奴のタレントの射程距離だ。」
「射程…?」
ニキは続けた。
「奴のタレント射程距離は、おそらく奴を中心に半径10m。それはつまり、あの鎌が届く範囲。奴は自分のタレント射程範囲内に入ってきた者を、あの鎌で殺してやがるんだ。その証拠に見ろよ。」
ニキは地面に転がる死体の山を指差した。
「どの死体も奴から半径10m以内だ。つまり、奴の射程にさえ入らなければ、タレントも鎌も襲って来ねぇ。」
「アンタ、洞察力高すぎよ…」
ニキはメロの紫色の光玉を指差した。
「コレ、毒だよな。どれくらい広がる?」
「わからない…でも、奴のタレント射程範囲より広いのは確実よ。」
「わかった。頼む。」
「了解。」
メロは紫光玉を操作し、その魔物に近づけようとした。
するとその時、その魔物はニキ達に背を向け、しゃがみ込んだ。
「な、なんだ…?」
「構わないわ。今がチャンスよ。至近距離で爆ぜさせる。」
メロは構わず紫光玉を操作した。しかし、それをニキは止めた。
「待て。やめろ。」
「何でよ…!」
「…勘だ。」
すると、魔物は自身の背後に落ちていた何かを拾い、ニキ達の方を向き直した。
「「ッ⁈」」
その魔物が抱えていたものを見て、ニキとメロは、驚愕した。
それはなんと、人質だった。しかも、見覚えのある人物。
「ミファ…!!!」
そう。メロの妹、ミファである。
ミファは両手両足を切り落とされ、遠距離対策用の人質として魔物に捕らえられていたのだ。
「(なんて事しやがる…!射程外からの攻撃を防ぐ為の人質…!まさに悪魔だ…!)」
ニキは拳を強く握りしめた。
「(今すぐにでもアイツをぶっ殺してぇ…だがコレで、毒作戦は使えなくなった…どうすれば…)」
次の瞬間、メロは魔物に向かって走り出した。
「殺してやるッ!!!」
「(まずい…!)」
ニキは地面に手をつけた。
「『貼着』!!!」
ニキはメロの足を地面にくっ付け、走りを止めた。
「何すんの!早くタレントを解きなさい!アンタもぶっ殺すわよ!」
「落ち着け!頭ごなしに突っ込んでも返り討ちに遭うだけだ!」
「じゃあどうすればいいの⁈私のタレントじゃ、あのクソ野郎だけを狙い撃つなんて器用なマネは出来ない!」
メロは涙を流した。
「私のせいだ…!私が…ここに来るように指示したから…!」
ニキは泣き崩れるメロの肩に手を置いた。
「大丈夫だ。お前さんの妹は絶対助ける。」
「え……」
メロはニキの顔を見た。
「作戦がある。手短に話すぞ。」
ニキはメロに作戦内容を話した。
「でも、それって…」
「あぁ。かなり危険だ。だがやるしかねぇ。」
ニキはメロの目を見た。
「お前さんを信じる。俺の命、託したからな。」
持ち手の部分に鎖が付いた大鎌を持ち、黒いローブを着た死神のような魔物が出入り口を塞いでいた。
その魔物の足元には、大勢の人間の死体が倒れており、前方十数メートルには、2人の人間が立っている。
「まさかこんな時に…よりにもよってアンタと出くわすなんて…」
「あぁ、まったくだ。」
1人は2回戦の相手チームのリーダー、メロ、もう1人はニキだ。
「弟さん達はどうした?」
「さぁ。はぐれちゃったわ。一応、『想伝』でここに来るよう指示はしたけど…」
メロは死神姿の魔物の足元に転がっている死体の山を見た。
「先に来てない事を祈ってるわ…」
ニキは、そんな不安げなメロを見た。
「そうだな。」
ニキはその魔物に近づいていく。
「そいじゃまぁ…殺るとするか。お前さんは例の球でサポート頼む。」
「アンタと共闘なんて吐き気がするわ。」
そう言いつつも、メロはタレントを発動するべく、ナイフで自身の手首を切った。
「『四色の個性玉』!!!」
メロの血液は赤,黄,緑,紫、4つの浮遊する光玉になった。そして、それらをニキの近くまで操作した。
「(あの魔物は出入口前から動かない。命令されてるからか、それとも、カウンター系のタレントだからか…いや、俺の勘だとその両方だ。奴のタレントを買われて、ここに配置された。つまり、行き当たりの俺が勝てる状況じゃねぇ。)」
ニキは浮遊しているメロの『四色の個性玉』を見た。
「(だが俺が行く他ねぇ。メロのこのタレントは大量の血を使う。試合での様子を思い返すに、実質1回限りの能力だ。敵の出方を見る為に1色の玉を犠牲にして、それがもし、奴の弱点を突ける色の玉だったら、取り返しがつかない。様子見に使うにはリスキー過ぎる。)」
ニキがその魔物から約10メートル程の地点に来た次の瞬間、ニキは足を止めた。
「ん…?」
メロはニキの行動の意味が分からなかった。
「ちょっと…何してるのよ…?」
メロはニキに声をかけた。しかし、ニキはその声に反応せず、辺りをキョロキョロと見渡している。
次の瞬間、ニキは叫んだ。
「おい!メロ!何処だ!返事を…」
メロはさらに困惑した。
その時、ニキは自身の喉を抑えた。
「声が……いや、喉が無い…⁈腕も…脚も…⁈」
ニキは意味不明な事を言っている。
その時、今まで棒立ちだった死神姿の魔物が動いた。
その魔物は大鎌に付いた鎖を持ち、カウボーイのように、大鎌を頭上で回し始めた。
「ちょっと!なんかヤバいわよ!早くこっちに来なさい!」
しかし、ニキは辺りをキョロキョロ見渡したり、自身の体を触ったりしている。メロの声は届いていないようだ。
次の瞬間、魔物はニキに向けて大鎌を放った。
「『想伝』!!!」
メロはタレントを使い、ニキの脳内に直接思念を送った。
〈前方から敵の攻撃!後ろに飛んで回避!〉
「ッ!!!」
ニキはメロから送られた思念通り、大きく背後に飛んで、大鎌を回避した。
「あッ…⁈」
その時、ニキは自身の体や、周囲を見渡した。
「何ともない……」
魔物は鎖を手繰り寄せ、鎌を手に取り、再び出入口前に立った。
その時、メロはニキに話しかけた。
「アンタ、何喰らったの…?」
「わからん…ただ、何も感じなくなった…」
メロは困惑した。
「どういう事…?」
「暗闇の中、手や足の感覚が無くなり、音も聞こえない…」
ニキは魔物の方を見た。
「多分だが、奴には視覚や感覚なんかを奪う能力がある。そして、俺が近づくとタレントが発動したのを見るに、おそらく発動条件は範囲…」
ニキはその魔物の持っている大鎌とそれに付けられた鎖を観察している。
「わかってきたぞ。あの鎌に付いた鎖、アレこそが奴のタレントの射程距離だ。」
「射程…?」
ニキは続けた。
「奴のタレント射程距離は、おそらく奴を中心に半径10m。それはつまり、あの鎌が届く範囲。奴は自分のタレント射程範囲内に入ってきた者を、あの鎌で殺してやがるんだ。その証拠に見ろよ。」
ニキは地面に転がる死体の山を指差した。
「どの死体も奴から半径10m以内だ。つまり、奴の射程にさえ入らなければ、タレントも鎌も襲って来ねぇ。」
「アンタ、洞察力高すぎよ…」
ニキはメロの紫色の光玉を指差した。
「コレ、毒だよな。どれくらい広がる?」
「わからない…でも、奴のタレント射程範囲より広いのは確実よ。」
「わかった。頼む。」
「了解。」
メロは紫光玉を操作し、その魔物に近づけようとした。
するとその時、その魔物はニキ達に背を向け、しゃがみ込んだ。
「な、なんだ…?」
「構わないわ。今がチャンスよ。至近距離で爆ぜさせる。」
メロは構わず紫光玉を操作した。しかし、それをニキは止めた。
「待て。やめろ。」
「何でよ…!」
「…勘だ。」
すると、魔物は自身の背後に落ちていた何かを拾い、ニキ達の方を向き直した。
「「ッ⁈」」
その魔物が抱えていたものを見て、ニキとメロは、驚愕した。
それはなんと、人質だった。しかも、見覚えのある人物。
「ミファ…!!!」
そう。メロの妹、ミファである。
ミファは両手両足を切り落とされ、遠距離対策用の人質として魔物に捕らえられていたのだ。
「(なんて事しやがる…!射程外からの攻撃を防ぐ為の人質…!まさに悪魔だ…!)」
ニキは拳を強く握りしめた。
「(今すぐにでもアイツをぶっ殺してぇ…だがコレで、毒作戦は使えなくなった…どうすれば…)」
次の瞬間、メロは魔物に向かって走り出した。
「殺してやるッ!!!」
「(まずい…!)」
ニキは地面に手をつけた。
「『貼着』!!!」
ニキはメロの足を地面にくっ付け、走りを止めた。
「何すんの!早くタレントを解きなさい!アンタもぶっ殺すわよ!」
「落ち着け!頭ごなしに突っ込んでも返り討ちに遭うだけだ!」
「じゃあどうすればいいの⁈私のタレントじゃ、あのクソ野郎だけを狙い撃つなんて器用なマネは出来ない!」
メロは涙を流した。
「私のせいだ…!私が…ここに来るように指示したから…!」
ニキは泣き崩れるメロの肩に手を置いた。
「大丈夫だ。お前さんの妹は絶対助ける。」
「え……」
メロはニキの顔を見た。
「作戦がある。手短に話すぞ。」
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