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第9話 イールスと暗殺者
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目を覚ますと、見たことの無い天井が見える
ここは何処だろう? 宿屋? 誰も居ない
イールスは、起き上がり部屋を見渡してから、窓から外を見ると、既に日が暮れて暗闇に包まれている。
イールスが部屋を出て廊下を見ると、誰も居ない
どうしたら良いのだろう? 出歩かない方が良いか?
イールスは考え始めると、足音が近付いてくる
「イールス様、目が覚めましたか?」
護衛が笑顔で言う
「護衛さん…ここは?」
「安心してください、宿屋ですが、交代で巡回しています」
護衛が微笑みながら言う
「はい、ありがとうございます」
イールスが真剣に言うと、お腹の鳴る音がする
「あ!! すいません」
イールスが慌てて恥ずかしそうに赤くなって言う
「すぐに何か用意します。 人手が足りないので、気が付かず、申し訳ありません」
護衛が真剣に言う
「この状況なので、気にしないで下さい…1人で部屋に居るより、御一緒した方が安全ですよね?」
イールスが真剣に言うと、護衛が真剣に考え始め、1階に一緒に連れていき、食事を用意してもらうように、宿屋の人に言ってから、イールスと一緒に食事が出てくるのを待っている
食事を食べ終わると、イールスはヘルクドールとアーセリオドールの部屋に向かう
「イールス起きたか…もう大丈夫か?」
ヘルクドールが真剣に聞く
「はい、ヘルクドール様」
笑顔で言う
「イールス、すまなかった…今回は完全に私の失態だ」
アーセリオドールが真剣に言う
「アーセリオドール様、自分もロイホール様を見ていませんでした…申し訳ありません。ロイホール様は御無事ですか?」
真剣に言うと、ヘルクドールとアーセリオドールが驚いている
「イールス、ロイホールは立ち直るには、時間が必要だ…それより、今回は暗殺と見た方がよい、なるべく護衛と一緒にいた方が良い解ったな」
ヘルクドールが真剣に言う
「はい、ヘルクドール様、護衛の人達の顔も覚えておきます」
「顔を? そうだな、信用出来る護衛達だ!」
ヘルクドールが少し慌てて言う
「はい、信用しています。 この町まで気をかけて貰いながら、安全に来れました」
笑顔で言うと、アーセリオドールが微笑んでいる
「数日は、ここでゆっくりするように」
ヘルクドールが真剣に言うと、護衛と一緒に部屋を出る
「イールスは、大丈夫そうだな…少し不安そうな顔をしていたが、1人になれているか…」
ヘルクドールがイールスの出ていった、扉を見ながら呟く
「イールスは、冒険者にするのは、勿体無い」
アーセリオドールが真剣に言う
「苦労するな…フレールもザイネラも敵視していたからな」
ヘルクドールが苦笑いすると、アーセリオドールが溜め息をする
「護衛さん、他の護衛の人達を教えて貰えますか? 間違って知らない人を、信用しないようにしたいです」
「え! イールス様案内します。」
護衛が真剣に言うと、護衛達を紹介して貰う
イールスの部屋に向かう
「えーと、護衛で2人だけ、顔を知らなかったのですか?」
イールスが真剣に聞く
「その通りです。 領地側から追加の護衛は、顔を知りません」
護衛が驚きながら言う
「え? 領地側の? …領地から来たのは何人だったのですか? 屋敷の警護をしていた人ですか?」
イールスが真剣に聞く
「その通りです。 下手な兵士を護衛として連れてこれません。屋敷の警備隊から護衛として来ています」
「グゼーラストさんの部隊の人達ですか?」
「その通りです。4人居ましたが残り2人です」
護衛が真剣に言う
「…あの2人見た事無いです。 グゼーラストさんと警備の人達とは、3年間、毎日鍛錬していました。警備の人なら顔を知っています。」
「は? 他の隊から? 何故? 隊長が居ないから解らない…」
護衛が少し慌てている
もしかして…暗殺者? 護衛役に化けているなら、ここも危ない? それより、何故顔を知らない人を護衛として、連れてきているの? とにかく何とかしないと…
イールスは、2人の護衛の部屋に向かう
「護衛さん、領地からの護衛と聞いたのですが、どこの隊から来たのですか?」
真剣に聞くと、男達が戸惑ったように驚いている
「イールス様、どうかなさいましたか? 屋敷の警備をしている隊の者です」
男達が笑顔で言う
「グゼーラストさんの隊ですか?」
「その通りです」
男がイールスを見て言う
「サメーリアの料理は、本当に不味かったですよね」
イールスが笑顔で言う
(なんだ? サメーリア? 誰だ? 聞いたような…適当に話を合わせるか…)
「サメーリアは、本当に料理も出来ない、人だったな」
男が苦笑いしながら言うと、もう1人も合わせるように頷いている
「本当に…1年で3回もグゼーラストさんが怒鳴り、ぶん殴っていましたよね」
「あれは止められなかった…よく知っていますね」
男が苦笑いしながら言う
(合わせるしか無い…サメーリア誰だ? くそーーー)
「屋敷の警備担当では無いですね! 作り話に合わせる警備担当などいない!! 屋敷の警備担当は、全員訓練をしていたから、全員知っています!! 何者ですか?」
イールスが睨んで大声で言う
「は? …………ちっ!! 気が付かなかったら、数日長生き出来たものを…取り敢えず死ね」
男達が怒りにイールスを睨み、剣に手を掛ける
「暗殺者ですか? 何故命を狙う?」
「あの世で後悔しな!! すぐにロイホールとアーセリオドールも送ってやる」
男が言うと、イールスに近付き、剣をイールスに向けて振り抜くと、イールスは、慌てて後ろに飛び退き転ぶ
「あの世で後悔しな!」
男が笑みを浮かべて、イールスに剣を突き刺しにくる
「そこまでだ!! 覚悟しろ!!」
護衛達が体当たりしてから、睨みながら言う
「何故? ちっ!! 失敗か!!」
男が睨んで言うと、逃げ出そうとするが、すぐに取り押さえられる
「くそーーー!! ガキさえ居なければ!!」
男がイールスを睨みながら言う
「イールス様、申し訳ありません!! まさか、護衛に化けて合流しているとは…不始末どうかお許しください」
護衛が真剣に言う
「役にたてて、本当に嬉しいです。ロイホール様とアーセリオドール様が暗殺対象に入っていた事も解りました」
イールスが真剣に言う
「なんだと!! あ!! くそーーー! ガキ!! わざと言わせたな!!」
男が怒鳴ると、声にアーセリオドールがやってくる
「何をしている!!」
アーセリオドールが、取り押さえられている男と護衛達を見て聞く
「アーセリオドール様、申し訳ありません!! この2人は護衛では有りませんでした、領地側の護衛の顔を知らなかったのが、失態です!」
護衛が真剣に言うと、何が有ったか詳しく説明をして、男達を問い詰めている。護衛達が男達を連れ出す
「イールス…まさか護衛が偽物とは…想定外過ぎる…イールスが居なかったら、危ない所だった」
アーセリオドールが真剣に言う
「アーセリオドール様、護衛は顔を知っている人を信用するようにします」
真剣に言うと、アーセリオドールが苦笑いする
ここは何処だろう? 宿屋? 誰も居ない
イールスは、起き上がり部屋を見渡してから、窓から外を見ると、既に日が暮れて暗闇に包まれている。
イールスが部屋を出て廊下を見ると、誰も居ない
どうしたら良いのだろう? 出歩かない方が良いか?
イールスは考え始めると、足音が近付いてくる
「イールス様、目が覚めましたか?」
護衛が笑顔で言う
「護衛さん…ここは?」
「安心してください、宿屋ですが、交代で巡回しています」
護衛が微笑みながら言う
「はい、ありがとうございます」
イールスが真剣に言うと、お腹の鳴る音がする
「あ!! すいません」
イールスが慌てて恥ずかしそうに赤くなって言う
「すぐに何か用意します。 人手が足りないので、気が付かず、申し訳ありません」
護衛が真剣に言う
「この状況なので、気にしないで下さい…1人で部屋に居るより、御一緒した方が安全ですよね?」
イールスが真剣に言うと、護衛が真剣に考え始め、1階に一緒に連れていき、食事を用意してもらうように、宿屋の人に言ってから、イールスと一緒に食事が出てくるのを待っている
食事を食べ終わると、イールスはヘルクドールとアーセリオドールの部屋に向かう
「イールス起きたか…もう大丈夫か?」
ヘルクドールが真剣に聞く
「はい、ヘルクドール様」
笑顔で言う
「イールス、すまなかった…今回は完全に私の失態だ」
アーセリオドールが真剣に言う
「アーセリオドール様、自分もロイホール様を見ていませんでした…申し訳ありません。ロイホール様は御無事ですか?」
真剣に言うと、ヘルクドールとアーセリオドールが驚いている
「イールス、ロイホールは立ち直るには、時間が必要だ…それより、今回は暗殺と見た方がよい、なるべく護衛と一緒にいた方が良い解ったな」
ヘルクドールが真剣に言う
「はい、ヘルクドール様、護衛の人達の顔も覚えておきます」
「顔を? そうだな、信用出来る護衛達だ!」
ヘルクドールが少し慌てて言う
「はい、信用しています。 この町まで気をかけて貰いながら、安全に来れました」
笑顔で言うと、アーセリオドールが微笑んでいる
「数日は、ここでゆっくりするように」
ヘルクドールが真剣に言うと、護衛と一緒に部屋を出る
「イールスは、大丈夫そうだな…少し不安そうな顔をしていたが、1人になれているか…」
ヘルクドールがイールスの出ていった、扉を見ながら呟く
「イールスは、冒険者にするのは、勿体無い」
アーセリオドールが真剣に言う
「苦労するな…フレールもザイネラも敵視していたからな」
ヘルクドールが苦笑いすると、アーセリオドールが溜め息をする
「護衛さん、他の護衛の人達を教えて貰えますか? 間違って知らない人を、信用しないようにしたいです」
「え! イールス様案内します。」
護衛が真剣に言うと、護衛達を紹介して貰う
イールスの部屋に向かう
「えーと、護衛で2人だけ、顔を知らなかったのですか?」
イールスが真剣に聞く
「その通りです。 領地側から追加の護衛は、顔を知りません」
護衛が驚きながら言う
「え? 領地側の? …領地から来たのは何人だったのですか? 屋敷の警護をしていた人ですか?」
イールスが真剣に聞く
「その通りです。 下手な兵士を護衛として連れてこれません。屋敷の警備隊から護衛として来ています」
「グゼーラストさんの部隊の人達ですか?」
「その通りです。4人居ましたが残り2人です」
護衛が真剣に言う
「…あの2人見た事無いです。 グゼーラストさんと警備の人達とは、3年間、毎日鍛錬していました。警備の人なら顔を知っています。」
「は? 他の隊から? 何故? 隊長が居ないから解らない…」
護衛が少し慌てている
もしかして…暗殺者? 護衛役に化けているなら、ここも危ない? それより、何故顔を知らない人を護衛として、連れてきているの? とにかく何とかしないと…
イールスは、2人の護衛の部屋に向かう
「護衛さん、領地からの護衛と聞いたのですが、どこの隊から来たのですか?」
真剣に聞くと、男達が戸惑ったように驚いている
「イールス様、どうかなさいましたか? 屋敷の警備をしている隊の者です」
男達が笑顔で言う
「グゼーラストさんの隊ですか?」
「その通りです」
男がイールスを見て言う
「サメーリアの料理は、本当に不味かったですよね」
イールスが笑顔で言う
(なんだ? サメーリア? 誰だ? 聞いたような…適当に話を合わせるか…)
「サメーリアは、本当に料理も出来ない、人だったな」
男が苦笑いしながら言うと、もう1人も合わせるように頷いている
「本当に…1年で3回もグゼーラストさんが怒鳴り、ぶん殴っていましたよね」
「あれは止められなかった…よく知っていますね」
男が苦笑いしながら言う
(合わせるしか無い…サメーリア誰だ? くそーーー)
「屋敷の警備担当では無いですね! 作り話に合わせる警備担当などいない!! 屋敷の警備担当は、全員訓練をしていたから、全員知っています!! 何者ですか?」
イールスが睨んで大声で言う
「は? …………ちっ!! 気が付かなかったら、数日長生き出来たものを…取り敢えず死ね」
男達が怒りにイールスを睨み、剣に手を掛ける
「暗殺者ですか? 何故命を狙う?」
「あの世で後悔しな!! すぐにロイホールとアーセリオドールも送ってやる」
男が言うと、イールスに近付き、剣をイールスに向けて振り抜くと、イールスは、慌てて後ろに飛び退き転ぶ
「あの世で後悔しな!」
男が笑みを浮かべて、イールスに剣を突き刺しにくる
「そこまでだ!! 覚悟しろ!!」
護衛達が体当たりしてから、睨みながら言う
「何故? ちっ!! 失敗か!!」
男が睨んで言うと、逃げ出そうとするが、すぐに取り押さえられる
「くそーーー!! ガキさえ居なければ!!」
男がイールスを睨みながら言う
「イールス様、申し訳ありません!! まさか、護衛に化けて合流しているとは…不始末どうかお許しください」
護衛が真剣に言う
「役にたてて、本当に嬉しいです。ロイホール様とアーセリオドール様が暗殺対象に入っていた事も解りました」
イールスが真剣に言う
「なんだと!! あ!! くそーーー! ガキ!! わざと言わせたな!!」
男が怒鳴ると、声にアーセリオドールがやってくる
「何をしている!!」
アーセリオドールが、取り押さえられている男と護衛達を見て聞く
「アーセリオドール様、申し訳ありません!! この2人は護衛では有りませんでした、領地側の護衛の顔を知らなかったのが、失態です!」
護衛が真剣に言うと、何が有ったか詳しく説明をして、男達を問い詰めている。護衛達が男達を連れ出す
「イールス…まさか護衛が偽物とは…想定外過ぎる…イールスが居なかったら、危ない所だった」
アーセリオドールが真剣に言う
「アーセリオドール様、護衛は顔を知っている人を信用するようにします」
真剣に言うと、アーセリオドールが苦笑いする
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