異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第278話 暗殺者

日が暮れると、ルセトの案内で天幕に向かい、ホーネットが待っている
「イールス様、門を閉ざしているのは、重臣の独断ですが、貴族達が要請しているそうです」
ホーネットが詳しく説明をしている

貴族達か… 日数を考えると包囲して待機しても良いかな? 伯爵様ならば軍を興すために使者を各地に出して返事を待っている筈だし… 門が閉ざされていると使者も戻って来ないだろうし… 使者出しているかな?

「ホーネットさん、しばらく様子を見るよ… 伯爵様の性格ならば不正を正してくれるだろうからね… 貴族達の言い訳どうするかな? 時間が有るし」
イールスが笑みを浮かべている
「ライゼーラ様に指示はしますか?」
「待機って言っておいてね、その方が貴族にとって良い罰になるからね」
イールスが笑みを浮かべている。ホーネットが驚いた様に目を見開いている
(え? 何か仕掛けているのですか? イールス様は予想の上をいきすぎて理解が追い付かないが… 時間勝負と言いつつ、子爵家に寄り、騎士団の残党と子爵家の部隊を集めて、あのケビン大隊長殿まで連れて来るとは… 次は何をするつもりか?)

「ホーネットさん、各地の住民の避難はどのぐらい来ていたかな?」
「ここまで避難出来ているのは少ないですが… 各地の状況はまだ掴めていません… 既に数人に各地に向かってもらいました」
ホーネットが地図を見せながら説明をしている

ケビン様の部隊の残りが生き残っていれば、籠城している可能性も有るな…思ったよりもゴブリンの数が少ないし… もしかしたら誰か指揮を取れる人がいるかも

「少ないか… クラウザーさんに先に動いてもらうしか無い… 伯爵様の実力が解るかな? 能無しならば、どうでも良いかな?」
イールスが考え込んでいる
「は? 能無し? イールス様…」
ホーネットの顔が引き攣っている
(イールス様に比べたら誰でも能無しになりますが… 伯爵家にはユリアリース王女様を支持してもらわないと… イールス様を王にするために必要です)

翌朝、クラウザー達を見送り、イールスはディオルバルクの元に向かう
「イールス様、こちらが昨夜遅く陣に侵入した賊です」
ディオルバルクが縛られている5人の男達を見て言う
「あれ? 兵士では無さそうだけど… 暗殺者?」
イールスが男達を見ている
「拷問をして依頼主を割り出します」
ディオルバルクが賊達を見て言うと、クリストファーとクーセスがイールスの顔を見ている
「暗殺者ならば… ちょっと鍛練の相手になってもらおうかな? 1本取られたら今日は怪我の治療して何か食事を与えてあげてね」
イールスが嬉しそうな笑顔で言うと、クリストファーとクーセスが驚いた様に目を見開く
「イールス様にもしもの事があれば… 訓練用の剣をお使いください」
「ロイド準備してね… 後で従者達にも鍛練の相手になってもらおう」
イールスが笑顔で言うと、クリストファーとクーセスが賊達を不憫そうに見ている
(止められないが… 鍛練の方が拷問よりも怖いような… 怪我してもイールス様ならポーション使いそうだし… 1本取るのも無理だろうから… 永遠に終わらない… 拷問を選んでもらえれば簡単に終わるものを……)

ロイド達が訓練用の剣と数種類の訓練用の武器を持ってくると、多くの兵士が周囲に集まってくる。 賊の男が解放されて、ロイドから説明を受けている
「これですが使って下さい」
従者が笑顔でポーションを差し出している
「毒でも入っているのか? 飲む訳無いだろう!! 小僧!!」
賊の男が瓶を見て怒鳴る
「早く飲んで怪我を治して欲しいけど… 」
イールスが男を見て言う
「頭がおかしいのか? お前達は拷問や聞き出そうとしないのか? 」
男がイールスを睨んでいると、短剣を拾う
「プロの暗殺者ならば、何を聞いても答えないでしょ? 暗殺者の技見てみたいので御願い申し上げます」
イールスが笑顔で頭を下げる
「貴様を殺して終わらせてやる!!」
男が睨みながら間合いを測っている
「未熟者の半人前ですから、最初から全力を出させてもらいます」
イールスが笑顔で闘気をまとい、ゆっくりと男に近付いていく
「何!! 闘気をまとっている!! ただ者では無いな!! くそ…」
男は近付くイールスが間合いに入ると、一気に間合いを詰めて短剣をイールスの喉元に目掛けて伸ばし、イールスは下にしゃがみながら剣を振り抜き、剣は賊の男の腹に当たり、男が弾き飛ばされて地面に転がっていく

「どうしたのですか? 本気で掛かって来てください!!」
イールスが笑顔で剣を構えていると、男が腹を押さえながら起き上がってくる
「何者だ!! 速すぎる」
「アーゼリアストリア王国出征軍、所属のイールスと申します。 下賤な身の未熟者の半人前です」
イールスが丁寧に頭を下げながら言う
「は? 貴様!! ふざけているのか!! 」
男が叫び一気にイールスに近付くと、イールスも一気に男に接近して凪払う様に剣を振り抜き、男の腕に当たり骨が砕ける音と共に男が弾き飛び、何バウンドしてから男が地面に白目になってピクピクしている
「あ! 強すぎました!! 早く治療をしてあげて下さい」
イールスが慌てたように声を上げると、従者とロイドが近付いてポーションを飲ませている。他の賊の男達が震えている

賊の男が目を覚ます
「大丈夫ですか? ポーション飲ませましたが、痛みは残ってますか? 追加必要ですか?」
従者が顔を覗き込んでいる
「は? ポーション? 痛く無いが… 何故?」
賊の男が驚いた様に従者を見ている
「さっさと立ち上がって下さい」
イールスが笑顔で剣を構えている
「は? 立ち上がれ? ポーション何故与えた? 何を企んでいる?」
賊の男がキョロキョロしてから立ち上がると、ロイドが短剣を手渡している

何回か賊の男を弾き飛ばしては、ポーションで回復させていると、賊の男が怯えたように震えている
「お前!! こんな拷問許されるのか!! 近付くなーーーーーー 誰か助けてくれ!! この頭がおかしい男を近付けるな!!」
男が錯乱したように叫びながら後退りしている
「暗殺者の技見せて下さい!! この程度では無いですよね? さっさと掛かってこい!!」
「もう嫌だーーーー 誰か助けてくれ!!」
「イールス様、次の男に交代させます」
ロイドが賊の男を見て言うと、賊の男達が目を見開いてから、慌てて後退りして逃げ出そうとしている
「次は誰? 4人とも?」
イールスが笑顔で後退りしている男達を見ている
「化物ーーーーー近付くな!! 嫌だーーーーー!! 子爵から頼まれた!! 本当だ!! 頼むから許してくれーーーーーー」
賊の男が叫んでいる
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