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第296話 殲滅と瘴気 後編
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クラウザーとディオルバルグが周辺を探索しながらゴブリンを探して進み、イールス達はその場で野営しながら、アリーオ達の到着を待っている
アリーオとフライクルベルト子爵とレイクルスベルト子爵が小丘から焦土になっている平地を見てから、イールスの待つ天幕に向かう
「アリーオ様、本日も凛々しいお姿を拝見できて本当に嬉しく思います。 フライクルベルト子爵様、レイクルスベルト子爵様、凛々しいお姿を拝見できて本当に嬉しく思います」
イールスが笑顔で丁寧に挨拶をしている。アリーオ達の顔は引き攣り、イールスを見ている
アリーオ達が席に着く
「イールス… あれの説明を」
アリーオが引き攣る顔でイールスを見詰める
「ゴブリンの大群が陣取っていましたので、魔法戦で焼き払いました。 何とか力を合わせて焼き払えて良かったです」
イールスが笑顔で言うと、クリストファーとクーセスとバロンが頭を押さえている
「あれでも、焼き払いましただけなのか?」
アリーオが頭を押さえて言う
「焼き払いましたが、何かおかしいですか? 未熟者の半人前ですので、説明が悪いのでしょうか?」
イールスが笑顔で言う
「何も言わないが… イールス将軍…… どれだけの魔法を放ったか解っているか?」
レイクルスベルト子爵が睨みながら言う
「最上級のフレアハリケーンです」
イールスが笑顔で説明している
「理解不能だな… 魔法名も聞いたことが無い… 誰か教えてくれ」
フライクルベルト子爵が苦笑いしながら言う
「帰ってからバウルトリア師に聞いた方が早いだろう… あの山を消し飛ばしたのは、何て報告するのか?」
レイクルスベルト子爵がイールスを睨みながら言う
「ノヴァでクレーターが出来たのでついでに、渓谷を通り易くしました」
イールスが笑顔で説明している
「イールス!! いい加減な説明は止めてくれ!! 渓谷を消滅させて、山が邪魔だから消し飛ばした何て誰が信じる!! 渓谷を通り易くしたのは解るが、どれだけ脅威に感じるか!! 想像してみろ!!」
アリーオが急に怒鳴る
「未熟者の半人前で考えが幼稚で申し訳ありません、責任を取って早く冒険者になって旅に出ます」
イールスが笑顔で言うと、レイクルスベルト子爵とフライクルベルト子爵が頭を抱えている
「冒険者になって旅に出る!! どう責任を取るんだ!! 連れて帰れないと… あぁーーーーー! エリーゼに口を聞いて貰えなくなる!! 旅に出るのはダメだ!! メサリアも怖い… シンシリアもメデルもセーレンも怖い怖い……… 頼むから一緒に帰ろう…」
アリーオが慌てて叫び、涙目になっている
「残りのゴブリンも殲滅しましょう」
イールスが笑顔で言うと、アリーオが頭を抱えている。レイクルスベルト子爵がアリーオを見て苦笑いしている
(メサリア様にシンシリア様にメデル様にセーレン様… 怖いが… エリーゼ様に口を聞いて貰えないとは? 噂通りイールス様が婿候補なのか? どっちが権力者か… 総大将アリーオ様でなく… 影の総大将イールス様か? 調査結果も出てないが… もう報告書すら信じられない事になっているが… 兵士達の口を塞げないぞ… あの時、先に男爵を暗殺していれば、ここまでになってないのか? それでもなっていたか? イールス将軍を出征させなければ、こんな事になってないのか? 国王陛下は何故イールスに出征させたのか? 最大の危険人物を他国に知られるようにするとは… 帰ったら問い質さないと… もう、この際、早く終わるなら、イールス将軍の好きに暴れて貰うか? どれ程の裁量が有るか知るのも必要だろう…)
翌日ライゼーラに手紙を託して、イールス達はゴブリンを探しながら進軍を再開してクラーゼメルトリア町に向かい、クラウザーが町中で見付けたゴブリンを倒し終わっている
「クラウザーさん、調査が殲滅に変わっていたかな?」
イールスがクラウザーの報告を聞いて呟く
「ついでです。 イールス様の手を煩わせる前に片付けました」
クラウザーが笑顔で報告している
「他のゴブリンは?」
「残念ながら、この周辺には居ません… ゴブリン村も空になってました。 公爵領側に足跡が有ったと報告も有りましたので、公爵領に逃げたゴブリンもいたと思われます」
クラウザーが配下の兵士からの報告を詳しく説明している
公爵領か… このまま進軍しても良いけど、公爵軍が邪魔するかな?
イールスが考えているのをクラウザーが見ている
「勝手に入ったら、即戦争だよね」
イールスが考えをまとめて言う
「そうなります。 公爵家に使いを送る方が良いと思います」
クラウザーが安心したように言う
「そうなると… 援軍が到着したら丸投げするか…」
イールスが呟く
「は? 援軍?」
クラウザーが苦笑いする
「その内到着するよ」
イールスが笑顔で言うと、クラウザーが察した様に頷く
公爵領側にアリーオ達が布陣して、警戒して貰い、イールス達は山のゴブリン村を探して焼き払い続けている。
イールス達が殲滅を終えてアリーオの軍に合流して、イールスがアリーオの陣に向かい、丁寧な挨拶を終わらせる
「イールス、公爵家に使者を送り確認をしているが、侵入禁止と言うばかり… 交渉にもならない」
アリーオが疲れたように言うと、兵士が慌てた様に入ってくる
「アリーオ様、至急の報告です。万の軍勢がこちらに向かって進軍をしています」
兵士が慌てて叫ぶ
「万の軍だと!! 何処から!! 旗印は?」
アリーオが慌てて叫び、フライクルベルト子爵とレイクルスベルト子爵が兵士を睨んでいる
「南部からです!! 旗印は見た覚がありません」
兵士が詳しく説明している
「旗印はこの旗ですか?」
イールスが紙を出して見せる
「この旗印です!!」
兵士が驚いたように見て言う
「クライゼント伯爵を中心とした、連合軍ですので、警戒はしなくて良いです」
イールスが笑顔で説明している
「まさか… イールスが集めた連合軍か?」
アリーオが苦笑いしている
「クライゼント伯爵様が立ち上がって貰えて助かりました。 これで王都とも連絡を取り、公爵家に圧力を加えられます」
イールスが笑みを浮かべている
「イールス、どのぐらいの軍が集まっているのか?」
アリーオが苦笑いしている
「義勇兵合わせて、3万ぐらいです」
イールスが笑顔で言う
「は? えーとイールス、もしそのまま北上していれば、その軍だけでゴブリンを殲滅出来たのでは?」
アリーオが困惑したようにイールスを見ている
「この地の畑を復興させるには、人手が必要ですから… それに公爵家潰せないです」
イールスが笑顔で言うと、アリーオが唖然としている
「今、公爵家を潰せないと? 最初から戦争も考えているのか? イールス将軍何を企んでいる!!」
レイクルスベルト子爵が怒鳴る
「ユリアリース王女様の命を狙わなければ、出征しなくて済んでいましたし、この現状を作った元凶ですから… しっかり仕返しはします」
イールスが笑顔で言うと、レイクルスベルト子爵とフライクルベルト子爵が顔を見合わせている
「イールス!! 仕返しは止めてくれ!! 反省しているから!! 頼む!!」
アリーオが叫び、泣きそうになっている
(イールスの仕返しは怖い!! 頼むから止めてくれ!! 2度と軽口はしないから… イールス仕返しは勘弁してほしい……)
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「ゴブリンの大群が陣取っていましたので、魔法戦で焼き払いました。 何とか力を合わせて焼き払えて良かったです」
イールスが笑顔で言うと、クリストファーとクーセスとバロンが頭を押さえている
「あれでも、焼き払いましただけなのか?」
アリーオが頭を押さえて言う
「焼き払いましたが、何かおかしいですか? 未熟者の半人前ですので、説明が悪いのでしょうか?」
イールスが笑顔で言う
「何も言わないが… イールス将軍…… どれだけの魔法を放ったか解っているか?」
レイクルスベルト子爵が睨みながら言う
「最上級のフレアハリケーンです」
イールスが笑顔で説明している
「理解不能だな… 魔法名も聞いたことが無い… 誰か教えてくれ」
フライクルベルト子爵が苦笑いしながら言う
「帰ってからバウルトリア師に聞いた方が早いだろう… あの山を消し飛ばしたのは、何て報告するのか?」
レイクルスベルト子爵がイールスを睨みながら言う
「ノヴァでクレーターが出来たのでついでに、渓谷を通り易くしました」
イールスが笑顔で説明している
「イールス!! いい加減な説明は止めてくれ!! 渓谷を消滅させて、山が邪魔だから消し飛ばした何て誰が信じる!! 渓谷を通り易くしたのは解るが、どれだけ脅威に感じるか!! 想像してみろ!!」
アリーオが急に怒鳴る
「未熟者の半人前で考えが幼稚で申し訳ありません、責任を取って早く冒険者になって旅に出ます」
イールスが笑顔で言うと、レイクルスベルト子爵とフライクルベルト子爵が頭を抱えている
「冒険者になって旅に出る!! どう責任を取るんだ!! 連れて帰れないと… あぁーーーーー! エリーゼに口を聞いて貰えなくなる!! 旅に出るのはダメだ!! メサリアも怖い… シンシリアもメデルもセーレンも怖い怖い……… 頼むから一緒に帰ろう…」
アリーオが慌てて叫び、涙目になっている
「残りのゴブリンも殲滅しましょう」
イールスが笑顔で言うと、アリーオが頭を抱えている。レイクルスベルト子爵がアリーオを見て苦笑いしている
(メサリア様にシンシリア様にメデル様にセーレン様… 怖いが… エリーゼ様に口を聞いて貰えないとは? 噂通りイールス様が婿候補なのか? どっちが権力者か… 総大将アリーオ様でなく… 影の総大将イールス様か? 調査結果も出てないが… もう報告書すら信じられない事になっているが… 兵士達の口を塞げないぞ… あの時、先に男爵を暗殺していれば、ここまでになってないのか? それでもなっていたか? イールス将軍を出征させなければ、こんな事になってないのか? 国王陛下は何故イールスに出征させたのか? 最大の危険人物を他国に知られるようにするとは… 帰ったら問い質さないと… もう、この際、早く終わるなら、イールス将軍の好きに暴れて貰うか? どれ程の裁量が有るか知るのも必要だろう…)
翌日ライゼーラに手紙を託して、イールス達はゴブリンを探しながら進軍を再開してクラーゼメルトリア町に向かい、クラウザーが町中で見付けたゴブリンを倒し終わっている
「クラウザーさん、調査が殲滅に変わっていたかな?」
イールスがクラウザーの報告を聞いて呟く
「ついでです。 イールス様の手を煩わせる前に片付けました」
クラウザーが笑顔で報告している
「他のゴブリンは?」
「残念ながら、この周辺には居ません… ゴブリン村も空になってました。 公爵領側に足跡が有ったと報告も有りましたので、公爵領に逃げたゴブリンもいたと思われます」
クラウザーが配下の兵士からの報告を詳しく説明している
公爵領か… このまま進軍しても良いけど、公爵軍が邪魔するかな?
イールスが考えているのをクラウザーが見ている
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「そうなります。 公爵家に使いを送る方が良いと思います」
クラウザーが安心したように言う
「そうなると… 援軍が到着したら丸投げするか…」
イールスが呟く
「は? 援軍?」
クラウザーが苦笑いする
「その内到着するよ」
イールスが笑顔で言うと、クラウザーが察した様に頷く
公爵領側にアリーオ達が布陣して、警戒して貰い、イールス達は山のゴブリン村を探して焼き払い続けている。
イールス達が殲滅を終えてアリーオの軍に合流して、イールスがアリーオの陣に向かい、丁寧な挨拶を終わらせる
「イールス、公爵家に使者を送り確認をしているが、侵入禁止と言うばかり… 交渉にもならない」
アリーオが疲れたように言うと、兵士が慌てた様に入ってくる
「アリーオ様、至急の報告です。万の軍勢がこちらに向かって進軍をしています」
兵士が慌てて叫ぶ
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アリーオが慌てて叫び、フライクルベルト子爵とレイクルスベルト子爵が兵士を睨んでいる
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兵士が詳しく説明している
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兵士が驚いたように見て言う
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イールスが笑顔で説明している
「まさか… イールスが集めた連合軍か?」
アリーオが苦笑いしている
「クライゼント伯爵様が立ち上がって貰えて助かりました。 これで王都とも連絡を取り、公爵家に圧力を加えられます」
イールスが笑みを浮かべている
「イールス、どのぐらいの軍が集まっているのか?」
アリーオが苦笑いしている
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イールスが笑顔で言う
「は? えーとイールス、もしそのまま北上していれば、その軍だけでゴブリンを殲滅出来たのでは?」
アリーオが困惑したようにイールスを見ている
「この地の畑を復興させるには、人手が必要ですから… それに公爵家潰せないです」
イールスが笑顔で言うと、アリーオが唖然としている
「今、公爵家を潰せないと? 最初から戦争も考えているのか? イールス将軍何を企んでいる!!」
レイクルスベルト子爵が怒鳴る
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イールスが笑顔で言うと、レイクルスベルト子爵とフライクルベルト子爵が顔を見合わせている
「イールス!! 仕返しは止めてくれ!! 反省しているから!! 頼む!!」
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