異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第326話 イールス軍進撃

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イールスが出発の準備を終わらせた馬車に乗り込み始めると、ディオルバルク達は既に門の外に出てドロップアイテムの回収と近付いてくるモンスターの討伐に出て行っている
「イールス、同行します… イールスに近付く貴族達がイールスを怒らせない為に… これが国を守る為です」
セーレンがバウルトリア達と話してからイールスの元に来て説明している
「セーレン様、感謝します。2号車に乗って下さい。シルビア様良いですか?」
イールスが笑顔でシルビアを見ている
「セーレン御姉様、覚悟してください。元々王女様用の馬車ですから… 」
シルビアが何か想像したようにセーレンを見ている
「もう驚く事なんてありませんよ… 作っていた時に見ています」
セーレンが思い出したように馬車を見ている
(あの馬車… イールスが作った馬車… ランプや水差しも作っていた… 使うことになるなんて…)

イールス達が馬車に乗り、馬車が出発すると、エリーゼマリーナ達が見送っている。イールス軍の兵士達は既に多くのドロップアイテムを拾い集め終わり、途中馬車に次々と袋を投げ込んでから、馬車を追いかけている

クラウザーとディオルバルク達は馬で疾走してはぐれるモンスターを次々と討伐しながらモンスターを中央に集める様に進み、バロン達歩兵が次々とモンスターを殲滅しながら歩いて進んでいる

馬車が止まりロイドがイールスの元にくる
「イールス様、ここからは森になりますので、警戒を強めて進む必要が有ります」
ロイドが進む先を見ながら説明している
「面倒だな… この方角に邪魔な物は無いのかな?」
イールスが森を見ている
「え! まさか… 聞いてきます」
ロイドがイールスの笑みを見て諦めたように言い、クリストファーの方に歩いていく

ロイドとクリストファーが相談をして、クリストファーも悟ったようにイールスの方を見ている
「大将軍の判断ならば、良いのですが… 後で何て名前を付けるか… 問題はそちらの方と思います」
クリストファーが苦笑いしながら言う
「モンスターの所為で森が焼き払われるよりは良いと思いますが… 」
ロイドが苦笑いしている
「後始末は国王陛下に後でして貰いましょう… 知らないと言われるかも知れないですが… もしもの時はイールス様が脅して終わりになるでしょうから…」
クリストファーが諦めたように考えている
「イールス様に報告してきます」
ロイドがイールスの方に歩いていくと、クリストファーが騎士達に陣形を変えるように指揮をしている。騎士達も顔を見合わせてから陣形を変えていく
(イールス様が魔法を使うならば、森を焼き払うのか? それもと消し飛ばすのか?)

ロイドがイールスに説明をしていると、リシリアが嬉しそうに杖を持って降りてくる
「兄様、消し飛ばしますか?」
リシリアが満面の笑顔でイールスを見ている
「一直線に大きな道を作りたいかな?」
イールスがリシリアを見て言う
「はい! 兄様、ウインドストリームで木を吹き飛ばします」
リシリアが満面の笑顔で杖を構えようとする
「リシリア、一緒にやるよ… 馬車が2台通れる道にしたいし」
イールスが笑顔で魔法の鞄からつえを取り出している。 セーレンはイールスが杖を取り出したのを見て慌てている
(イールス、森を消滅させるつもりですか? 後で何て報告をしたら… 国民が納得しないでしょうし… どうしたら? 止めれますか? 外に出るのも怖いような… 見たくない!!)

イールスとリシリアが魔力を集めてそれぞれ空気の玉を作り上げて、杖を森に向ける
「ウイングストリーム」
イールスとリシリアが魔法を放ち、空気の玉が飛んでいき、一直線に竜巻が出来上がって木を凪はらって延びていく
「兄様、何故1つにならなかったのですか?」
リシリアが土煙に包まれている森を見て聞く
「逆回転の竜巻を作ったからだよ… うまく木が外に飛んでいって良かった」
イールスが笑顔で説明している
「はい! 兄様、このまま道を作って進みますか?」
「バロン達に先行させてモンスターを倒して貰おう…  アイテムも吹き飛ばしちゃうから」
イールスが笑顔で言うと、リシリアが笑顔で頷いている

「イールス… 勝手に地形を変えて… 森に道を作るのは良いですが… え? 良いのですか? 良いのですか?… 良くない!! 何肯定しようとしているのですか!!」
セーレンが独り言の様に叫んでいる。シルビアがセーレンを見て微笑んでいる
(セーレン御姉様が壊れています。 あの程度の道なんてすぐに作るのに… 記録は… 魔法で深い森に道を作りながら進んだで良いですか?…)

森に道を作りながら進み、バロン達は森の中に潜むモンスターを討伐しながら進んでいる
「兄様川です」
リシリアが川を見ている
「橋を作らないといけないね… 一直線に進むのも面倒になるかな? … バロン達に橋を作って貰おう… バロンに押し付ければどうにかするだろうからね」
イールスが笑顔で言うと、ロイド達が頭を押さえている
(橋を作るのもなれていますが… きっと木を集めて組み立てるはず… イールス様が大工技を取り入れたからすぐには壊れないですが… 大工バロンの実力次第か…)

「バロン橋を作ってね」
イールスが笑顔でバロンに言うと、周囲の兵士達が諦めたように大きな木を集めに向かう
「イールス様も手伝って下さい! どの方法で作りますか?」
バロンが川を見て苦笑いしてから、イールスを見ている
「角度をつけて組み木するか… 崩れない様に… 」
イールスが笑顔で説明している
「何ヵ月も掛かるやり方を… 今更ですが… 大工にも相談してきます」
バロンが諦めて言うと、馬車の方に歩いていき、御者の大工達と相談を始めている

イールスは兵士が持ってきたに向かって魔剣を抜いて皮を剥ぐように振り、次々と木の皮を剥いで、丸太にしてから大工達が印を付けて、イールスが次々と切れ込みを入れている。バロン達も次々と丸太にしてから、大工達の指示通り切れ込みを入れて、兵士達が闘気をまとい持ち上げて組立をしていく

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