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第二話 厄日
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暫くして、ダンジョンを脱出した後、龍真はテオドラに詰め寄られていた。
「……ねえ」
「……すまん」
「私、触るなって、言ったわよね?」
「本当、悪かった」
そう、出口に向かう道中、好奇心に駆られたのかこの男、龍真は壁とかを触りまくり、挙げ句にうっかりとトラップ発動のスイッチを押してしまったのだ。
助かったからいいものの、本来であれば楽な道だったのが、彼の不注意で死ぬ思いをさせられたため、テオドラは怒り、龍真に詰め寄っているというのが今の状況だ。
「はあ~……駆け出しの冒険者でもやらないわよ、ダンジョンの中のものを下手にいじるなんて」
「仕方ないだろ、ダンジョンなんて俺の世界にゃないんだから……」
「……中でも聞いたけど、本当なの?あんたが異世界の人間って」
出口へ向かう道中、お互いの持っている情報を交換したのだが、その情報のほとんどが初めて聞くような事ばかりで、一般常識についても食い違いが多く……結果龍真は異世界から来た、という結論に至ったのだ。
「信じらんねえけど、そうとしか考えらんねえんだよなあ」
「どっか遠い国とか、そういう可能性はないわけ?」
「俺の世界じゃ、魔法なんておとぎ話の中の存在だ。そんなのが存在する時点でここは俺のいた世界じゃない」
魔法。その存在が、この結論に至った最大の要因だ。龍真の世界では、魔法の代わりに科学が発達している。魔法に始まり、様々なオカルト的なものは空想のモノで現実には存在しない。それが常識だ。
「……まあ、いいけどさ。にしてもあんた、やけに落ち着いてるわよね。異世界に来ちゃったっていうのにさ」
「これでも結構動揺はしてるんだが……騒いだって何にもならんだろ」
「そりゃ、まあね……」
そう言いつつも、テオドラの内心は複雑だった。そもそもの原因はテオドラの不注意であり、彼女が注意していればこんな事態には陥っていなかったのだ。そのことは伝えてないため、龍真は彼女を責めるようなことはしないだろう。だが、テオドラの胸にはこの事態を起こしたという罪悪感があり、彼女の胸を絞め付ける。
更に、落ち着いてるように見える龍真だが、心の底ではどう思っているのか分からない。いっそのこと、騒がれていた方が気持ち的には楽であったかもしれない。
「んで、ここからどうすんだ?」
「えぇっと、とりあえず私がいた街に行こうと思うんだけど、いい?」
「いいも悪いも、俺にはついて行く以外にねえからな。地理とか分からんし」
「そ、そうよね。それじゃ、行きましょうか」
「おう」
こうして二人は、ダンジョンを後にした。目指すはテオドラがいた街、そこに何か手掛かりはあるのだろうか。そしてその道中は安全なのだろうか……。
◇
「何でよお―――っ!?」
森の中に、テオドラの叫び声が響き渡る。今現在、二人は生い茂る森の中を全力で走っていた。まるでダンジョンの中を駆け抜けたように。
違いと言えば、後方から二人を追跡するものの存在だろうか。
「ガゥウウウアアアアアーッ!!」
「お、おい!なんだあのでっけえ狼みたいなのはっ!?」
「んなこと今訊かなくてもいいでしょっ!?」
街へ向かうために森を抜けようとした二人を待っていたのは、肉食モンスターとの遭遇であった。しかも一体ではなく……。
「「「グォアアアアアーァッ!!」」」
少数ではあるが群れで追いかけてきたのだ。これにはさすがの龍真もびっくり。
「早く逃げないと、食い荒らされるわよーぉっ!!」
「くっっっっそがああーぁっ!!」
何とか逃げ切ろうと、死に物狂いで走る二人。果たして無事に街までたどり着けるのであろうか。
「何で私がこんな目にいーっ!!」
森の中にテオドラの叫びが、空しく木霊した。
「……ねえ」
「……すまん」
「私、触るなって、言ったわよね?」
「本当、悪かった」
そう、出口に向かう道中、好奇心に駆られたのかこの男、龍真は壁とかを触りまくり、挙げ句にうっかりとトラップ発動のスイッチを押してしまったのだ。
助かったからいいものの、本来であれば楽な道だったのが、彼の不注意で死ぬ思いをさせられたため、テオドラは怒り、龍真に詰め寄っているというのが今の状況だ。
「はあ~……駆け出しの冒険者でもやらないわよ、ダンジョンの中のものを下手にいじるなんて」
「仕方ないだろ、ダンジョンなんて俺の世界にゃないんだから……」
「……中でも聞いたけど、本当なの?あんたが異世界の人間って」
出口へ向かう道中、お互いの持っている情報を交換したのだが、その情報のほとんどが初めて聞くような事ばかりで、一般常識についても食い違いが多く……結果龍真は異世界から来た、という結論に至ったのだ。
「信じらんねえけど、そうとしか考えらんねえんだよなあ」
「どっか遠い国とか、そういう可能性はないわけ?」
「俺の世界じゃ、魔法なんておとぎ話の中の存在だ。そんなのが存在する時点でここは俺のいた世界じゃない」
魔法。その存在が、この結論に至った最大の要因だ。龍真の世界では、魔法の代わりに科学が発達している。魔法に始まり、様々なオカルト的なものは空想のモノで現実には存在しない。それが常識だ。
「……まあ、いいけどさ。にしてもあんた、やけに落ち着いてるわよね。異世界に来ちゃったっていうのにさ」
「これでも結構動揺はしてるんだが……騒いだって何にもならんだろ」
「そりゃ、まあね……」
そう言いつつも、テオドラの内心は複雑だった。そもそもの原因はテオドラの不注意であり、彼女が注意していればこんな事態には陥っていなかったのだ。そのことは伝えてないため、龍真は彼女を責めるようなことはしないだろう。だが、テオドラの胸にはこの事態を起こしたという罪悪感があり、彼女の胸を絞め付ける。
更に、落ち着いてるように見える龍真だが、心の底ではどう思っているのか分からない。いっそのこと、騒がれていた方が気持ち的には楽であったかもしれない。
「んで、ここからどうすんだ?」
「えぇっと、とりあえず私がいた街に行こうと思うんだけど、いい?」
「いいも悪いも、俺にはついて行く以外にねえからな。地理とか分からんし」
「そ、そうよね。それじゃ、行きましょうか」
「おう」
こうして二人は、ダンジョンを後にした。目指すはテオドラがいた街、そこに何か手掛かりはあるのだろうか。そしてその道中は安全なのだろうか……。
◇
「何でよお―――っ!?」
森の中に、テオドラの叫び声が響き渡る。今現在、二人は生い茂る森の中を全力で走っていた。まるでダンジョンの中を駆け抜けたように。
違いと言えば、後方から二人を追跡するものの存在だろうか。
「ガゥウウウアアアアアーッ!!」
「お、おい!なんだあのでっけえ狼みたいなのはっ!?」
「んなこと今訊かなくてもいいでしょっ!?」
街へ向かうために森を抜けようとした二人を待っていたのは、肉食モンスターとの遭遇であった。しかも一体ではなく……。
「「「グォアアアアアーァッ!!」」」
少数ではあるが群れで追いかけてきたのだ。これにはさすがの龍真もびっくり。
「早く逃げないと、食い荒らされるわよーぉっ!!」
「くっっっっそがああーぁっ!!」
何とか逃げ切ろうと、死に物狂いで走る二人。果たして無事に街までたどり着けるのであろうか。
「何で私がこんな目にいーっ!!」
森の中にテオドラの叫びが、空しく木霊した。
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