婚約破棄します!

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セドリック視点1

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僕には弟がいるらしいが
腹ちがいで
直接会った事はは一度もない
気になって
侍女に一度聞いた事があるが
挙動不審になり
弟についての質問は
してはいけない事だと気付かされた

王妃である母に

長男の僕は国を導くために
知識が必要とか言って
毎日
家庭教師をつけられて
気が付いた時には

朝から晩まで
マナーや算術 歴史などの勉強をさせられていた
不平を言うと
母上が
鬼の形相で「国を継ぐものが
この程度で事で泣き言を言うなんて情けない!」
叱られました

僕は王子なので将来は国の上に立つ立場だから
今からたくさん知識をつける必要があるらしい

父も僕が勉学に力を入れて点数が良いと
頭を撫ぜて
よくやった!と言ってくれる

けど

義務的セリフに感じて
その言葉に
感動も感じれなかった

母に与えられる勉強を
義務的にこなし
それが出来たらなら
父が褒めてくれる

それがたた毎日続く日々だとあきらめていたのに
いきなり環境が変わった
5歳の時に

父上の意向で
兄弟一緒に勉強する事になった

父の命令と言うが
何を考えているのだ?

良いうわさを聞かない
弟との勉強は
当初は面倒に思ったのは否定できない

初めて見た弟はとても小柄で
同じ年には見えなかった

心の中でバカにしながらも
事前に習っていたマナーどうりに
笑顔で優しく挨拶をすると
予想外に

キラキラした目で見上げて来て
「ほわ~、きっきれい、、、」そう言って
とても嬉しそうな笑顔でよろしく」とあいさつしてきた

「あの顔に騙されててはいけません」
弟は顔だけはよくていろんな人をたらしこんでいると
忠告されてたけど、

大きな紫色の瞳で、少したれ目で
髪は金色で軽くウエーブがかかっている
なんとも愛らしい子が
僕を見上げてきている

たらしこんでる?違う!
エンジェル!地上に天使が下り来ている

なんだ、この可愛い天使が僕の弟?!


抱きしめると
嬉しそうに胸元に頬を摺り寄せて
微笑んでくる!
弟がここまで可愛らしいなんて!
詐欺だろ!!!ああ、、監禁して自分だけのものにしてしまいたい!!!


自分の暴走を考えると
ついつい皆が甘やかしてしまうのも
わかる気がする。

そんな中

授業が始まった
国の成り立ちの説明で
地図を見せられた
歴史の講師はあきらかに僕の派閥の先生で
弟を馬鹿にした態度で授業を進めている
弟のかわいらしさがわからないなんて
講師として失格だと思う

弟は気にしないで
色々と質問している

「んと・・それッて 隣の国ではどの時期ですか?」
「・・第二王子、今は隣の国の歴史ではなく この国の歴史の勉強をしております」

「・・何で戦争が起きたの?」
「相手の国が非道だからです わが国に立て付くなど・・」
「・・だから どうしてたてついたのか・・」
「今は歴史の時間です!戦争が起きてわが国が勝利した それによって国土がが増えました!わかりましたか?」
「・・そんなの本読めばわかるし」
「は?!」講師がピキピキ怒ってるよ

あの講師!あちこちで
「くだらない話で、授業を脱線させて遅らせる!」と他の人に文句を言っている



地図の見方で
上が南と先生が言ってるのに
逆さまにしてみてる。

「ううう、北が上の方が良いよお~、先生、なんで南が上なのですかぁ」
「南が上と決まっているからです!」講師がまたかという顔で切り捨てる

「だったら北が上でもいいぢゃん、」とかブツブツ文句言ってるのが聞こえる
先生の顔がヒクヒク震えてる

僕は笑いをこらえるのに必死だったよ

後日、彼の母親は一時期息子のために変更させようと動いたと噂で聞いた
流石にアレクのわがままで国中の地図の南と北が変更される事はなかったがらしい


算術は僕の答案をこっそり覗いては
書き写してる
全部見てるはずなのに
半分ほど写し間違えている

算術は大切なので
優しく頭を撫ぜながら
教えたら
大喜びで気持ち良さそうに撫ぜられるのだが
いざ問題を解かせようとすると
しばらく硬直して
目が彷徨っている

何か気が付いた見たいで ハッとした顔になり
突然、指を折り数えだして
「兄様、指が足りなくてわかりません」
震えながら 申し訳なさそうに言ってきた

可哀想に
本当に計算が苦手みたいだ
そんなに悲しい顔をしないでほしい アレクが悩んでいるのは知っているよ。

マナーの先生は
厳しい先生なのだが アレクに対しては甘くなっている
アレクのかわいらしさにやられてしまっている

「笑顔で乗り切る!へへへ」と笑って
先生に「ヘラヘラした笑い方はいけません!」となんども叱られてるけど
当のアレクは気にしてない
とても厳しい先生のはずなのに
最後には「・・・つっ次までには直して来るように」なんて言いつつ眼鏡を直している

僕の方をみて「えへへ、怒られちゃった、兄さんはマナー完璧だね!すごくかっこいい!」
喜んでくれてる

アレクもそれなりに頑張ってるみたいだが
気をぬくと失敗してしまうみたいだ
でも
その仕草も可愛らしくて
見ていると癒される
先生もついつい目尻が下がってる
目が合うと慌てて表情を隠して「コホン!」なんて咳払いしてる
この先生は厳しいけど
信頼できる先生みたいだ


魔術は細かい操作がうまい!いつもはあんなに注意力散漫なのに
細かく制御している

それなのに
突然、魔力切れを起こして倒れる
先生の話だと
とても珍しい全属性持ちらしい
とても珍しい
癒しの力も持っているらしい

それなのに
魔力がとても少なく

擦り傷を直すだけで魔力切れを起こすので
訓練もまともにできないらしい


体が小柄なのも
魔力が少ないせいで 成長に影響が出ているのだろうと話していた

やっと弟が得意な事があったのに
講師の見解だと
「魔力が少なくて極める事は不可能」


ふと思った
弟の耳元で
「もしかして、こっそり1人で練習してない?」
そう聞いた瞬間
弟が
挙動不審になって 目があちこちさまよって
「しっしししししししてない!」
やっぱり
やってるなこれは!秘密にしてたのかな?
「アレクと僕の2人だけの秘密な」
そう言うと、「二人の秘密?」嬉しそうにしてコクコク頷いた
かわいいな


だけど、このままだと駄目だ体に悪いから忠告しておこう

「魔力不足が続くと、背が伸びなくなるよ」
「え??!本当?」慌ててる
頷くと
「僕が兄さんより背が低いのは、、、、」ブツブツ言ってる
いつも体が疲れていたら
背が伸びづらくなるのは本当だよ

「魔力循環をして、魔力を体の中に行き渡らせたほうが良いけど、、、、」
ああ、、キラキラした目で見てる
「やりすぎは、良くないからな!疲れたらまた体に影響が出るから!」
シュンとなった
「王族としては普通の量の魔力あるから、安心しろ!」
「そっか、、普通にあるんだ」
真夜中に使ってて
まだこの量が残ってるなら
、、、相当量の魔力を持っているはずだ


弟が本当は後継ぎになりたくないと思ってる事も気が付いてる

その理由が
勉強が嫌いと言う
ちょっと残念な理由なんだけど
ここで
魔力を沢山持ってる事がばれたら
また持て囃されて
弟の気持ちとは
違う方向に行ってしまうかも?
だから
「2人だけの秘密だな」
と言うと
「、、、うん、ありがと、兄様大好き!」
抱き着いて来た!!
やった!大好き!をもらった、
はなじだしていいか?
弟が可愛すぎるよ!

可愛いので
かまい倒したかったけど
周りが許してくれない
僕の所にコッソリ遊びに来て
帰りに
何者かに襲われたらしい

階段から転げ落ちたそうだ
小柄なのが幸いして
コロコロ綺麗に転がって
擦り傷だけですんだらしい

他にも矢で撃たれたり
僕が貸してあげた本に突き刺さって事なきを得たらしい
「お兄様の本を、、、ごめんなさい」と泣かれた
本なんでどうでもいい!無事で良かった・・


あそこの家は
やられたら
やり返す家でこちらが攻撃すれば
当然 報復が始まった

何者かが僕の食事に毒を混ぜようとした
事前に侍女が気がついたみたいで
騒ぎになり

その後は
裏の人間たちの戦いがあったみたいで
暗部の数名が亡くなったそうだ

アレクと仲良くしたいけど
今の僕では
アレクの事を守れない

遊びに来たアレクに冷たく
もう来るな!と言い放った時

ショックで震えたアレク
瞳が涙で潤んでた

可愛いアレクを泣かせてしまった 

すぐに謝って抱き締めたい、、、ぐっとこらえて
戻るように冷たく言い放つ!
とぼとぼと肩を落として帰っていアレクを視線の片隅に捉えながら
拳を握りしめた



しばらくすると

アレクの悪い噂ばかり聞くようになった

バカ王子と噂されている

遠くから見ると
笑顔が違う、無理しているのがわかる


学園に入ると
友人とお忍びで街に遊びに行き

娼館に通うようになった
流石に耐えきれずに
注意したが

身分の低い下町のものと
賭博や飲み屋など
遊び
さらに
裏社会で有名な人物と知り合い

ロクデモナイ事に関わり始めた


もう
あのかわいいアレクは過去の物だろうか・・




+++++++++++++++++


実は主人公

アレク君は
子供の頃はかなり可愛かった
なので
我儘はみんなついつい許してしまっていた

日本の地図は
北が上ですよね~

数学は簡単すぎて
お兄さんのを覗き見て
半分くらいいつも間違うようにしてました

マナーは
前世の記憶が邪魔をして
なかなか覚えれなくて
笑ってごまかしてました

魔力はこの出来事で
自分は普通なんだと思い込みました

背が伸びないのは本当です

早めに指摘されたので
平均身長よりも
少し低いくらいまでは成長しましたよ
チビではありません
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