75 / 105
天秤座は元々さそり座のはさみの部分
しおりを挟む
鍋にたっぷりの湯を張り、サツマイモを輪切りにして水から茹でる。
やわらかくなったら皮を剥き、潰して丁寧に裏ごししたら、砂糖、ミルク、バターを混ぜ……成型して、といた卵黄を塗り、オーブンで焼く。
これがスイートポテトの作り方。
行程をおさらいすると、至ってシンプルなスイーツなのだとわかる。
しかし――そうとは思えない、この奥行のある味はなんだろう。
「ああジェニー、こんなスイートポテトは初めてだ。本当にうまい。コクがあって滑らかで。今まで食べたスイートポテトの中で一番と言っても過言では無い。作り方にコツでも?」
騎士団が耕した畑で、良いサツマイモが獲れたからと……ジェニーが大量のスイートポテトを持って執務室に現れたのは、午後3時頃の事だった。
「ジェニー! これめっちゃうまい! もう1個くれ!」
「俺も俺も!」
絶品のスイートポテトに魅了されたのは俺だけでは無かったらしい。
執務室のあちこちから、おかわりを求める声があがる。
「ああ、もう! そっちのテーブルに置いてあるから、勝手に取って!」
がっつく騎士団員の方へ振り返り、鬱陶しそうに声を荒げるジェニー。
「ちょっとレオ! スイートポテトの感想なんかより……いや美味しいって言ってくれるのは、それはそれで嬉しいんだけど……今はクリス・妹の話でしょ! あんたがデートしてくれれば、色々教えてあげるなんて……そんなの怪しすぎない?」
眉間に皺を寄せて声を潜め、クリスティーナ嬢が提示した『条件』について語るジェニー。
「ああ、本当に……改めて自分の魅力が恐ろしくなったよ。まさかあれ程の美女ですら、初対面で撃墜してしまうなんて……。ずっと仮面をつけたままでいればよかった。俺の整い過ぎた顔を見せたが為に、クリスティーナ嬢は……」
「今はそーゆーのいいから。で? どーすんの? 2人きりで会うなんて危なくない? 女王様には相談したの?」
ジェニーは険しい顔で俺を見ながら、自作のスイートポテトを頬張った。
「いや。陛下には黙って行こうかと。その……やきもちをやかせてしまったら申し訳ないし」
「そこは女王様も割り切るだろうけど。紅薔薇の秘密とか、クリスが女王様やあんたのお父さんを仇だと思ってる理由だとか……役に立ちそうな情報を貰う為に行くんだから」
「そんな風に冷静でいて下さるとは思えない。クリスティーナ嬢は……あの陛下が嫉妬してもおかしくない程に、美しい女性なんだ。それに……俺は正直、自信が無い。俺が愛しているのはローラ様だけだが……クリスティーナ嬢の魅力を前にしたら……自分がどうなるのか……」
「うそでしょ!? あんた気持ち悪い位、女王様一筋なのに!? どんだけ美人なのその妹は」
驚きに目を見開くジェニーをよそに、3日前……仮面舞踏会で会った彼女の事を思い出す。
あの……ねっとりと体中に絡みつく、妖艶な流し目。
秘密と危険をはらんでいそうな、蠱惑的な微笑み。
清廉な陛下には無い、危うい魅力。
そして……陛下に無いと言えばもう一つ……あの、たわわに実った果実のような……
「顔以上に、乳だ」
「は……? ちち……?」
ぽかんと口を開いた拍子に、ジェニーの口元からスイートポテトの欠片がこぼれた。
「当たったんだよ! クリスティーナの乳が! 肘に! 不意に腕を組まれた時にだ! 表面はマシュマロのように柔らかく、奥深くには男の幸せの全てが詰まっているでは無いかと思う程に弾力があって……! あれは詰め物で誤魔化したりしてない、真の乳だ! パッドミルフィーユ作戦で谷間を作ったローラ様とは、明らかに違う! 巨乳とまではいかないが、手の平からは溢れる位の程よいデカパイ! 困ったぞ……あの美貌にあの乳では鬼に金棒! 迫られたら俺は……自分を制御できるかどうか……!」
肘部に感じた夢のような感触を、苦悩の表情で熱弁する俺に、ジェニーは盛大にため息を吐いた。
「最低……あんたの女王様への愛は、性欲に負けるわけ……?」
眉も目も口元も歪んでいる。それは明らかに、俺への軽蔑の現れ。
俺は自身の名誉の為にも、男の性欲について、ジェニーに解説を行う事にした。
「ジェニー。恋人がいたら食事や睡眠は不要か? 違うだろう? 性欲だってそれと同じだ! 感情が支配し切れていない、抗い難い本能……生きていく上で不可欠な欲求……それが性欲! だからこそ、前にも言ったが……男は感情を伴わずとも肌を重ねられる。だがつまりは、下半身が反応したからと言って、愛しているという事にはならないという事なんだ。だから、俺がクリスティーナ嬢と過ちを犯してしまっても、それはローラ様への裏切りにはならな」
「それ言われて浮気を許す女なんて、この世にいないからね? 多分女王様も含め」
まるで汚物を見るようなジェニーの視線に、ついムキになってしまう。
「だから、浮気じゃない! 男の下半身の回路は、心とは一部分離している! 気持ちの伴わない営みをした所で、愛情が他の女性に移ったわけではないのだか」
「浮ついた気持ちでする行為を浮気っていうの! 本能でも何でも、無理矢理やられたんじゃなければ、それはもう浮気! 裏切り! 大事な人を悲しませない為の自制心こそが愛でしょ!? デカパイの誘惑に勝てる自身が無いなら、そんな条件断ればよかったんだよ!」
そう、ジェニーに一喝された所で――
俺達は自分達の声量がヒソヒソ話の範疇を越えている事、そしてそれ故に、執務室中の注目を集めている事に気付き……肩を縮めて声をボリュームを絞った。
「とにかく……気を付けなさいよ。相手はあんたを恨んでる男の妹なんだから。どんな罠が待ってるかわからない」
「ああ、すまない。弱気な事を言って心配をかけてしまって……。きっと大丈夫だ。俺は愛する女性のお傍にいながら、襲い掛かる事無く10年以上を過ごしてきた、強靭な理性の持ち主。クリスティーナ嬢がどんな誘惑をしてこようと……きっと陛下の為に、最善の道を選ぶことが出来る」
乳の魅力に負けそうになってしまったら、ローラ様を思い浮かべよう。
俺の何もかもは、あの方の幸せの為に存在している。
ローラ様を悲しませる位なら……俺は生涯、乳とは無縁な生活を送った方がマシだ。そう心に強く決めて――
いや待て。
生涯……は、キツイ。1、2年にならまだなんとかいける……か?
しかしそもそも、色々カタが付いたらローラ様と堂々とイチャコラ出来る立場になるかもしれないのだし……
直近で触れ合える、愛していない女性のデカパイ。
遠い未来に対面出来る、愛する女性の貧乳。
甲乙つけがたい両乳を天秤にかけ……俺は頭を抱えるのだった。
やわらかくなったら皮を剥き、潰して丁寧に裏ごししたら、砂糖、ミルク、バターを混ぜ……成型して、といた卵黄を塗り、オーブンで焼く。
これがスイートポテトの作り方。
行程をおさらいすると、至ってシンプルなスイーツなのだとわかる。
しかし――そうとは思えない、この奥行のある味はなんだろう。
「ああジェニー、こんなスイートポテトは初めてだ。本当にうまい。コクがあって滑らかで。今まで食べたスイートポテトの中で一番と言っても過言では無い。作り方にコツでも?」
騎士団が耕した畑で、良いサツマイモが獲れたからと……ジェニーが大量のスイートポテトを持って執務室に現れたのは、午後3時頃の事だった。
「ジェニー! これめっちゃうまい! もう1個くれ!」
「俺も俺も!」
絶品のスイートポテトに魅了されたのは俺だけでは無かったらしい。
執務室のあちこちから、おかわりを求める声があがる。
「ああ、もう! そっちのテーブルに置いてあるから、勝手に取って!」
がっつく騎士団員の方へ振り返り、鬱陶しそうに声を荒げるジェニー。
「ちょっとレオ! スイートポテトの感想なんかより……いや美味しいって言ってくれるのは、それはそれで嬉しいんだけど……今はクリス・妹の話でしょ! あんたがデートしてくれれば、色々教えてあげるなんて……そんなの怪しすぎない?」
眉間に皺を寄せて声を潜め、クリスティーナ嬢が提示した『条件』について語るジェニー。
「ああ、本当に……改めて自分の魅力が恐ろしくなったよ。まさかあれ程の美女ですら、初対面で撃墜してしまうなんて……。ずっと仮面をつけたままでいればよかった。俺の整い過ぎた顔を見せたが為に、クリスティーナ嬢は……」
「今はそーゆーのいいから。で? どーすんの? 2人きりで会うなんて危なくない? 女王様には相談したの?」
ジェニーは険しい顔で俺を見ながら、自作のスイートポテトを頬張った。
「いや。陛下には黙って行こうかと。その……やきもちをやかせてしまったら申し訳ないし」
「そこは女王様も割り切るだろうけど。紅薔薇の秘密とか、クリスが女王様やあんたのお父さんを仇だと思ってる理由だとか……役に立ちそうな情報を貰う為に行くんだから」
「そんな風に冷静でいて下さるとは思えない。クリスティーナ嬢は……あの陛下が嫉妬してもおかしくない程に、美しい女性なんだ。それに……俺は正直、自信が無い。俺が愛しているのはローラ様だけだが……クリスティーナ嬢の魅力を前にしたら……自分がどうなるのか……」
「うそでしょ!? あんた気持ち悪い位、女王様一筋なのに!? どんだけ美人なのその妹は」
驚きに目を見開くジェニーをよそに、3日前……仮面舞踏会で会った彼女の事を思い出す。
あの……ねっとりと体中に絡みつく、妖艶な流し目。
秘密と危険をはらんでいそうな、蠱惑的な微笑み。
清廉な陛下には無い、危うい魅力。
そして……陛下に無いと言えばもう一つ……あの、たわわに実った果実のような……
「顔以上に、乳だ」
「は……? ちち……?」
ぽかんと口を開いた拍子に、ジェニーの口元からスイートポテトの欠片がこぼれた。
「当たったんだよ! クリスティーナの乳が! 肘に! 不意に腕を組まれた時にだ! 表面はマシュマロのように柔らかく、奥深くには男の幸せの全てが詰まっているでは無いかと思う程に弾力があって……! あれは詰め物で誤魔化したりしてない、真の乳だ! パッドミルフィーユ作戦で谷間を作ったローラ様とは、明らかに違う! 巨乳とまではいかないが、手の平からは溢れる位の程よいデカパイ! 困ったぞ……あの美貌にあの乳では鬼に金棒! 迫られたら俺は……自分を制御できるかどうか……!」
肘部に感じた夢のような感触を、苦悩の表情で熱弁する俺に、ジェニーは盛大にため息を吐いた。
「最低……あんたの女王様への愛は、性欲に負けるわけ……?」
眉も目も口元も歪んでいる。それは明らかに、俺への軽蔑の現れ。
俺は自身の名誉の為にも、男の性欲について、ジェニーに解説を行う事にした。
「ジェニー。恋人がいたら食事や睡眠は不要か? 違うだろう? 性欲だってそれと同じだ! 感情が支配し切れていない、抗い難い本能……生きていく上で不可欠な欲求……それが性欲! だからこそ、前にも言ったが……男は感情を伴わずとも肌を重ねられる。だがつまりは、下半身が反応したからと言って、愛しているという事にはならないという事なんだ。だから、俺がクリスティーナ嬢と過ちを犯してしまっても、それはローラ様への裏切りにはならな」
「それ言われて浮気を許す女なんて、この世にいないからね? 多分女王様も含め」
まるで汚物を見るようなジェニーの視線に、ついムキになってしまう。
「だから、浮気じゃない! 男の下半身の回路は、心とは一部分離している! 気持ちの伴わない営みをした所で、愛情が他の女性に移ったわけではないのだか」
「浮ついた気持ちでする行為を浮気っていうの! 本能でも何でも、無理矢理やられたんじゃなければ、それはもう浮気! 裏切り! 大事な人を悲しませない為の自制心こそが愛でしょ!? デカパイの誘惑に勝てる自身が無いなら、そんな条件断ればよかったんだよ!」
そう、ジェニーに一喝された所で――
俺達は自分達の声量がヒソヒソ話の範疇を越えている事、そしてそれ故に、執務室中の注目を集めている事に気付き……肩を縮めて声をボリュームを絞った。
「とにかく……気を付けなさいよ。相手はあんたを恨んでる男の妹なんだから。どんな罠が待ってるかわからない」
「ああ、すまない。弱気な事を言って心配をかけてしまって……。きっと大丈夫だ。俺は愛する女性のお傍にいながら、襲い掛かる事無く10年以上を過ごしてきた、強靭な理性の持ち主。クリスティーナ嬢がどんな誘惑をしてこようと……きっと陛下の為に、最善の道を選ぶことが出来る」
乳の魅力に負けそうになってしまったら、ローラ様を思い浮かべよう。
俺の何もかもは、あの方の幸せの為に存在している。
ローラ様を悲しませる位なら……俺は生涯、乳とは無縁な生活を送った方がマシだ。そう心に強く決めて――
いや待て。
生涯……は、キツイ。1、2年にならまだなんとかいける……か?
しかしそもそも、色々カタが付いたらローラ様と堂々とイチャコラ出来る立場になるかもしれないのだし……
直近で触れ合える、愛していない女性のデカパイ。
遠い未来に対面出来る、愛する女性の貧乳。
甲乙つけがたい両乳を天秤にかけ……俺は頭を抱えるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【完結】愛人の子を育てろと言われた契約結婚の伯爵夫人、幼なじみに溺愛されて成り上がり、夫を追い出します
深山きらら
恋愛
政略結婚でレンフォード伯爵家に嫁いだセシリア。しかし初夜、夫のルパートから「君を愛するつもりはない」と告げられる。さらに義母から残酷な命令が。「愛人ロザリンドの子を、あなたの子として育てなさい」。屈辱に耐える日々の中、偶然再会した幼なじみの商人リオンが、セシリアの才能を信じて事業を支援してくれる。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
【完結】これは紛うことなき政略結婚である
七瀬菜々
恋愛
没落寸前の貧乏侯爵家の令嬢アンリエッタ・ペリゴールは、スラム街出身の豪商クロード・ウェルズリーと結婚した。
金はないが血筋だけは立派な女と、金はあるが賤しい血筋の男。
互いに金と爵位のためだけに結婚した二人はきっと、恋も愛も介在しない冷めきった結婚生活を送ることになるのだろう。
アンリエッタはそう思っていた。
けれど、いざ新婚生活を始めてみると、何だか想像していたよりもずっと甘い気がして……!?
*この物語は、今まで顔を合わせれば喧嘩ばかりだった二人が夫婦となり、紆余曲折ありながらも愛と絆を深めていくただのハイテンションラブコメ………になる予定です。
ーーーーーーーーーー
*主要な登場人物*
○アンリエッタ・ペリゴール
いろんな不幸が重なり落ちぶれた、貧乏侯爵家の一人娘。意地っ張りでプライドの高いツンデレヒロイン。
○クロード・ウェルズリー
一代で莫大な富を築き上げた豪商。生まれは卑しいが、顔がよく金持ち。恋愛に関しては不器用な男。
○ニコル
アンリエッタの侍女。
アンリエッタにとっては母であり、姉であり、友である大切な存在。
○ミゲル
クロードの秘書。
優しそうに見えて辛辣で容赦がない性格。常にひと言多い。
崖っぷち令嬢は冷血皇帝のお世話係〜侍女のはずが皇帝妃になるみたいです〜
束原ミヤコ
恋愛
ティディス・クリスティスは、没落寸前の貧乏な伯爵家の令嬢である。
家のために王宮で働く侍女に仕官したは良いけれど、緊張のせいでまともに話せず、面接で落とされそうになってしまう。
「家族のため、なんでもするからどうか働かせてください」と泣きついて、手に入れた仕事は――冷血皇帝と巷で噂されている、冷酷冷血名前を呼んだだけで子供が泣くと言われているレイシールド・ガルディアス皇帝陛下のお世話係だった。
皇帝レイシールドは気難しく、人を傍に置きたがらない。
今まで何人もの侍女が、レイシールドが恐ろしくて泣きながら辞めていったのだという。
ティディスは決意する。なんとしてでも、お仕事をやりとげて、没落から家を救わなければ……!
心根の優しいお世話係の令嬢と、無口で不器用な皇帝陛下の話です。
婚約破棄された辺境伯令嬢ノアは、冷血と呼ばれた帝国大提督に一瞬で溺愛されました〜政略結婚のはずが、なぜか甘やかされまくってます!?〜
夜桜
恋愛
辺境の地を治めるクレメンタイン辺境伯家の令嬢ノアは、帝国元老院から突然の召喚を受ける。
帝都で待っていたのは、婚約者である若きエリート議員、マグヌス・ローレンス。――しかし彼は、帝国中枢の面前でノアとの婚約を一方的に破棄する。
「君のような“辺境育ち”では、帝国の未来にふさわしくない」
誰もがノアを笑い、見下し、軽んじる中、ひとりの男が静かに立ち上がった。
「その令嬢が不要なら、私がもらおう」
そう言ったのは、“冷血の大提督”と恐れられる帝国軍最高司令官――レックス・エヴァンス。
冷たく厳しい眼差しの奥に宿る、深い誠実さとあたたかさ。
彼の隣で、ノアは帝都の陰謀に立ち向かい、誇りと未来を取り戻していく。
これは、婚約破棄された辺境伯令嬢が、帝国最強の大提督に“一瞬で”溺愛され、
やがて帝国そのものを揺るがす人生逆転の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる