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顔が良い男は女装させたら美女になるというかというと意外とそうでもない
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うり二つ、という言葉がある。
瓜を割ると、その断面は殆ど同じだということから、よく似ている様を表すとされているが……。
これはもう、断面とかじゃなく。
同じ瓜が二つある。としか思えないレベルのそっくりよう。
ん……?
なんだか、最近まったく同じような感想を抱いた覚えがある。
思考のデジャヴとでも言うべきか……。
いや、そんな事は今どうでもいい。
それよりも、目の前のこのご婦人をどう扱うべきか、考えなくては。
「そうジロジロと……いつまでも人の顔を凝視するの、やめてくれない?」
俺がぶつかってしまった相手……クリスティーナ・ハドソンと名乗ったその女性は、そう言うと、うんざりした様子でため息を吐いた。
「あ、も、申し訳ありません! あまりにもそっくりなので驚いてしまって……。クリス……ハドソン侯爵に双子の妹君がいらっしゃるなんて、存じ上げなかったもので」
そう。俺が仮面を汚してしまった相手は、クリス・ハドソンの妹だったのだ。
『クリス! なんだその格好は!』
仮面をとった彼女の顔を見た瞬間、思わず叫んだ。
その声は、周囲のゲスト達の視線を一斉に集め――
クリスと同じ顔をした彼女は、慌てた様子で俺の手を取り、人気の少ないバルコニーまで引っ張ってきたのだ。
「しかし……本当によく似ておいでで……私はてっきり、兄上ご本人かと」
ジロジロ見るなと言われたばかりだというのに……思わず、再び彼女の顔へ目をやってしまう。
凹凸やシミの一切無い、白く滑らかな肌。
歪みの無い輪郭と、高い鼻。彫刻のように美しく彫られた二重まぶたと宝石のように輝く碧眼。
クリスと違う点はウェーブがかかった金髪は長く、アシンメトリックに束ねられ、左肩から胸元へと流されている所、女性向けのドレスを着ている所、そして化粧をしている所。
この化粧の破壊力がとんでもない。
そもそもクリスは、俺程の男が後ずさりしてしまう位の美丈夫。
そんなんが、目元を縁取ってはっきりさせたり、頬紅をさして表情に彩りを加えたりしているものだから。
超絶的に、美しい。
まるで天上から降臨した女神のように、光り輝いているようにさえ感じる。
圧倒的かつ異次元レベルの美貌が、そんな錯覚をおこさせているのか。
俺はローラ様一筋だけれど。それでも……眩暈を起こす程に、クリスティーナ・ハドソンは美しかった。
「化粧をしているのに、素顔の兄とそっくりって言われると、複雑だわ」
「あ、いえ、すいません、そういう意味では……。しかし……ええと、普通、男女の双子は似ていないと言いますが……あなた方は本当にうり二つですね」
「普通? 波乱万丈な恋路を生きて来た、レオナルド・レノックスらしからぬ、つまらない言葉ね」
突然フルネームを呼ばれて、驚いてしまう。
数分前の初対面時から、バタバタと現在に至り……俺は自己紹介すら出来ていなかったのに。彼女はなぜ俺を知っているのだろう。
「ふっ……私があなたの事を知っていて、驚いている? 分かり易い人ね。ご自分が有名人だという自覚が無いの? 史上最年少で護衛騎士になった、エリート騎士様?」
俺の思考を見事に読んでみせたクリスティーナ嬢は、嘲るように鼻で笑った。
「史上最年少記録は、あなたのお兄様に書き換えられましたが」
「でも兄は女絡みのスキャンダルで、異動させられるタイプじゃないもの。色を知っているあなたの方がよほど魅力的だわ」
「え、ああ……それは、何と申しますか……」
誉め言葉なのか、皮肉なのか?
香り立ちそうな流し目で、俺を舐めるように見るクリスティーナ嬢に、柄にもなくたじろいでしまう。
彼女は今、どういうテンションで俺と会話をしているのだろう。
ただでさえ退任の理由についてよからぬ噂が広まっている上、彼女の仮面とドレスを汚してしまった直後だ。
これ以上、心象を悪くなるような事をしてしまったら、実兄であるクリスを仲間に引き入れる作戦も、とん挫しかねない。
慎重に対応しなくては。
「困った顔なさらないで? 大丈夫、あなたが噂されているような下衆ではない事位知ってるわ。女とモメて殺されかけたっていうのは……陛下の為についた、嘘なんでしょ? 兄から聞いたわ」
「え!」
意外だ。クリスがあの事を他人に話すなんて。
いや、他人では無いけれど。それほど兄妹仲が良いという事なのだろうか。
あの仏頂面男が、誰かと仲良くお喋りしている様なんて……たとえ妹が相手でも、想像できないが。
「クリスティーナ嬢、どうぞその件は、ご内密に……」
「女王もひどい女よね。自分の望みの為、将来有望な若者の人生を台無しにするなんて」
「私が望んでした事です。陛下に無理強いされたわけでは無い。あの方を悪くいうのはやめて下さい」
「それは、あの女が君主だから? それとも、あなたの恋人だから?」
「クリスティーナ嬢……!」
小悪魔めいた笑みを浮かべ、畏れ多い事を口にする美貌の貴婦人。
慌てて、諫めるようにその名を呼んでしまう。
「ごめんなさい。つい意地悪を言いたくなってしまうのよね。私と兄にとって、あの女は仇の一人だから」
「仇?」
「私の父はね、ローラ女王とあなたの父親のせいで……死んだようなものなのよ。兄があなたにつっかかるのは、そういう理由」
「どういう事ですか? あなたの父君は山中の別荘に滞在中、土砂崩れにあって亡くなったのでしょう?」
そうだ。間違い無い。
グランヴィル伯爵に紅薔薇の受領者を調べろと言われてから……先代女王に勲章を与えられた全ての人物の事は調査したから。
「さすが、よく知っているわね。紅薔薇の秘密を知る為には、過去の受領者を調べろって……どなたかが助言してくれたのかしら?」
「……あなたも、紅薔薇の秘密について知っているんですか?」
意味深に口角を上げるクリスティーナ嬢。
その表情は、肯定を意味しているのだと理解した。
「教えてください。紅薔薇の秘密とは……!? それに、陛下や俺の父が仇だというのは一体どういう事なのです!?」
「教えてあげてもいいわ。でも……条件がある」
すがるように食いつく俺にそう言うと……目の前の女神は、満足げに微笑んだ。
瓜を割ると、その断面は殆ど同じだということから、よく似ている様を表すとされているが……。
これはもう、断面とかじゃなく。
同じ瓜が二つある。としか思えないレベルのそっくりよう。
ん……?
なんだか、最近まったく同じような感想を抱いた覚えがある。
思考のデジャヴとでも言うべきか……。
いや、そんな事は今どうでもいい。
それよりも、目の前のこのご婦人をどう扱うべきか、考えなくては。
「そうジロジロと……いつまでも人の顔を凝視するの、やめてくれない?」
俺がぶつかってしまった相手……クリスティーナ・ハドソンと名乗ったその女性は、そう言うと、うんざりした様子でため息を吐いた。
「あ、も、申し訳ありません! あまりにもそっくりなので驚いてしまって……。クリス……ハドソン侯爵に双子の妹君がいらっしゃるなんて、存じ上げなかったもので」
そう。俺が仮面を汚してしまった相手は、クリス・ハドソンの妹だったのだ。
『クリス! なんだその格好は!』
仮面をとった彼女の顔を見た瞬間、思わず叫んだ。
その声は、周囲のゲスト達の視線を一斉に集め――
クリスと同じ顔をした彼女は、慌てた様子で俺の手を取り、人気の少ないバルコニーまで引っ張ってきたのだ。
「しかし……本当によく似ておいでで……私はてっきり、兄上ご本人かと」
ジロジロ見るなと言われたばかりだというのに……思わず、再び彼女の顔へ目をやってしまう。
凹凸やシミの一切無い、白く滑らかな肌。
歪みの無い輪郭と、高い鼻。彫刻のように美しく彫られた二重まぶたと宝石のように輝く碧眼。
クリスと違う点はウェーブがかかった金髪は長く、アシンメトリックに束ねられ、左肩から胸元へと流されている所、女性向けのドレスを着ている所、そして化粧をしている所。
この化粧の破壊力がとんでもない。
そもそもクリスは、俺程の男が後ずさりしてしまう位の美丈夫。
そんなんが、目元を縁取ってはっきりさせたり、頬紅をさして表情に彩りを加えたりしているものだから。
超絶的に、美しい。
まるで天上から降臨した女神のように、光り輝いているようにさえ感じる。
圧倒的かつ異次元レベルの美貌が、そんな錯覚をおこさせているのか。
俺はローラ様一筋だけれど。それでも……眩暈を起こす程に、クリスティーナ・ハドソンは美しかった。
「化粧をしているのに、素顔の兄とそっくりって言われると、複雑だわ」
「あ、いえ、すいません、そういう意味では……。しかし……ええと、普通、男女の双子は似ていないと言いますが……あなた方は本当にうり二つですね」
「普通? 波乱万丈な恋路を生きて来た、レオナルド・レノックスらしからぬ、つまらない言葉ね」
突然フルネームを呼ばれて、驚いてしまう。
数分前の初対面時から、バタバタと現在に至り……俺は自己紹介すら出来ていなかったのに。彼女はなぜ俺を知っているのだろう。
「ふっ……私があなたの事を知っていて、驚いている? 分かり易い人ね。ご自分が有名人だという自覚が無いの? 史上最年少で護衛騎士になった、エリート騎士様?」
俺の思考を見事に読んでみせたクリスティーナ嬢は、嘲るように鼻で笑った。
「史上最年少記録は、あなたのお兄様に書き換えられましたが」
「でも兄は女絡みのスキャンダルで、異動させられるタイプじゃないもの。色を知っているあなたの方がよほど魅力的だわ」
「え、ああ……それは、何と申しますか……」
誉め言葉なのか、皮肉なのか?
香り立ちそうな流し目で、俺を舐めるように見るクリスティーナ嬢に、柄にもなくたじろいでしまう。
彼女は今、どういうテンションで俺と会話をしているのだろう。
ただでさえ退任の理由についてよからぬ噂が広まっている上、彼女の仮面とドレスを汚してしまった直後だ。
これ以上、心象を悪くなるような事をしてしまったら、実兄であるクリスを仲間に引き入れる作戦も、とん挫しかねない。
慎重に対応しなくては。
「困った顔なさらないで? 大丈夫、あなたが噂されているような下衆ではない事位知ってるわ。女とモメて殺されかけたっていうのは……陛下の為についた、嘘なんでしょ? 兄から聞いたわ」
「え!」
意外だ。クリスがあの事を他人に話すなんて。
いや、他人では無いけれど。それほど兄妹仲が良いという事なのだろうか。
あの仏頂面男が、誰かと仲良くお喋りしている様なんて……たとえ妹が相手でも、想像できないが。
「クリスティーナ嬢、どうぞその件は、ご内密に……」
「女王もひどい女よね。自分の望みの為、将来有望な若者の人生を台無しにするなんて」
「私が望んでした事です。陛下に無理強いされたわけでは無い。あの方を悪くいうのはやめて下さい」
「それは、あの女が君主だから? それとも、あなたの恋人だから?」
「クリスティーナ嬢……!」
小悪魔めいた笑みを浮かべ、畏れ多い事を口にする美貌の貴婦人。
慌てて、諫めるようにその名を呼んでしまう。
「ごめんなさい。つい意地悪を言いたくなってしまうのよね。私と兄にとって、あの女は仇の一人だから」
「仇?」
「私の父はね、ローラ女王とあなたの父親のせいで……死んだようなものなのよ。兄があなたにつっかかるのは、そういう理由」
「どういう事ですか? あなたの父君は山中の別荘に滞在中、土砂崩れにあって亡くなったのでしょう?」
そうだ。間違い無い。
グランヴィル伯爵に紅薔薇の受領者を調べろと言われてから……先代女王に勲章を与えられた全ての人物の事は調査したから。
「さすが、よく知っているわね。紅薔薇の秘密を知る為には、過去の受領者を調べろって……どなたかが助言してくれたのかしら?」
「……あなたも、紅薔薇の秘密について知っているんですか?」
意味深に口角を上げるクリスティーナ嬢。
その表情は、肯定を意味しているのだと理解した。
「教えてください。紅薔薇の秘密とは……!? それに、陛下や俺の父が仇だというのは一体どういう事なのです!?」
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