魔法薬調合ならいけるかも!

古都

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見学①

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俺たちは今、空に浮かんだ超非科学的現象研究所に到着したところだ。
『ドラゴン停留所 』
と書かれた看板のある、少し出っ張ったところにいる。
「じゃあわらわはここまでだ。」
「え?miaセンパイ来ないんですか?」
「あぁ、わらわは他に仕事があるのでな。咲太がここで働くことを願ってるよ。ではまたな。エリーもまた後で。」
そう言ってmiaセンパイは飛び立っていった。
「あら、miaは咲太さんのことを気に入ったようですね。」
「そうですか?結構ツンツンしてた気がしますけど・・・。」
「いいえ、少し不器用なだけなんです。というかそもそもmiaは気に入らないとか嫌いな相手には自分から話しかけませんからね。」
エリーさんが苦笑する。
そうなのか・・・。
多少上から目線なのも、俺を呼び捨てにするのも、不器用だからなのかな。
「それでは今から、飯島咲太さんの超非科学的現象研究所見学を開始致します。」
「え、あ、はい。」
わわ、いきなり丁寧に・・・。
もしかして、見学中はずっとこんな感じなのかな?
それはちょっと息苦しいかも。
そんな俺の気持ちを察したのか、エリーさんは
「えへへっ、ちょっとこういうのやってみたかったんですよ~。でも、私は堅苦しいの苦手なので、今まで通りでいきますね。」
と言って笑った。
良かった。
俺も思わず元気な声が出た。
「はい!」
「私についてきてください。」
エリーさんが迷わずに進んでいく。
いや、迷っていたらそれはそれで変なのだが。
「こちらが、コンビニです。」
最初にコンビニかいっ!
しかもよくみると、看板に『 マホーン』と書いてある。
「え、マホーンて名前のコンビニなんですか・・・?」
ダサい気がする。
「はい!可愛い名前だと思いませんか?魔法道具とかも売ってるから、魔法でマホーン。私が名付けたんですよ!」
うっ・・・。
名付けたのエリーさんだった・・・。
しかもめっちゃ自信満々・・・。
「そ、そうですね・・・。可愛いと思います。」
俺はエリーさんに嘘をついてしまった。
「ですよねっ!ありがとうございます。」
エリーさんが声を弾ませながら言う。
可愛いぃぃ。
この際、エリーさんのセンスとかは考えないようにしよう。
「先に進みましょう。」
「はい。」
少し真っ直ぐに進んでから右に曲がった。
「わぁぁぁ!」
俺は少女みたいな声をだした。
そこには本当に美しい花園があったからだ。
真っ白なベンチやテーブルもある。
「こちらは、我が天空都市最大の見どころ、スーパーミラクルフラワーガーデンです!!」
え???なんて?
「もう一度お願いします。」
「スーパーミラクルフラワーガーデンです。ここも私が名付けました。」
あぁ、なんというか・・・。
エリーさんのセンスって・・・。
「コンビニもこの花園も、他の設備とかも元々名前がなかったんですが、可哀想だと思って私が名前をつけたんです。でも、皆、私のつけた名前で呼ばないんですよね。コンビニ行こーとか、花園でご飯食べようとか。なんででしょうか。」
それは、名前がダサいから・・・とは絶対に言えない。
「それは・・・俺にも分かりません・・・。」
「そうですよね。えへへ、すいません。」
ちょっと悲しそうに笑うエリーさんを見てられなくて、
「俺がこの会社に入ったら、エリーさんのつけた名前で呼びます!まだ、入るかはわからないけど・・・。」
と言ってしまった。
「もー、咲太さん優しいんだから。でも、ありがとうございます。」
やっぱりエリーさん、可愛いなぁ。
「さ、次行きましょう。」
また少し進んで右に曲がる。
どうやらここは研究所を真ん中にして、その周りに様々な場所があるようだ。
「これは、転送機です。名付けてワープし隊です!」
3人ほど入れる大きさの、円すいが3つ並んでいる。
ネーミングセンスについてはもう触れないことにした。
「ここに入って、中の機械を操作すると、行きたいところに瞬間移動できるという装置です。これは、魔法と言うより、科学という感じのものですね。」
「す、すごいですね!本当にそんなことが可能なんですか?」
「はい。我が研究所の自慢の装置です。まぁ、ここからどこかへ行くことは可能ですが、どこかからここへ帰って来れないのが短所なんですけどね。」
「でも、そんな装置があるなら、政府とかが買い取ろうとかしないんですか?」
「いえ、この装置の存在はこの研究所の社員とほんの一部の人しか知りません。」
「え、え、そんな大事な装置の存在を俺に話しちゃっていいんですか!?」
「はい、咲太さんは周りにバラしたりなんてしないと信じてますから。」
ズッキューーーーン!
絶対しません!!!
「信じて貰えて嬉しいです。ふっ、ふへへ。絶対にバラしません。」
やばい、変な笑い声が出た。
「では、次です。」
またまた少し進んで右に曲がった。
「ここは、倉庫です。たくさんの大事な作物などを置いてあります。」
「へぇ~、大きいですね。倉庫に名前はないんですか?」
「ありますよ~。そうこちゃんです。奏でるに、湖で奏湖ちゃん。」
「あ、あ、はい。」
そ、そうですか。
「他にも細かい設備や装置はありますけど、ひとまず、外の説明は終了です。つぎは、お待ちかね、研究所の中の見学をしましょう。」
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感想 1

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みんなの感想(1件)

流星群
2018.02.05 流星群
ネタバレ含む
2018.02.06 古都

ありがとうございます!
めっちゃ嬉しいです(*´﹀`*)
ご期待に添えるように頑張りますd('∀'*)

解除

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