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第10話 ギャル再び
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見覚えのある半袖短パン、ポニーテール。不思議な影の正体はあのときのギャルの幽霊だった。希も幽霊に気づき、目を丸くしている。
幽霊は秋斗たちが座るソファまで後ろ向きでゆっくり移動すると、くるりと向きを変えた。幽霊の動きに合わせてポニーテールもせわしなく揺れる。
彼女は宗介につめ寄り、なにか言葉を発したあと、秋斗たちに気づき、人差し指を向けてきた。
落ち着きのない幽霊に秋斗が一人で戸惑っていると、なんとも面倒くさそうに佐伯が通訳をしてくれた。
「『そーすけそーすけ、不倫の現場、この目で見て来たよ。……うわー、この前の子たちじゃん』だとさ」
幽霊のあのしゃべり方だとおそらく語尾にびっくりマークがつくのだろうが、佐伯は棒読みで通訳をするため、ちょっとわかりにくい。
一人だけ状況が全くわからない春樹はキョロキョロと辺りを見回した。
「いやいや、なになに、急に。またなにか幽霊?」
秋斗と希を交互に見て、説明を求める春樹に、二人は頷く。
「オカ研の人たちと調査したときの幽霊」
秋斗は簡単に説明した。
宗介はそんな春樹の様子を見て、少しの間腕を組んで黙ってしまう。そしてなにか思いついたようにニヤリと口角をあげた。
「春樹くん、だっけ? 幽霊、視てみたい?」
突然の質問に春樹の体は固まり、パチパチと瞬きだけを繰り返す。
「え、は、はい! 視てみたいです!」
「じゃあ視せてあげる。えっと、秋斗くんと希ちゃんは霊感ある人だよね?」
楽しそうに宗介は立ち上がると、腰に手を当てグッと背中を反らせた。
「俺は視えるんですけど、希みたいに声は聞こえないです」
秋斗の返答に「おっけー」と応えた宗介は、秋斗と春樹をその場に立たせた。宗介はふぅーと長く息を吐き、目をつぶってパンッと手を鳴らす。
なにをするんだ?
不安な表情を浮かべる秋斗と、わくわくとしながら宗介を見る春樹。対照的な二人の手を、宗介はそっと握った。
「二人とも目を閉じて、いくよ」
その掛け声に合わせて二人はまぶたを閉じる。
「求め、共鳴せよ。我が身の力を分け与う」
宗介が言葉を発すると、なにか変な感覚がした。静電気みたいにバチッとなるような小さな衝撃。
「さ、目を開けてみて」
彼に言われるがまま、二人はゆっくりと目を開けた。特になにも変わったことがない秋斗に対し、隣の春樹は大きな声で興奮を露わにした。
「視える視える! うわー! 俺、幽霊視たの初めて! 初めまして、幽霊さん!」
テンションが上がっている春樹を見て、宗介は微笑んだ。
「そんなに喜んでもらえると、僕も嬉しいなぁ」
ギャルの幽霊は自分のことを認識する人が増えて嬉しいのか、ぴょんぴょんと飛び跳ねた。いや、最初から浮いているから飛び跳ねるという表現はおかしいか。
「うおー! あたしのこと視える!?」
「うん! 視えるよー!」
は?
急に会話を始めた春樹と幽霊の姿に、秋斗はポカンと口を開けてしまう。今、幽霊の声が聞こえた。
「いやー、どうしたらあたしのこと視える人もっと増えるんだろー?」
そう言って腕を組んで考え込む幽霊。
宗介は秋斗の反応が満足通りだったのか、愉快そうに笑った。
「秋斗くんも聞こえるでしょ?」
聞こえる。鮮明に。秋斗は目を見開いたまま首を縦に振る。
「ちょっとだけ僕の力を貸してあげたんだ。この事務所にいる間は声が聞こえると思うよ。それじゃ、みんな視えるし聞こえるし、改めてレイ、調査報告してくれる?」
「あいあいさー!」
ギャルの幽霊は敬礼のポーズをとった。
春樹は「レイ?」と首を傾げる。
「ほら、あたし生きてるときの名前覚えてないからさ、まりんが名付けてくれたの!」
嬉しそうに教えてくれる幽霊は、「ね?」と佐伯の顔をのぞき込む。
「もしかしてユウかレイの二択だったんですか?」
思わずといった形で希が佐伯に問いかけた。佐伯のネーミングセンスがあまりないことは周知の事実なので、希はちょっとからかいの笑みを浮かべていた。彼女もだいぶ探偵の扱い方に慣れ始めてきている。
「そうだが? わかりやすいし覚えやすいし良いだろ」
佐伯はツンと済ました顔で応えた。
「はいはいはーい、それじゃ報告するっすよー!」
レイは手を挙げ、自分に注目するよう秋斗たちを見回した。
「えーっと、今回の依頼は不倫の証拠をつかむこと。依頼者は35歳女性で、その旦那さんが50歳。歳の差婚ってやつっすねー。不倫相手はまさかの21歳! さらに若い女性だったんでびっくりでしたよ! そんで昨日一日旦那さんと不倫相手を尾行して、ラブホ入ってくところをこの目で見ました!」
怒涛の勢いで話すレイに、一年三人は面食らう。さすがに耐え切れなくなった春樹が「ちょ、ちょっとストップ!」と待ったをかけた。
「早すぎて追いつけません……!」
宗介は顎に手を添えた。
「あ、うーんとね、どこまで茉鈴から聞いてる?」
「宗ちゃんさんに幽霊を押し付けた、とだけ」
春樹の言葉に宗介は「え、」と一瞬固まったあと、佐伯を呆れたように見やる。はぁとため息をつきながら頭に手を置いた宗介は、今更ながら説明をしてくれた。
「全然説明してくれてないじゃん……レイが手に負えないから面倒みてって茉鈴から頼まれてね。そしたらレイが探偵の仕事に興味を示してくれて。うちはそこまでスタッフも多くないし、幽霊は尾行にも最適だしってことで、仕事を手伝ってもらってるんだよ。それで今回の依頼が不倫調査だったって感じかな」
「なるほど……理解しました! どうぞ、続けてください!」
春樹が手で続きを促すと、レイは再び生き生きと話し出す。幽霊に生き生きは不適切だろうが、彼女にはなんとなくピッタリな表現だと思う。
「どこまで話したっけ……あ、ラブホまでっすね! そーすけには目撃してくれたら良いって言われたっすけど、ちょーっと興味があって、部屋までついてっちゃいました!」
てへっと舌を出すレイに、宗介はまたも「え、」と固まり、麦茶を飲もうとしていた手を止める。
「いやー、すごかったんですよ、プレイが! なんかSM部屋みたいのがあって、二人がそこに入って行って……」
「ちょ、ちょっと待って、レイ! それ以上の報告はしなくて良いよ!」
ハッと我に返った宗介が慌ててレイを止める。すると彼女は「なんでーっ!」と唇を尖らせた。せっかくここから面白いところなのに、と。
宗介はコホンと咳ばらいをし、話題を急いで変える。
「あー、うん。じゃあこの話はおしまい! 春樹くんたちはなにか聞きたいこととかある?」
そんな彼の問いに、春樹は数秒考えるとなにか思いついたのか手を打った。
「幽霊が視えるってことは、疫病神も視えますか?」
「うん、もちろん」
「じゃあ、疫病神さん見てみたいです、佐伯さん!」
そう言って身を乗り出すと、ちょっと不機嫌そうな疫病神が佐伯の体から出てきた。
「オレは見世物じゃないぞ」
「おおー! 二人の言ってた通り、長髪イケメンさんだ! かっこいい!」
先ほどまで顔をしかめていたヤクだったが、純粋無垢な春樹の誉め言葉に、彼はあっという間に機嫌を良くしたようだ。
意外とチョロい神様なんだな、と秋斗は苦笑した。
「ふふん、そうだろうそうだろう。茉鈴が読んでいた漫画を参考にしたからな!」
胸を張って得意げに話すヤク。探偵に幽霊に疫病神、なかなかカオスな空間になった。
春樹は残っていた麦茶をぐびっと飲み干し、再び宗介に訊ねる。
「宗ちゃんさんは、ヤクさんのことをいつ知ったんですか?」
「茉鈴が小四、あれ? 小三のときだったかな……急に憑依したって聞いてすっごく心配したよ」
宗介が視線を上に向け、当時を思い出していると、ソファにふんぞり返る佐伯は目を細めた。
「いやいやいや、噓つかないでよ。宗ちゃん心配というよりちょっと楽しそうだったよ」
幽霊は秋斗たちが座るソファまで後ろ向きでゆっくり移動すると、くるりと向きを変えた。幽霊の動きに合わせてポニーテールもせわしなく揺れる。
彼女は宗介につめ寄り、なにか言葉を発したあと、秋斗たちに気づき、人差し指を向けてきた。
落ち着きのない幽霊に秋斗が一人で戸惑っていると、なんとも面倒くさそうに佐伯が通訳をしてくれた。
「『そーすけそーすけ、不倫の現場、この目で見て来たよ。……うわー、この前の子たちじゃん』だとさ」
幽霊のあのしゃべり方だとおそらく語尾にびっくりマークがつくのだろうが、佐伯は棒読みで通訳をするため、ちょっとわかりにくい。
一人だけ状況が全くわからない春樹はキョロキョロと辺りを見回した。
「いやいや、なになに、急に。またなにか幽霊?」
秋斗と希を交互に見て、説明を求める春樹に、二人は頷く。
「オカ研の人たちと調査したときの幽霊」
秋斗は簡単に説明した。
宗介はそんな春樹の様子を見て、少しの間腕を組んで黙ってしまう。そしてなにか思いついたようにニヤリと口角をあげた。
「春樹くん、だっけ? 幽霊、視てみたい?」
突然の質問に春樹の体は固まり、パチパチと瞬きだけを繰り返す。
「え、は、はい! 視てみたいです!」
「じゃあ視せてあげる。えっと、秋斗くんと希ちゃんは霊感ある人だよね?」
楽しそうに宗介は立ち上がると、腰に手を当てグッと背中を反らせた。
「俺は視えるんですけど、希みたいに声は聞こえないです」
秋斗の返答に「おっけー」と応えた宗介は、秋斗と春樹をその場に立たせた。宗介はふぅーと長く息を吐き、目をつぶってパンッと手を鳴らす。
なにをするんだ?
不安な表情を浮かべる秋斗と、わくわくとしながら宗介を見る春樹。対照的な二人の手を、宗介はそっと握った。
「二人とも目を閉じて、いくよ」
その掛け声に合わせて二人はまぶたを閉じる。
「求め、共鳴せよ。我が身の力を分け与う」
宗介が言葉を発すると、なにか変な感覚がした。静電気みたいにバチッとなるような小さな衝撃。
「さ、目を開けてみて」
彼に言われるがまま、二人はゆっくりと目を開けた。特になにも変わったことがない秋斗に対し、隣の春樹は大きな声で興奮を露わにした。
「視える視える! うわー! 俺、幽霊視たの初めて! 初めまして、幽霊さん!」
テンションが上がっている春樹を見て、宗介は微笑んだ。
「そんなに喜んでもらえると、僕も嬉しいなぁ」
ギャルの幽霊は自分のことを認識する人が増えて嬉しいのか、ぴょんぴょんと飛び跳ねた。いや、最初から浮いているから飛び跳ねるという表現はおかしいか。
「うおー! あたしのこと視える!?」
「うん! 視えるよー!」
は?
急に会話を始めた春樹と幽霊の姿に、秋斗はポカンと口を開けてしまう。今、幽霊の声が聞こえた。
「いやー、どうしたらあたしのこと視える人もっと増えるんだろー?」
そう言って腕を組んで考え込む幽霊。
宗介は秋斗の反応が満足通りだったのか、愉快そうに笑った。
「秋斗くんも聞こえるでしょ?」
聞こえる。鮮明に。秋斗は目を見開いたまま首を縦に振る。
「ちょっとだけ僕の力を貸してあげたんだ。この事務所にいる間は声が聞こえると思うよ。それじゃ、みんな視えるし聞こえるし、改めてレイ、調査報告してくれる?」
「あいあいさー!」
ギャルの幽霊は敬礼のポーズをとった。
春樹は「レイ?」と首を傾げる。
「ほら、あたし生きてるときの名前覚えてないからさ、まりんが名付けてくれたの!」
嬉しそうに教えてくれる幽霊は、「ね?」と佐伯の顔をのぞき込む。
「もしかしてユウかレイの二択だったんですか?」
思わずといった形で希が佐伯に問いかけた。佐伯のネーミングセンスがあまりないことは周知の事実なので、希はちょっとからかいの笑みを浮かべていた。彼女もだいぶ探偵の扱い方に慣れ始めてきている。
「そうだが? わかりやすいし覚えやすいし良いだろ」
佐伯はツンと済ました顔で応えた。
「はいはいはーい、それじゃ報告するっすよー!」
レイは手を挙げ、自分に注目するよう秋斗たちを見回した。
「えーっと、今回の依頼は不倫の証拠をつかむこと。依頼者は35歳女性で、その旦那さんが50歳。歳の差婚ってやつっすねー。不倫相手はまさかの21歳! さらに若い女性だったんでびっくりでしたよ! そんで昨日一日旦那さんと不倫相手を尾行して、ラブホ入ってくところをこの目で見ました!」
怒涛の勢いで話すレイに、一年三人は面食らう。さすがに耐え切れなくなった春樹が「ちょ、ちょっとストップ!」と待ったをかけた。
「早すぎて追いつけません……!」
宗介は顎に手を添えた。
「あ、うーんとね、どこまで茉鈴から聞いてる?」
「宗ちゃんさんに幽霊を押し付けた、とだけ」
春樹の言葉に宗介は「え、」と一瞬固まったあと、佐伯を呆れたように見やる。はぁとため息をつきながら頭に手を置いた宗介は、今更ながら説明をしてくれた。
「全然説明してくれてないじゃん……レイが手に負えないから面倒みてって茉鈴から頼まれてね。そしたらレイが探偵の仕事に興味を示してくれて。うちはそこまでスタッフも多くないし、幽霊は尾行にも最適だしってことで、仕事を手伝ってもらってるんだよ。それで今回の依頼が不倫調査だったって感じかな」
「なるほど……理解しました! どうぞ、続けてください!」
春樹が手で続きを促すと、レイは再び生き生きと話し出す。幽霊に生き生きは不適切だろうが、彼女にはなんとなくピッタリな表現だと思う。
「どこまで話したっけ……あ、ラブホまでっすね! そーすけには目撃してくれたら良いって言われたっすけど、ちょーっと興味があって、部屋までついてっちゃいました!」
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ハッと我に返った宗介が慌ててレイを止める。すると彼女は「なんでーっ!」と唇を尖らせた。せっかくここから面白いところなのに、と。
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「あー、うん。じゃあこの話はおしまい! 春樹くんたちはなにか聞きたいこととかある?」
そんな彼の問いに、春樹は数秒考えるとなにか思いついたのか手を打った。
「幽霊が視えるってことは、疫病神も視えますか?」
「うん、もちろん」
「じゃあ、疫病神さん見てみたいです、佐伯さん!」
そう言って身を乗り出すと、ちょっと不機嫌そうな疫病神が佐伯の体から出てきた。
「オレは見世物じゃないぞ」
「おおー! 二人の言ってた通り、長髪イケメンさんだ! かっこいい!」
先ほどまで顔をしかめていたヤクだったが、純粋無垢な春樹の誉め言葉に、彼はあっという間に機嫌を良くしたようだ。
意外とチョロい神様なんだな、と秋斗は苦笑した。
「ふふん、そうだろうそうだろう。茉鈴が読んでいた漫画を参考にしたからな!」
胸を張って得意げに話すヤク。探偵に幽霊に疫病神、なかなかカオスな空間になった。
春樹は残っていた麦茶をぐびっと飲み干し、再び宗介に訊ねる。
「宗ちゃんさんは、ヤクさんのことをいつ知ったんですか?」
「茉鈴が小四、あれ? 小三のときだったかな……急に憑依したって聞いてすっごく心配したよ」
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