エンド後勇者、奴隷たちに振られまくる総受け生活

極寒の日々

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10美少女と美女

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朝まで続くだろうスリープの効果で地鳴りのような大いびきを掻いて眠り続けるゴブル男爵を5人がかりで四苦八苦運ぶ衛兵を見送りながら重大なことに気付き奴隷商に向き直る。

「そ、そ、そうだ。あの、あ、あ、じょ、女性の、奴隷を、ひ、一人、売ってください」
「ほう、女性の奴隷ですか。どのような者をご所望で?」

奴隷商の目がきらりと光る。

「こ、この、この子の世話が出来るなら、ど、どんな人でも結構です」

俺の好みで買った元奴隷が使用人として働いているあの屋敷には女性という存在が一人もいない。
流石にこれからこの少女の世話をするのが全員男性というのはまずいだろう。
商業ギルドで女性使用人の求人を出してもいいがすぐに見つかるとも限らない。
だったら奴隷を一人買うのも二人買うのも手間は変わらないので奴隷商から購入した方が手っ取り早いと考えた。
屋敷も広いので今は使っていない3階の部屋を女性専用にして鍵も取り付けて…あとは商人を屋敷に呼んで女性二人の日用品もそろえて貰って…結構忙しくなりそうだ。
しかしそんな忙しさはこれから起こるであろう恐怖と比べれば屁でもない。
そう、ジョフィルの怒りという最大の恐怖には。

「結局二人も奴隷を買うことにして、ジョフィルさんは良かったのですか?」
「た、た、多分まずい」

丁度思い浮かべていた懸念をロキに言い当てられて項垂れる。
気が利かない俺では女性の扱いなんて分かるわけがないし、ここは全面的に元貴族であるジョフィルに頼ることになりそうだ。
笑顔のまま理詰めでこちらの狡さを指摘される。
生きててごめんなさいと土下座したくなるほど追い詰められるあの感じを思い出して震えが止まらない。

「ん…?」

ふと少女がピタリとこちらに身を寄せているのに気付いた。
温かく柔らかい感触に首を捻ると、少女が海色の瞳をこちらに向ける。
目が合うと恥ずかしそうに頬を染めて視線が逸らされた。
もしや買い主に好意的な様子を見せようと必死に演技しているのかもしれないと心配になり、少女に視線を合わせるために屈む。

「き、君のこと、ず、ずっと、奴隷で、い、いさせるつもりはないよ。か、解放して、ご、ご両親を探すようにするから。だ、だ、だから、気をつかわなくて大丈夫だよ」

もしも両親が進んでこの子を売ったのだとすれば、その時はまた対応が違ってくるがそれは追々考えるとしよう。

「わっ!?」

少女は俺の話を聞いていたかと思えば、無言のまま少女は俺の頭にしがみついてきた。

「ど、ど、ど、どうしよロキ!」
「わからないです」

背後のロキに助けを求める視線を向けるがロキも戸惑っている様子だ。

「これは凄い。この娘を仕入れて数日一緒におりましたが、自ら喋るところも動くところも今日初めて見ました。まるで植物のように意志を感じさせないエルフだと思っておりましたが、まさか勇者様にここまで懐くとは」

購入予定の世話係用の奴隷を見繕いに店に帰っていた奴隷商がこの状況を見て目を丸くしている。

「た、多分、せ、生存本能的な、も、ものかと。あ、あ、そ、そちらが…」

奴隷商の横に立つ女性の存在に気が付く。

「ええ、お値段はいくらでも構わないとのお話でしたので、私の取り扱う商品の中で最も高価な女奴隷を連れてまいりました」
「クローエと申します…」

深々と頭を下げる女性。
首には頑丈そうな奴隷の首輪が嵌っている。
細身だが栄養不足といった様子ではなく健康そうで、胸はかなり豊かだ。
金の長い髪は美しくて、顔立ちも整っていてどことなく上品そうだ。
もっとも高価な奴隷と言われて納得する。

「没落したとある豪商の娘でして。教養もございますのでそちらの娘の世話役にはピッタリかと。お値段は金貨5千枚でございます。いかがでしょうか?」

思ったよりゴージャスな女性が来たことに戸惑ったがここで断っては彼女に失礼かもしれない。

「よ、よ、よろしくお願いします!」
「勇者様の奴隷になれるなんて光栄ですわ。よろしくお願いしますね」

にこりと美しい笑顔を向けられ、ぼんやり見惚れて奴隷から解放する旨を説明しそびれた。
ゲイではあるが基本的に俺は美しいヒトは男女問わず好きだ。
自分にない物に惹かれるのかもしれない。
隣の美の結晶である少女がギュッと手を握ってきた。
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