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1.元の世界に未練がないので遠慮なく楽しみます
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(あれ、ここは…)
目覚めて一番に見えたのは自分の寝室ではない天井の景色だった。
(昨日は残業で終電逃して…タクシーも捕まらないからカプセルホテルに…)
ぼんやりとした状況で昨夜のことを何とか思い出した。ホテルの個室に入ってからの記憶がないため、おそらく即眠ったのだろう。だとしたらここが自分の家でないことは納得だ。
(でも今回泊まったカプセルホテルはこんなに天井が高くなかったような…)
「目が覚めたみたいだね」
突然知らない男性の声が聞こえてきた。ちなみに、泊まったカプセルホテルは女性専用だ。だから男性の声が聞こえることはまずあり得ない。こんな状況から考えられるのは1つ。これは夢だな。
「いや、夢じゃないんだけど。あーちょっと、目を閉じないで起きてくれない?」
なんで私の心の呟きがわかったんだこの男は。
「いや、君普通に声に出してたから」
…まぁいいや。なんか話したいことあるなら話しなよ。目瞑ってるだけで眠らないから。
「なんかそれまた眠りそうだけど。まぁいいや。」
私を起こすこと(?)を諦めた檀瀬は話し始めた。
「まずは君が今いる場所についてだけど、ここはクリミア王国。君がいた世界とは異なる、小国だが他国に負けず劣らず栄えてる国だよ。」
ふーん、どこかで聞いたことある国名だけど深くは考えないでおこう。だって夢だし。
「この国は基本的には君がいた世界と変わりはないよ。異なる点は化学技術が少し遅れていることと一部の国民は生まれながらに魔力を持っていて、訓練すれば魔力を行使することもできるようになる。」
ふーん、魔法と科学が存在するのか。まぁ私には関係ない話だな。
「で、ここからが本題なんだけど。今この国では科学技術と魔力を融合したものを開発するよう国が専門のチームを立ち上げたんだ。あ、何を開発しようとしているのかは国家秘密でそこは僕もわからない。」
国家秘密にしているのがちょっと気になるけど、国を発展させるものなのだろう、……おそらく。
「…君、また眠りそうで怖いんだけど。とりあえず目開けてくれるかな?3日間眠ったんだからこれ以上寝られるのは困るな。」
へぇー三日も寝てたんだ私……え?
「は!!?三日も!!?」
本当に二度寝しそうになっていたけど、今の一言で完全に目が覚めた私は勢いよくベッドから飛び起きた。やばい。やばすぎる。最近残業続きではあったがそれを差し置いてもやばい。
「あ、やっとお「ここどこ!?あんた誰!?いやそれよりも今何時!!?今日のノルマ(仕事)が!!!」
「…えと、一回落ち着こうか」
男性の説得(?)もあり、何とか落ち着くことができた私は、改めて夢ではないこと、今いるところがクリミア王国という異世界にいることを理解した。
「つまり、開発の途中に何らかの手違いでこの世界と私のいた世界の間がゲートのようなものでつながったと…」
「そう、そのゲートの近くにたまたま君がいてそのままこちらの世界にきてしまったんだ」
科学と魔法の存在するクリミア王国、その二つを融合を目的とした開発実験の影響でつながったゲート、…間違いない。
(これ、昔やった乙女ゲームの世界そっくりだ…)
先ほど国名を聞いたときは聞いたことあるなぁ程度にしか思わなかったが、世界観や今の状況が昔遊んだ乙女ゲームと全く同じであった。確かゲームでもヒロインがゲートの影響で突然異世界に飛ばされてしまっていた。始め元の世界に戻るために色々奮闘するが、攻略対象達と恋に落ち、最終的にこの世界にとどまることを選ぶという話だった。完全に夢だと思いたいのだが、ベッドの寝心地などの感覚がリアルすぎたので、現実だと認めざるを得なかった。
「状況は何となくわかったけど…それで元の世界には戻る方法はあるの?」
「時間はかかるけどあるよ。これを君に」
男性から渡されたのは手のひらに収まるくらいのサイズの小瓶であった。
「今は空っぽだけど、君がこの世界で暮らしながら住民の人たちと交流すればこの瓶に液体がたまってくるんだ。小瓶が満杯になったら君は元の世界に帰ることができるよ」
「…え、それだけ?」
ゲームでは元の世界に帰る方法がわからない設定だったからダメもとで聞いてみたけど…こんなにすぐわかるとは思わなかった。
「それだけ、って…なにその意外過ぎるって反応は」
「だって、こういうのって大体秘境の地に幻のなんか取りに行くとか魔王倒すとか難易度高いものばかりのイメージがあるから」
「あのねぇ…、確かに君のいた世界と違うけどこの世界に幻のものなんてないし、魔王もいないよ。物語の中に入ったわけじゃないんだから」
(いや私にとって乙女ゲームも十分物語の中なんだけど…)
なんて言ったら変人扱いされるだろうから心の中で呟くまでにしておこう。
「…ただ、この方法は1つだけ問題があってね。ただ住民と交流するだけだとかなり時間がかかってしまう。最低でも3年は暮らさないといけない」
「は、3年…!?あの、私がこっちにいる間の元の世界の私の状況って…」
「ここにいる間は向こうの時間が止まっているとかを想像したんだろうけどそんなことはないよ。ちなみに君は向こうでは失踪したことになっている」
…………はい?え、今なんて?失踪?
「……えと、私のことを知っている人たちの記憶から私の存在は…」
「あまり接点のない人だと多少の記憶操作は可能だけど、毎日顔を合わせている人なんかは突然いなくなったと思われているね。」
「………(絶句)」
「早く小瓶がたまればこの世界に来た日まで戻ったうえで元の世界に帰ることは可能だけど1年が限界かな。それ以降は、例えば4年かかったとしたら、この国に来る前にいた時間から4年経過した元の世界に帰ることになる。」
「……る」
「え?」
「困る!それは困る!もっと早く帰れる方法ないの!?」
「ちょ、ちょっと「今日中に終わらせないといけない業務が元々3つもあったのに昨日上司にさらに追加されてんのこっちは!!休日返上して片付けても終わらないのにこれ以上業務増やしたくないのこっちは!!!」
「お、落ち着いて…!方法はさっき言ったものしかないけど、より早く小瓶を満杯にする方法はあるから!」
「あるのね!?あるならよかった!!ならその方法を教えて!!早く!!!」
このままだと毎日終電帰り地獄の生活がやってきてしまう!!!冗談抜きでそれは避けたい!!!
「わ、分かったから…!えと、方法は簡単だよ。君がこの国の異性と恋をすればいい」
「は、恋…?」
なんで急に乙女ゲーム要素が出てくるんだと思ったけどよく考えたらこの世界が乙女ゲームに酷似しているんだった。
「そう。基本的にはこの国の住民ならだれでもいいんだけど、さっき言った一部の魔力を行使できる人間だとより早く満杯になりやすいかな」
それ絶対に攻略対象キャラだよね…あのゲームの相手キャラは確か全員魔力行使できてたもんな…。
「…本当は禁止されているけど、君がこの世界にいるのは僕達が原因だから特別にその一部の人間と接点を持てるようにすることはできるけど、どうする?」
「…ううん、貴方が直接的な原因ではないし、禁止されていることをやってもらうのは逆に申し訳ないから大丈夫」
仮にその一部の人間が攻略対象なら相手がだれかは覚えているし、接点もまあ何とか持つことはできるだろう。ただ、もし接点が持てたとしても私にとっては一つ大きな問題があった。
(あのキャラたちと恋愛とかとてもじゃないけど無理…!!)
…そう、私はこのゲームの攻略対象キャラが全員好きではない。一般的には…一般的には人気のある特徴を持ったキャラ達だったからゲーム自体の評価はよかった。ただ私にはまったく合わず、中にはイラっとしたキャラもいたのだ。ゲームをプレイしているときでさえ後半げんなりしかけたのに、元の世界に帰るためとはいえ苦手なキャラ達と恋なんてただの拷問としか思えない。でもこのままだと仕事が…ん?
「あのー、もしもーし?大丈夫?すごい顔で考え込んでるけど…」
「…決めた」
「ん?」
「私決めた。元の世界に帰らずにこの国で生きていく」
「あーそっか。元の世界には帰らな…え!?」
男の人は心底驚いた顔でこちらを見ている。そりゃそうだ。さっきまで帰らないとと騒いでいたのに急に残るといったのだから。
「え、えっと…その、帰らなくていいの?なんかさっきはすごい帰りたそうだったけど…」
「考えたの。元の世界に帰ったところで明るい未来見えないなーって」
私が勤めている仕事は超絶ブラックでこのままだと身も心も潰れるのは時間の問題だった。転職したくても次から次へと降ってくる業務でそれどころではなく、目の前の仕事に追われて冷静な判断力も失っていた。今私がいなくなることで会社のダメージは小さくないし多少周りには迷惑をかけてしまうかもしれない。が、そんなこと別にいいしむしろざまぁと思ってしまう自分がいる。一緒に働いていた同僚もこれを機にあの会社から離れる動きをするかもしれない。それに両親は学生のときに不慮の事故で無くなったし、兄弟もいない。友達もほとんどいなかったから私の死を悲しむ人はほとんどいない。
考えれば考えるほど元の世界に帰るメリットがほぼないのだ。むしろデメリットだらけである。それなら行方不明でもなんでもなって 上司たちを困らせてやりたい。そしてこの世界で第2の人生を楽しみたい。
「…なんかよくわからないけど君がそれを望むなら僕は何も言わないよ。だけどその小瓶は一応持っていて。あとしばらくは暮らせる分のお金は用意するから」
「わかった。じゃあさっそく住む場所決めないと!そのあとは働き口探し!」
(さっきまでの切羽詰まった様子はいったい何だったんだろう…)
こうして私のクリミア王国での生活が始まった。この国でも色々な出来事があったのだがそれはまた別の話。
目覚めて一番に見えたのは自分の寝室ではない天井の景色だった。
(昨日は残業で終電逃して…タクシーも捕まらないからカプセルホテルに…)
ぼんやりとした状況で昨夜のことを何とか思い出した。ホテルの個室に入ってからの記憶がないため、おそらく即眠ったのだろう。だとしたらここが自分の家でないことは納得だ。
(でも今回泊まったカプセルホテルはこんなに天井が高くなかったような…)
「目が覚めたみたいだね」
突然知らない男性の声が聞こえてきた。ちなみに、泊まったカプセルホテルは女性専用だ。だから男性の声が聞こえることはまずあり得ない。こんな状況から考えられるのは1つ。これは夢だな。
「いや、夢じゃないんだけど。あーちょっと、目を閉じないで起きてくれない?」
なんで私の心の呟きがわかったんだこの男は。
「いや、君普通に声に出してたから」
…まぁいいや。なんか話したいことあるなら話しなよ。目瞑ってるだけで眠らないから。
「なんかそれまた眠りそうだけど。まぁいいや。」
私を起こすこと(?)を諦めた檀瀬は話し始めた。
「まずは君が今いる場所についてだけど、ここはクリミア王国。君がいた世界とは異なる、小国だが他国に負けず劣らず栄えてる国だよ。」
ふーん、どこかで聞いたことある国名だけど深くは考えないでおこう。だって夢だし。
「この国は基本的には君がいた世界と変わりはないよ。異なる点は化学技術が少し遅れていることと一部の国民は生まれながらに魔力を持っていて、訓練すれば魔力を行使することもできるようになる。」
ふーん、魔法と科学が存在するのか。まぁ私には関係ない話だな。
「で、ここからが本題なんだけど。今この国では科学技術と魔力を融合したものを開発するよう国が専門のチームを立ち上げたんだ。あ、何を開発しようとしているのかは国家秘密でそこは僕もわからない。」
国家秘密にしているのがちょっと気になるけど、国を発展させるものなのだろう、……おそらく。
「…君、また眠りそうで怖いんだけど。とりあえず目開けてくれるかな?3日間眠ったんだからこれ以上寝られるのは困るな。」
へぇー三日も寝てたんだ私……え?
「は!!?三日も!!?」
本当に二度寝しそうになっていたけど、今の一言で完全に目が覚めた私は勢いよくベッドから飛び起きた。やばい。やばすぎる。最近残業続きではあったがそれを差し置いてもやばい。
「あ、やっとお「ここどこ!?あんた誰!?いやそれよりも今何時!!?今日のノルマ(仕事)が!!!」
「…えと、一回落ち着こうか」
男性の説得(?)もあり、何とか落ち着くことができた私は、改めて夢ではないこと、今いるところがクリミア王国という異世界にいることを理解した。
「つまり、開発の途中に何らかの手違いでこの世界と私のいた世界の間がゲートのようなものでつながったと…」
「そう、そのゲートの近くにたまたま君がいてそのままこちらの世界にきてしまったんだ」
科学と魔法の存在するクリミア王国、その二つを融合を目的とした開発実験の影響でつながったゲート、…間違いない。
(これ、昔やった乙女ゲームの世界そっくりだ…)
先ほど国名を聞いたときは聞いたことあるなぁ程度にしか思わなかったが、世界観や今の状況が昔遊んだ乙女ゲームと全く同じであった。確かゲームでもヒロインがゲートの影響で突然異世界に飛ばされてしまっていた。始め元の世界に戻るために色々奮闘するが、攻略対象達と恋に落ち、最終的にこの世界にとどまることを選ぶという話だった。完全に夢だと思いたいのだが、ベッドの寝心地などの感覚がリアルすぎたので、現実だと認めざるを得なかった。
「状況は何となくわかったけど…それで元の世界には戻る方法はあるの?」
「時間はかかるけどあるよ。これを君に」
男性から渡されたのは手のひらに収まるくらいのサイズの小瓶であった。
「今は空っぽだけど、君がこの世界で暮らしながら住民の人たちと交流すればこの瓶に液体がたまってくるんだ。小瓶が満杯になったら君は元の世界に帰ることができるよ」
「…え、それだけ?」
ゲームでは元の世界に帰る方法がわからない設定だったからダメもとで聞いてみたけど…こんなにすぐわかるとは思わなかった。
「それだけ、って…なにその意外過ぎるって反応は」
「だって、こういうのって大体秘境の地に幻のなんか取りに行くとか魔王倒すとか難易度高いものばかりのイメージがあるから」
「あのねぇ…、確かに君のいた世界と違うけどこの世界に幻のものなんてないし、魔王もいないよ。物語の中に入ったわけじゃないんだから」
(いや私にとって乙女ゲームも十分物語の中なんだけど…)
なんて言ったら変人扱いされるだろうから心の中で呟くまでにしておこう。
「…ただ、この方法は1つだけ問題があってね。ただ住民と交流するだけだとかなり時間がかかってしまう。最低でも3年は暮らさないといけない」
「は、3年…!?あの、私がこっちにいる間の元の世界の私の状況って…」
「ここにいる間は向こうの時間が止まっているとかを想像したんだろうけどそんなことはないよ。ちなみに君は向こうでは失踪したことになっている」
…………はい?え、今なんて?失踪?
「……えと、私のことを知っている人たちの記憶から私の存在は…」
「あまり接点のない人だと多少の記憶操作は可能だけど、毎日顔を合わせている人なんかは突然いなくなったと思われているね。」
「………(絶句)」
「早く小瓶がたまればこの世界に来た日まで戻ったうえで元の世界に帰ることは可能だけど1年が限界かな。それ以降は、例えば4年かかったとしたら、この国に来る前にいた時間から4年経過した元の世界に帰ることになる。」
「……る」
「え?」
「困る!それは困る!もっと早く帰れる方法ないの!?」
「ちょ、ちょっと「今日中に終わらせないといけない業務が元々3つもあったのに昨日上司にさらに追加されてんのこっちは!!休日返上して片付けても終わらないのにこれ以上業務増やしたくないのこっちは!!!」
「お、落ち着いて…!方法はさっき言ったものしかないけど、より早く小瓶を満杯にする方法はあるから!」
「あるのね!?あるならよかった!!ならその方法を教えて!!早く!!!」
このままだと毎日終電帰り地獄の生活がやってきてしまう!!!冗談抜きでそれは避けたい!!!
「わ、分かったから…!えと、方法は簡単だよ。君がこの国の異性と恋をすればいい」
「は、恋…?」
なんで急に乙女ゲーム要素が出てくるんだと思ったけどよく考えたらこの世界が乙女ゲームに酷似しているんだった。
「そう。基本的にはこの国の住民ならだれでもいいんだけど、さっき言った一部の魔力を行使できる人間だとより早く満杯になりやすいかな」
それ絶対に攻略対象キャラだよね…あのゲームの相手キャラは確か全員魔力行使できてたもんな…。
「…本当は禁止されているけど、君がこの世界にいるのは僕達が原因だから特別にその一部の人間と接点を持てるようにすることはできるけど、どうする?」
「…ううん、貴方が直接的な原因ではないし、禁止されていることをやってもらうのは逆に申し訳ないから大丈夫」
仮にその一部の人間が攻略対象なら相手がだれかは覚えているし、接点もまあ何とか持つことはできるだろう。ただ、もし接点が持てたとしても私にとっては一つ大きな問題があった。
(あのキャラたちと恋愛とかとてもじゃないけど無理…!!)
…そう、私はこのゲームの攻略対象キャラが全員好きではない。一般的には…一般的には人気のある特徴を持ったキャラ達だったからゲーム自体の評価はよかった。ただ私にはまったく合わず、中にはイラっとしたキャラもいたのだ。ゲームをプレイしているときでさえ後半げんなりしかけたのに、元の世界に帰るためとはいえ苦手なキャラ達と恋なんてただの拷問としか思えない。でもこのままだと仕事が…ん?
「あのー、もしもーし?大丈夫?すごい顔で考え込んでるけど…」
「…決めた」
「ん?」
「私決めた。元の世界に帰らずにこの国で生きていく」
「あーそっか。元の世界には帰らな…え!?」
男の人は心底驚いた顔でこちらを見ている。そりゃそうだ。さっきまで帰らないとと騒いでいたのに急に残るといったのだから。
「え、えっと…その、帰らなくていいの?なんかさっきはすごい帰りたそうだったけど…」
「考えたの。元の世界に帰ったところで明るい未来見えないなーって」
私が勤めている仕事は超絶ブラックでこのままだと身も心も潰れるのは時間の問題だった。転職したくても次から次へと降ってくる業務でそれどころではなく、目の前の仕事に追われて冷静な判断力も失っていた。今私がいなくなることで会社のダメージは小さくないし多少周りには迷惑をかけてしまうかもしれない。が、そんなこと別にいいしむしろざまぁと思ってしまう自分がいる。一緒に働いていた同僚もこれを機にあの会社から離れる動きをするかもしれない。それに両親は学生のときに不慮の事故で無くなったし、兄弟もいない。友達もほとんどいなかったから私の死を悲しむ人はほとんどいない。
考えれば考えるほど元の世界に帰るメリットがほぼないのだ。むしろデメリットだらけである。それなら行方不明でもなんでもなって 上司たちを困らせてやりたい。そしてこの世界で第2の人生を楽しみたい。
「…なんかよくわからないけど君がそれを望むなら僕は何も言わないよ。だけどその小瓶は一応持っていて。あとしばらくは暮らせる分のお金は用意するから」
「わかった。じゃあさっそく住む場所決めないと!そのあとは働き口探し!」
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