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第18話 差別
しおりを挟む《 きゃっ! ちょっとリズ! 泳がないでよ! 》
《 あはははは! すげー! この風呂すげーぞー! 》
《 ふえええ! リ、リズさん! ウサミミに水が入ってしまいますぅ 》
「た、たまんねぇ……あの扉の向こうには爆乳兎と巨乳エルフにグラマラスキャットが生まれたままの姿で……バ、バスローブの丈を短くしておけばよかったかな? 」
俺は大浴場から聞こえてくる女の子たちの声に耳を澄まし大欲情していた。
彼女たちの隷属の首輪を外してからは、貴族令嬢だという死んだ女性たちのマジックポーチと所持品を回収し手を合わせてその場に放置した。
俺が千葉のダンジョンにいた時は遺体は回収していたんだが、異世界ではお互いの生存の邪魔にならないようにその場に置いていくのが普通のようだ。
俺の空間収納になら余裕で入るけど、じゃあ地上に出てどこで出すのかという話になる。
奴隷がマジックバッグなど持たされないし、征服された国の人間が征服した国の貴族の遺体を出したらそれこそとんでもないことになる。いくらダンジョンで回収したと言っても、帝国憎しで殺したと言われる可能性だってある。
まあリズたちに酷いことをした人たちだし、俺は置いていくことにした。
ダンジョンに入った以上本人もこうなる覚悟はあっただろうしな。
そのあとは近くに小部屋がないので、ゲートキーで小部屋まで移動した。
エスティナたちは目を見開いて驚いていたよ。こんな魔道具見たことないってさ。
やっぱレアなものだったみたい。適当に説明してゲートを潜らせて、俺は早速マジックテント高級を取り出して設置した。
ここでもエスティナたちは『銀のテント……白でも茶色でもなく……』とかまたビックリしてたけど、俺はどんだけ種類があるのかわからないからスルーして中に入るように言った。
中に入るとリズもシーナも大はしゃぎでさ、エスティナはあまりの広さに呆然としてた。
そんな彼女たちにまずはお風呂へどうぞと言って勧めたわけよ。
脱衣所にはバスタオルとバスローブが設置してあるから、彼女たちはお風呂から上がったら間違いなくそれを身につけるはずだ。下着の予備もないだろうからノーブラノーパンで。
だから俺は冷蔵庫からジュースを用意して、リビングのソファーで彼女たちが出てくるのをソワソワしながらずっと待ってる。
そしてしばらくして脱衣所ではしゃぎ声が聞こえてきて、エスティナたちが期待通りのバスローブ姿で濡れた髪をタオルで拭きながら出てきた。
俺は改めて彼女たちのその美しい身体を一人一人ガン見した。
「アクツさんお風呂ありがとうございました。それにこんなに良いタオルまで使わせてもらって」
エスティナはさすがエルフといえるほど整った顔立ちで、キリッとした切れ長の目をして顔が小さく160cmほどの身長に胸以外は細身の体型だ。
金糸のように細い金色の長い髪をタオルで拭う度に、バスローブを内側から突き上げているFカップはある真っ白な胸がプルプル揺れて今にもローブから飛び出そうだ。
ここに来るまでに見た後ろ姿はとても華奢に見え、プリッとした小尻がとてもたまらなかった。
「アクツ! なんだあの風呂! 20人は入れるぞ!? それに石鹸もシャンプーもトリートメントまでいっぱいあった! なんだか貴族になった気分だったぜ! すげー気持ちよかった! 」
脱衣所から勢いよく出てきたリズは気の強そうな目をしているが、その顔立ちはとても整っている。
肩ほどの短めの黒髪から猫耳がこんにちはしていて、それがとても愛らしく思える。身長は俺と同じ175cmはありそうなほどの長身だ。
性格は大雑把で男勝りなせいか、今も適当にバスローブを巻いてズカズカ歩いてくる。
もうさ、バスローブがはだけまくってCカップくらいとはいえ、乳が見えまくりでもう少しで先端も見えそうなんだよね。とりあえずすげー足が長い。お尻もキュッと上がっていてモデルみたいだ。
「アクツさん素敵なお風呂をありがとうございました。兎は白兎に戻れましたです」
最後にゆっくりと脱衣所から出てきたシーナは、真っ白な髪にぴょこんとウサミミを出している。
顔立ちはエルフ並みに整っているが、目が少し垂れていて話し方も相まっておっとりした印象を受ける。
そして俺より少し低いくらいの身長で、スイカを胸にいれてるんじゃないかってくらいの爆乳だ。やっぱHカップはあるんじゃなかろうか?
明らかにバスローブも予想していないサイズだったのか、バスローブの丈が3人のうち一番短くなっていて膝上まで上がってきている。
すげえ……胸の谷間が……エスティナのメロンにシーナのスイカ……リズはCくらいだけどそのぶん形がよく、一番胸もとをはだけさせている。
俺は生唾を飲み込み、声がうわずらないよう彼女たちを俺の向かいのソファに座らせるべく誘導した。
「よ、喜んでもらえて良かったよ。このテントはボス部屋で見つけてさ。ささ、ジュースを用意してあるからそこのソファに座って座って」
「何から何までありがとうございます」
「お前本当に人族か? なんであたしたちにこんなに優しくするんだ? 」
「ふええ……兎は幸せですぅ」
「世界が変われば人族も変わるよ。地球にも悪い奴はたくさんいるけど、俺は俺だ。俺は自分がしたいと思ってることをしてるだけだよ。まあそんな事は今はいいじゃないか。はい、これなんの果物かわからないけど結構美味しいんだ。飲んでみて」
俺はそう言って彼女たちにグラスを4つ差し出して、それぞれに手にとってもらったあとに残ったグラスを俺も手に取りジュースを飲んだ。
一応変なものが入ってないか疑われないためにそうしたんだけど、彼女たちはそんなのお構いなく俺より先に口に付けていた。
そして『シークアの実のジュースね。おいしい』と言って向かいのソファに腰掛け、ゆっくりジュースを飲み干していった。
俺はソファに腰掛けたことにより短くなった、彼女たちのバスローブからはみ出る太ももを凝視していた。
み、見え……見え……た……やはりノーパン……金に白……黒も……みんな薄いな……おお~綺麗なアワビっておい!
狙ってたとはいえいくらなんでも無防備過ぎじゃないか!?
俺は女の子たちのあまりの無防備さに、もしかして男と認識されていないんじゃないかと不安を覚えた。
だって普通は短いスカートをはいてたりしたらさ、三角ゾーンを隠すよな?
それが全くその仕草がないどころか、大事なとこがチラチラ見えるんだぜ? さすがに大股開きはしてないけど、繁みが……
俺が彼女たちの太ももを凝視しながら驚いていると、ふと黒い繁……リズと目が合った。
彼女は俺を不思議そうな顔で見たあと、俺の視線がいっている位置を確認したのちに少し驚いたかと思うとニヤリと笑った。
その笑みはとても悪戯っぽい笑みで、俺はとっさにリズから目をそらした。
「おやおや…… もしかしてちきゅうの人族はあたしたち亜人に欲情するのか? 」
「え?人族が私たちに? 」
「ふえ? リズさんなにを言ってるんですか? そんなことあるわけないですよ。だって私たちは動物と同じ扱いなんですから」
「そんな扱いする方がおかしい! あ、いや……よ、欲情というか君たちは凄くその……綺麗だとは思う。俺には同じ人間を動物扱いする奴は頭おかしいとしか思えない。だから同じ人間としてその…… 」
俺はシーナが言った言葉にとっさに反応して言い返してしまったが、そのあと言葉が続かなくてしどろもどろになってしまった。
「マジかよ……冗談のつもりだったんだけどな。本当に獣人を見て同じ人間て……あ、あたしたちが綺麗って……」
「エ、エルフが同じ人間……そんな風に思ってくれてるなんて……人族がエルフを……」
「ふ、ふえええええ!? う、兎ですよ? 獣人ですよ? き、気持ち悪くないんですか? 」
「気持ち悪いはずない。ずっと見てい……あ、いや……まあその耳は可愛いと思う」
「ふえええええ!? 兎はなんだか……は、恥ずかしいですぅ」
俺は恥ずかしかったけど、気持ち悪いとか自分を卑下するシーナにハッキリとそうじゃないと伝えた。
シーナは顔を真っ赤にして、バスローブを手繰り寄せて胸もとと太ももを隠しながらうつむいてしまった。
エスティナをみると、彼女も顔を赤らめて胸もとと太ももをそっと隠していた。リズは立ち上がって俺に背を向けていて、どんな表情をしているのかわからない。
しまった! 興味ないフリをしておくべきだった!
あのままの認識なら一緒にお風呂もいけたかもしれないのに! ばかっ! 俺のばかっ!
「あ~その……右側の3部屋が女性用っぽかったからそこに着替えとかあると思う。もともと俺のじゃないし、その部屋の物は俺はいじってないから好きにしていいよ。まずは着替えようか? 」
俺がそう言うと3人はそそくさとソファから離れて部屋へと向かっていった。
はぁ~、失敗したなぁ。でも意識してもらわないと恋愛対象として見てもらえないだろうしな。
うん、これはこれで良かったんだ。
それにしても……異世界の人族はあんな綺麗な子たちを見ても何とも思わないのか。
目が悪すぎると言うよりも、これは相当根が深い差別意識があるってことだよな……
多くの異世界物の話では獣人やエルフ女性が人族に奴隷にされて凌辱されたりとあるが、それは最低でもそういう対象として見れる存在だと認識しているからできることだ。
例えばこれが俺たちでいうところの、馬や牛をえっちな目で見ろと言われてもそれは無理だ。
異世界の人族。テルミナ人からは、恐らく彼女たちはそういう風に見られてるんだろう。
姿は似ているのにそう思えるってことは、そこには相当な差別意識があるとしか思えない。
宗教的なものかもな。長年そういう価値観でエルフや獣人を見ていたんだろう。
だから殺したりするハードルが低いんだろうな。
俺はテルミナ人による差別の根の深さを思い知り気が重くなっていた。
彼女たちが言うにはそのテルミナ人に地球の世界は征服されているのだから……
俺と馬場さんや仲間たちを捨てた日本がどのような扱いを受けているかはどうでもいいが、このダンジョンを出てからの自分の心配を俺はしていた。
テルミナ人に見つかれば身動きが取れなくなるかも知れない。
その前にみんなの仇を……
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