ニートの逆襲〜俺がただのニートから魔王と呼ばれるまで〜

芝桜

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第38話 出撃

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 ーー  モンドレット子爵軍  横須賀基地  司令室  日本救済軍  荒川  義人  大尉  ーー




 私は血に染まった廊下と階段を上り、部下を連れ最上階の司令室に入った。

 そこでは熊や虎などの4人の獣人の男たちが、うつ伏せに倒れる赤髪の大男とオレンジ髪の男の首にそれぞれ二本の剣を当てて立っていた。

「ん?  アクツさんの恩人のアラカワさんじゃねえか。やっぱりアンタがやるんだな」

 剣を当てている男の一人である、熊の獣人が私に話しかけた。

「ええ。私にやらせてください」

「そうか。俺たちの時もそうだが、あの人は虐げられた者の気持ちをわかってるよな」

「貴方たちも?  」

「ああ、俺たち力の強い種族はよ、生まれた時からコイツら貴族の戦闘奴隷になることが確定してたんだ。それはもうひでぇ扱いでよ。ロクな飯は食わせねえわ、ダンジョンで肉壁にされるわ治療は受けれねえわでよ。貴族の機嫌が悪い時には殴られ殺される者も大勢いた。生き残り殺されないためには、強くなるしかなかった。殺すには惜しいと思われるようにな」

「そ、それほどまでに過酷な……」

 獣人やエルフが奴隷だったというのは聞いていた。それを阿久津男爵が皇帝と交渉して解放したという逸話もだ。しかしこれほどまでに酷い仕打ちを受けていたとは……その環境から解放されたのだ。彼らの阿久津男爵への慕いようにも頷ける。

「まあな。そんな俺たちを奴隷から解放し、失った四肢を元に戻してくれたうえに自由を与えてくた。それだけじゃねえ。アクツさんは俺たちに武器と資金を提供してくれて、貴族への復讐を支援してくれた。さらには貴族をぶっ殺した俺たちを匿ってくれたんだ。俺は神なんて信じねえけど、いるとしたらアクツさんみたいな人なんだろうなって思うぜ」

「それは私でもそう思いますね」

 恐らくあの時放ったラージヒールというスキルで、彼らの四肢を元に戻したのだろう。そのうえ復讐の手助けをし、その後も殺した貴族の遺族に追われる彼らを匿った。そして自分の身近に彼らを置いている。

 神と思うのも仕方のないことだろう。宴会場で警備をしていたダークエルフたちといい、彼らの阿久津男爵への忠誠心は相当なもののはずだ。

「だろ?  だからこのクソ貴族も本人に殺らせるかなと思ってたんだが、まあ予想通りだったってわけだ。オラッ!  テメエらが利用した方が復讐しにきたぞ!  ツラを上げろ!  」

「グッ……俺様は貴族だ……三等民が手を出していい存在ではない……こんなことをしてどうなるか……」

「ヒイィィ……痛いの……もうやめてよ……助けて……私は命令されただけなのよ……」

「なっ!?  あ、悪魔?  」

 私は地面に顔を伏せていた状態から、獣人たちに髪を掴まれ晒された帝国人の顔を見て驚愕した。
 私だけではない。後ろにいる部下たちからも驚きの声が聞こえてくる。

 なぜなら彼らの口は裂け鋭い二本の牙が生えており、目がまるで蛇のように縦に割れていたからだ。その姿はまるで悪魔そのもののようだった。

「へへへ、驚いたか?  コイツらは魔族ってやつだ。ところがコイツらは自分たちを神人だとか言っててよ、過去に悪魔と戦った呪いで死の間際にこんな顔になるとか本気で信じてんだぜ?  笑っちまうよな!  グハハハハ!  」

「ま、魔族?  ち、地球は魔族の国に征服されていたということなのか……そんな……」

 人間だと思っていた。同じ人間に征服されたと思っていた。それが実は魔族が人間に扮していただけだったなど……

 《マジかよ……》

 《いや、そう考えるとあの残忍さに説明がつくな》

 《てことはあの戦争は人魔戦争だったのかよ……》

 《人類弱すぎだったな……》


「まあそういうわけだ。俺たちもアクツさんに知らされるまではよ、ずっとコイツらの言い分を信じてたんだけどよ。今思えば笑っちまうぜ!  コイツらは魔石持ちだ。人族なわきゃねえんだよな。おっと!  オリビアさんだけはそんな目で見るなよ? あの人はアクツさんのお気に入りだからな。そんな目で見たらダンジョンの最下層に放り込まれるからな?  」

「は、はい……」

 オリビアさんとは、あの時電話をアクツ男爵に渡していた美しい女性のことか。彼女もこの男たちと同じ魔族……この目と口の……凄まじいな阿久津男爵は……

 私は同じ男として阿久津男爵の懐の深さに戦慄していた。

 《いや、俺はイケる!  あの美女なら……》

 《お、俺もだ。あの人なら魔族でもいい》

 《俺もこの人族めって踏まれたいかも……》

 《俺さ、人を見た目で判断するのは良くないと思うんだ》

 《俺も差別はいけないと思う》


「お、お前たち……」

 私は部下の言葉に業の深さを感じていた。

「グハハハ!  人族は面白えな!  まあ、んじゃとっととやっちまってくれ。俺たちも戦争に参加してえからよ」

「は、はい」

 私は阿久津男爵からもらった黒鉄の剣を抜き、首にクロスされた二本の剣をあてられている悪魔へと近づいた。

 ん?  この光景はどこかで……ああ、そういうことか。目の前のこの光景は男爵家の家紋そのもの。
 それにギルドのデビルバスターズという名前。阿久津男爵は魔族を狩るつもりであの紋章と名を……

 彼は帝国の貴族になったが、魔族には屈しないという意思を表しているというわけか。

 ククク……面白い。本当に面白い男だ。

 ならば私もその一員となるべく魔族を狩らねばな。

「よ、よせっ!  やめろ!  お、俺様を殺せば叔父の子爵様が黙っていないぞ!  一族を滅ぼされたくなければその剣で今すぐこの下等種どもを殺せ!  そうすれば貴様を騎士にしてやってもいい!  早く獣臭い下等種を殺して俺様を助けろ!  早くや……アガッ!  ア……ガ……」

「冗談はその醜い顔だけにしてもらおうか」

 私はうるさくわめき散らす赤髪の大男の口に、魔力を込めた剣を深々と突き刺し黙らせた。

 剣は男の口から喉を通り心臓へと達し、その際に硬い石のような物を砕いた感触が腕に伝わってきた。

 その石が砕けたと同時に男はその縦に開いた目をさらに広げ、やがてその目からは光が消えていった。

「ヒッ!?   イ、イヤアァァァ!  ザビン様!  愛しのザビン様ぁぁぁ!  」

「今すぐ後を追わせてやる。よくも妻と娘を攫い、私を暗殺者にしてくれたな。魔界に還れ!  」

「や、やめ……ガッ……グッ……」

 私は電話で私を脅していた男の泣き叫ぶ声を聞きながら、剣の腹で力一杯男の脳天を叩いた。

 男はその衝撃で縦に割れた目を飛び出させ、そして喉元でクロスされている剣に自らの首を切断されにいった。

「ガハハハハ!  その殺し方はいいな!  ギロチンか!  相当な恨みがあったみてえだ  」

「いえ、私の妻と娘は無事でしたので、貴方たちに比べれば……」

「そうか……良かったな。女房を失った俺からしちゃ羨ましい限りだぜ。助かった女房子供を大切にしてやれ。言われなくてもするとは思うがな」

「はい。ありがとうございます。これも阿久津男爵のおかげです」

「なら恩を返さねえとな」

「ええ、そのつもりです……皆、聞いてくれ。私は日本総督に見切りを付け、阿久津男爵家に仕えようと思う。そして阿久津男爵のもとでこの日本を救いたいと思っている。私に付いてきてくれないだろうか?  」

 私は熊獣人の男の言葉に頷き、後ろで見ていた部下たちに向かって阿久津男爵家の世話になることを伝えた。そして私と共に一緒に来て欲しいとも。

 これは日本の領民のために、命を懸けて戦ってきた彼らには酷なことだと思う。しかしこのままではまた我々は貴族に利用さることになるだろう。

 私は私が経験したことを、長年苦楽を共にし付いてきてくれた部下たちに経験して欲しくないのだ。


 《キタッ!  待ってましたよ隊長のその言葉!  》

 《俺たちは当然付いていきますよ!  男爵のとこなら出会いもありますしね!  》

 《俺は絶対あの仲居さんのケモミミっ子を彼女にするんだ!  》

 《やった!  やっとこれであのダンジョン地獄から解放される!  ハーレムだって夢じゃない!  》

 《俺はエルフ狙いだ!  エルフには阿久津男爵がイケメンに見えるんだぜ?  だったら俺なんか超絶イケメンだ!  》

 《お前……吹っ切ったな……》

 《俺はエルフはハードル高いかな。顔で選ばれたら仕方ねえよな》

 《  

 《まあ隊長!  そんなわけで俺たちはどこまでも付いていきますよ!  それが阿久津男爵家なら大歓迎です!  》


「そ、そうか……ありがとう……」

 私は誰一人として日本を救うことに賛同する者がいなかったことに愕然としつつも、こんな私に付いてきてくれる30名の部下たちに感謝した。

 どうやら阿久津男爵の方が、私よりも部下の心を掴むのに長けていたようだ。

「グハハハハ!  獣人の女は強くねえとなびかねえからよ、せいぜい強くなるこったな!  んじゃ新たな仲間とともに戦争に行くとすっか!  アラカワさんよ、俺はギルド警察の小隊長のプサンってんだ。よろしくなっ!  」

「うぐっ……は、はい。よろしくお願いします」

 私はものすごい力で背中を叩くプサンという熊獣人の男に、身体強化を発動しつつそう返事を返した。

 そして獣人たちと部下を連れ、魔族の血に染まった司令室を出たのだった。

 報復は終わった。あとはこの恩を一生をかけてでも返すだけだ。

 私の命より大切な妻と娘を救ってくれた彼に。







 ーー  横須賀基地  飛空挺  駐機場   阿久津  光  男爵  ーー




「コウ、飛空艦隊乗組員1500名全員下船したわ」

「コウ!  獣人エルフ軍917人揃ったぜ!  」

「阿久津さん!  ニート軍631名整列しました!  」

「わかった。思ったより集まったな。アイナ!   シルフを!  」

 俺が荒川さんたちを見送ってから駐機場へと着くと、飛空艦隊から下船した乗組員と緊急召集に応えてくれたギルド員たちがすでに整列していた。その列から少し離れたところには、フォースターを先頭に5名の配下の者たちも帝国式の敬礼をして立っている。

 そしてティナとリズと三田から全員が揃ったと報告を受けた俺は、風精霊の森のアイナを呼んだ。

 彼女は施設で一番最初に治療をした、ティナが昔世話になったというエルフだ。治療後は桜島に一番最初に来てティナを陰で支え、桜島のエルフたちをまとめてくれていた人だ。

「はい!  シルフ、アクツさんの声を皆の耳に!  」

 アイナは俺が頼もうとしていることを察し、シルフに俺の声を皆に届けるように言ってくれた。

「ありがとうアイナにシルフ…………阿久津男爵軍の者たちよ聞け!  皆も知っての通り俺はモンドレット子爵へ宣戦布告をし、この横須賀基地にいる遠征軍本隊を壊滅させた!  1万人の兵士諸共だ!  」

 《  

「俺は恩人を使い暗殺しようとしたモンドレットを許すことはできない!  これより帝国本土に侵攻し、モンドレット子爵家を滅ぼし、家、土地、財産、そして後継者の全てを奪う!  俺に敵対することがどれほどのリスクを負うことになるか、ぬるい戦争ごっこばかりしている帝国貴族に教えてやる!  降伏は無視しろ!  武器を手に持った者は全て殺せ!  」

 《《《   

 《モンドレットに鉄槌を!  》

 《ボスを暗殺しようとした者に死を!  》

 《卑劣な魔族に死を!  》

「だが!  これだけは守れ!  俺は虐殺者になるつもりはない!  子爵領の一般市民に手を出すことは禁ずる!  貴族家の女や子供にもだ!  殺すのは成人した貴族の男子と武装した者のみだ!  貴族の家から奪った金目の物は山分けにしてやる!  だが民間人の家には手を出すな!  凌辱などする者がいればダンジョンに放り込んでやる!  帝国のクソどもと同じことすんじゃねえぞ!  わかったか!  」

 《《《  》》》

「よしっ!  なら全員乗船しろ!  」

 《《《  》》》

「フォースター!  お前は旗艦に乗れ!  モンドレットの領地と施設を案内しろ!  」 

 俺は男爵軍の兵士たちが意気揚々と各飛空挺に乗り込むのを見ながら、フォースターに案内役をするように言った。

「ハッ!  ご案内いたします!  」

「ティナとシーナは旗艦に!  リズと三田たちは各部隊と共に高速飛空挺に乗ってくれ!  」

「わかったわ!  」

「はいです!  」

「ケケケ、腕が鳴るぜ!  」

「次に……ヤンヘルにライガン!  悪いが小隊をこの基地に残して、戻ってくる子爵の兵を狩ってくれ。そして各船へギルド員たちの監視要員を送ってくれ。悪さをする奴がいたら容赦なく叩きのめして俺の前に連れてこい」

 信用していないわけじゃない。ただ、ニートたち以外は帝国人に恨みを持つ者ばかりだ。戦いの中で自分を抑えられない者が出てくるかもしれない。

 俺は皆を帝国人と同じ無抵抗の一般人を虐殺するような奴にはしたくない。

「御意!  」

「おうっ!  」

「いつも憎まれ役をすまんな」

「ヘッ!  誰にも帝国のクソ野郎共と同じことはさせねえよ。それよりあの人たちはどうすんだ?  」

「ん?  ああ、終わったか」

 俺はレオンが手に持った剣で指し示した場所を見ると、そこには荒川さんを先頭に隊員と熊獣人のプサン率いる警察隊の者たちがこちらへと向かってきていた。

「阿久津男爵。終わりました。お気遣いありがとうございました」

 そう言って荒川さんと隊員たちは俺の前で立ち止まり、深々と頭を下げた。

「いえ、隊長に権利がありますから。隊長は奥さんと娘さんとこの基地で待ってください。ここからは阿久津男爵家の戦争ですので」

「それでしたら我々も参戦しなければなりません。阿久津男爵家の一員として」

「……いいのですか?  」

「はい。男爵家の家紋が気に入りまして」

「ははは、そうですか。やはり変身してましたか。でしたら阿久津男爵家は元自衛隊の精鋭たちを歓迎します。うちに就職したことを後悔させませんよ。生活も、そして出会いもね」

 《  

 《男女比4:6の島でケモミミっ子とお近づきになれる!  》

 《美醜逆転のパラダイスで俺にもやっと美人の恋人が!  》

 《くそっ!  なんでこんな顔に生まれちまったんだ!  俺だってエルフスキーなのに!  くそっ!  》

 《  


「ははは、皆まだ独身なもので動機が不純でお恥ずかしい」

「そんなことはないですよ。皆さんが隊長を慕っているのはわかってます。照れ隠しですよ」

 たぶん。

「そう思うことにしておきます。はは……」

「では皆さんにはニート軍に入ってもらいます。隊長の奥さんと娘さんはそうですね……小型飛空挺で女性兵士を護衛につけて、佐世保にあるギルドの寮へと避難してもらうことにしましょう。ですから安心して戦ってください」

「そうして頂けると助かります。お手数お掛けして申し訳ありません」

「いえ、助けた責任ですよ」

 俺はそう言って飛空空母へと無線インカムで連絡し、小型飛空挺と女性の護衛を数名付けるように指示をした。

 するとすぐに飛空空母から小型飛空艇が発進し、荒川さんの奥さんと娘さんがいるマジックテントの前に着陸した。

「奥さんとは艦内で魔道通信で話せますので、あとでちゃんと説明してあげてください。ではあの高速飛空挺に乗ってください」

「はっ!  荒川  義人以下30名!  ニート軍に合流します!  」

「武勲を期待してます」

 そう言って俺は敬礼をする荒川さんたちへ答礼をして送り出した。

 武勲を期待か……働くことから逃げていたニートの俺が偉くなったもんだよな。

 俺は自分の命令で3000人の仲間たちを戦争に駆り出した。それは俺一人じゃ取り逃す可能性があるし、軍を育てないと今後詰むと考えたからだ。

 もう後には退けない。そんなことは桜島に獣人やエルフたちを受け入れた時からわかっていたことだ。

 最初はティナとリズとシーナを守るために、この横須賀の基地で帝国に反旗を翻した。

 今度は桜島の皆を守るための戦いをこの横須賀基地から始める。

 この戦いは誰一人犠牲を出すことなく圧勝する。それが俺が彼らを戦争に駆り出したことへの責任だ。

 俺は自らの責任の重さに押し潰されるような感覚をデビルマスクを装着することで誤魔化し、飛空戦艦旗艦『デビルキラー』へと乗りこんだ。そして艦橋へと行き中央の一段高い位置にある司令席へと腰を下ろした。

 隣にはフォースターが、斜め後方にはティナとシーナが立っており、前方には艦長のウォルターが艦長席に座っている。

 俺は全艦隊の搭乗員が配置についたことを確認し、出撃の号令を掛けた。

「全艦発進!  目標テルミナ帝国南部モンドレット子爵領!  」

『全艦発進!  目標テルミナ帝国南部モンドレット子爵領!  』

 号令と共に旗艦は揺れることなく浮き上がり、南に進路を取り進みながら徐々に高度を上げていった。

「朝駆けをするぞ!  全速力で進め!  」

『全艦全速前進!  』

 そして十分な高度をとったところで、全速力で進むように号令を掛けた。


 さて、モンドレットはそろそろ横須賀が落ちたことに気付く頃だろうな。

 領地がある以上逃げはしないだろうから、モンドレットの旗艦と領地防衛用の艦隊で迎え討ってくるはずだ。

 まあ二戦級の艦隊だな。実戦経験を積ませるにはちょうどいい相手だ。

 全てを蹴散らして今日中に決着をつけてやるよ。

 今行くからその首を洗って待ってろよモンドレット!


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