ニートの逆襲〜俺がただのニートから魔王と呼ばれるまで〜

芝桜

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終章 ニートの逆襲

第19話 副官ナンシー

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 ――スイス ローテンブルク西部 山地 阿久津 光 ――



《光! ごめんなさい! ベヒーモスを突破させてしまったわ! 追いかけてるけど味方がいてブレスを吐けないの! 》

「わかった! すぐ行く! ヴリトラ! 」

 メレスからの自責の念に満ちた念話に、俺はすぐに北西に向かうようヴリトラに指示をしようとした。しかしそのタイミングで、魔導無線機に荒川さんから連絡が入った。

《阿久津様! ベヒーモスの突進により第一師団の第二連隊三中隊が壊滅! 至急応援をお願いします! 》

「今行くところです! 荒川少将! 第二連隊を撤退させてください! 」

《ハッ! 》

「ヴリトラ! 北西だ! 急げ! 」

《グオオォォォン! 》

 俺の指示にヴリトラは北西に向けて全力で向かった。

「いたっ! 失せろサイの化物! 『滅魔』! 」

 メレスの乗るアグラレスに追われながら、山の麓で逃げる兵たちを追いかけるベヒーモスを見つけた俺は即座に滅魔を放った。

 その結果。突然体内の魔石の魔力を失ったベヒーモスは、地面を滑るように勢いよく倒れていった。

《コウ! 西の魔物の一部が南西に回り込んできた! 燃やしちゃっていいか? 》

「南西ってそっちは森だろ!? ちょっと待て! ベルンハルト! エインヘルヤルを南西に向かわせて魔物を食い止めろ! 」

 リズからの念話に焦った俺は、魔導通信ですぐさま遊撃隊であるエインヘルヤルに指示をした。

《ぬあぁぁぁ! こっちは中央の最前線で戦闘の真っ最中じゃぞ! 》

「中央は俺がもう戻る! いいから早く行け! 」

《クッ! 人使いが荒すぎじゃ! 本当に臨時ボーナスはくれるんじゃろうな!? 期待しておるからの!? 》

「わかったわかった。いいから早く行け! 」

《約束じゃぞ! クリス! ルーベルト! 部隊を連れて南西じゃ! 》

「リズ! エインヘルヤルたちが食い止めるから、リズは西に戻ってくれ! 西の草原ならブレスを吐かせていいから! 」

 ベルンハルトを向かわせた俺は、リズに西の戦線に戻るように言った。

《なんだよベルンハルトのおっさんが来るのか。じゃあまあいっか。イグニス! 戻って皇帝と焼き肉パーティを再開だ! 》

「ふぅ、これでよしっと。さて、中央に戻るか」

 俺は遠く南西の方面から聞こえるイグニスの咆哮を耳にしながら、中央の戦線へと戻るのだった。


 反撃を開始してから5日が経過した頃。

 俺たちはスイス中央の山脈地帯に向けて進軍していた。

 ドイツに入った所で13万ほどの魔物と一線交えてからは、まとまった数の抵抗もなくここまで各都市の街を解放しながら進んできた。

 街を無視すればもっと早くたどり着くことはできたが、悪魔軍に蹂躙された街の状況があまりにも酷くて見て見ぬ振りができなかった。まあ好き放題やってくれてたよあのクソ悪魔どもは……

 幸い日本はもうかなり落ち着いていて、領民は日常の生活に戻っている。たまに幻影大隊の馬場さんから、山や地下に隠れていた魔物の残党を殲滅したと報告が入るくらいだ。どうも仁科がオークを探すために日本中を血眼になって飛び回っているらしい。アイツってそんなに仕事熱心だったかね? 

 まあ何があったかは知らないが、仕事熱心なのはいいことだ。帰ったら休暇と臨時ボーナスでもやろうと思う。

 そんなこんなで進路上にある街の住人を治療しながら進軍し、ドイツを抜けスイスに入って最初の都市のチューリッヒという街から西に進むと、山地に差し掛かったところで悪魔の大軍が待ち構えていることがわかった。

 数は10万ほどで、今回もガーゴイルやアバドンの馬頭など飛行系の悪魔はいなかった。恐らく南のもっと高い山のある山脈地帯で待ち構えているんだろう。チューリッヒの街を開放した時に、住民が街を占領していた大量のアバドン族とその王らしき奴が4日前に山脈地帯へと後退したと言っていたからな。

 4日前というと反撃を開始した翌日だ。恐らく竜の存在を知って戦いやすい山脈地帯に布陣しているんだと思う。アバドン族の飛行速度では竜には及ばないから、山脈地帯で俺たちが地上の魔物と戦っている時に高い位置から奇襲を仕掛けるつもりなんだろう。無駄だけど。

 その前に山地で待ち構えていた10万の悪魔と魔物の群れだが、奴らは山々に潜み、俺たちが現れても山から出てくる気配はなかった。飛空艦隊から砲撃するわけにもいかず、仕方なくゾンビと地上部隊と竜たちを各山に突入させた。

 こちらの地上部隊の数はドイツ東部での戦いで増やしたゾンビ軍団15万と、うちの陸上部隊の5万と魔帝の軍の生き残りが2万の計22万。悪魔軍は10万だからこっちが圧倒的に有利なはずだった。

 しかし西側の僅かな平地以外は、木々に覆われた山や森などの視界の悪い地形だ。そのうえオーガやトロールにケルベロスにベヒーモスなど、強い魔物や魔獣だけで編成した悪魔軍が四方から襲い掛かってきてちょっと苦戦している。

 こう戦場が広いうえに山や木々など遮蔽物が多いと、俺のスキルの効果範囲も限定される。魔素を介しても魔物の動きが早く、一度に数百体くらいしか魔力を抜けない。やはり視界に映らないと厳しい。そのうえヴリトラやリズや魔帝の乗る火竜がブレスを吐ける場所も限られる。おかげで俺は西に東にと大忙しだ。

 やっぱ最初にこの辺一帯の山に向けて飛空艦から集中砲火するべきだったか? それであぶり出して殲滅した方が楽だったかも。

 いや、それだと麓にあるいくつかの街が土砂で埋もれちゃうか。

 ゾンビを肉壁として四方に分散させたけど、あいつら馬鹿だからな。アバドン族のゾンビ以外は猪突猛進だ。そのせいで後方に流れてくる魔物が多く、こっちの陸上部隊も結構な被害が出ている。

 まあ文句を言っても仕方ないか。

 俺がそう思いながら中央へと戻った時だった。

 バリバリバリッ! 

 ドーーーン!

「今のは稲妻!? チッ、あっちにいたのか! 」

 北東の山の向こうから、数十の稲妻が地上から空に向かって打ち出されるのが視界に映った。

 空からではなく地上からだ。

 その光景を見て、一瞬で誰が起こした現象なのか思い浮かび舌打ちした。

《あ、アクツさん! サイクロプスです! それも数百体! 護りの指輪のおかげで初撃を防ぐことはできましたが……》

「アイナノア! 竜騎士たちを中央に撤退させてくれ! サイクロプスは俺が片付ける! 」

《はいっ! すぐに撤退して中央の魔物に相対させます! 》

 サイクロプスの存在はチューリッヒの街で聞いていた。てっきりアドバン族の王とやらと一緒にいると思っていたが、そうじゃなかったみたいだ。

 それでも念のため、竜騎士団を中央以外のところに配置したんだけどが読みが外れたな。

 彼女たちの乗るノーマル竜でも、あんな雷撃程度じゃやられたりしない。しかしその背に乗っているエルフは別だ。俺の恋人たちみたいに複数の護りの指輪を持っていない彼女たちでは一度しか防げないだろう。

 チッ、魔物の統率力といい竜の背に乗るエルフを狙うことといい、なかなか知能が高いじゃねえか。

 前に鬼系の上級ダンジョンの最下層のボスのサイクロプスと戦った時は、頭が良さそうに見えなかったんだけどな。魔界で教育を受けたリーダーがいるってことか。

 俺は内心舌打ちしつつも、居場所がわかればこっちのものだと北東へと向かった。

 そしてヴリトラに乗ったまま北東の山を越えると、山の木々の合間から体長5メートルほどの一つ目の魔物の群れが確認できた。

 数はおよそ三百ほど。そう、S+ランクの上級ダンジョンのボスが三百だ。

 ヴリトラの存在に気付いたんだろう。サイクロプスの目が光り、一斉に俺に向かって雷撃を放った。

「無駄だ! 『滅魔』! 」

 俺は地上から襲いかかる三百の雷撃を滅魔で消滅させ、続けてサイクロプスの体内の魔石以外の魔力を吸収し放出した。

 それによりサイクロプスは手に持っていた斧のような武器を手放し、一斉にその場に膝をついた。

「フォースター! 北東のサイクロプスは無力化した! 東で暴れているニート連隊を突入させろ! 早いもの勝ちだってな! 」

《ハッ! 至急向かわせます! 》

 フォースターに近くにいるニート連隊を突入させるように命令すると、東から大歓声が聞こえた。そしてものすごい勢いで北の山を超えていく、ニート連隊の隊員たちの姿が俺の目に映った。

 相変わらず強くなることに貪欲な奴らだ。

 だがそれでいい。そうじゃなきゃ俺と地獄まで一緒に行けないからな。

「ん? 魔物が散っていくな。やっぱりサイクロプスがこの軍団の大将だったみたいだな」

 同じ鬼系魔物だからかわからないが、サイクロプスが無力化されたことに気付いたのか、それまで竜を見ても逃げなかった魔物が一斉に軍から背を向け逃げ始めた。

「全軍追撃だ! 一匹も逃がすな! 」

 勝負あったと確信した俺は、オープンチャンネルで全軍に向け追撃するよう命令した。




 ※※※※※※※




『ブオオォォォ』

『ヴオオォォォン』

「うほっ! すげえ迫力! 」

 俺はデビルキャッスルの甲板から見える怪獣大決戦に興奮し声を上げた。

 さすが体長50メートルもあると迫力が違うよな。

「いけええぇぇ! ベヒーモス! ベヒーモスゾンビに負けるな! 」

「ゾンビさーん! ゾンビなんですから勝てます! 兎のお休みが掛かってるんです! 死ぬ気で戦ってくださーい! 」

 リズとシーナも甲板の手すりに捕まり、それぞれが地上で戦う賭けた方のベヒーモスを応援している。

 どうも帰った後のギルドの休みを賭けているようだ。


 悪魔軍を撃破し追撃を終えた俺は、生かしておいたベヒーモスとベヒーモスゾンビを山の麓で戦わせて恋人たちと観戦していた。

 休憩のために飛空艦に戻した地上で戦っていた兵士たちも、休憩しながらこの大決戦を見て楽しんでくれていると思う。


「フフフ、シーナ? 死ぬ気で戦えというけど、ゾンビなんだからもう死んでるわよ? 」

「ふえ? あっ! そうでした! 」

 ベヒーモスゾンビを応援しているシーナに、テーブルでティナたちと紅茶を飲んでいたカーラがクスリと笑いながらツッコミを入れた。

 今日のカーラは白衣に中は黒のワンピース姿だ。デビルキャッスル内にカーラの部屋と研究室を作ったからな。彼女は夜のゾンビ作りの時以外は研究をしている。

 初めてカーラと結ばれた日以降は、ゾンビ作りが終わる度に彼女の部屋で愛し合っている。カーラは凄いんだ。何が凄いって錬金魔法でその場で色んな大人のおもちゃを作ってくれてさ、俺がこんなのを作ってって恥ずかしがる彼女に作らせたんだ。それを俺がカーラに使ってあげて、彼女はそれにさらに恥ずかしがってでもう、その姿に最高に興奮するんだ。

 もちろんカーラも興奮してたよ。口ではいや! そんなのを入れないで! って言うんだけど、さんざんそのおもちゃで楽しんだあとに、試しにもう一個同じのを作らせたらしっかりバージョンアップしてたし。

 やっぱ研究者なだけあってより良いものを作ろうとするんだなと感心したよ。それに言葉責めにも弱いみたいでさ、いつも澄ました顔をしているのに結構ムッツリだよな。俺は確信したね。きっとこの子はものすごくエロい子になるってさ。


「ああっ! おい! なんで知能もランクも下がったベヒーモスゾンビに押されてんだよ! 」

「やったです! もう少しです! 痛みを感じないゾンビさんはやっぱり強かったです! 」

 カーラからリズとシーナがいる方に顔を向けると生きてる方のベヒーモスが、ゾンビのベヒーモスの長く太い角の一撃を受けて倒れている姿が目に映った。

「やっぱもともと知能が低い者同士だと、ランクが下がってもゾンビのほうが強いな」

 それもそうか。痛覚がないんだもんな。

 そんな事を考えながら見ていると、生きてるベヒーモスがそのまま倒れた所を何度もベヒーモスゾンビの角に突き刺され息絶えた。

 その瞬間。各艦から歓声が聞こえた。どうやら休憩中の兵も賭けをしていたようだ。

 兵だけじゃない。遠くで魔帝とアルディスさんが乗る、火竜のアグノールに同乗しているベルンハルトも飛び跳ねて喜んでいる。アイツはゾンビの方に賭けたみたいだな。

 しかし魔帝が初代皇帝に憧れていたとはな。一昨日魔帝がなぜもっと早く教えなかったんじゃって怒鳴り込んできた時に、その事をアルディスさんから聞いてめちゃくちゃ後悔した。

 知ってれば感動の対面を演出して、魔帝が感動して泣く姿をからかうことができたのにな。

 思えば帝城で初めてあった時にその兆候はあった。あの時、交渉の材料としてオリハルコンの鎧と剣を出した際に、魔帝が初代様の装備だって目の色を変えてたもんな。なんでベルンハルトを蘇生した時に思い出さなかったかなぁ。失敗した。

 まあベルンハルトにヘコヘコしてる魔帝の姿を見れたからいいか。なんかベルンハルトの言うことを目をキラキラさせて聞いてたもんな。

 今度ベルンハルトから、魔帝にメレスを俺の嫁にしてやれって言わせてみるか。どんな反応をするか楽しみだ。

 さて、そろそろ休憩を切り上げさせて、日が暮れる前に魔物の死体を集めさせるか。サイクロプスのゾンビが大量に手に入ったのは良かったな。これでさらに進軍が楽になる。

 そして明日はいよいよ50キロ南の山脈地帯にあるだろう本丸に突入だな。

 ククク、今頃悪魔軍の大将は震え上がってるだろうな。





 ーースイス 山脈地帯 アバドン族軍 副官 ナンシー ーー



「なんですって!? それは本当なの!? 」

 ジャマルの親衛隊長であるダロスの報告に私は耳を疑った。

「本当だ。偵察に行かせた者の報告を聞き、俺がこの目で確かめてきた。ここから北に布陣したサイクロプスの王が率いる軍勢が、十数万のゾンビと30頭以上のドラゴンと戦っていた。その背後には魔人の飛空艦が展開していたことから、それらが奴らが操っていたことは間違いない」

「ドラゴンが30頭以上も……それにゾンビが十数万……ハッ!? そ、そのゾンビはまさか……」

「ああ、我らが引き連れていた悪魔と同胞たちだ……彼らは皆ゾンビにされ操られていた」

「そんな……ゾンビを操るって……まさかこの世界は既に冥王に? 」

 既にここは冥界となっていたというの? 

「それはない。冥王が魔神バラン様に黙ってこの世界に侵攻するなど考えられぬ。それにもし冥王が征服したなら、この世界の生きとし生けるもの全てが死者となっているはずだ。だがこの世界にいるニンゲンという生き物は死者ではなかった。恐らくドラゴン同様に、ダンジョンのスキルという物でゾンビ化したのだろう。信じたくはないがな」

「スキル……ドラゴンを使役するスキルがあるくらいですもの。無いとは言い切れないわね。でもまさか魔人がそこまでの力をつけていたなんて……」

 誤算だったわ。まさか魔人がそこまでの力をつけていたとは思わなかった。

 30頭以上のドラゴンに数十万のゾンビ。それも私たちが引き連れてきた精鋭たち。

 勝てない。いくらジャマルでも勝てるわけがない。

「嬉しい誤算だな」

「ええ、まさかこんなに早く復讐の機会が訪れるなんて思ってもみなかったわ」

 一部の魔導技術者以外の魔人を滅ぼし、私がその魔導技術者を統括しジャマルを暗殺する兵器を作らせるつもりだった。魔人はダンジョンから得た強力な毒の兵器も持っていると聞いていた。私はそれをさらに強毒化させ、それであの男を殺すつもりだった。失敗した時のために、常にジャマルの側に仕える親衛隊長をも誘惑し私の味方にした。

 全ては私の幼馴染であり、婚約者である彼を目の前で殺したジャマルに復讐するために。

 あの男は私を手に入れるために、婚約者を殺しその遺体の前で私を無理やり犯した。

 あの時、私は深い悲しみに包まれながらも復讐を誓った。いつか必ずこの手でジャマルを殺すと。

 そのために何でもした。ジャマルの望むこと全てに応え、憎しみを心の奥底にしまって愛しているフリもした。親衛隊長を誘惑し、ジャマルがいなくなれば私は貴方のものだと言って協力者にした。そう、全てはあの男に復讐をするために。

「どうする? 黙っていてもドラゴンに焼かれ死ぬと思うが? 」

「そんな楽な死に方はさせないわ。あの男がドラゴンと同胞のゾンビを前に絶望している所を私がこの手で仕留める。ねえダロス? 偵察に行かせた兵はどうしたの? 」

 あの男に最大級の絶望を与えるためには、同胞を含めた十数万のゾンビと30頭のドラゴンがここにやって来ることを知られるわけにはいかない。万が一魔界に撤退するなんて事になったら折角のチャンスが台無しになる。

「……殺したさ」

「そう……ありがとうダロス。ごめんなさい私のために……」

 私はダロスの胸に顔を埋め、同胞を手にかけさせてしまったことを謝った。

「いいんだ。ナンシーを手に入れるためなら俺は何だってする。それほど君を愛しているんだ」

「私もよダロス。愛してるわ」

 私はそう言って長い舌を出し、ダロスの舌に絡めた。

 ごめんなさいダロス。私が愛しているのは失ったあの人だけなの。

 だからジャマルを殺したあと私は……

 雪に包まれた山の陰で、私は私の復讐のために利用している男とキスをしながら涙を流していた。
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