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思わず呆然と見上げる僕。
だって、その少年はゲームとかアニメとかに出てくるキャラクターのような、勇者とか、冒険者みたいな格好をしていたんだから仕方がない。
胸当てをして、腰には長剣を差し、ブーツを履いて、右の掌には直径10cmくらいの真っ白な光の玉を浮かべている。
浮かべているッ!?
有り得ない!意味分かんない!
今どういう状況?ナニソレ魔法?
魔法ッ!?
ここって、もしかして異世界ってヤツだったの??
僕は声も出せずに固まったまま、少年を凝視していた。
15~17才くらい、だろうか。
僕より少し年上って感じだ。少年って言うより青年って言った方がいいのかも?
恐ろしく整った小さめの顔に、モデルのような頭身の、細く引き締まった身体。
長い睫毛に縁取られた青みがかった紫の瞳に、背中で一括りにされた綺麗な、腰まで伸びた銀糸の髪。
うっわ、腰の位置高っ!
足長っ!しかもどんだけイケメン。
王子? どっかの王子とかなのか?
これがファンタジーとかで出てくる、白馬の王子様とやらなのか?
まあ白馬なんてこの場には居ないし、ただのイメージなんだけどさ。
動揺し過ぎて取り留めの無い事をグルグル考えてしまう。
でも、なんだろう。
何処かで見た事がある顔な気がするんだけど…
はて、こんなイケメン何処で見たんだろう。
「ねえ、どうしてこんな所に座り込んでるの?」
見知らぬ人間に急に話し掛けられ、ビクリと身体が震えた。
頭が真っ白になって声が出せず、僕は再び固まってしまった。
「あれ?もしかして警戒されてる?」
怪しい者じゃないよって、困ったな…
何て呟きながら、青年は僕と視線を合わせるように座り込んできた。
凄い!
イケメンのドアップ。
何て威力だ、恐ろしい。
同性なのにドキドキする。
僕の恋愛対象は普通に女の子だというのに、違う意味でもドキドキしてブルブルしてしまった。
イケメン怖い。怖すぎる…
「どこか痛い?動けないの?怪我とか病気とか、身体の調子でも悪くなっちゃった?私の言ってる事、分かるかな?」
ここって結構危ない場所なんだけど…
青年が困った顔のまま、グイッと僕の顔を覗き込んできた。
ち、近い!近いから!物凄く近いから顔が!
思わず驚いて仰け反る。
すると、僕は三角座りのまま、コロリと斜め後ろに転がってしまった。
思ってた以上に身体が硬直していたらしい。
その瞬間、青年の肩がピクッと震え、暫く固まってから不意に両肩を震わせてクスクスと笑い始めた。
さっきまでは真面目な雰囲気だったから、ちょっとは我慢しようとしたのだろうか。
でも、どうやらツボにハマってしまったらしく、青年はやがて少し苦しそうにお腹を抱えて笑い出したのだった。
「フッ、クククッ。ゴメン、ゴメンよ笑ったりして。私の、名前はアヤト。キミは?」
転がった三角座りの僕を起こしてくれながら、笑みを噛み殺しつつ、アヤトという名の少年は涙目で僕に名前をたずねてきた。
アレ?何か…
思ってたのと全然感じの違う人?
だって、その少年はゲームとかアニメとかに出てくるキャラクターのような、勇者とか、冒険者みたいな格好をしていたんだから仕方がない。
胸当てをして、腰には長剣を差し、ブーツを履いて、右の掌には直径10cmくらいの真っ白な光の玉を浮かべている。
浮かべているッ!?
有り得ない!意味分かんない!
今どういう状況?ナニソレ魔法?
魔法ッ!?
ここって、もしかして異世界ってヤツだったの??
僕は声も出せずに固まったまま、少年を凝視していた。
15~17才くらい、だろうか。
僕より少し年上って感じだ。少年って言うより青年って言った方がいいのかも?
恐ろしく整った小さめの顔に、モデルのような頭身の、細く引き締まった身体。
長い睫毛に縁取られた青みがかった紫の瞳に、背中で一括りにされた綺麗な、腰まで伸びた銀糸の髪。
うっわ、腰の位置高っ!
足長っ!しかもどんだけイケメン。
王子? どっかの王子とかなのか?
これがファンタジーとかで出てくる、白馬の王子様とやらなのか?
まあ白馬なんてこの場には居ないし、ただのイメージなんだけどさ。
動揺し過ぎて取り留めの無い事をグルグル考えてしまう。
でも、なんだろう。
何処かで見た事がある顔な気がするんだけど…
はて、こんなイケメン何処で見たんだろう。
「ねえ、どうしてこんな所に座り込んでるの?」
見知らぬ人間に急に話し掛けられ、ビクリと身体が震えた。
頭が真っ白になって声が出せず、僕は再び固まってしまった。
「あれ?もしかして警戒されてる?」
怪しい者じゃないよって、困ったな…
何て呟きながら、青年は僕と視線を合わせるように座り込んできた。
凄い!
イケメンのドアップ。
何て威力だ、恐ろしい。
同性なのにドキドキする。
僕の恋愛対象は普通に女の子だというのに、違う意味でもドキドキしてブルブルしてしまった。
イケメン怖い。怖すぎる…
「どこか痛い?動けないの?怪我とか病気とか、身体の調子でも悪くなっちゃった?私の言ってる事、分かるかな?」
ここって結構危ない場所なんだけど…
青年が困った顔のまま、グイッと僕の顔を覗き込んできた。
ち、近い!近いから!物凄く近いから顔が!
思わず驚いて仰け反る。
すると、僕は三角座りのまま、コロリと斜め後ろに転がってしまった。
思ってた以上に身体が硬直していたらしい。
その瞬間、青年の肩がピクッと震え、暫く固まってから不意に両肩を震わせてクスクスと笑い始めた。
さっきまでは真面目な雰囲気だったから、ちょっとは我慢しようとしたのだろうか。
でも、どうやらツボにハマってしまったらしく、青年はやがて少し苦しそうにお腹を抱えて笑い出したのだった。
「フッ、クククッ。ゴメン、ゴメンよ笑ったりして。私の、名前はアヤト。キミは?」
転がった三角座りの僕を起こしてくれながら、笑みを噛み殺しつつ、アヤトという名の少年は涙目で僕に名前をたずねてきた。
アレ?何か…
思ってたのと全然感じの違う人?
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