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「質問等ございましたら何なりと受け付けますので御遠慮なさらずにどうぞ」
リビングに入ると、アヤさんが腰から直角に曲げる優雅なお辞儀をしつつ、開口一番にそう言った。
出鼻をくじかれた感がハンパない。
でも僕は負けじと口を開いた。
聞きたい事をみんな聞いてやるんだ!
この際みんな聞き出してやるんだとも!
「じゃ、じゃあ早速ですけど、この、どこかのアイドルグループの衣装みたいな、恥ずかしい服は一体何ですか?」
「趣味です!」
物ッ凄くイイ笑顔での即答だった。
歯がキランって光ってそうな感じで、しかも力の入ったサムズアップ付きだった。
僕はドッと疲れて溜め息を吐いた。
何だろう、もう、色々とどうでも良くなってきちゃったよ…
あんなに意気込んで来たのに。
「アレ?質問は…もういいのかな?」
1つ目の質問で力尽きた僕がガックリ肩を落としていると、アヤさんは不思議そうに話し掛けてきた。
「あ、あの…」
「なぁに?」
「この服の青色のラインが、」
「イツキの今の目の色と同じ理由?」
「はい」
「森で出会った時からイツキの髪と目はこの色だったからだよ」
「じゃあ起きて顔を洗った時に見た、いつもの黒色は?」
「昨日の内に【変身】スキルで使える【偽装】でチョチョイと」
「どうして…そんな事?」
「一度にショックを受け過ぎると、イツキまた倒れちゃうんじゃないかと思って。今回は反省して、一括より分割払いにした方がイイかな~…みたいな?
まぁ、こんなタイミングで戻るとは思わなかったんだけどね」
分割払いって!
ショックのお支払い(?)方法が、分割払いって……
そんなお気遣いは無用です。
どうせならオブラートに包んで、もっと優しく1から順番に全部教えてくれる。みたいな気遣いの方が嬉しいですから!
目が覚めたら見知らぬ家のベッドに寝かされてて、知らない内にお風呂まで入れられてて、起きたらまともに歩けない状態になっていた。とか、
いきなり【偽装】とやらが解けてびしょ濡れの素ッ裸でパニックに陥る。
みたいなショックを小出しにされても、全く嬉しくありませんから!
アヤさんて、先の事を考え過ぎて今の事が雑になり過ぎる感じがするっていうか、何ていうか…
オバチャンだからなのかアヤさんだからなのか、もう、ホント良く分らないや。
あ!そう言えば…
さっきは思い切り裸だったけど、全く気にならなかったなぁ。
まぁ普通は男同志で裸を見られても気にしないのが一般的だろうし、アヤさんって外見は男子で中身は自称オバチャンだからか、見られても恥ずかしいとか全然不思議と感じなかったんだよね。
これってどうなんだろう。
どうしてなんだろう。
アヤさんとは昨日までは只の他人同士だった筈なのに。
僕はいつの間に…
こんなにもこの人に心を許していたんだろう??
リビングに入ると、アヤさんが腰から直角に曲げる優雅なお辞儀をしつつ、開口一番にそう言った。
出鼻をくじかれた感がハンパない。
でも僕は負けじと口を開いた。
聞きたい事をみんな聞いてやるんだ!
この際みんな聞き出してやるんだとも!
「じゃ、じゃあ早速ですけど、この、どこかのアイドルグループの衣装みたいな、恥ずかしい服は一体何ですか?」
「趣味です!」
物ッ凄くイイ笑顔での即答だった。
歯がキランって光ってそうな感じで、しかも力の入ったサムズアップ付きだった。
僕はドッと疲れて溜め息を吐いた。
何だろう、もう、色々とどうでも良くなってきちゃったよ…
あんなに意気込んで来たのに。
「アレ?質問は…もういいのかな?」
1つ目の質問で力尽きた僕がガックリ肩を落としていると、アヤさんは不思議そうに話し掛けてきた。
「あ、あの…」
「なぁに?」
「この服の青色のラインが、」
「イツキの今の目の色と同じ理由?」
「はい」
「森で出会った時からイツキの髪と目はこの色だったからだよ」
「じゃあ起きて顔を洗った時に見た、いつもの黒色は?」
「昨日の内に【変身】スキルで使える【偽装】でチョチョイと」
「どうして…そんな事?」
「一度にショックを受け過ぎると、イツキまた倒れちゃうんじゃないかと思って。今回は反省して、一括より分割払いにした方がイイかな~…みたいな?
まぁ、こんなタイミングで戻るとは思わなかったんだけどね」
分割払いって!
ショックのお支払い(?)方法が、分割払いって……
そんなお気遣いは無用です。
どうせならオブラートに包んで、もっと優しく1から順番に全部教えてくれる。みたいな気遣いの方が嬉しいですから!
目が覚めたら見知らぬ家のベッドに寝かされてて、知らない内にお風呂まで入れられてて、起きたらまともに歩けない状態になっていた。とか、
いきなり【偽装】とやらが解けてびしょ濡れの素ッ裸でパニックに陥る。
みたいなショックを小出しにされても、全く嬉しくありませんから!
アヤさんて、先の事を考え過ぎて今の事が雑になり過ぎる感じがするっていうか、何ていうか…
オバチャンだからなのかアヤさんだからなのか、もう、ホント良く分らないや。
あ!そう言えば…
さっきは思い切り裸だったけど、全く気にならなかったなぁ。
まぁ普通は男同志で裸を見られても気にしないのが一般的だろうし、アヤさんって外見は男子で中身は自称オバチャンだからか、見られても恥ずかしいとか全然不思議と感じなかったんだよね。
これってどうなんだろう。
どうしてなんだろう。
アヤさんとは昨日までは只の他人同士だった筈なのに。
僕はいつの間に…
こんなにもこの人に心を許していたんだろう??
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