僕、勇者サマの養い子になりました

髙城

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22.

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か、髪がッ!
髪の毛ッ、髪の色が!!
しかも何か、目の色までもッ!?

何で?どうして??

驚き過ぎて椅子を倒し、桶を蹴飛ばし、ドンガラ大きな音を立てていると、慌ててアヤさんが駆け付けて来てくれた。

「どうした!?大丈夫?湯当たりでもして転んだ?」

曇りガラスの扉越しに声を掛けられて、僕は反射的にその扉を開けた。

「大丈夫!転んではないです。
そんな事よりアヤさん、僕の髪が!僕の髪と目が!!」

「これは…また、見事に変わったね~」

そう、僕の髪の毛と目は、いつの間にかアヤさんみたいな銀髪と碧眼へきがんに変わっていたのだった。

「髪はほとんど私と同じ色だね。少し髪質が違うくらいかな。目は…イツキの方が蒼くて綺麗な空の色だ」

そう言うと、アヤさんは僕にバスタオルを手渡し、フェイスタオルで手早く僕の頭を拭き始めた。

「ほら、ぼたぼたと水垂らしながらボーっとしてないで体拭いて。着替えはここに置いとくから、取り敢えず着替えて出ておいで。話は後でちゃんと聞くから」

短めの僕の髪を手櫛でサッと整えると、アヤさんは濡れたフェイスタオルを洗濯カゴに放り込んでさっさと出て行ってしまった。

言われた通りに体を拭き、僕は着替えの一番上に乗ってた新しい水色のボクサーパンツを穿いて、同じく水色のブラトップを着た。

服は…コレか?

ピラリと広げて少し考えた。
サラサラと柔らかい少し厚手のシルクに似た生地の服は白地に蒼の細いラインが裾やら襟に入っていた。

そう、
僕の目の色と全く同じ青色・・・・・・のラインだった。

あ、アヤさん?
コレって…どういう事ですか?
偶然?
まさか…ねぇ?

胡乱な目つきで用意されていた膝上丈のショートパンツを穿きベルトをし、襟付きの半袖シャツを着てボタンを留め、ショートパンツの裾まである丈の長いベストを羽織った。

何だか嫌な予感がして鏡で己の姿を確認してみる。
試しに鏡の前でクルリと回ってみると、ベストの裾がフワリと広がって…

ああ、僕……………
こんな感じの服を着て、数人でマイク持って踊ってるグループをテレビで見た事ある気がする…

アヤさんに突っ込みたい事を更に増やしながら、僕は足元に置いてあったサンダルを履いてペタペタとリビングに向かった。

『話は後でちゃんと聞くから』

アヤさんは確かにそう言っていた。
そう言ってたからには聞かないと、ねぇ。
ちゃあんとね。
イロイロとね。
しっかりとね。

別に僕は怒ってなんかいませんよ。
ええ、勿論ですとも。
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