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アヤさんって、ホント能力を無駄遣いし過ぎだよな…
僕は見ようと意識しなければ、ほとんど普段は魔力なんて見えやしない。
それなのに、見えてしまうくらいの魔力を使ってまで浴室全体に豪雨を降らせたりするんだから。
僕は肩を落として溜息を吐くと、物凄く湯気だらけになってしまった浴室から脱衣場へと向かった。
ポタポタと髪や身体から雫を垂らしながら、僕は脱衣場の手前で身体を拭いていると、アヤさんが呆れたように新しいタオルを渡してくれた。
「そんな浴室に持ち込んでたタオルなんかで拭いても、濡れちゃってて意味ないでしょう?こっちの使ってちゃんと拭きなよ」
言われて僕は乾いた新しいタオルを受け取り、ザッと拭いてから下着を身に付けようとして、アヤさんに止められてしまった。
「だから、何でちゃんと拭かないのかな?」
タオルを取り上げられて背中や髪などを丁寧に拭かれると、僕は叱られたのに嬉しくなって小さく微笑んだ。
だって誰かにこんな風に世話を焼かれ、心配して叱って貰えるのは…本当に幸せな事だから。
「こら、叱られたのに嬉しそうな顔しないの!もう」
アヤさんは笑いながら僕の頭を魔法でふわりと乾かしてくれると、急いで自分の身体を拭き始めた。
そういえばアヤさんっていつも、自分の事より僕の事を優先してくれているような気がする…
僕にはそれが、とても嬉しいんだけど、
でも、僕なんかを優先して貰うのはなんて言うか…毎回本当に気が引けてしまって慣れる事が出来ない。
「イツキ、いつまでも素ッ裸っていうのはどうかと思うんだ。だから早く服を着てね」
「はい、ごめんなさい。すぐ着ます」
「ん、いい子。でも今の場合『ごめんなさい』は要らないから、返事だけでね?」
「はい」
うはぁ…
また叱られてしまった。
でも、
アヤさんの顔は少しも怒ったりしてなくて、寧ろ僕の頭を撫でまくっている状態だったので、僕は慌てて渡された服を着ながらも、そっとニヤけてしまうのだった。
二人してTシャツに短パン姿になり、こんなお高そうな部屋でこんな格好…と思いつつリビングに戻ると、アヤさんが無限収納から牛乳とコーヒー牛乳の瓶を取り出した。
「やっぱりお風呂上がりはコレだよね。どっちがいい?好きな方を選んでいいよ」
二択……
僕、こういうの、苦手だ。
今まで碌に選べるような立場じゃなかったから、こんな時は余計にどうしていいのかが分からない。
いきなり選択の自由を与えられても、僕としては戸惑うばかりで…
「アヤさんが先に選んで下さい。僕は残った方で十分ですから」
「遠慮しないの!どっちも二本ずつ以上あるから大丈夫。だから安心してイツキの好きな方を選んでみて?」
「…………」
どうしよう……決められない。
ストックで少ない方はどっちかな?
どうせなら多く残ってる方を選んだ方がいいよね?
…聞いてみようかな?
「ほら、変な心配しなくていいから、イツキの好きな方を遠慮なく選んでごらんよ」
僕は見ようと意識しなければ、ほとんど普段は魔力なんて見えやしない。
それなのに、見えてしまうくらいの魔力を使ってまで浴室全体に豪雨を降らせたりするんだから。
僕は肩を落として溜息を吐くと、物凄く湯気だらけになってしまった浴室から脱衣場へと向かった。
ポタポタと髪や身体から雫を垂らしながら、僕は脱衣場の手前で身体を拭いていると、アヤさんが呆れたように新しいタオルを渡してくれた。
「そんな浴室に持ち込んでたタオルなんかで拭いても、濡れちゃってて意味ないでしょう?こっちの使ってちゃんと拭きなよ」
言われて僕は乾いた新しいタオルを受け取り、ザッと拭いてから下着を身に付けようとして、アヤさんに止められてしまった。
「だから、何でちゃんと拭かないのかな?」
タオルを取り上げられて背中や髪などを丁寧に拭かれると、僕は叱られたのに嬉しくなって小さく微笑んだ。
だって誰かにこんな風に世話を焼かれ、心配して叱って貰えるのは…本当に幸せな事だから。
「こら、叱られたのに嬉しそうな顔しないの!もう」
アヤさんは笑いながら僕の頭を魔法でふわりと乾かしてくれると、急いで自分の身体を拭き始めた。
そういえばアヤさんっていつも、自分の事より僕の事を優先してくれているような気がする…
僕にはそれが、とても嬉しいんだけど、
でも、僕なんかを優先して貰うのはなんて言うか…毎回本当に気が引けてしまって慣れる事が出来ない。
「イツキ、いつまでも素ッ裸っていうのはどうかと思うんだ。だから早く服を着てね」
「はい、ごめんなさい。すぐ着ます」
「ん、いい子。でも今の場合『ごめんなさい』は要らないから、返事だけでね?」
「はい」
うはぁ…
また叱られてしまった。
でも、
アヤさんの顔は少しも怒ったりしてなくて、寧ろ僕の頭を撫でまくっている状態だったので、僕は慌てて渡された服を着ながらも、そっとニヤけてしまうのだった。
二人してTシャツに短パン姿になり、こんなお高そうな部屋でこんな格好…と思いつつリビングに戻ると、アヤさんが無限収納から牛乳とコーヒー牛乳の瓶を取り出した。
「やっぱりお風呂上がりはコレだよね。どっちがいい?好きな方を選んでいいよ」
二択……
僕、こういうの、苦手だ。
今まで碌に選べるような立場じゃなかったから、こんな時は余計にどうしていいのかが分からない。
いきなり選択の自由を与えられても、僕としては戸惑うばかりで…
「アヤさんが先に選んで下さい。僕は残った方で十分ですから」
「遠慮しないの!どっちも二本ずつ以上あるから大丈夫。だから安心してイツキの好きな方を選んでみて?」
「…………」
どうしよう……決められない。
ストックで少ない方はどっちかな?
どうせなら多く残ってる方を選んだ方がいいよね?
…聞いてみようかな?
「ほら、変な心配しなくていいから、イツキの好きな方を遠慮なく選んでごらんよ」
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