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どうしよう…
どうしよう…
早く決めないと!
でもどっちの方がいいんだ!?
加工の手間が少ない分、やっぱり牛乳の方がいいかな?
そう思い至り、僕は牛乳を指差した。
「じゃ、じゃあ、こっちにします」
「イツキ今、飲みたいからって理由じゃなく牛乳を選んだよね?」
言われて僕はギクリと身体を震わせた。
ついドキドキして目が泳いでしまう…
ど、どうして分かっちゃったんだ!?
「私はね、余計な事は考えず、イツキが飲みたいと思った方をただ単純に選んで欲しかっただけなんだけど…
まぁ今はいいよ。取り敢えず今回は牛乳って事で」
アヤさんはそう言って僕の頭をポンポンすると、牛乳が入った方の瓶を手渡してくれた。
僕が欲しいと思った方……?
そう言えば今まで、そんな風に考えた事は無かったな。
僕は小さく首を傾げてから瓶を受け取ると、アヤさんがコーヒー牛乳の蓋を取ったのを見届けてから同じように紙の蓋を取った。
えっと、瓶は利き手で持つんだから、左手は腰に…と。
以前アヤさんから言われた通りの『正しい牛乳の飲み方』を思い出しながら、僕は半分くらいゴクゴクと飲んで一息ついた。
「あ、そうだ!さっきの質問だけど、牛乳とコーヒー牛乳でどっちがいいかってヤツ」
「はいッ?」
急に声を掛けられたから、思わず声が裏返っちゃったよ、もう。
で、慌ててアヤさんを見ると、アヤさんは半分程飲んだコーヒー牛乳の瓶を持って、満面の笑みで僕を見ていたのだった。
「実はそれの答え、二つだけじゃなかったんだよね」
え?
『どっちがいい?』って聞かれたのに二択じゃなかった…
って、どういう事!?
「だって『両方とも欲しい!』ってのも、アリじゃない?」
そう言うと、アヤさんは自分の持っていた瓶と、僕の持っていた瓶を取り替えた。
「ほら、こうすれば両方飲めるし」
と、アヤさんは僕の飲んでいた牛乳を飲み干し、ニヤリと口端を吊り上げてみせた。
「イツキはもっと欲張って、我儘も言って、色々と欲しがってもいいんだからね?他ならぬ、この私が許してるんだから」
アヤさんはそんな事を言ってドヤ顔でキメてたけど、白い口髭が全てを台無しにしていた事に気付いて…いるのかな?
僕はちょっぴり残念なアヤさんに笑いを堪えつつ、渡された飲みかけのコーヒー牛乳を空にして頷いた。
良く考えたら間接キスって奴だったけど、アヤさんも気にしてなかったみたいだから…まぁ気にしない事にする。
学校で仲の良い友人同士が飲み物を回し飲みしたりしてるのとか、見た事あったしね。
僕はした事なかったけど、お風呂に続いてこうしてまた一つ『やった事がない』を減らせて、僕は不思議な気分になったのだった。
どうしよう…
早く決めないと!
でもどっちの方がいいんだ!?
加工の手間が少ない分、やっぱり牛乳の方がいいかな?
そう思い至り、僕は牛乳を指差した。
「じゃ、じゃあ、こっちにします」
「イツキ今、飲みたいからって理由じゃなく牛乳を選んだよね?」
言われて僕はギクリと身体を震わせた。
ついドキドキして目が泳いでしまう…
ど、どうして分かっちゃったんだ!?
「私はね、余計な事は考えず、イツキが飲みたいと思った方をただ単純に選んで欲しかっただけなんだけど…
まぁ今はいいよ。取り敢えず今回は牛乳って事で」
アヤさんはそう言って僕の頭をポンポンすると、牛乳が入った方の瓶を手渡してくれた。
僕が欲しいと思った方……?
そう言えば今まで、そんな風に考えた事は無かったな。
僕は小さく首を傾げてから瓶を受け取ると、アヤさんがコーヒー牛乳の蓋を取ったのを見届けてから同じように紙の蓋を取った。
えっと、瓶は利き手で持つんだから、左手は腰に…と。
以前アヤさんから言われた通りの『正しい牛乳の飲み方』を思い出しながら、僕は半分くらいゴクゴクと飲んで一息ついた。
「あ、そうだ!さっきの質問だけど、牛乳とコーヒー牛乳でどっちがいいかってヤツ」
「はいッ?」
急に声を掛けられたから、思わず声が裏返っちゃったよ、もう。
で、慌ててアヤさんを見ると、アヤさんは半分程飲んだコーヒー牛乳の瓶を持って、満面の笑みで僕を見ていたのだった。
「実はそれの答え、二つだけじゃなかったんだよね」
え?
『どっちがいい?』って聞かれたのに二択じゃなかった…
って、どういう事!?
「だって『両方とも欲しい!』ってのも、アリじゃない?」
そう言うと、アヤさんは自分の持っていた瓶と、僕の持っていた瓶を取り替えた。
「ほら、こうすれば両方飲めるし」
と、アヤさんは僕の飲んでいた牛乳を飲み干し、ニヤリと口端を吊り上げてみせた。
「イツキはもっと欲張って、我儘も言って、色々と欲しがってもいいんだからね?他ならぬ、この私が許してるんだから」
アヤさんはそんな事を言ってドヤ顔でキメてたけど、白い口髭が全てを台無しにしていた事に気付いて…いるのかな?
僕はちょっぴり残念なアヤさんに笑いを堪えつつ、渡された飲みかけのコーヒー牛乳を空にして頷いた。
良く考えたら間接キスって奴だったけど、アヤさんも気にしてなかったみたいだから…まぁ気にしない事にする。
学校で仲の良い友人同士が飲み物を回し飲みしたりしてるのとか、見た事あったしね。
僕はした事なかったけど、お風呂に続いてこうしてまた一つ『やった事がない』を減らせて、僕は不思議な気分になったのだった。
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