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以前ステータスを見せて貰った時、自分のスキルに
【治癒魔法10】って書いてあったんだから、信じればきっと、きっと出来る筈!!
本当なら教会でちゃんと教えて貰ってからの方が上手に出来るんだろうけど、今、どうしても治してあげたい僕は無理を承知で力を込めて右手を握り、ゆっくりと開いた。
緑色の魔力~~
緑色のオーラ~~
大して効果は無いのかも知れないけど、頭の中で念じながら集中して掌を見詰めていると、真ん中辺りに淡い黄緑色の光が集まり始めた。
若芽色っていうか、若菜色?
とても…
柔らかくて、綺麗な光だ。
そして驚く事に、ほんわかと掌が温かく感じられたのだった。
そう、僕は初めて自分の魔力を感じ取る事が出来たんだ。
嬉しくて勢い良くアヤさんを見る。
と、アヤさんは呆然として口を開けたまま硬直していた。
僕は温かい若菜色の光を右手に纏わせて、固まっているアヤさんの顔を『治れ~治れ~』と念じながら、そぉっと撫でた。
すると、赤くなっていた目や目蓋や鼻の先が見る見るうちに治っていく。
魔法って……ホントに凄いな。
僕は感動しながら、アヤさんを癒せた事に喜びを感じて小さく笑みを浮かべた。
今度からは僕がアヤさんの事を治してあげられる!
これなら、今まで貰いっ放しだったものを少しでも返していけるかも知れない。
僕は嬉しくなって微笑みながら、何気なくアヤさんの全身を隈なくスキャンして診た。
他にも痛い所とかがあったら治せないかと思って…
魔導具の時とは違い、緑色の魔力を使って診てみると、左肘や右腰の付け根辺りに、グレーのフィルターでも掛けられたかのような色彩的違和感を感じて目を凝らした。
ーー何かの…欠片、かな?
何だろう?
細かい金属の…破片?
これ、痛くないのかな?
何とか取り出す事って出来ないのかな?
僕が難しい顔になって考え込んでいたら、何とか立ち直っていた?らしいアヤさんが不思議そうに僕の顔を見詰めていた。
「どうしたの?急に考え込んじゃって…」
「……アヤさん、あの、アヤさんって、左肘とかが痛かったりしますか?」
思い切って聞いてみると、アヤさんは驚いた顔になって僕を砂の上に下ろし、両肩を掴んで真剣な目で真っ直ぐに僕を見た。
「どうして分かったの!?」
迫力に気圧されそうになりながらも、僕は真剣なアヤさんに応えたくて、真っ直ぐ見返しながら、気合いを入れて口を開いた。
「…調子に乗って、その、他にも治せる所があるんじゃないかと、勝手に…アヤさんを診てたら、左肘と右腰の付け根辺りに違和感を感じて…」
「違和感?」
「はい。あの、それで、良く診てみたら細かい金属みたいな物の破片…のようなのがたくさんあって、痛くないのかな?って…」
「そんなのが入ってたのか…」
アヤさんはそう呟くと、肩で大きく息をして天を仰いだ。
「実はね、密かにずっと治したくて、以前から色々と手を尽くしてたんだけど、まさかこんなあっさりとイツキに解決の糸口を貰えるなんて…」
【治癒魔法10】って書いてあったんだから、信じればきっと、きっと出来る筈!!
本当なら教会でちゃんと教えて貰ってからの方が上手に出来るんだろうけど、今、どうしても治してあげたい僕は無理を承知で力を込めて右手を握り、ゆっくりと開いた。
緑色の魔力~~
緑色のオーラ~~
大して効果は無いのかも知れないけど、頭の中で念じながら集中して掌を見詰めていると、真ん中辺りに淡い黄緑色の光が集まり始めた。
若芽色っていうか、若菜色?
とても…
柔らかくて、綺麗な光だ。
そして驚く事に、ほんわかと掌が温かく感じられたのだった。
そう、僕は初めて自分の魔力を感じ取る事が出来たんだ。
嬉しくて勢い良くアヤさんを見る。
と、アヤさんは呆然として口を開けたまま硬直していた。
僕は温かい若菜色の光を右手に纏わせて、固まっているアヤさんの顔を『治れ~治れ~』と念じながら、そぉっと撫でた。
すると、赤くなっていた目や目蓋や鼻の先が見る見るうちに治っていく。
魔法って……ホントに凄いな。
僕は感動しながら、アヤさんを癒せた事に喜びを感じて小さく笑みを浮かべた。
今度からは僕がアヤさんの事を治してあげられる!
これなら、今まで貰いっ放しだったものを少しでも返していけるかも知れない。
僕は嬉しくなって微笑みながら、何気なくアヤさんの全身を隈なくスキャンして診た。
他にも痛い所とかがあったら治せないかと思って…
魔導具の時とは違い、緑色の魔力を使って診てみると、左肘や右腰の付け根辺りに、グレーのフィルターでも掛けられたかのような色彩的違和感を感じて目を凝らした。
ーー何かの…欠片、かな?
何だろう?
細かい金属の…破片?
これ、痛くないのかな?
何とか取り出す事って出来ないのかな?
僕が難しい顔になって考え込んでいたら、何とか立ち直っていた?らしいアヤさんが不思議そうに僕の顔を見詰めていた。
「どうしたの?急に考え込んじゃって…」
「……アヤさん、あの、アヤさんって、左肘とかが痛かったりしますか?」
思い切って聞いてみると、アヤさんは驚いた顔になって僕を砂の上に下ろし、両肩を掴んで真剣な目で真っ直ぐに僕を見た。
「どうして分かったの!?」
迫力に気圧されそうになりながらも、僕は真剣なアヤさんに応えたくて、真っ直ぐ見返しながら、気合いを入れて口を開いた。
「…調子に乗って、その、他にも治せる所があるんじゃないかと、勝手に…アヤさんを診てたら、左肘と右腰の付け根辺りに違和感を感じて…」
「違和感?」
「はい。あの、それで、良く診てみたら細かい金属みたいな物の破片…のようなのがたくさんあって、痛くないのかな?って…」
「そんなのが入ってたのか…」
アヤさんはそう呟くと、肩で大きく息をして天を仰いだ。
「実はね、密かにずっと治したくて、以前から色々と手を尽くしてたんだけど、まさかこんなあっさりとイツキに解決の糸口を貰えるなんて…」
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