僕の神様

只ノ人 -ただのひと-

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3:少女は。

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汚れた服、痣だらけの身体、向けられる刃物のような視線。


全てを捨てて逃げ出したのは7歳の頃だった。

少女はその後保護され、施設に引き取られることとなった。


施設での暮らしは、少女にとって驚きの連続だった。

毎日3回、皿に乗って出てくる食べ物たち。
雲で作ったような布団。
シワも汚れもない、綺麗に選択された服。
恐怖の代わりに愛情と優しさをくれる大人。

触れる全てに温度があった。

家族ってこんな感じなのかな。いつしか少女はそんな思いを抱くようになっていた。


過去は変わらない。記憶も無くなってくれない。

それでも。


上書きして、塗りつぶして。

怯える必要のない日々は、少女にとって顔を上げて生きる理由にするのには充分だった。

ーーーーー

空に手を合わせていると、病室の扉がゆっくりと開いた。

「やあ、おはよう。」

そう言って少女は目を細める。
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