俺たちの共同学園生活

雪風 セツナ

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1学期編 ~期末試験~

エピローグ

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「よし、これで部屋の用意もできたし引っ越しについては一通り終わったな。」


 翌日、蒼雪と千春は瑞希を連れて、部屋に必要となる家具や家電などを一緒に買いに行った。道中では多くの人たちに見られることになったが、試験前から想定していたようなトラブルに見舞われることはなかった。

 ただ、全くなかったというわけではなくどういう関係かと瑞希は友人たちから聞かれることはあった。そういう時は瑞希も誤魔化すことはなく3人で相棒を組んでいることを伝え驚かれたりはしたが、瑞希が選んだならばと納得し理解を示してくれていた。何人かにいたっては、

「瑞希を悲しませないようにしてね。」
「瑞希のこと泣かせたら承知しないから。」

このような忠告を蒼雪は受けていた。それでも蒼雪は、

「俺はもとからそうするつもりはないから安心してくれ。だが、男の俺には話難いこともあるから今後も彼女とは親しくしてくれ。」

と彼女の友人関係にも配慮して余計な軋轢を入れないようにした。


 蒼雪の対応は彼女たちにも好ましく好意的に受け入れられたので問題はなかったと感じていた。



「改めてこれからよろしくね! 私もできる限りのことをするから3人で仲良くやっていこうね。」
「こちらこそよろしく。」
「よろしくお願いするわ。」


 この日の夜は3人でいつもより豪華な夕飯を作り瑞希の歓迎会を兼ねて、これからよろしくということでパーティーのようなことをした。

 日曜日にはいつものメンバーと4組のメンバーにも声をかけて、商業区にある店にみんなで集まった。そこでお昼ご飯を食べながら瑞希のことを伝え、響真からは皐月と組んだことが報告された。

「…というわけで俺と千春は瑞希とも相棒を組んだ。そういうわけだから彼女ともよろしく頼む。」
「改めてよろしくね!みんなが蒼雪君のところに来るときは私もいるからいろいろ反してくれると嬉しいな。」

 蒼雪と瑞希が彼らにそう告げると、驚いたような反応をする人もいたが、やはりそうなったか、という反応をする人もいて様々だったが、否定的な感情を持つ人はおらず、好意的に受け入れられた。

「それじゃあ、俺からも報告させてもらうが、知っている人もいると思うが、俺も今隣にいる彼女と、皐月と相棒を組んだ。」
「私たちも蒼雪君たちと同じ日に申し込んだわ。」
「まぁその時に見られたりしているし、あの時の会話で気が付いたやつもいるかもしれねえが、それでも一応な。」
「ここにいる彼ともどもよろしくお願いするわ。」

 響真と皐月からもそのように話をされ漸く彼らも、という空気だった。また、


「それなら俺からも報告しよう。」

 響真たちについての話がされているところで秀人からも声が上がった。

「俺もおそらく響真と蒼雪たちと時を同じくして、ここにいる里美と相棒を組むことになった。」
「よろしくお願いします…!」

 秀人が何でもないかのように報告をする傍らで里美は耳まで真っ赤にしていた。どうやら金曜日の放課後に図書館に行くと言っていたが、その時かその後には里美から話があったのだろう。蒼雪が秀人をよく見てみると、秀人は顔には出さないようにしていたが耳が少しだけ赤くなっており、声も若干震えているように聞こえた。
 
 
「この数日で一気に相棒の申請をした人が増えたな~。」
「確かにそうだね。みんな夏休みに向けてなのかな?」
「それもあるかもしれないが、今回の試験の内容上ほかのクラスの人と関われなかった人も多かった。それもあって試験終了時にあの話を相まって増えたんだろうな。あの日の放課後に俺たち以外にも複数組いた。」
 
 
 蒼雪がそのことを指摘すると、なるほどと納得していた。


 それからはその場で集まったので久しぶりに遅くまで一緒に行動をしていた。途中で分かれてショッピングに行ったり映画に行く人もいたが、夕飯時にはまた飲食店に集まって一緒に過ごした。その時にはみんなに触発された詩音も遥香と話を済ませていたのか相棒の申請を翌日、月曜日の放課後にしてくると報告をしてきた。


 この中で唯一相棒を組んでいないのは唯だけだったのだが、この集まりの後に話し合いがあったのか翌日正悟の口から舞依と唯の意思もあって一緒に組むことになったとの話がった。どうやらこちらは舞依と唯がそういう関係に近いものがあるが、舞依には正悟と組むほかの目的もあり解消をする必要はないとのことで3人で組むという話だ。


 正悟と舞依と唯の相棒は関係は歪なものがあるがそれぞれがそれぞれを利用し、利用されるようなものに近いがそれでも仲が悪いということもなく、問題なくやっていけると正悟自身も言っていた。



 月曜日、火曜日と試験の講評をされ問題についての採点結果が配られた。蒼雪たちはそれらの結果について互いに報告をして何がダメだったのか、何ができたのかを話した。授業中にも各設問に対する開設はなされたが、時間の関係上省略されたところもあったのでそこは各自で補う必要があったからだ。


―――――7月31日


「……それでは、これで1学期は終了とする。各々夏休みを有意義に過ごすように。」

 学園に行き、朝のホームルームを終えると各学年は体育館に集まり終業式が開かれた。その後は教室に戻り諸々の注意事項を聞き、夏休みのイベントの参加の有無を聞かれ、夏休みを迎えた。


 夏休みになったからと言ってもこの島から出ることができるわけではないので、それぞれのやりたいことをやる時間が増えたような変化しかない。

 それでも学生にとって夏休みは貴重で大切な時間で蒼雪たちにとってもそれは同じだった。

 蒼雪たちは家に帰り、この夏休みをどう過ごすのか計画を立てていった。
 
 この島での夏休みはおそらく彼らの想像しているよりもはるかに退屈をしない時間を過ごすことになるとは今は誰もまだ知らない。
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