最上位αの初恋

認認家族

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いい朝だ。
陸を貪ったから、体調がすこぶる良い。

猪瀬たちは朝食を食べに行っている。

私はもうしばらく陸の寝顔を見ていたい…と、陸が目を覚ました。

「陸、おはよう」

ずっと見ていたの、気づかれていないといいのだが。
「おはようございます…」

「実はもう8時なんだ。朝ご飯は食べれそうか?」

陸が返事をする前に腹の虫がグーッとなった。昨日、いっぱい体力を使ったからね、ぺったんこのそのお腹も減るだろう
陸が周りをきょろきょろと見る。
「皆さんは?」
「朝ご飯を食べて…ああ、戻ってきた」
談笑しながら 猪瀬たちが戻ってきた
「おお、青島、起きたか」
「俺らは今、飯を食べてきたところだけど……」
「うーん。お腹は減っているんですけど、なんか喉奥がイガイガするっていうか、少しだけヒリヒリするっていうか」

「「「「………………」」」」

猪瀬、他、私を見るな。陸に不審がられたらどうしてくれる

「陸は昨日のこと覚えてないのか」

陸が昨晩の事を思い出そうと手を額に当てる。
う~~ん…っ可愛すぎる

「宮下と飲み比べしすぎて、陸は吐いたんだ。ずっと吐いていたから、胃酸で喉がやられたんだろう」

「「「「………………」」」」

猪瀬、だから私を見るな。
喉が胃酸でやられたのは半分は事実だ。ただ、それ以上に喉奥で私を受け止め続けたからだろうな。
陸は意識がなくても上手だ。


「すみません、すみません、大変ご迷惑をおかけしました」
陸が青ざめながらいう。私が介抱したことを思い出したのだろう

「いい、気にする必要はない」
むしろ、幸せな時間をもらえたからな。

「ありがとうございました。なんか俺に出来る事があったらするんで、言って下さいね!」

「……陸にできる事?」

私を見上げる瞳。赤い唇。『俺に出来る事がなんでもしてあげます』問い返す声が低くなった。

「頼りにはならないですけど、でも何かあるかもしれないじゃないですか。思いついたら言ってください」

すでにたくさんあるよ、陸。
歯が疼く…
千葉が咳ばらいをする。
うるさい。

「そうだな、いづれ、な。」
陸の髪の毛をクシャっとかき混ぜた。
陸が安堵したように私を見つめた後、宮下のもとに移動する

「宮下、おれ、雑炊でも食べようと思うんだが、お前もどう?少し食べたほうが良いよ」
「…ぞうすい…食べたら吐いちゃうかも…」
「むしろ、それで吐けるなら吐いておいたほうが方がいいよ。少し楽になるよ」
「分かった……ありがとう」

……陸は優しいな。



しばらくして陸が雑炊を抱えて戻ってきた。
取り皿が2つ。
「「「…………」」」
ここの使用人は再度教育が必要なようだ。
私の分というわけではあるまい。
いらだちの余り、舌打ちしそうになった
だが、陸は私の不快感に気が付かない。そのまま宮下の元へと向かう。
……不愉快だ。だが、陸の掠れた声に少しだけ溜飲が下がる。昨日の宮下献身で陸を貪れたのだから、甘受してやろう
………
『もう……だめ……』
『……あっ……』
陸の痴態……

コホン。
だから五月蝿い、千葉。



陸が サイドテーブルの上に雑炊を置く。
「宮下、 大丈夫か?食えるか?」
「う~……なんとか……」
宮下がうつむいたままに生返事をする。そうだ、真っ直ぐに陸を見つめるのは私だけの権利だ。
陸は宮下に同情したようだ。優しいな、陸
「なんか、あんま大丈夫そうには見えないな」 
呟きながら取皿に雑炊を取り分け、レンゲに雑炊をよそって…………宮下が差し出された雑炊を食べた!
「……!」
陸!なんてことを!
給餌を私以外のαにするなんて!
私の番を奪う不届き者に正義の鉄槌を下す。
「ヴ……!」
宮下がうめく。許されざる者め!
「宮下!大丈夫か!?状況考えろよ!威圧なんて誰だよ!」
陸が叫ぶ。
陸!そんなオスを庇うのか!
「具合が悪い奴がいるんだ!最低だぞ」
『最低!』
番の言葉に心臓が縮こまる。
威圧を消す。
けれど陸……酷いよ。君は私を言葉だけで殺せるんだよ?






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鉄槌が下されるべきは、京極サマだけどね~
あぁ京極サマがどんどん変態ストーカーになっていく……
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