モブのAくん×モブのB。

きみどり

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猫のワルツ

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 ぴょんこらぴょんこら、にゃーお。
 ぴょんこらぴょんこら、にゃーお。
「で、モブに必要なわけ?その特技」
 いわゆるところのモブのBは、モブのAくんにそう問いかけるわけです。
「ピアノ?これは、好きだからやってるんだよ」
「でも、アルファにはどう足掻いても勝てねえわけじゃん」
 ぽん、トトトン。
「俺の頭でピアノ弾くな」
「ははは、いや、落ち着くかなって」
「あのなあ」
「俺はさ、俺がピアノが好きだってこと、自分の音が好きな人にだけでも伝わればいいと思ってるよ」
 アルファなんかより、絶対こいつの方が、音楽が好きなのに。
「ありがとう」
 ああ、なんだか、片想い、してる見たいだ。
 こいつの音楽の好きにあわせて、俺は合奏なんかするわけだから、だからなんだ。
 音の、好きがころがる。
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