僕の可愛いお嬢様が魔法学校へ入学するようです

つかさ

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会談

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「という訳で、マルクと一緒に入学したいのですけれど、許可をいただけますか。おじい様」
食事の間にご当主様にお話を通し、急ぎの要件でもあるため無理をお願いして協議会の業務前にお時間をいただきました。身支度を整え階下へ移動し約束した部屋へはいると。
開口一番、流石ですお嬢様。ですが、それでは伝わらないと思います。ですので、僕がいろいろと補足説明させていただき。
「そうか、そんな時期になったのか……。変わらんなぁ……」
呟いたご当主様の表情は苦笑と憧憬に彩られていました。
「じゃ、よろしいですね」
お嬢様―、相談するんじゃなかったんですかー。
「待ちなさい、エルミナ。許可証があるだろう。見せてみなさい。マルクもだ」
受け取った小石を光に翳すご当主様。
「間違いないようだ。そういうこともあるかもしれんとは思っていたが、いざそうなると複雑なものだな」
「何がです?」
「いや、こちらの話だ。入学は良いが在学中塔の責務はどうするつもりだ?」
「半年に一度は帰省できるみたいですから、急ぎのもの以外は纏めてかたずけて、どうしても回せないものはその都度連絡係をよこしていただくか、向こうの環境次第ですが小型の水晶柱を持ち込んで連絡を取れるように出来たらと考えています」
「それは、難しいだろうな。学園はふつうには辿り着けぬし、外部との連絡も出来んようになっとる」
わしらの時ですらそうだったから、今はもっと厳しくなっとるだろう。と続けるご当主様。
お嬢様に説明頂いた入学案内にはそのような内容はありませんでした。もっとも、その内容は簡潔なもので、入学許可の旨と小石が許可証であり入学を希望するならば指定の日時に身に着けておくこと。日常生活用品のみ持ち込み可能であることのみでした。
あれ? 水晶柱って日常品ではないですね、よく考えなくても……。
「辿り着けないってどういうことですか? 何か特別なものが必要とかですか」
お嬢様、勢い込んで聞くのがそこですか? お嬢様からすれは分からない事の興味を惹かれるのはよく分かりますが、それよりもっと大事なことがありませんか。
「それは……、期待に沿えずすまんな。話してはならんのだよ」
そんなとお嬢様が声を上げますが、多分入学したら教えてもらえると思います。
「そんな事よりも、どうするかだが」
「もう一度おじいさまが」
「もう一度わしが」
「塔主を務めるのはどうだ」でしょう」
二人の声が重なりました。
「秘匿事項にしておったはずだが」
「そうですね。ですが、知りえた知識から推測できるものもまた知識かと」
「よかろう、わしに出来る限りは受け持とう。お前は学生生活を楽しんでくるがいい。あの学校ではゆっくりとは出来んだろうが、それもまた経験だろうて」
そんな風にして話がまとまってしまいました。
僕にはよく分からない事が多すぎてさっぱりだったのですが。何とかなったのだと思う事にしましょう。
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