ある日突然、背中に天使の羽が生えて世界を救う使命を負った俺が、光と闇の力で新たな秩序を創り出す

城崎ベル

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第3章 サーレスの谷への到達と新たな導き手

14話 カオスの影

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新たに現れた謎の存在「カオス」。彼の出現は、翔太たちが終わったと思っていた戦いの始まりを告げるものであった。カオスはただの闇ではなく、世界そのものの秩序を覆そうとする存在であり、その影が次第に広がり始めていた。翔太たちはこの新たな脅威に立ち向かう準備を進めるが、カオスの力は想像以上のものであった。

---

「カオス…秩序を超えた存在だって?」

洞窟を出た後、翔太はその言葉が頭から離れなかった。駿や瑠衣も同様に、感じたことのない恐怖を抱えていた。

「ニクスは明確に『闇』の存在だったが、カオスは…もっと異質だ。秩序と闇の対立を超えたものを象徴しているのかもしれない」

瑠衣がそうつぶやくと、駿が苛立った表情で拳を握った。

「いったいどうすりゃいいんだ?今度の敵は、ただの闇を操る者じゃないってことかよ…」

翔太は、駿の不安を感じつつも冷静を保とうとした。

「カオスの目的が何であれ、俺たちが立ち止まるわけにはいかない。奴が次に動く前に、何か手を打つしかない」

翔太の言葉に、駿と瑠衣は頷いたが、彼らの表情には依然として不安が漂っていた。

---

数日が経ち、翔太たちはカオスに関する手掛かりを求めて様々な古代の文献を調べ始めた。だが、カオスに関する情報は極めて少なく、その存在はほとんどの歴史から抹消されていたかのようだった。

「これ以上、手掛かりがない…?」

翔太が苛立ちを隠せずに本を閉じると、瑠衣が一冊の古い巻物を指さした。

「これ、どうかしら?ここには『宇宙の均衡』について書かれているみたい」

巻物を広げてみると、そこには「カオス」がかつて宇宙の秩序を崩壊させようとした伝説が記されていた。カオスは「秩序」や「混沌」を超越した存在であり、世界のバランスを揺るがす「混沌の核心」を作り出す力を持っていたという。

「カオスが…世界の秩序そのものを壊そうとしているのか」

翔太はその意味を理解し、カオスの危険性がニクス以上であることを改めて痛感した。

---

その夜、翔太たちは不安を抱えたまま眠りについた。しかし、翔太はまたもや奇妙な夢を見た。夢の中で彼は無限に続く闇の中に立ち尽くしていた。そして、彼の目の前にカオスが現れた。

「翔太、お前たちは世界の光だ。しかし、光は常に闇に飲み込まれる運命にある」

カオスの声は冷たく、耳元でささやくように響く。

「お前がどれほど力を手に入れようと、この世界の秩序は私の手によって崩れる。それがこの世界の本当の姿だ」

翔太はその言葉に反論しようとするが、口を開くことができなかった。彼はその場で動けなくなり、ただカオスの言葉を聞くだけだった。

---

翌朝、翔太は汗だくで目を覚ました。

「また…カオスの夢か」

翔太は頭を抱え、背中の羽が再び微かに震えているのを感じた。何かが迫っていることを本能的に察したのだ。

「何かが近づいてる…」

翔太は急いで駿と瑠衣の元へ向かった。彼らもまた不安を抱えていたが、翔太が感じた危機感に同調した。

「何かが動き出しているんだ。俺たちは急がないと、カオスが何かを仕掛けてくる」

翔太の言葉に、二人もすぐに行動を開始することに同意した。次の目的地は、かつてニクスの力を封じていた「魂の塔」。そこには、カオスを封じる鍵となるかもしれない情報が隠されている可能性があった。

---

魂の塔に到着すると、塔全体がかつてないほどの闇に覆われていた。塔の入り口には黒い霧が立ち込めており、まるでその先に進む者を拒んでいるかのようだった。

「ここにカオスの手が…」

瑠衣が驚いた声を上げ、翔太は決意を込めて剣を構えた。

「行こう。ここで何が待っていようと、俺たちは止まれない」

翔太たちは塔の奥へと進んでいったが、次々と出現する闇の幻影が彼らを襲った。これまでの敵とは異なり、幻影は心の中に直接語りかけ、恐怖や迷いを植え付けるものだった。

「お前たちには無理だ。カオスの力に屈するしかない…」

幻影の声に動揺しながらも、翔太たちは懸命に前へ進んでいく。しかし、塔の最深部にたどり着いた時、そこにはかつて見たことのない光景が広がっていた。

巨大な石の祭壇に封じられた「混沌の核心」がゆっくりと脈動していた。それは、世界を壊すための「カオスの核」であり、翔太たちはその存在を目の前にして立ち尽くした。
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