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第3章 サーレスの谷への到達と新たな導き手
13話 新たなる影
しおりを挟むニクスとの激闘を終え、世界は平和を取り戻したかのように見えた。しかし、真の平和が訪れたとは限らない。翔太たちがニクスを打倒したことで、新たな脅威が密かに目覚めつつあった。そして、その存在はこれまでとは異なる「影」だった。
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「やっと終わったな…」
駿は空を見上げ、安堵の息をついた。ニクスとの戦いの爪痕は街に残っていたが、人々は再び希望を見出し始めていた。翔太と瑠衣も静かに周囲を見渡し、戦いの終結を実感していた。
「これで、本当に大丈夫だよね?」
瑠衣が不安そうに尋ねると、翔太は優しく頷いた。
「大丈夫だ。ニクスはもういない。世界は救われたよ」
そう言って微笑む翔太。しかし、その言葉にどこか不安の影が潜んでいた。彼は自分の背中の羽を感じ続けていた。ニクスを倒した後も、その輝きは完全には消えず、微かに振動を続けていたのだ。
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その夜、翔太は奇妙な夢を見た。夢の中で彼は真っ暗な空間に立っており、遠くで誰かが彼を呼ぶ声が聞こえていた。声は冷たく、そして馴染みのあるものだった。
「翔太…お前はまだ…終わっていない…」
その声の正体を知ろうと近づくと、突然、闇の中から巨大な影が現れ、彼を飲み込もうとした。
「これは…何だ…?」
翔太が叫びながら目を覚ましたとき、彼の体は汗でびっしょりと濡れていた。心臓が激しく鼓動し、背中の羽もまた微かに震えている。
「何かが…まだ残っているのか?」
翔太は胸騒ぎを抑えられず、立ち上がって窓の外を見つめた。街は静かで平和そうに見えたが、その平和の裏に何かが隠れているような気がしてならなかった。
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翌日、翔太は駿と瑠衣に昨夜の夢の話をした。
「夢…それとも、何か予感か?」
駿は真剣な表情で聞き返した。彼らが経験した数々の戦いの中で、翔太の直感は何度も的中してきた。
「ただの夢じゃない気がする。何か…別の存在が目覚めかけているような感じだ」
翔太の言葉に、瑠衣も静かに頷いた。
「ニクスを倒して終わりだと思ってたけど、私も何か違和感を感じるの。特に、夜になると空気が重くなる気がするわ」
彼らは再び気を引き締め、何が起きているのかを探るために行動を開始することに決めた。
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翔太たちは、ニクスの戦いで出会った「魂の洞窟」に再び向かうことにした。そこには、古代から続く闇の秘密がまだ残っていると信じていた。
洞窟の中に入ると、前回の戦いで感じた闇の気配は弱まっていたが、奥に進むにつれて、再び闇の影が濃くなっていくことに気づいた。
「やっぱり、何かがいる…」
瑠衣が震えた声で呟くと、翔太は剣を手にし、闇の中へと慎重に進んでいった。すると、洞窟の最深部にたどり着いたとき、石の祭壇の上に黒い霧が漂っているのを見つけた。
「これは…ニクスの残留思念か?」
駿が疑問を口にしたその時、霧が形を取り始めた。徐々に、人型の影が現れ、その姿はニクスとは異なるが、同じく闇の力を纏っていた。
「お前たちがニクスを倒したことは見事だ。しかし、その力を持つがゆえに、お前たちは新たな試練に直面することになるだろう」
その影が静かに語りかけた。声は低く、冷たい。
「お前は誰だ?」
翔太が問いかけると、その影はゆっくりと笑みを浮かべた。
「我が名は、カオス。この世界の秩序を超えた存在だ」
翔太たちは言葉を失った。ニクス以上に未知の存在、カオスの名を聞いた瞬間、彼らの心に新たな恐怖が芽生えた。
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