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26話 負けたくない
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「それではここまで。皆さん、お疲れ様でした」
受講している芸術科目が終わり、私たちは中央に置かれた花瓶と果物をデッサンしていました。
講師の方がニコニコしながらミシェーラ様に手を振っています。それに対し、ミシェーラ様が綺麗にお辞儀をしていました。
「お知り合いなのですか?」
「お姉様のご友人です。貴女、今日は普通に私と話せているじゃない」
「…………それができないといけなくなりましたので」
「ふぅん?」
ミシェーラ様は、私の決断にお気づきなのでしょう。少しだけ含みのある声を出し、けれどミシェーラ様自身も臆さず、相手になってあげると言っているような雰囲気を醸し出していました。
「避けられないんですよね?」
「当然よ。マリー・コースフェルト行きましょう? 約束のお昼休みよ」
私はミシェーラ様についていきます。本日は、なるべくミシェーラ様に張り付くように行動しているため、彼女を怖がっているルビー様方は遠巻きで私の悪口を言いふらしていました。
悪口くらいならいくらでも構いませんが、クラスに味方がいないというのは心苦しいものですね。
味方かぁ。もし、ミシェーラ様と和解できたら、お友達になって下さるでしょうか。…………無理、ですよね。だってこれから、互いにわだかまりが残るはずですから。
「早くなさい」
「はっはい!?」
とにかく進まないと。私が歩みたい道がこの怖い道の先にある。だったらもう通るしかありませよね。
私とミシェーラ様は二人きりになり、綺麗なベンチに腰をおろします。
「今朝の件、随分仲良しさんに発展しましたのね」
「そうですね。そうだと嬉しいです!」
私がそういう意味を込めてミシェーラ様に返事をします。すると、ミシェーラ様は私をはっきりと睨みつけました。
「勝てるのかしら。私に」
「わかりません! でも負けたくないんです!」
私がそう返事をすると、ミシェーラ様が私をじっと見つめて、数秒。互いに睨めっこが続き、最後にはミシェーラ様が笑いだしました。
「ちょっとぉ。貴女本気じゃない! 嘘でしょう? 臆病者ですぐ逃げ出す。何でもかんでも遠慮してすぐ人の顔を伺うマリー・コースフェルトよ貴女」
「はい。そのマリー・コースフェルトでございます」
私がそう返事をすると、ミシェーラ様はもっと笑い始めました。
しばらく笑い続け、やっとそれが止まった所で、彼女は私の肩をポンポンと叩いた。
「私にたてついたのですから。せめて楽しませて頂戴な」
「……へ?」
予想の斜め上の回答。なんならもっと怒られることや、罵倒されることまで視野に入れていた私としては、幸いな部類である。
「怒らないのですか? だってなんなら狂言誘拐まで考えて辞退しようとしていた私ですよ?」
「ああ、あれは貴女が嫌々でしたのに、はっきりとギルベルト様のことをお断りしなかったからです。それとギルベルト様の貴重なお時間を嫌々で付き合っている貴女で浪費させるなんて、もったいないじゃない。私が構って欲しいくらいですわ!」
絶対、最後の言葉が一番重要な本音ですね。
怖い怖いと思っていましたが、今思えば、ミシェーラ様から直接的な嫌がらせを受けたことなんてありませんでした。
むしろ、一度は庇ってくださりましたし、なんならお昼寝していた私が、行方不明と勘違いされて捜索されていた時も、希望者として参加していました。
この人、もしかしてですけど、私のことを嫌っていない?
ギルベルト様の時も勘違いしてしまいましたし、もしかしたらと言うこともあるのでしょうか。
「ミシェーラ様」
「何よ?」
「もし、もし宜しければですけど、私とお友達になってくださりませんか?」
「は?」
「ひぃ!? ごっごめんなさい!」
まずい。怒らせてしまいました。やはり伯爵家ごときが失礼だったのかもしれません。走って逃げだしたいですけど、腰が抜けています。
怖くて怖くて仕方ありませんが、私はゆっくりとミシェーラ様のご表情を確認すると、彼女は頬を真っ赤に染めてこう言いました。
「わっ私はもう友達だと思っていたのだけれど?」
えー。いつからですかそれ。私友達として扱われた記憶が御座いません。
でもそうですか。私達もうお友達だったのですね。全然伝わりませんよミシェーラ様。いや、本当に伝わりませんよ貴女。
「ま、正直貴女がバルツァー様の隣を歩みだしたいというなら、私の負けは確定なんですけどね。みっともないし、潔く引き下がるわ」
「良いのですか?」
「よくないわよ。でも、私この五年間。あの人があんなに幸せそうに笑ったのを見たのは初めてだから。私じゃ勝てない。だからねマリー。もしギルベルト様を困らせたら承知しないわよ」
ミシェーラ様が私にそういい、私は今、思っていることをそのまま返します。
「無理ですよ。私、ずっと一緒にいるつもりですから」
「ふふっ、そうね。一生困らせないなんて貴女ごときじゃ無理ね」
彼女が手を差し出し、私はその手を握り返します。
「でも貴女が隙を見せたら、いつでも奪いに行きます」
「良いですよ、私の友はバルツァー様の幸せを考えてくださる方です。私が彼を不幸にする時は、刺し違えて止めてください」
「刺し違えるの確定なのね」
なんだかとっても楽しい。こんなにもこの人は優しい方だったなんて、いつも一目散に逃げだしていたから気付きもしなかった。
釣り目で言動はキツイ方ですが、私を友と呼んでくださったことが、こんなにも嬉しいとは思いもしませんでした。
「あ、夜会楽しみにしてますね」
「この…………ええどうぞ!! ギルベルト様と仲良くいらしてくださいな!!」
あれ? 私達、仲良くできていますよね?
受講している芸術科目が終わり、私たちは中央に置かれた花瓶と果物をデッサンしていました。
講師の方がニコニコしながらミシェーラ様に手を振っています。それに対し、ミシェーラ様が綺麗にお辞儀をしていました。
「お知り合いなのですか?」
「お姉様のご友人です。貴女、今日は普通に私と話せているじゃない」
「…………それができないといけなくなりましたので」
「ふぅん?」
ミシェーラ様は、私の決断にお気づきなのでしょう。少しだけ含みのある声を出し、けれどミシェーラ様自身も臆さず、相手になってあげると言っているような雰囲気を醸し出していました。
「避けられないんですよね?」
「当然よ。マリー・コースフェルト行きましょう? 約束のお昼休みよ」
私はミシェーラ様についていきます。本日は、なるべくミシェーラ様に張り付くように行動しているため、彼女を怖がっているルビー様方は遠巻きで私の悪口を言いふらしていました。
悪口くらいならいくらでも構いませんが、クラスに味方がいないというのは心苦しいものですね。
味方かぁ。もし、ミシェーラ様と和解できたら、お友達になって下さるでしょうか。…………無理、ですよね。だってこれから、互いにわだかまりが残るはずですから。
「早くなさい」
「はっはい!?」
とにかく進まないと。私が歩みたい道がこの怖い道の先にある。だったらもう通るしかありませよね。
私とミシェーラ様は二人きりになり、綺麗なベンチに腰をおろします。
「今朝の件、随分仲良しさんに発展しましたのね」
「そうですね。そうだと嬉しいです!」
私がそういう意味を込めてミシェーラ様に返事をします。すると、ミシェーラ様は私をはっきりと睨みつけました。
「勝てるのかしら。私に」
「わかりません! でも負けたくないんです!」
私がそう返事をすると、ミシェーラ様が私をじっと見つめて、数秒。互いに睨めっこが続き、最後にはミシェーラ様が笑いだしました。
「ちょっとぉ。貴女本気じゃない! 嘘でしょう? 臆病者ですぐ逃げ出す。何でもかんでも遠慮してすぐ人の顔を伺うマリー・コースフェルトよ貴女」
「はい。そのマリー・コースフェルトでございます」
私がそう返事をすると、ミシェーラ様はもっと笑い始めました。
しばらく笑い続け、やっとそれが止まった所で、彼女は私の肩をポンポンと叩いた。
「私にたてついたのですから。せめて楽しませて頂戴な」
「……へ?」
予想の斜め上の回答。なんならもっと怒られることや、罵倒されることまで視野に入れていた私としては、幸いな部類である。
「怒らないのですか? だってなんなら狂言誘拐まで考えて辞退しようとしていた私ですよ?」
「ああ、あれは貴女が嫌々でしたのに、はっきりとギルベルト様のことをお断りしなかったからです。それとギルベルト様の貴重なお時間を嫌々で付き合っている貴女で浪費させるなんて、もったいないじゃない。私が構って欲しいくらいですわ!」
絶対、最後の言葉が一番重要な本音ですね。
怖い怖いと思っていましたが、今思えば、ミシェーラ様から直接的な嫌がらせを受けたことなんてありませんでした。
むしろ、一度は庇ってくださりましたし、なんならお昼寝していた私が、行方不明と勘違いされて捜索されていた時も、希望者として参加していました。
この人、もしかしてですけど、私のことを嫌っていない?
ギルベルト様の時も勘違いしてしまいましたし、もしかしたらと言うこともあるのでしょうか。
「ミシェーラ様」
「何よ?」
「もし、もし宜しければですけど、私とお友達になってくださりませんか?」
「は?」
「ひぃ!? ごっごめんなさい!」
まずい。怒らせてしまいました。やはり伯爵家ごときが失礼だったのかもしれません。走って逃げだしたいですけど、腰が抜けています。
怖くて怖くて仕方ありませんが、私はゆっくりとミシェーラ様のご表情を確認すると、彼女は頬を真っ赤に染めてこう言いました。
「わっ私はもう友達だと思っていたのだけれど?」
えー。いつからですかそれ。私友達として扱われた記憶が御座いません。
でもそうですか。私達もうお友達だったのですね。全然伝わりませんよミシェーラ様。いや、本当に伝わりませんよ貴女。
「ま、正直貴女がバルツァー様の隣を歩みだしたいというなら、私の負けは確定なんですけどね。みっともないし、潔く引き下がるわ」
「良いのですか?」
「よくないわよ。でも、私この五年間。あの人があんなに幸せそうに笑ったのを見たのは初めてだから。私じゃ勝てない。だからねマリー。もしギルベルト様を困らせたら承知しないわよ」
ミシェーラ様が私にそういい、私は今、思っていることをそのまま返します。
「無理ですよ。私、ずっと一緒にいるつもりですから」
「ふふっ、そうね。一生困らせないなんて貴女ごときじゃ無理ね」
彼女が手を差し出し、私はその手を握り返します。
「でも貴女が隙を見せたら、いつでも奪いに行きます」
「良いですよ、私の友はバルツァー様の幸せを考えてくださる方です。私が彼を不幸にする時は、刺し違えて止めてください」
「刺し違えるの確定なのね」
なんだかとっても楽しい。こんなにもこの人は優しい方だったなんて、いつも一目散に逃げだしていたから気付きもしなかった。
釣り目で言動はキツイ方ですが、私を友と呼んでくださったことが、こんなにも嬉しいとは思いもしませんでした。
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