65 / 102
第3章 ポンコツしかできないこと
21話 豪傑の英雄 ~彼が誇りに感じたモノ~
しおりを挟む
馬車が向かう先にあるのはプランAポイント。
「あの大きな体の動物は、ここより先にある落とし穴まで誘導するわ」
本来の作戦用に事前に用意していた罠。第七騎士団が協力する前はこれ一本で戦うつもりでしたわ。
問題は先ほどのプランBでカモフラージュされた地点が警戒されかねないということなのよね。
御者さんに誘導はお任せしましょう。
「あの大きな動物、馬車では逃げ切れないわよね。私が少しでも足を鈍らせようと思います。信頼してくださりますか?」
私の問いかけに、必ず無言で頷く御者さん。
そうよね。わかってくださるのですよね。では、その信頼に応えましょう。
馬車には隠し収納スペース以外にももう一つ不思議機能が備わっているのです。私が知らないだけで他に何かありませんよね?
備わってます? 馬車ですよね?
本来なら脱出機構として用意して貰ったそうですが、馬車ですよね?
色々言いたいことはありますが、この馬車を譲り受けた日にグレイ様から教えて頂いた機構。
後方からの追手に対しても、有効なのですよ? 私の馬車って何を想定しているのかしら?
いえ、設計した王子には今だけ感謝しましょう。今だけですからね!
ゾウと思われる大きなそれは一直線にこちらに向かって走ってきています。
巨体の割には速いそれは、馬車に向かって鼻を伸ばしてきました。
後方の窓から直前まで来ている鼻に対し、私は先ほどの光景を思い出してしまいました。
「マルッティの仇……そして、私の生涯の妨げとなるのであれば! 貴方に悪意がございませんでも!!」
私は馬車の座席のすぐ近くにある壁をめくり、そこにあるレバーを引きましたわ。
本来でしたら騎馬隊に対してやるつもりでしたので、あのゾウにどこまで有効かわかりませんが、やってみる価値はありますわよね。
「くらいなさい!」
馬車の後方が開きますと、後方側の座席したにある隠し収納の中身が散布されましたわ。
ガランゴロンガランゴロン。音をたてて転がるのは鎧兜。
本来なら、後方からくる馬を転ばせることが目的であったため、鎧や兜にはあらかじめ油も塗っておきましたわ。踏めば足を滑らすこと間違いなしよ。
ゾウと思われる動物はそれらをなんなく踏みつぶしていきます。
多少は速度が落ちたことと、金属同士がぶつかる騒音がゾウをひるませることに一役買ってくださりましたわ。
全然だめね。馬車の重量が落ちただけ良しとしましょう。速度アップ! 誤差よね。
「他に何か……何か?」
ちらりと御者さんの方を見ましたが、彼はノーリアクションでした。
「ねえ! 何か作戦は御座いませんの?」
御者さんは一切反応致しません。もういいです! 私でなんとか致しましょう!
他の収納には何かありませんでしょうか? あるいは訳の分からないレバーとかそういうのでいいのですが
……訳のわからないもの使ってなんとかなります? いえ! 何も好転しない今よりは良し! 探しましょう!
そんなことを考えていますと、御者さんがご自分のお隣を指さしましたわ。
え? 走行中にそちらに移るのですか? 馬鹿なの? ……私を信じた貴方を信じましょうか。
私は前面のスペースから御者さんの隣りに飛び込みましたわ。
直ぐに変な方向に体が落ちそうになりましたが、御者さんが腕を掴んで引き上げてくださいましたわ。
「第七騎士団が突然協力したのはあなたのせいですよね?」
「なんでもお見通しだね。じゃあ、次はどうなるかわかる?」
「それよりその茶髪……いえ、わかりませんわ」
わからないことだらけなのよ。でもいいでしょ? だってあなたがなんとかしてくださるのでしょう?
「え? 何その今までに見たことないような信頼しきったような眼。まあ、いいか」
御者さんは私を抱き寄せた後、すぐそばにある金具らしきものをガチャガチャと音を鳴らしながら操作しましたわ。
次の瞬間、馬と馬車が切り離されました。その機能知らない。
御者さんは私を抱えそのまま馬車に繋がれていた馬に飛び乗りましたわ。私ってやっぱり軽いのね。安心安心。
「って何超怖いことを心の準備もなくやってくださるのですか?」
「いや、事前に言って暴れられてもしょうがないでしょ? それに信じたのは君」
ふと後方を確認しますと、馬車が大きなゾウの通行の妨げとなり、どうやら急停止や、旋回が苦手な模様。
馬車に衝突してしまいましたわ。また馬車壊れたんですけど!!
「次は馬車にどういう機能がつくのかしら?」
「そうだね。工房の人達にまた無茶な依頼が必要だよね……どうしたら驚いてくれるかな」
あの、私からお話を振ったのは申し訳ありませんが、今はもっと焦ってください。
ゾウはやっとこちらを追いかける体制に戻りましたが、こちらは馬。もうあなたは追いつけませんよ?
「この辺でいいですわ!」
プランAポイントまで到着。
落とし穴なんて用意する余裕などありませんでしたが、元からある物を草原にカモフラージュすることはできましたわ。
ゾウは、それより大きな池に落下しましたわ。動物の上に乗っていた兵士は鎧のまま池に真っ逆さま。
コントロールを失ったゾウは暴れまわりこちらに突進してきました。
「本気ですの?」
「騎士団のみんなのところに戻ろう! あの動物はどうやらそれなりに泳げるみたいだ」
「ええ!」
落とし穴作戦失敗? 待ってください! プランCなんて御座いませんのよ?
この絶望的な状況を覆すには大人数で怒り狂ったあのゾウを抑えるしかないわよね?
あのゾウは完全に私たちを敵と判断しています。どこまで追ってくる気なのでしょうか?
馬なら逃げ切れますが、あんな動物野放しにできませんよね? 放置していれば何とかなるものかしら?
いえ、ここら一帯の兵士たちを襲わないとは限りませんし、民間人だって遭遇するかもしれません。
「どうしましょう? あんなのどうやって大人しくすればいいの?」
「落ち着いて。とにかく行動不能にしてあげればいいんだけど」
第七騎士団の方々の傍まで戻ってきましたわ。敵兵を拘束している者。救護などをしている者がいらっしゃいます。
「こちらにあれをお願いする訳に行きませんね。すぐに臨戦態勢に入れるとは思えませんわ」
「いや、こっちで問題ない! 突っ込むよ!」」
御者さんは何かに気付いたのでしょう。馬を真っすぐ走らせましたわ。その先にあるのは壊れてしまった私の馬車。
はて? まだ何かあるのでしょうか?
馬車を横切った瞬間、中にはさきほどまでなかったものが銀色に光り輝いていました。
ゾウがこちらに接近。さきほどと同様に一直線に突進してきています。
ゾウが馬車の手前まで来た時でしょうか。馬車から銀色の盾が飛び出してきたのです。
そしてゾウの前に、彼は再び立ちふさがりましたわ。
左腕は真っ赤に染まりだらりと垂れています。右足も不自然に鎧を装備。さらに布でぐるぐる巻きにして固定されています。
「儂は第一騎士団副団長。マルッティ・ガルータ。儂の生涯は、良き妻を持ち、四人の子宝に恵まれた。孫の顔は見れなかったが、最後の最後に、誰かの為に泣ける令嬢を守るために戦えたことを誇りとし、先に旅立った戦友に、自慢してやろうかのう」
「マルッティ!」
もう立つことも辛いはずの彼は、もう一度あの動物に挑もうとしています。
「なぁに? 今度は一撃で仕留めるつもりじゃからお前さんはただ己の志を持ち続けてくれ」
そういったマルッティはゾウの長い鼻をかわし、足に向かって盾の淵のとがった部分をぶつけましたわ。
ゾウは足の付け根に大きな衝撃が走ったことでバランスを崩し、倒れてしまいましたわ。
そしてその場でもう一人。音もなく倒れてしまった彼は、最後に笑っていたような気がしました。
御者さんは私の目をその手で覆い、少し強めに抱きしめてくださりましたわ。
「あの大きな体の動物は、ここより先にある落とし穴まで誘導するわ」
本来の作戦用に事前に用意していた罠。第七騎士団が協力する前はこれ一本で戦うつもりでしたわ。
問題は先ほどのプランBでカモフラージュされた地点が警戒されかねないということなのよね。
御者さんに誘導はお任せしましょう。
「あの大きな動物、馬車では逃げ切れないわよね。私が少しでも足を鈍らせようと思います。信頼してくださりますか?」
私の問いかけに、必ず無言で頷く御者さん。
そうよね。わかってくださるのですよね。では、その信頼に応えましょう。
馬車には隠し収納スペース以外にももう一つ不思議機能が備わっているのです。私が知らないだけで他に何かありませんよね?
備わってます? 馬車ですよね?
本来なら脱出機構として用意して貰ったそうですが、馬車ですよね?
色々言いたいことはありますが、この馬車を譲り受けた日にグレイ様から教えて頂いた機構。
後方からの追手に対しても、有効なのですよ? 私の馬車って何を想定しているのかしら?
いえ、設計した王子には今だけ感謝しましょう。今だけですからね!
ゾウと思われる大きなそれは一直線にこちらに向かって走ってきています。
巨体の割には速いそれは、馬車に向かって鼻を伸ばしてきました。
後方の窓から直前まで来ている鼻に対し、私は先ほどの光景を思い出してしまいました。
「マルッティの仇……そして、私の生涯の妨げとなるのであれば! 貴方に悪意がございませんでも!!」
私は馬車の座席のすぐ近くにある壁をめくり、そこにあるレバーを引きましたわ。
本来でしたら騎馬隊に対してやるつもりでしたので、あのゾウにどこまで有効かわかりませんが、やってみる価値はありますわよね。
「くらいなさい!」
馬車の後方が開きますと、後方側の座席したにある隠し収納の中身が散布されましたわ。
ガランゴロンガランゴロン。音をたてて転がるのは鎧兜。
本来なら、後方からくる馬を転ばせることが目的であったため、鎧や兜にはあらかじめ油も塗っておきましたわ。踏めば足を滑らすこと間違いなしよ。
ゾウと思われる動物はそれらをなんなく踏みつぶしていきます。
多少は速度が落ちたことと、金属同士がぶつかる騒音がゾウをひるませることに一役買ってくださりましたわ。
全然だめね。馬車の重量が落ちただけ良しとしましょう。速度アップ! 誤差よね。
「他に何か……何か?」
ちらりと御者さんの方を見ましたが、彼はノーリアクションでした。
「ねえ! 何か作戦は御座いませんの?」
御者さんは一切反応致しません。もういいです! 私でなんとか致しましょう!
他の収納には何かありませんでしょうか? あるいは訳の分からないレバーとかそういうのでいいのですが
……訳のわからないもの使ってなんとかなります? いえ! 何も好転しない今よりは良し! 探しましょう!
そんなことを考えていますと、御者さんがご自分のお隣を指さしましたわ。
え? 走行中にそちらに移るのですか? 馬鹿なの? ……私を信じた貴方を信じましょうか。
私は前面のスペースから御者さんの隣りに飛び込みましたわ。
直ぐに変な方向に体が落ちそうになりましたが、御者さんが腕を掴んで引き上げてくださいましたわ。
「第七騎士団が突然協力したのはあなたのせいですよね?」
「なんでもお見通しだね。じゃあ、次はどうなるかわかる?」
「それよりその茶髪……いえ、わかりませんわ」
わからないことだらけなのよ。でもいいでしょ? だってあなたがなんとかしてくださるのでしょう?
「え? 何その今までに見たことないような信頼しきったような眼。まあ、いいか」
御者さんは私を抱き寄せた後、すぐそばにある金具らしきものをガチャガチャと音を鳴らしながら操作しましたわ。
次の瞬間、馬と馬車が切り離されました。その機能知らない。
御者さんは私を抱えそのまま馬車に繋がれていた馬に飛び乗りましたわ。私ってやっぱり軽いのね。安心安心。
「って何超怖いことを心の準備もなくやってくださるのですか?」
「いや、事前に言って暴れられてもしょうがないでしょ? それに信じたのは君」
ふと後方を確認しますと、馬車が大きなゾウの通行の妨げとなり、どうやら急停止や、旋回が苦手な模様。
馬車に衝突してしまいましたわ。また馬車壊れたんですけど!!
「次は馬車にどういう機能がつくのかしら?」
「そうだね。工房の人達にまた無茶な依頼が必要だよね……どうしたら驚いてくれるかな」
あの、私からお話を振ったのは申し訳ありませんが、今はもっと焦ってください。
ゾウはやっとこちらを追いかける体制に戻りましたが、こちらは馬。もうあなたは追いつけませんよ?
「この辺でいいですわ!」
プランAポイントまで到着。
落とし穴なんて用意する余裕などありませんでしたが、元からある物を草原にカモフラージュすることはできましたわ。
ゾウは、それより大きな池に落下しましたわ。動物の上に乗っていた兵士は鎧のまま池に真っ逆さま。
コントロールを失ったゾウは暴れまわりこちらに突進してきました。
「本気ですの?」
「騎士団のみんなのところに戻ろう! あの動物はどうやらそれなりに泳げるみたいだ」
「ええ!」
落とし穴作戦失敗? 待ってください! プランCなんて御座いませんのよ?
この絶望的な状況を覆すには大人数で怒り狂ったあのゾウを抑えるしかないわよね?
あのゾウは完全に私たちを敵と判断しています。どこまで追ってくる気なのでしょうか?
馬なら逃げ切れますが、あんな動物野放しにできませんよね? 放置していれば何とかなるものかしら?
いえ、ここら一帯の兵士たちを襲わないとは限りませんし、民間人だって遭遇するかもしれません。
「どうしましょう? あんなのどうやって大人しくすればいいの?」
「落ち着いて。とにかく行動不能にしてあげればいいんだけど」
第七騎士団の方々の傍まで戻ってきましたわ。敵兵を拘束している者。救護などをしている者がいらっしゃいます。
「こちらにあれをお願いする訳に行きませんね。すぐに臨戦態勢に入れるとは思えませんわ」
「いや、こっちで問題ない! 突っ込むよ!」」
御者さんは何かに気付いたのでしょう。馬を真っすぐ走らせましたわ。その先にあるのは壊れてしまった私の馬車。
はて? まだ何かあるのでしょうか?
馬車を横切った瞬間、中にはさきほどまでなかったものが銀色に光り輝いていました。
ゾウがこちらに接近。さきほどと同様に一直線に突進してきています。
ゾウが馬車の手前まで来た時でしょうか。馬車から銀色の盾が飛び出してきたのです。
そしてゾウの前に、彼は再び立ちふさがりましたわ。
左腕は真っ赤に染まりだらりと垂れています。右足も不自然に鎧を装備。さらに布でぐるぐる巻きにして固定されています。
「儂は第一騎士団副団長。マルッティ・ガルータ。儂の生涯は、良き妻を持ち、四人の子宝に恵まれた。孫の顔は見れなかったが、最後の最後に、誰かの為に泣ける令嬢を守るために戦えたことを誇りとし、先に旅立った戦友に、自慢してやろうかのう」
「マルッティ!」
もう立つことも辛いはずの彼は、もう一度あの動物に挑もうとしています。
「なぁに? 今度は一撃で仕留めるつもりじゃからお前さんはただ己の志を持ち続けてくれ」
そういったマルッティはゾウの長い鼻をかわし、足に向かって盾の淵のとがった部分をぶつけましたわ。
ゾウは足の付け根に大きな衝撃が走ったことでバランスを崩し、倒れてしまいましたわ。
そしてその場でもう一人。音もなく倒れてしまった彼は、最後に笑っていたような気がしました。
御者さんは私の目をその手で覆い、少し強めに抱きしめてくださりましたわ。
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる