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第3章 ポンコツしかできないこと
22話 意味を考えてはいけないこともあるのです
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グレイ様の生誕祭まで残り121日の朝。
我々の行動により外交都市ルバスラークにおいて主要戦力の減少や各拠点を攻め込むことに成功し、デークルーガ兵全体の数が減少。
更に応援に来た第四騎士団の方々も加わり、第四騎士団第七騎士団合同による攻めが効いたのかデークルーガ兵は撤退を余儀なくされましたわ。
しかし、ルバスラーク戦においてアルデマグラ公国側にも大きな傷跡を残す結果になりましたわ。
我々は亡くなった方々をちゃんと弔う余裕がなく、後程墓をちゃんとしたお墓を用意することになりましたわ。
「それまではこんな安っぽいお墓ですけど。あなたのことですから気にするなと仰るのでしょう?」
私はお墓の前に、強めのお酒を置いてその場から立ち去りましたわ。
「もういいのかい?」
「ええ」
平然と私のお隣に立っていらっしゃるのは我が国の王子。何故いらっしゃるのかとかもう突っ込む気もありません。来たいから来たのでしょう? とかこの三日間考えていましたがやはり聞きましょう。
「そろそろこちらにいらした経緯を話して頂けますか?」
「あー、君のことだから言わなくても通じているはずなんだけど。来たいから!」
「えぇ……王子の職務はどうなさったのですか?」
「全部マックスと君のお父さんがやっているよ」
つまり、私達がナダルに向かっている間にすべての業務を他人に押し付けて王都からこちらに向かったのですね。
「立場があるから王都から出られないと仰っていたではないですか」
「そうだよ。でも僕にとって一番大事なものを護るには、これが一番だと思ったし、現に僕は君を護った。違うかな?」
「……そうね」
確かにゾウが暴走する直前まではグレイ様のおかげと言えるのでしょうね。今思い返しますとあんなに密着して……忘れましょう。
顔が近かったのよね……忘れましょう。実は思いっきり匂い嗅いでました。……忘れましょう。
「珍しいね。このタイミングで妄想している時の表情になるなんて。良いことでもあったの?」
「あのね、そんなことある訳ないでしょ?」
他の皆様はどうしているのでしょうか? あたりを見渡しますと騎士団に所属しているヨハンネスマリアメルヒオール様は埋葬の手伝いやお知り合いのお墓に訪れているようです。
エレナは兄であるペッテル様とご一緒になってルバスラークの被害状況を確認中。ルイーセ様もそちらのお手伝いに伺っているようです。
エミリアさんは鍛冶職人たちとご一緒に武器防具の修理などで窓口のお手伝いをしていました。え、まとも?
オルガお義姉様やジェスカは鍛錬されている様子ですね。私が行ってもお邪魔ですよね。何か差し入れでも用意……運ぶくらいはしても失敗しませんよね?
「それであなたは何もしないのですか?」
「んー? もう十分仕事したつもりだけど?」
「はぁ? 何もしていないではないですか!」
「僕はただ落ち込んでいる女の子を本調子に戻していただけだよ」
女の子? 女の子慰めていたんですか!! 何故!? そもそもどなた?
私は辺りを見渡しますが、視界に入る女の子であからさまに落ち込んでいる様子の方はいらっしゃいませんでした。
あ、もう本調子になられているんでしたよね。
「まあ、どうでもいいですけど」
「そういう表情じゃなかったけどなぁ。そういうことにしてあげようか」
あら? 違う表情でもしていたのかしら? それにしても、本当に人の表情を見るのがお好きですよね。
「あ、そうそう私これからデークルーガ帝国に向かおうと思っていますが」
「敵のど真ん中じゃないか。それ僕が止めないと思う?」
「でしたらグレイ様も一緒に行きませんか?」
「君の誘いなら行こうか」
グレイ様が私のことを大好きだという事実を隠さなくなってから、私のいうこと素直に聞きすぎな気がしますわね。
「グレイ様」
「なんだい?」
「お手」
グレイ様はにっこりとした表情のまま、こいつ何言っているんだとでも言いたげな雰囲気がひしひしと
……そろそろこの手を引っ込めようかしら? 仕方なくゆっくりと手を引っ込めますと、グレイ様の固まっていた表情が動き出します。
「さすがにそれはちょっとなぁって思ったよ」
「ごめんなさい。どこまでいうことを聞いてくださるのか好奇心が働いてしまいました」
ですが驚いた時のグレイ様の表情って、少々可愛らしいのですね。
この変態が表情にこだわるの少しだけ理解できてしまったことが無性に悔しいですわ。
やっぱりわからないってことにしておきましょう。そうよ! 表情が気に入ったじゃなくてグレイ様のお顔が良いのよ! ……あ、こっちの方が悔しい。
私は、グレイ様の馬アルフレッドに乗せて貰いながら、簡易墓地から離れることにしました。
ふと、後ろを振り向けば豪快な笑い声が聞こえてきそうな気がしました。
おかしいですよね。もう私はそれがどういうものか何度か実感しているはずですのに。
「あら? このお馬さん」
「ん?」
「いえ、ナダル領に来てから見ましたような
……」
「アルフレッドなら僕と一緒にナダル領に来たけど? ああ、もしかしてアルフレッドの親にでもあったのかな?」
「親? もしかして高原で出会ったあのお馬さんは……確かに似ていますわね」
何故か本能的にあのお馬さんを素敵と思ったのは、幼い頃から知っているアルフレッドの親馬でしたのね。
「全く気付きませんでしたわね」
エレナとヨハンネスは気付いていたからあの反応でしたのね。エレナがやたらニヤニヤしていたように感じたのはそういうことね。
「とにかく一度ナダル家のお屋敷に戻りましょう」
そして全員が集合したら、次の予定をお話しなくてはいけませんね。
アルフレッドに乗っている間、グレイ様にナダルに来るまでのお話をしていましたが、ことあるごとに私のことを笑うのですよね。
「あのですね。別に失敗したわけではなくてですよ! 違うのです!」
「いや、絶対に失敗したでしょ?」
「だぁかぁらぁ! ねえ! ねえ! グレイ様!? 叩きますよ!」
ペチペチペチペチ! 最高に痛そうな音と共にグレイ様の背中をペチペチ叩きつけて差し上げましたわ! これは絶対に痛いはずですわ! だって私の手が痛いもの!
「ん? なんですの?」
何故笑っていらっしゃるのですか!?
「このまま一生走ってよっか?」
「死んでしまいます」
「そうか。そうだね。でももう少し長く君と一緒にいさせて欲しい」
私はなぜかその言葉を聞いて何を思ったのでしょうか。屋敷とは反対方向の湖を指さしましたわ。
「あっちだね」
グレイ様は、何も言わずにそちらにアルフレッドを走らせましたわ。
「ありがとうございます」
「君が悲しい時に綺麗な風景を見に行く癖があるよね。マルッティとはそこまで親しくなれたかい?」
「……ええ」
そうね。こんなに親しくなるだなんて思わなかったわ。騎士なんて職業があるから……でも、騎士がいなければ……
「グレイ様は騎士のいなくても良い世界を作れますか?」
「君が望むならと言いたいところだけどね」
それ以上はグレイ様は何も言いませんでした。きっと無理なお願いだったのでしょうね。
それとも、無理ではない方法がおありなのでしょうか? もしそうでしたら私は……いえ、この先を考えるのはやめておきましょう。
「ルーはどうして僕が君に無理やり婚約させなかったと思う?」
「え? 十分無理やりですよね? 半年後までに婚約者用意しろとか」
「ルーはどうして僕が君に無理やり婚約させなかったと思う?」
「そういうことにしてあげましょうか。そうね……最初はただ私を困らせることが目的だと思っていましたが違いますね」
「違わないけど?」
「えぇ……」
なんの意味も御座いませんでしたの? ちょっと考えていた私がばかみたいじゃないですか。
まさか本当に私を困らせることだけが目的だったなんて……
我々の行動により外交都市ルバスラークにおいて主要戦力の減少や各拠点を攻め込むことに成功し、デークルーガ兵全体の数が減少。
更に応援に来た第四騎士団の方々も加わり、第四騎士団第七騎士団合同による攻めが効いたのかデークルーガ兵は撤退を余儀なくされましたわ。
しかし、ルバスラーク戦においてアルデマグラ公国側にも大きな傷跡を残す結果になりましたわ。
我々は亡くなった方々をちゃんと弔う余裕がなく、後程墓をちゃんとしたお墓を用意することになりましたわ。
「それまではこんな安っぽいお墓ですけど。あなたのことですから気にするなと仰るのでしょう?」
私はお墓の前に、強めのお酒を置いてその場から立ち去りましたわ。
「もういいのかい?」
「ええ」
平然と私のお隣に立っていらっしゃるのは我が国の王子。何故いらっしゃるのかとかもう突っ込む気もありません。来たいから来たのでしょう? とかこの三日間考えていましたがやはり聞きましょう。
「そろそろこちらにいらした経緯を話して頂けますか?」
「あー、君のことだから言わなくても通じているはずなんだけど。来たいから!」
「えぇ……王子の職務はどうなさったのですか?」
「全部マックスと君のお父さんがやっているよ」
つまり、私達がナダルに向かっている間にすべての業務を他人に押し付けて王都からこちらに向かったのですね。
「立場があるから王都から出られないと仰っていたではないですか」
「そうだよ。でも僕にとって一番大事なものを護るには、これが一番だと思ったし、現に僕は君を護った。違うかな?」
「……そうね」
確かにゾウが暴走する直前まではグレイ様のおかげと言えるのでしょうね。今思い返しますとあんなに密着して……忘れましょう。
顔が近かったのよね……忘れましょう。実は思いっきり匂い嗅いでました。……忘れましょう。
「珍しいね。このタイミングで妄想している時の表情になるなんて。良いことでもあったの?」
「あのね、そんなことある訳ないでしょ?」
他の皆様はどうしているのでしょうか? あたりを見渡しますと騎士団に所属しているヨハンネスマリアメルヒオール様は埋葬の手伝いやお知り合いのお墓に訪れているようです。
エレナは兄であるペッテル様とご一緒になってルバスラークの被害状況を確認中。ルイーセ様もそちらのお手伝いに伺っているようです。
エミリアさんは鍛冶職人たちとご一緒に武器防具の修理などで窓口のお手伝いをしていました。え、まとも?
オルガお義姉様やジェスカは鍛錬されている様子ですね。私が行ってもお邪魔ですよね。何か差し入れでも用意……運ぶくらいはしても失敗しませんよね?
「それであなたは何もしないのですか?」
「んー? もう十分仕事したつもりだけど?」
「はぁ? 何もしていないではないですか!」
「僕はただ落ち込んでいる女の子を本調子に戻していただけだよ」
女の子? 女の子慰めていたんですか!! 何故!? そもそもどなた?
私は辺りを見渡しますが、視界に入る女の子であからさまに落ち込んでいる様子の方はいらっしゃいませんでした。
あ、もう本調子になられているんでしたよね。
「まあ、どうでもいいですけど」
「そういう表情じゃなかったけどなぁ。そういうことにしてあげようか」
あら? 違う表情でもしていたのかしら? それにしても、本当に人の表情を見るのがお好きですよね。
「あ、そうそう私これからデークルーガ帝国に向かおうと思っていますが」
「敵のど真ん中じゃないか。それ僕が止めないと思う?」
「でしたらグレイ様も一緒に行きませんか?」
「君の誘いなら行こうか」
グレイ様が私のことを大好きだという事実を隠さなくなってから、私のいうこと素直に聞きすぎな気がしますわね。
「グレイ様」
「なんだい?」
「お手」
グレイ様はにっこりとした表情のまま、こいつ何言っているんだとでも言いたげな雰囲気がひしひしと
……そろそろこの手を引っ込めようかしら? 仕方なくゆっくりと手を引っ込めますと、グレイ様の固まっていた表情が動き出します。
「さすがにそれはちょっとなぁって思ったよ」
「ごめんなさい。どこまでいうことを聞いてくださるのか好奇心が働いてしまいました」
ですが驚いた時のグレイ様の表情って、少々可愛らしいのですね。
この変態が表情にこだわるの少しだけ理解できてしまったことが無性に悔しいですわ。
やっぱりわからないってことにしておきましょう。そうよ! 表情が気に入ったじゃなくてグレイ様のお顔が良いのよ! ……あ、こっちの方が悔しい。
私は、グレイ様の馬アルフレッドに乗せて貰いながら、簡易墓地から離れることにしました。
ふと、後ろを振り向けば豪快な笑い声が聞こえてきそうな気がしました。
おかしいですよね。もう私はそれがどういうものか何度か実感しているはずですのに。
「あら? このお馬さん」
「ん?」
「いえ、ナダル領に来てから見ましたような
……」
「アルフレッドなら僕と一緒にナダル領に来たけど? ああ、もしかしてアルフレッドの親にでもあったのかな?」
「親? もしかして高原で出会ったあのお馬さんは……確かに似ていますわね」
何故か本能的にあのお馬さんを素敵と思ったのは、幼い頃から知っているアルフレッドの親馬でしたのね。
「全く気付きませんでしたわね」
エレナとヨハンネスは気付いていたからあの反応でしたのね。エレナがやたらニヤニヤしていたように感じたのはそういうことね。
「とにかく一度ナダル家のお屋敷に戻りましょう」
そして全員が集合したら、次の予定をお話しなくてはいけませんね。
アルフレッドに乗っている間、グレイ様にナダルに来るまでのお話をしていましたが、ことあるごとに私のことを笑うのですよね。
「あのですね。別に失敗したわけではなくてですよ! 違うのです!」
「いや、絶対に失敗したでしょ?」
「だぁかぁらぁ! ねえ! ねえ! グレイ様!? 叩きますよ!」
ペチペチペチペチ! 最高に痛そうな音と共にグレイ様の背中をペチペチ叩きつけて差し上げましたわ! これは絶対に痛いはずですわ! だって私の手が痛いもの!
「ん? なんですの?」
何故笑っていらっしゃるのですか!?
「このまま一生走ってよっか?」
「死んでしまいます」
「そうか。そうだね。でももう少し長く君と一緒にいさせて欲しい」
私はなぜかその言葉を聞いて何を思ったのでしょうか。屋敷とは反対方向の湖を指さしましたわ。
「あっちだね」
グレイ様は、何も言わずにそちらにアルフレッドを走らせましたわ。
「ありがとうございます」
「君が悲しい時に綺麗な風景を見に行く癖があるよね。マルッティとはそこまで親しくなれたかい?」
「……ええ」
そうね。こんなに親しくなるだなんて思わなかったわ。騎士なんて職業があるから……でも、騎士がいなければ……
「グレイ様は騎士のいなくても良い世界を作れますか?」
「君が望むならと言いたいところだけどね」
それ以上はグレイ様は何も言いませんでした。きっと無理なお願いだったのでしょうね。
それとも、無理ではない方法がおありなのでしょうか? もしそうでしたら私は……いえ、この先を考えるのはやめておきましょう。
「ルーはどうして僕が君に無理やり婚約させなかったと思う?」
「え? 十分無理やりですよね? 半年後までに婚約者用意しろとか」
「ルーはどうして僕が君に無理やり婚約させなかったと思う?」
「そういうことにしてあげましょうか。そうね……最初はただ私を困らせることが目的だと思っていましたが違いますね」
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