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第3章 ポンコツしかできないこと
28話 防衛都市で一休み
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ベルトラーゾ家の馬車は大型で、大人数が乗っても問題ない広さでした。
見送りとしてレティシア様も同乗されています。それとベルトラーゾ家のメイド達はレティシア様の世話係のようですね。
「どうしたのルー?」
「いえ、やはりメイドがいないというのは不便と言いますか。生活できない……」
「あー、姫さんらしいや」
らしいで済む話ではありません。しかし、どうしましょうか。今後のことを考えてメイドを雇おうかしら。エミリアさんに侍女をやらせるのは嫌。
そう考えていますと、馬車が突然止められてしまいましたわ。
「何かしら?」
馬車の目の前にいるのは一人の女性と一頭の馬。金髪に短めのツインテール。金色の瞳は真っすぐ私を見つめていました。
「探しましたよお嬢様」
「エレナ?」
そこにいたのは間違いなく私の侍女エレナ・ナダルでした。
「へえ、僕らの場所を突き止めていたのか。優秀な侍女だね」
「……諦めろ姫さん。あのメイドちゃんは地獄の果てまで付いてくぞ」
グレイ様はエレナをお褒めになりましたが、なぜかジェスカはエレナが来たことに驚いている様子がありませんでした。
もしや……いえ、良いでしょう。これが彼女の選択だというのでしたらもう止めることはできません。
私が手を差し伸べますと、エレナも馬車に乗り込みましたわ。
「いいのルー。君が置いていくと決めたんじゃないか」
「色々考えましたが、全てのヴィジョンでエレナに言い負かされましたわ。見つかった時点で負けよ。ヨハンネスとかメルヒオール様でしたら言い負かせるのに」
「いや、ルーなんでその二人ならできると思ってるの?」
「そしてあのばかみてえにテンション高い義姉さんも無理なのな」
お義姉様を説得? 無理って思ったから逃げたのですよ。
エレナは嬉しそうに私の髪をいじっていますが、なんでしょう。これきっと整えているわけじゃない気が……ねえエレナさん?
「エレナ? 怒ってる?」
「いえ? お嬢様を怒るだなんてあり得ませんよ」
「ねえ今髪、髪どうなっていますの?」
「すごいよルー」
「姫さん圧巻だ」
「ルクレシア様、えっととてもえっと」
グレイ様たちは少し笑いそうになってる。つまり、今私の頭の上で何かが起きようとしています。段々重たくなってきましたし、一体どうなっているのですか?
みんなにクスクス笑われながら唯一表情が崩れないエレナに、唯一恍惚の表情を浮かべながら私に足元で横になっているエミリアさん。本当に唯一で良かった。いえ、ただ一人もいてほしくはないですけど。
馬車は私とグレイ様にエレナとジェスカにエミリアさん、そしてレティシア様にその侍女二人。
さすがに窮屈になってきましたね。付いて来ているお馬さんもいらっしゃいますので、かろうじて一部馬移動になって貰えば大丈夫でしょうがこれ以上は乗せられませんね。
「ねえエレナ!? これいつ直してくださるの!?」
「気が向いたら直します」
ま、まあ寝る頃には直して頂けますよね? 明日の朝もこの重い頭なのでしょうか? ご自分で確認できないのがつらい。
レティシア様がじっとジェスカを見ています。やはり東の人間は珍しいのでしょうか。
「そういえばそちらの方は東の国の方なのでしょうか?」
「ああ、そうだぜ。やっぱ目立つよなこの肌は」
「そういえばレティシア様は三年ほど前に東の国に行かれたことがありましたよね」
「は、はい。そうですね父の仕事に同行致しました」
「へえ三年前か。その頃は俺も向こうにいたぜ。もしかしたらどこかで会ってるかもな。つっても俺の住んでたところは辺境の小さな村だから来てないと思うけどな」
ジェスカから伺ったお話ですと、ちょうど村を燃やされたのは二年ほど前だったわね。確かにギリギリ向こうに住んでいたころですのね。
「さあ? 辺境ほど珍しい植物があるかもしれませんし、足を運んだかもしれません」
「植物か。まあ確かに色々あったかもな」
ジェスカは少し遠い眼をして、故郷を思い出しているようです。一度見てみたいですけど、ジェスカは国外追放を受けていますから連れていけないのですよね。
まあ、我々これから不法入国しようとしているのですけどね。アルデマグラ公国とジバジデオ王国の関所まではもう少しですかね。その前の街で馬車を購入したらレティシア様たちとはお別れですね。
そしてたどり着いたところはジバジデオ王国との防衛都市となるグルヴィーラ。
防衛都市グルヴィーラの主な役割はジバジデオ王国の国民が侵略してくる際に戦うための要塞。
街全体が要塞のような形になっている。頑丈な外壁に多方面に向けて攻撃、防衛が可能な上に要塞の上には畑などもあり、自給自足も可能。
「私共はここまでですね。頑張ってくださいルクレシア様」
「ありがとうございますレティシア様」
レティシア様とお別れし、新たな馬車を借りに私どもは街に入りました。
「騎士ばかりね」
皆様私たちを見ていますね。エレナのせいですごいことになっている私の頭のせいでしょうけど。グレイ様を見て驚いている方も多分いらっしゃるでしょう。
「そうだね。アルデマグラ公国にとって南北の防衛は特に重要だからね。特に南のジバジデオ王国は侵略によって今もなお国土を広げている国だからね」
歩いている人歩いている人騎士騎士騎士。あり得ませんわ。
「そういえばエレナ。聞き忘れていましたが、他の方々は?」
「ああ、皆さまはそれぞれ別々に行動してお嬢様を捜索していますわ。私はそもそもお嬢様のいき先を把握していましたので」
なんで把握できているのよ。まあ、なんとなく原因は察していますがね。
おそらくエレナに私達のことを教えたのはルイーセ様でしょう。彼女は正直に話したに違いありません。さらに言えば私達についてこれるように何かしらのマーキングをしたのはジェスカよね。
その証拠に先ほどエレナと再会した際に驚いている様子が見えませんでした。
「あなたよねジェスカ」
「さあね。メイドの嬢ちゃん優秀だからさ。なんかすごい感じで来たんじゃね?」
そうですか。すっとぼけますか。まあ、いいわ。エレナも元々私に反対だった訳ではありませんしね。
「そういえばルー。もしかして僕らって隠れながらの方が良いのかな? 見つかっちゃダメなんでしょ?」
「そういえば!? 少なくともお義姉様には見つかる訳にはいきませんわ!」
オルガお姉様に見つかると、間違いなく連れも出されてしまいますわ。
王宮ならともかくタルヴェラ領まで連れていかれてしまいましたら、ちょうどデークルーガ帝国と反対側の位置になってしまいます。
「どちらにせよ今日はここで休もうか」
グレイ様の提案に賛成し、宿を借りることになりましたわ。
私とエレナが同室。エミリアさんが一人部屋。グレイ様とジェスカが同室と言った感じで部屋割りが決まりましたわ。
「それでエレナ? どうやってこちらまで来たのかしら?」
「いやいやお前気付いてるんだろ? あの東のヤローだよ。あいつだあいつ。あいつに夜逃げと刀傷を教えて貰ったんだよ。出ていく前にな」
「やっぱり。あの男は私に忠誠を誓ったのではないのですか?」
その刀傷見られたら他の人も追ってこれそうじゃない。どうしてくれるのよジェスカ。
「まあ、いいじゃねーか。私にしか教えていないんだから他の奴らは見ても目印って気付かないだろ」
ジェスカにはあとでお仕置きですね。
「それはそうと……この頭はいつ直して頂けるのでしょうか?」
重くて重くて仕方ないのです。エレナに頭を向けますと、しかたないと言った雰囲気で頭を開放して頂きましたわ。
「さて、明日はすぐにジバジデオ王国に向かわなければなりません。良いですね」
「ま、そうだな。でも安心しな。王子に東のヤローもいるし、変態もいるんだ。なんとかなるだろ」
「楽観的ではなくて? まあ、良いですけどね」
ジバジデオ王国。経由するだけで済めばよいのですけど。
見送りとしてレティシア様も同乗されています。それとベルトラーゾ家のメイド達はレティシア様の世話係のようですね。
「どうしたのルー?」
「いえ、やはりメイドがいないというのは不便と言いますか。生活できない……」
「あー、姫さんらしいや」
らしいで済む話ではありません。しかし、どうしましょうか。今後のことを考えてメイドを雇おうかしら。エミリアさんに侍女をやらせるのは嫌。
そう考えていますと、馬車が突然止められてしまいましたわ。
「何かしら?」
馬車の目の前にいるのは一人の女性と一頭の馬。金髪に短めのツインテール。金色の瞳は真っすぐ私を見つめていました。
「探しましたよお嬢様」
「エレナ?」
そこにいたのは間違いなく私の侍女エレナ・ナダルでした。
「へえ、僕らの場所を突き止めていたのか。優秀な侍女だね」
「……諦めろ姫さん。あのメイドちゃんは地獄の果てまで付いてくぞ」
グレイ様はエレナをお褒めになりましたが、なぜかジェスカはエレナが来たことに驚いている様子がありませんでした。
もしや……いえ、良いでしょう。これが彼女の選択だというのでしたらもう止めることはできません。
私が手を差し伸べますと、エレナも馬車に乗り込みましたわ。
「いいのルー。君が置いていくと決めたんじゃないか」
「色々考えましたが、全てのヴィジョンでエレナに言い負かされましたわ。見つかった時点で負けよ。ヨハンネスとかメルヒオール様でしたら言い負かせるのに」
「いや、ルーなんでその二人ならできると思ってるの?」
「そしてあのばかみてえにテンション高い義姉さんも無理なのな」
お義姉様を説得? 無理って思ったから逃げたのですよ。
エレナは嬉しそうに私の髪をいじっていますが、なんでしょう。これきっと整えているわけじゃない気が……ねえエレナさん?
「エレナ? 怒ってる?」
「いえ? お嬢様を怒るだなんてあり得ませんよ」
「ねえ今髪、髪どうなっていますの?」
「すごいよルー」
「姫さん圧巻だ」
「ルクレシア様、えっととてもえっと」
グレイ様たちは少し笑いそうになってる。つまり、今私の頭の上で何かが起きようとしています。段々重たくなってきましたし、一体どうなっているのですか?
みんなにクスクス笑われながら唯一表情が崩れないエレナに、唯一恍惚の表情を浮かべながら私に足元で横になっているエミリアさん。本当に唯一で良かった。いえ、ただ一人もいてほしくはないですけど。
馬車は私とグレイ様にエレナとジェスカにエミリアさん、そしてレティシア様にその侍女二人。
さすがに窮屈になってきましたね。付いて来ているお馬さんもいらっしゃいますので、かろうじて一部馬移動になって貰えば大丈夫でしょうがこれ以上は乗せられませんね。
「ねえエレナ!? これいつ直してくださるの!?」
「気が向いたら直します」
ま、まあ寝る頃には直して頂けますよね? 明日の朝もこの重い頭なのでしょうか? ご自分で確認できないのがつらい。
レティシア様がじっとジェスカを見ています。やはり東の人間は珍しいのでしょうか。
「そういえばそちらの方は東の国の方なのでしょうか?」
「ああ、そうだぜ。やっぱ目立つよなこの肌は」
「そういえばレティシア様は三年ほど前に東の国に行かれたことがありましたよね」
「は、はい。そうですね父の仕事に同行致しました」
「へえ三年前か。その頃は俺も向こうにいたぜ。もしかしたらどこかで会ってるかもな。つっても俺の住んでたところは辺境の小さな村だから来てないと思うけどな」
ジェスカから伺ったお話ですと、ちょうど村を燃やされたのは二年ほど前だったわね。確かにギリギリ向こうに住んでいたころですのね。
「さあ? 辺境ほど珍しい植物があるかもしれませんし、足を運んだかもしれません」
「植物か。まあ確かに色々あったかもな」
ジェスカは少し遠い眼をして、故郷を思い出しているようです。一度見てみたいですけど、ジェスカは国外追放を受けていますから連れていけないのですよね。
まあ、我々これから不法入国しようとしているのですけどね。アルデマグラ公国とジバジデオ王国の関所まではもう少しですかね。その前の街で馬車を購入したらレティシア様たちとはお別れですね。
そしてたどり着いたところはジバジデオ王国との防衛都市となるグルヴィーラ。
防衛都市グルヴィーラの主な役割はジバジデオ王国の国民が侵略してくる際に戦うための要塞。
街全体が要塞のような形になっている。頑丈な外壁に多方面に向けて攻撃、防衛が可能な上に要塞の上には畑などもあり、自給自足も可能。
「私共はここまでですね。頑張ってくださいルクレシア様」
「ありがとうございますレティシア様」
レティシア様とお別れし、新たな馬車を借りに私どもは街に入りました。
「騎士ばかりね」
皆様私たちを見ていますね。エレナのせいですごいことになっている私の頭のせいでしょうけど。グレイ様を見て驚いている方も多分いらっしゃるでしょう。
「そうだね。アルデマグラ公国にとって南北の防衛は特に重要だからね。特に南のジバジデオ王国は侵略によって今もなお国土を広げている国だからね」
歩いている人歩いている人騎士騎士騎士。あり得ませんわ。
「そういえばエレナ。聞き忘れていましたが、他の方々は?」
「ああ、皆さまはそれぞれ別々に行動してお嬢様を捜索していますわ。私はそもそもお嬢様のいき先を把握していましたので」
なんで把握できているのよ。まあ、なんとなく原因は察していますがね。
おそらくエレナに私達のことを教えたのはルイーセ様でしょう。彼女は正直に話したに違いありません。さらに言えば私達についてこれるように何かしらのマーキングをしたのはジェスカよね。
その証拠に先ほどエレナと再会した際に驚いている様子が見えませんでした。
「あなたよねジェスカ」
「さあね。メイドの嬢ちゃん優秀だからさ。なんかすごい感じで来たんじゃね?」
そうですか。すっとぼけますか。まあ、いいわ。エレナも元々私に反対だった訳ではありませんしね。
「そういえばルー。もしかして僕らって隠れながらの方が良いのかな? 見つかっちゃダメなんでしょ?」
「そういえば!? 少なくともお義姉様には見つかる訳にはいきませんわ!」
オルガお姉様に見つかると、間違いなく連れも出されてしまいますわ。
王宮ならともかくタルヴェラ領まで連れていかれてしまいましたら、ちょうどデークルーガ帝国と反対側の位置になってしまいます。
「どちらにせよ今日はここで休もうか」
グレイ様の提案に賛成し、宿を借りることになりましたわ。
私とエレナが同室。エミリアさんが一人部屋。グレイ様とジェスカが同室と言った感じで部屋割りが決まりましたわ。
「それでエレナ? どうやってこちらまで来たのかしら?」
「いやいやお前気付いてるんだろ? あの東のヤローだよ。あいつだあいつ。あいつに夜逃げと刀傷を教えて貰ったんだよ。出ていく前にな」
「やっぱり。あの男は私に忠誠を誓ったのではないのですか?」
その刀傷見られたら他の人も追ってこれそうじゃない。どうしてくれるのよジェスカ。
「まあ、いいじゃねーか。私にしか教えていないんだから他の奴らは見ても目印って気付かないだろ」
ジェスカにはあとでお仕置きですね。
「それはそうと……この頭はいつ直して頂けるのでしょうか?」
重くて重くて仕方ないのです。エレナに頭を向けますと、しかたないと言った雰囲気で頭を開放して頂きましたわ。
「さて、明日はすぐにジバジデオ王国に向かわなければなりません。良いですね」
「ま、そうだな。でも安心しな。王子に東のヤローもいるし、変態もいるんだ。なんとかなるだろ」
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