77 / 102
第3章 ポンコツしかできないこと
33話 失いたくない! それが私のワガママだから!!
しおりを挟む
一面に広がる大きな猿園。兄の姿は見当たらないものの、ここにいる全員を解放するのであれば問題ありませんね。
「グレイ様、この柵はどうやって壊せばいいのかしら?」
「そう簡単に壊れないだろうね。敵兵を制圧して従わせよう」
「え?」
メンバーは私とグレイ様と珍獣さんの三人。もちろん私は何もしません。
私とグレイ様はひとまず二人で物陰に隠れ、珍獣さんがわずかなレンガの継ぎ目に指をかけ中庭の城壁を登り始める。
人じゃなくてクモでしたね?
「彼女は一体どんな厳しい訓練を?」
「私の為だと思えばどんな厳しい修行も気持ちいと言っていたわ」
「わからないな。ルーはいじめてこそ楽しいのに」
「ねえ、いまこの状況で大きな声で叫びたくなるようなこと言うのやめません?」
壁を登り切った珍獣さんは、服の中からロープを取り出している。片手で全体重支えているのね。
珍獣さんは全体的に小柄なためそこまで負担ではないと思いますが、当然その腕も細い。
ロープを猿園の鉄柵の上部にあるとがった所にひっかけ、そのまま城壁を蹴り、柵に飛び移る。クモ兼猿。
あなたエミリア・スパイダー・モンキー・ディートリヒに改名したらどうですか?
「なんかセンスのないことを考えていそうな表情をしているうちにディートリヒ嬢が柵の中に入ったね」
「この鉄柵。大きな屋敷くらいの高さありませんか」
「……そうだね」
いとも簡単に侵入した珍獣。裸の人々の中に一人服を着た女性が現れ、皆が注目している。
まあ、当然よね。そもそも上から女性が降りてきただけでも注目の的よ。
「初めまして、私エミリア・ディートリヒと申します。アルデマグラ公国ディートリヒ伯爵家の長女に生まれたものです。皆様を救出する為に馳せ参じました」
「伯爵令嬢?」「ディートリヒ?」「令嬢に何ができる」「だが今、上から現れたぞ」「若い女」「一体なにごとだ?」
鉄柵の中にいた皆が、珍獣さんに注目を集めている。まだジバジデオ王国の兵に見つかっていないのは、兵力が南門に集まっているからでしょう。
南門。ジェスカとエレナ。ジェスカがいるから大丈夫だと思いますし、エレナもしっかりしています。
「あんた一体俺たちをどうやって助けるというんだ?」
当然の意見よね。わざわざ牢獄に入るなんて何を考えているのでしょうか。
「まあ見ててください」
そう言った珍獣さんは、私達の隠れていた物陰から少し離れた場所の鉄柵付近まで近づき、服の中から投てき用の石を取り出すと、その石で鉄柵を殴り始めた。
ちょっ!? いくら珍獣さんでもそんな方法では鉄柵は壊せませんよ!?
鉄柵と石がぶつかる音が夜の王宮に鳴り響く。
何度も何度も響き渡る。
「嬢ちゃん、期待させておいてそれはないんじゃないか?」
捕まっていた男性の発言はもっともなことよ珍獣さん。どうするの?
「あと少しだけご辛抱を」
珍獣さんは、再び石を叩き付け始めると、何やら騒がしくなってきてまいりました。
中庭に衛兵がやってきたのです。人数は少数。二名。
「貴様何をしている!?」
「何故服を着ている人間が猿園に?」
外見は完全に少女の珍獣さんを衛兵たちは何も警戒することなく猿園の入り口を開けて対応しようとした時でした。
いつの間にか彼らの背後まで移動していたグレイ様が一人を切り付け、正面にいた珍獣さんがロープでもう一人を鉄柵に固定しつつ、締め上げる。
「珍獣さん、徐々にエミリア度があがっていらっしゃいません?」
「あのお姉様。ついに名前と勲章が逆転しています」
? 私今珍獣さんにツッコまれた!?
「あれ? それは勲章と呼べないのでは?」
「お姉様からの罵倒はみな勲章です」
手遅れなエミリアさんをよそに空いた鉄柵の入り口からぞろぞろと出てくる全裸の人々。
「服、どうしましょうか?」
「そうだね、まあ、しばらく耐えてもらうしかないかな。この人数の服はさすがにちょっとね」
ひとまず猿園から皆様を誘導しようとした時でした。
エミリアさんが何かを察知して私を突き飛ばすと、突然何かが珍獣さんに向かって衝突し、そのまま鉄柵に押し付けられてエミリアさんがダウンしてしまいました。
「何事?」
本来なら私に衝突していたであろう何か。黒い髪をはやした東洋人。え?
「ジェ……スカ?」
エミリアさんに向かって投げ飛ばされたのは、南門から向かってきていたはずのジェスカでした。
「ジェスカ!! 大丈夫なの?」
エミリアさんは珍獣なので大丈夫だと思いますが、ジェスカは人間ですし多少は心配になります。
ジェスカは完全に気を失っています。ジェスカってそんなに強くないのかしら?
そしてジェスカを吹き飛ばした方に目を向けると、白い髪を長く伸ばしたドレスを着た女性が一人。
彼女はもう一人掴んでいる。金髪のメイド服の女性。間違いありません。あれはエレナです。
「彼女を放しなさい」
「んぁ? ああ、そういえばもっていたでごぜぇますね」
白い髪の女は、軽々しくエレナを持ち上げ、勢いよく私目掛けて投げつけてきました。
グレイ様が間に入り、エレナを受け止めます。人間一人の重さを受け止めるのは、例えそれが女性でも重く、グレイ様も受け止めるので精いっぱいな様子でした。
「本当に化け物ですね。アンジェリカ女王陛下」
「この女が」
噂に聞く怪力の女性。六十九歳のご老体とは思えない最強の人類。ジバジデオ王国女王陛下アンジェリカ・アウグスタ・ジバジデオ。
この猿園を作り上げ、アルデマグラ公国民を愛玩奴隷として飼育していた最低最悪の女王。
「グレイ様、この後はどうなさるのですか?」
「うーん、僕とルーの二人だけかぁ。せめてもう一人欲しい所なんだよなぁ」
やはり、女王相手の場合に限り、グレイ様は私を戦力としてカウントするのですね。
「ですが、本当にアレで女王を何とかできるというのですか?」
「まあ、多分ね」
多分って大丈夫なのですか?
「時間を稼ぐ。猿園の中にエリオットはいないのかい?」
「お兄様ですか? 探してみます」
これだけの騒ぎが起きていてなお、お兄様が出てきていない。確かに不思議ですね。
「ん? ああ、こないだ来た騎士でごぜぇますか? あれなら中庭でない方の猿園に入れたでごぜぇますよ。最初は中庭にいれたでごぜぇますが、」
「なんですって?」
つまり、今この女王を退けても、お兄様救出にはならない?
「随分正直に教えてくれるじゃないか」
「隠す理由がないでごぜぇますよ。私が負けたらどうせ教えることでごぜぇます」
決して過信せず、己が勝つと言わない女王。しかし、その強さは本物でしょう。
成人男性より少し体格の良いジェスカを、石を投げるように投げ飛ばす筋力。引きずっている大剣で一方的に蹂躙する強さは、その汚れていない服と乱れていない髪から理解できます。
「やっぱり逃げません? せめて他の方々が到着してからでも…………」
「? 他の方々でごぜぇますか?」
私の言葉を聞いた女王が、その大剣を振り上げ、地面にたたきつけますと、縛り上げれた方々が連れて困れました。
「冗談きついねこれは」
「嘘よね?」
お義姉様、マリア、オーロフ、バルトローメス。他の騎士の方やお義姉様が連れてきた方々。皆同様に縛り上げられています。
「全員とても弱かったでごぜぇますよ」
何よこれ。みんな私のせい?
なんで?
いつから?
どこから?
え?
嫌。
認めない。
私とグレイ様二人。
ついこないだ二人での共闘は、最後に勇猛な騎士の協力により終結した。
二度目、リベンジ?
それとも、例えここで女王に打ち勝てても、また誰かを失う?
今までの人生から幼い頃から一緒にいた御者《ヤーコフ》を失った。
ワガママと勘違いされている私と仲良くしてくださった親友《ルーツィア》を失った。
新しくついた豪快で気のいい護衛《マルッティ》を失った。
もう、何も失いたくない。
「グレイ様、やりましょう」
私の声掛けに対し、グレイ様は一瞬だけ驚いたような表情をされましたが、すぐにいつもの余裕そうな表情に戻りました。
「ポンコツしかできないことを」
「その気になったんだねルー。始めようか君の演奏会を」
失いたくない! それが私のワガママだから!!
「グレイ様、この柵はどうやって壊せばいいのかしら?」
「そう簡単に壊れないだろうね。敵兵を制圧して従わせよう」
「え?」
メンバーは私とグレイ様と珍獣さんの三人。もちろん私は何もしません。
私とグレイ様はひとまず二人で物陰に隠れ、珍獣さんがわずかなレンガの継ぎ目に指をかけ中庭の城壁を登り始める。
人じゃなくてクモでしたね?
「彼女は一体どんな厳しい訓練を?」
「私の為だと思えばどんな厳しい修行も気持ちいと言っていたわ」
「わからないな。ルーはいじめてこそ楽しいのに」
「ねえ、いまこの状況で大きな声で叫びたくなるようなこと言うのやめません?」
壁を登り切った珍獣さんは、服の中からロープを取り出している。片手で全体重支えているのね。
珍獣さんは全体的に小柄なためそこまで負担ではないと思いますが、当然その腕も細い。
ロープを猿園の鉄柵の上部にあるとがった所にひっかけ、そのまま城壁を蹴り、柵に飛び移る。クモ兼猿。
あなたエミリア・スパイダー・モンキー・ディートリヒに改名したらどうですか?
「なんかセンスのないことを考えていそうな表情をしているうちにディートリヒ嬢が柵の中に入ったね」
「この鉄柵。大きな屋敷くらいの高さありませんか」
「……そうだね」
いとも簡単に侵入した珍獣。裸の人々の中に一人服を着た女性が現れ、皆が注目している。
まあ、当然よね。そもそも上から女性が降りてきただけでも注目の的よ。
「初めまして、私エミリア・ディートリヒと申します。アルデマグラ公国ディートリヒ伯爵家の長女に生まれたものです。皆様を救出する為に馳せ参じました」
「伯爵令嬢?」「ディートリヒ?」「令嬢に何ができる」「だが今、上から現れたぞ」「若い女」「一体なにごとだ?」
鉄柵の中にいた皆が、珍獣さんに注目を集めている。まだジバジデオ王国の兵に見つかっていないのは、兵力が南門に集まっているからでしょう。
南門。ジェスカとエレナ。ジェスカがいるから大丈夫だと思いますし、エレナもしっかりしています。
「あんた一体俺たちをどうやって助けるというんだ?」
当然の意見よね。わざわざ牢獄に入るなんて何を考えているのでしょうか。
「まあ見ててください」
そう言った珍獣さんは、私達の隠れていた物陰から少し離れた場所の鉄柵付近まで近づき、服の中から投てき用の石を取り出すと、その石で鉄柵を殴り始めた。
ちょっ!? いくら珍獣さんでもそんな方法では鉄柵は壊せませんよ!?
鉄柵と石がぶつかる音が夜の王宮に鳴り響く。
何度も何度も響き渡る。
「嬢ちゃん、期待させておいてそれはないんじゃないか?」
捕まっていた男性の発言はもっともなことよ珍獣さん。どうするの?
「あと少しだけご辛抱を」
珍獣さんは、再び石を叩き付け始めると、何やら騒がしくなってきてまいりました。
中庭に衛兵がやってきたのです。人数は少数。二名。
「貴様何をしている!?」
「何故服を着ている人間が猿園に?」
外見は完全に少女の珍獣さんを衛兵たちは何も警戒することなく猿園の入り口を開けて対応しようとした時でした。
いつの間にか彼らの背後まで移動していたグレイ様が一人を切り付け、正面にいた珍獣さんがロープでもう一人を鉄柵に固定しつつ、締め上げる。
「珍獣さん、徐々にエミリア度があがっていらっしゃいません?」
「あのお姉様。ついに名前と勲章が逆転しています」
? 私今珍獣さんにツッコまれた!?
「あれ? それは勲章と呼べないのでは?」
「お姉様からの罵倒はみな勲章です」
手遅れなエミリアさんをよそに空いた鉄柵の入り口からぞろぞろと出てくる全裸の人々。
「服、どうしましょうか?」
「そうだね、まあ、しばらく耐えてもらうしかないかな。この人数の服はさすがにちょっとね」
ひとまず猿園から皆様を誘導しようとした時でした。
エミリアさんが何かを察知して私を突き飛ばすと、突然何かが珍獣さんに向かって衝突し、そのまま鉄柵に押し付けられてエミリアさんがダウンしてしまいました。
「何事?」
本来なら私に衝突していたであろう何か。黒い髪をはやした東洋人。え?
「ジェ……スカ?」
エミリアさんに向かって投げ飛ばされたのは、南門から向かってきていたはずのジェスカでした。
「ジェスカ!! 大丈夫なの?」
エミリアさんは珍獣なので大丈夫だと思いますが、ジェスカは人間ですし多少は心配になります。
ジェスカは完全に気を失っています。ジェスカってそんなに強くないのかしら?
そしてジェスカを吹き飛ばした方に目を向けると、白い髪を長く伸ばしたドレスを着た女性が一人。
彼女はもう一人掴んでいる。金髪のメイド服の女性。間違いありません。あれはエレナです。
「彼女を放しなさい」
「んぁ? ああ、そういえばもっていたでごぜぇますね」
白い髪の女は、軽々しくエレナを持ち上げ、勢いよく私目掛けて投げつけてきました。
グレイ様が間に入り、エレナを受け止めます。人間一人の重さを受け止めるのは、例えそれが女性でも重く、グレイ様も受け止めるので精いっぱいな様子でした。
「本当に化け物ですね。アンジェリカ女王陛下」
「この女が」
噂に聞く怪力の女性。六十九歳のご老体とは思えない最強の人類。ジバジデオ王国女王陛下アンジェリカ・アウグスタ・ジバジデオ。
この猿園を作り上げ、アルデマグラ公国民を愛玩奴隷として飼育していた最低最悪の女王。
「グレイ様、この後はどうなさるのですか?」
「うーん、僕とルーの二人だけかぁ。せめてもう一人欲しい所なんだよなぁ」
やはり、女王相手の場合に限り、グレイ様は私を戦力としてカウントするのですね。
「ですが、本当にアレで女王を何とかできるというのですか?」
「まあ、多分ね」
多分って大丈夫なのですか?
「時間を稼ぐ。猿園の中にエリオットはいないのかい?」
「お兄様ですか? 探してみます」
これだけの騒ぎが起きていてなお、お兄様が出てきていない。確かに不思議ですね。
「ん? ああ、こないだ来た騎士でごぜぇますか? あれなら中庭でない方の猿園に入れたでごぜぇますよ。最初は中庭にいれたでごぜぇますが、」
「なんですって?」
つまり、今この女王を退けても、お兄様救出にはならない?
「随分正直に教えてくれるじゃないか」
「隠す理由がないでごぜぇますよ。私が負けたらどうせ教えることでごぜぇます」
決して過信せず、己が勝つと言わない女王。しかし、その強さは本物でしょう。
成人男性より少し体格の良いジェスカを、石を投げるように投げ飛ばす筋力。引きずっている大剣で一方的に蹂躙する強さは、その汚れていない服と乱れていない髪から理解できます。
「やっぱり逃げません? せめて他の方々が到着してからでも…………」
「? 他の方々でごぜぇますか?」
私の言葉を聞いた女王が、その大剣を振り上げ、地面にたたきつけますと、縛り上げれた方々が連れて困れました。
「冗談きついねこれは」
「嘘よね?」
お義姉様、マリア、オーロフ、バルトローメス。他の騎士の方やお義姉様が連れてきた方々。皆同様に縛り上げられています。
「全員とても弱かったでごぜぇますよ」
何よこれ。みんな私のせい?
なんで?
いつから?
どこから?
え?
嫌。
認めない。
私とグレイ様二人。
ついこないだ二人での共闘は、最後に勇猛な騎士の協力により終結した。
二度目、リベンジ?
それとも、例えここで女王に打ち勝てても、また誰かを失う?
今までの人生から幼い頃から一緒にいた御者《ヤーコフ》を失った。
ワガママと勘違いされている私と仲良くしてくださった親友《ルーツィア》を失った。
新しくついた豪快で気のいい護衛《マルッティ》を失った。
もう、何も失いたくない。
「グレイ様、やりましょう」
私の声掛けに対し、グレイ様は一瞬だけ驚いたような表情をされましたが、すぐにいつもの余裕そうな表情に戻りました。
「ポンコツしかできないことを」
「その気になったんだねルー。始めようか君の演奏会を」
失いたくない! それが私のワガママだから!!
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる