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学園1年生編
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しおりを挟むカン!カアンッ!ガキッ!!
「なるほどっ!殿下は、一筋縄じゃ、いかなそうだなっ!!」
ガキィンッ!キン!!ガッ!
「そうなん、だよっ!——とった!!」
キィィ…ン
「ふ、甘いぞ」
「くっそー…」
あー…今のは結構イケると思ったのにい。剣を弾き飛ばされ、喉元に突き付けられる。
久しぶりにジスランと手合わせしたけど…やっぱ強いなあ。
僕は今まで、一度も彼に勝てた試しがない。というか他の人と手合わせした事が無いんだけど。
少し頭を空っぽにしたいのと、剣術大会に向けての特訓を兼ねてジスランに稽古を申し込んだ。
何故か最初は渋っていたけど…「じゃあ他の人に頼む」と言って近場の上級生に話しかけに行ったら「分かった、俺が相手する!!」と受けてくれた。
ジスランはパワー&タフネスな戦法。長期戦、耐久戦に向いてる。
僕はスピード&テクニックで勝負。ジスラン相手だと、短期決戦に持ち込めるかどうかが勝敗の分かれ目なんだけど…。
「はあ…どうしても長期戦に持ち込まれるなあ」
「俺だっていっぱいいっぱいさ」
よく言うよ、涼しい顔しちゃって…。結果的に、こっちの集中が切れたところをつけ込まれる。それにしても。
「ねえジスラン、君…手ぇ抜いてないよね?」
「全力でやってるぞ。お前相手に手を抜くと、こっちがやられるからな」
はいはい、見え透いたお世辞どーも。
ジスランは今まで、僕のことを徹底的にしごいていた。「もう、無理…!」と言っても、「無理じゃない!気合いでなんとかしろ!」という根性論をぶつけてくるし。
そんでトドメの一撃をくれる。僕…わたしが、前世の記憶を取り戻す切っ掛けになった時のように。
「君さあ、教え方が優しくなってない?今まで何度僕の骨を折ったか…」
「そ………!!す、わ、悪かった!!!」
「へあ!?」
な、なんで急に土下座!?この国にも土下座の文化あるんだー…じゃなくて!!
ジスランが見事なジャンピング土下座を披露したことで、周囲の人々の視線を集めてしまった。
ここは学園のグラウンドだ。放課後は彼のように鍛錬をする人、走る人、スポーツのサークルの人達など沢山の生徒がいる。
そんな中、土下座なんてされちゃあ…!
「もう、立ってよ!謝罪なら前に聞いたよ!」
ぐいぐいっと腕を引っ張って立たせる。確かに以前はムカついたし、大っ嫌い一歩手前だったけど…今はなんとも思ってないよ?
「いいや、俺はきっと…いつまでも後悔し続ける。お前を傷付けたこと、苦しめたこと…」
「ジスラン…」
……そんなに反省するくらいなら、なんで今まで熱血鬼教官だったの…?
「それ、は…!!自分の…幻想を…断ち切るため……っ!」
「幻想?なんの話…?」
するとジスランは…みるみる顔が赤く染まっていった。
「~~~!!今日はここまで!!!俺は滝に打たれてくる!!!」
「え!?ちょっとー!!?」
ジスランはだーーーっ!!と 走り去ってしまった…。…僕も、帰るか…。
「……なあ、さっきまで手合わせしてた2人…1年生、だよな?」
「ああ…」
「お前…勝てそうか…?」
「いや……細っこいほうにも勝てる気がしねえ…」
そんな会話があったとか。
※※※
「ふう…」
今日は予定が狂ったので、早めに夕食を済ませお風呂に入った。汗もかいたしね。
さて、復習と予習をして寝ようかな…と思ったら…。
コンコンコン…と、部屋の扉がノックされた。はいはー…は!!!?
「ちょ、待っ!どなた!?」
「?俺だ、パスカルだが」
パスカル!?あれ以来彼は、ちょくちょくお菓子を持って部屋を訪ねて来る。
特別な話をするでもなく、一緒に勉強したり世間話、思い出話…穏やかな時間を過ごすのだ。
だが今はマズい、僕はサラシをしていない!!!
「ちょちょちょっと待って!!5、いや3分!!」
「…もう入ってしまったが…?」
きゃーーー!!?なんで鍵閉めないの僕!!!
寮の部屋は1LDK風呂トイレ付き。ただし玄関は無いので、扉を開ければすぐリビングです。
そして僕は今、リビングで暖炉に髪を乾かしてもらっていたところ…!勝手に入って来るんじゃなーい!!
「あ…風呂に入っていたのか」
「そそそそす」
「そす?」
「とにかく!ちょっとここで座って待ってて!!」
「おわっ!?」
暖炉がパスカルの顔面に飛び付き、目隠しをしてくれた。ナイス!!
その隙に僕は寝室に逃げた。急ぎサラシを巻き…もう!苦しいわ!!
「………びっくりした…」
え、なんか言った?
リビングに戻ると…パスカルはソファーに座り、ほんのり顔を赤らめて手で口を覆っている。……バレてないよね…?ぶかぶかの服着てるし…。
声を掛けると大袈裟にビックリされて…なんだか笑ってしまった。
向かい合わせに座り談笑する。ラナとエアは横からお菓子を奪い、パスカルは楽しそうにその様子を見ている。
「その…殿下はどうだ?」
「はは…あれはキツい。そもそも逃げられるから、まともに話もしてないし」
何か共通の話題でもあればいいけどさ。そんなもん思いつかないしー…。
パスカルにも何か策は無いか聞こうとしたら…衝撃的な言葉が返ってきた。
「実は…俺も以前、皇太子殿下より第三皇子殿下の学友となってくれないか、とお声を掛けられた事がある」
「…え!!?そうなの!?」
「お断りしたが…」
断れるんかい!!いや僕も嫌なら断っていいって言われたけど、実際その度胸はない。
でも、なんで断ったんだ?大体想像はつくけど。
「多分今、お前が考えている通りだ。
皇太子殿下並びに第二皇子殿下、そして皇女殿下は素晴らしいお方だ。彼らにならお仕えしたいとも思うが…正直なところ、第三皇子殿下は好かん」
実はルキウス殿下の上に、今年19歳になるルシファー皇女殿下がいらっしゃる。20歳になったら、隣国に輿入れする予定だ。
彼女は「社交会の華」と呼ばれ、女性たちの憧れの的なのだ。ルネちゃんも、彼女を目標にしているとか…。
「……こう言うと不敬だろうが、俺は…第三皇子殿下を主君と思えない。
対等な友人になって欲しいと言われても…一晩考えたが、今の殿下と親しくする自信は無かった」
「………まあ、僕も殿下の事は好いてないよ」
「え。じゃあ何故引き受けたんだ…?」
……敬愛するルキウス殿下の頼みだから?違う。
相手が皇子だから?…違う。皇子だろうと、本当に嫌なら見捨てる。
ルシアン殿下が美形だから?まっさかー。確かに美形だが、僕の好みじゃないよう。
皇子の学友というステータスの為?いずれ今の立場も何も捨てて逃げるつもりのくせに?
伯爵に褒めてもらいたいから?……考えただけで吐き気がする…。
どれも違う。どうして僕は、彼を放っておけない?
「…んー、分かんない。でも君の気持ちはよく分かる。だから君の選択を否定するつもりは無いけど…僕は、もう少し頑張ってみるよ」
「そうか…」
うん。巻き込んだエリゼには申し訳ないけど。
この話はここで終了し、パスカルと一緒に少し勉強をして…彼は部屋に戻って行った。
※※※
次の日。今日もエリゼと一緒に門で待ち構える。
今度は逃がさん絶対逃がさん誰に怒られようとも足を止めん!!!
という風に、2人で気合を入れて仁王立ちしていたら…来おった!
「「おはようございます、殿下」」
「……………おはよう」
!!!?挨拶返ってきた!!僕もエリゼもビックリだよ!
顔を見るなり逃げ出すんじゃないかって思ってたから、僕達はいつでもダッシュ出来るよう身構えていたのに!!
「……なんだその手は、やめろにじり寄るな…!」
こりゃ失礼。連行する気満々だったから…ね?
「こほん…じゃあ教室行きましょうか」
「……分かっている」
「「行くの!?」」
「なんなんだ貴様らは!!?」
これまた失礼。こんな素直に応じられるとは思っていなかったもので。
道中殿下は言葉を発する事は無かったが、大人しく教室に入り…自分の席に座った。
クラスメイト達は、殿下が朝から教室に現れた事に驚きを隠せない。そして僕らは、隠れてハイタッチをしたのである。
「「第一関門クリアー!」」
お昼。ルネちゃんは「自分はいないほうが良さそう」という理由で不参加。
殿下をランチに誘うと…。
「私は売店で済ませる」
とのこと。僕達もついて行くと言ったら、「勝手にしろ」と返された。っしゃー!!!
それぞれ買い物を済ませると…あれ、どこで食べるんです?つかいつも、どこでサボってるんです??
「…………屋上だ」
「え?屋上って立ち入り禁止では。そもそも鍵閉まってますよね…?」
「ふん、私を誰だと思っている!そのくらい皇族の権限で…」
「「駄目です!!」」
こんなとこでも権力を!!駄目だ絶対駄目ですよ!!!
「何故だ!!?」
「学校というコミュニティに属している以上、ルールは守るべきです!」
もしも殿下が、「定期的に高い場所で風に吹かれていないと死ぬ」という奇病に罹っていれば話は別だが!!特別な理由が無い以上、特別扱いは駄目!!
「私は皇族という特別な人間だろう!?」
「ではルキウス殿下やルクトル殿下も同じ事をなさっているのですか!?」
「………っ!!お前達も、兄上達と私を比べるのか!」
はいぃ!?今そんな話してないでしょうが!!
「…もういい!やはり1人で食べる、ついて来るな!!」
ぐぐぐ…!
「セレス、ここは一旦下がるぞ」
「ん…だね」
エリゼのお陰で、少し冷静になれた。
殿下は大股で遠ざかるが…なんなの、もう。
「しかし今回、ボクは口を挟む暇がないな。お前があそこまで感情を表に出すとは」
「え。僕割と、普段から感情豊かじゃない?」
「嬉しい時や、楽しい時はな。あとは泣いて…いてて、分かった!」
エリゼの頭をべしべし叩く。泣き虫で悪かったね!!これでも努力してますよーだ!!
教室で買ってきた物を食べながら、2人で向かい合わせに座る。僕の後ろはロッティの席なので、そこに今エリゼが座っているのだ。
バジルはロッティの横。他の皆はバラバラ。殿下は窓際の一番後ろの席に陣取って…まさかあそこも、権力で…?
「おい、お前ら」
「はい?」
「なんだ?」
すると突然、教室に入って来た生徒に囲まれた。知らない顔…他クラスや、上級生も混じっているようだ。
「なんだ、じゃない!お前ら昨日から、殿下に付き纏っているらしいな!」
「昨日からじゃありません、一昨日からです!!」
「そんな事どうでもいいわ!!」
そう言って僕達に突っかかって来るのは…誰だ!?あの…分からん!!他にも令息令嬢が…6人ほど。
教室に少し残っていたクラスメイト達は、不安そうにこちらを見ている。「先生呼びに行く?」とか聞こえるが、是非そうしてください。
「いいか、これ以上殿下に関わるな!」
「何故ですか。それは殿下が決める事です」
彼が本気で僕達を拒絶するなら、もう関わりませんとも。
「1年生のくせに、生意気よ」
「皇族とお近付きになっていいのは、選ばれた人間だけだ」
「自分達の立場が分かっていないようね?」
とまあ、口々にうるさいなあ。
別に殿下の友人枠は数が決まってる訳じゃないんだから…好きにすればいいじゃない。
「第一、お前らは殿下の権力に擦り寄っているだけだろうが。そこにボク達が現れて邪魔だからといって、ボク達が聞く義理はない」
あんらー、ハッキリ言っちゃった。激昂した上級生と思しき1人が、エリゼの胸倉を掴んで立ち上がらせる。
「それがどうした!!?あんなガキ、皇子でなければ誰が相手するものか!!!
お前達も同じだろう、殿下だからこそ付き纏うんだろうがっ!!?」
椅子が倒れ、周囲から悲鳴が上がる。やり過ぎだ!!
僕はその手を強く握り、エリゼから離させ…ぶん投げる!!
「ぐわっ!?」
ちゃんと人も机も無い場所を狙ったのだが…相手は大袈裟に転がった。
そして「何をする!!」とか騒いでるが…こっちの台詞だ!!
「先に手を出したのはそちらでしょう!!」
「はっ!!図星を突かれたか!?」
「アホか!!!あんなん…皇子だろうと平民だろうと、嫌だったら相手にせんわ!!!」
「「えええーーー!!!?」」
いやなんでエリゼも驚いてんの!?
「あったりまえでしょうが!?皇族とお近付きになりたいんなら、ルシアン殿下じゃなくてルキウス殿下に擦り寄るわ!!
僕達はルシアン殿下と友達になりたいから話しかけてんの!!」
「……はは、アレとお友達ってか。頭おかしいんじゃないのか?
皆言っているぞ、「アイツは顔と権力だけのお坊ちゃん」ってな」
「そうね、あのお顔だけは良いから…黙っていてくれれば少しくらい遊んであげてもいいのに」
「それに上手くいけば、皇太子殿下と親しくなれるかも…!」
「だから、君達が邪魔なんだよ。興味本位で殿下に関わっているんなら、早く手を引きなさい」
いっらぁ…
「ふん。僕はまだ殿下の事を知らない。あの人が顔と権力だけの人物か、自分で見極めます!!
他の生徒に迷惑です、とっとと出て行ってください!!」
まあすでに、噂通りの人物じゃないかと思ってるけどね!エリゼも同じ考えだろう、やや苦笑いだ。
僕の剣幕に驚いたのか、もうすぐ昼休みが終わる時間だからか。彼らは「いいか、二度と殿下に近付くな!!」と捨て台詞を吐いて教室を出て行った。
※
「……ったく、あのガキ共…!………へ?」
「………………やあ、サイカ侯爵令息?並びに貴様ら…。成る程そうか、私は顔と権力だけのガキか」
「あ、いや…で、でんか……!!」
彼らが教室を出て曲がった目の前、壁に背を預け佇む黒髪の少年。先程話題の中心にいたルシアンだ。
彼は一部始終聞いていた。その顔は…怒りに染まっているかと思いきや、感情が抜け落ちている。
だがセレスタン達に喧嘩を売りに来た7人の生徒達は、皆顔面蒼白だ。ルシアンがどこまで把握しているのか分からないから。
彼らのうち、1人の令嬢が口を開く。
「あ、あの、殿下…私は何も言ってませんわ!」
「!私もです!!信じてくださいっ!」
女子生徒は泣き落としを始め、男子生徒はというと…。
「そうです、全て彼です!!」
「僕達は殿下の人柄をお慕いしているのです!!」
「はあ!?き、貴様らあ…!!」
彼らは全員、エリゼに掴みかかった生徒…サイカと呼ばれた男子生徒に罪を擦りつける事にした。当然サイカは狼狽えなんとか言い訳を考えるが……。
「…ひとつ、貴様らに教えてやろう。
あの2人はすでにルキウス兄上、ルクトル兄上と個人的に食事をする仲だ。
私など……兄上の指示でなければ、関わる必要もあるまい」
「は……!?」
ルシアンはそれだけ言うと、無表情から憤怒の形相に変わった。
その表情を見た彼らは、更に身体を震わせる。
「………今すぐ、消えろ。二度とその面見せるな」
「いえ!お願いです、我々の話を聞い…!」
「消えろ…!」
その言葉を受け…全員足早にその場を後にする。
廊下には沢山の生徒がおり、その場は騒然となったが…ルシアンがひと睨みすると皆口を閉じた。
「これは一体、なんの騒ぎでしょうか?殿下」
「…マクロン侯爵令息か。貴様には関係な…くもないか…?」
そこに現れたのは、セレスタンとエリゼを除くいつもの面々。
ルシアンはそれぞれに視線を向け…シャルロットの前で止めた。
「…?何か私にご用でしょうか?」
「(これが、天才の妹か…)…なんでもない」
そして彼は、教室をに背を向けた。
「ルシアン様、もうすぐ先生が見えますわよ」
「私は気分が悪い。休ませてもらう」
ルネの言葉も聞かずに歩き出す。その背中には…
「セレス、さっきのぶん投げたの一体なんだ!?」
「ふっふー!一本背負い…もどきさ!(前世で)本で読んだ(そして弟相手に練習した)」
「ボクにも教えろ!」
「あ、自分もいいっすか!?」
「ラサーニュ、俺にもー!」
「ラサーニュ様格好良かったわ!」
「いやあ…えへへ~」
という…廊下とは全く違う雰囲気で盛り上がる声が聞こえてくる。
ルシアンは一度足を止め…すぐにまた歩き出す。
「………「あんなん」で悪かったな…」
その呟きは、誰にも届かなかった。
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