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学園1年生編
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しおりを挟む囲まれた僕達は、とりあえずヘルクリスを小さくした。
そしてゆっくりと降りて…自主的に、正座しました。
駆け付けたルキウス殿下に「僕の精霊です…」と告げたら、警備の皆様に「危険は無い、心配要らない。ただし陛下には報告してくれ」と言ってくれた。
で。3人並んで正座する僕達の前に立ち…。
「……何か、言い訳は?」
と、呆れながらおっしゃってます…。
「えっと…その。
ちょっと気分が沈んでしまいまして…無理矢理上げる為に、ハイになったんです、はい…。
あ、今のはハイとはいをかけた訳ではなくてですね…いえ、なんでもありません…」
殿下は大きくため息をついた。申し訳無さすぎる。
というか、殿下の両側にエリゼとパスカルも立っている。ゲルシェ先生も、ラディ兄様も、ルクトル殿下も…囲わんといて…。
「あの…全部僕のせいです。僕がヘルクリス…精霊を焚き付けた結果ですので…。
この2人は見逃してください…」
「いいえ、私も一緒になって調子に乗りました。しかしバジルは私達を諌めようとしていました、彼は見逃してくださいませ」
「いえ、止めきれなかった僕にも責はございます。まとめて罰してください!」
うう…!2人の優しさが沁みるう…!
でも僕のせいで彼らまで罰せられるのは本当に嫌だ。どうにかして逃さねば…!
だがここで、ヘルクリスが余計な口を出すのだ。
「おい人間。何故私の契約者が地に這いつくばっている?
まさか危害を加えようとしているのではあるまいな?」
「ヘルクリス、下がって。今回僕が悪い事をしたんだから、怒られて当然なの」
「当然であるものか!お前が何をしたというのだ」
そんなもん、決まってんでしょうが。冷静になってみりゃ一目瞭然だわ。
皇宮も程近い場所でヘルクリスに咆哮をあげさせ、国の重鎮及び近隣住民を不安に陥れた。
派手に旋回させこれまた近隣住民、学生達に恐怖心を与えた。
実際僕がこうやって制御していると知らなければ…恐ろしい怪物が暴れているとしか見えないでしょうよ!!
だというのにヘルクリスは、小さいままではあるが周囲を威嚇している。
ヨミの言葉を信じるならば暴れる事はあっても、人間を傷付けはしないだろうが…このままじゃマズい!!
「私は暴れてなどいない!理性を保って、そう…パフォーマンスをだな!」
「だーかーらー!僕はそう理解してるけど、他の大多数にとっては君は恐怖の対象だったの!
(…あ、そうだ!)いい?人間ってのは、君のように大きくて美しくて格好良い存在を恐れるの!
そんな素敵な君が予告も無しに威厳ある姿を見せたら、皆びっくりしちゃうの!!」
「そ…そうか?ならば仕方がないな、うん!!
私の美しさが罪なのだな、しっかりと叱責されるがよいぞ!!」
嘘は言ってない、うん!腹立つけど!!
僕は彼に見えない所でガッツポーズを決めた。
契約してまだ1時間も経ってないが…扱い方はよく分かった気がする!
「……はあ…怒ってなどいない。驚きはしたが…3人共、立ちなさい」
ルキウス殿下はそう言って、ロッティの手を取って立たせてくれた。
いや…いいんですよ?完全に僕が悪いんだし…相手が最上級精霊だからって、遠慮しないで怒ってください!
と僕がテコでも正座の姿勢を崩さないでいたら、バジルも一緒になって続けてた。
殿下は僕達のそんな姿に…ふっと小さく笑ってから
「あで!」
「うっ!」
「はい、これで罰は終わりだ」
くう…デコピン喰らった…!
…殿下、以前ルシアンが間違った事した時は思いっきし引っ叩いてたのに…なんか僕達に優しくない?
「お前達は本当に反省しているようだしな。
それに…あいつが黙っていなそうだ」
「あいつ?」
どいつ?と殿下が親指でくいっと指すほうには…目を吊り上げて殿下を睨む兄様が…。
…過保護すぎやしませんかね?兄様は無視して、僕達は今度こそ立ち上がる。
よっこいせ…とっ!?
「わわっ!」
「っと」
気付かないうちに足が痺れていたみたいで、僕は立ち上がった途端によろめき、目の前に立っていた殿下にもたれ掛かってしまった。
しかし殿下、動かん!体幹すんごいしっかりしてるう!…じゃなくて!
「すみません!」
「いや、気にするな。足が痺れているのだろう?」
と言って彼は、僕をひょいっと持ち上げた。
おお、殿下の抱っこ久しぶり。いつかのように、また左腕に座らされた。
ところでなんでバジルは痺れてないの…?僕の座り方が悪いんだろうか…正座するといつもこうなんだよなあ。
「ルキウス殿下。俺が代わりましょう、俺の弟なので」
「なあに、気にするな。全然重く無いからな、全く負担にはならんぞ?」
「ははは、軽くて当然でしょう。ですが殿下は他にやるべき事がありましょう?」
「彼らから話を聞くのが最優先だ」
「こんの変態皇子がぁ…」(小声)
「やめろ、ドアホ!」(小声)
なんか…殿下と兄様が喧嘩してる。僕もこのままでいいんだけど。殿下の抱っこ、安定してるし。
いっぱい集まって来ちゃった人達も、騒動が終結したのでそれぞれ戻って行く。
僕はこのままどこへ連行されるんですかね?生徒会室かしら?と考えていたら…
「!?」
殿下に掴まりながら後ろを見ると…兄様だけでなく、パスカルとロッティも物凄い形相で殿下を睨みつけている…!?
ルクトル殿下とゲルシェ先生は「やれやれだぜ」な表情。エリゼはヘルクリスに興味津々そう。
何故か怒り狂う3人を気にしながらも、僕は抱っこされたままやっぱり生徒会室に連れて行かれました。
※※※
そうしてソファーに座らされた訳ですが。
2人掛けのソファーに…僕を真ん中に、両側にロッティと兄様が座っとる…。
兄様大きいから、エリゼとルネちゃんと3人の時よりキツい…!だが離れようとしない、僕は諦めた。
更に膝の上にはセレネが。後ろにはパスカルとバジルが立っている。
何この包囲網?僕逃げると思われてる?
対面にはルキウス殿下とルクトル殿下がソファーに腰掛け、ゲルシェ先生が壁にもたれて立っているぞ。
そして肝心のヘルクリスだが、生徒会室のカーペットの上でむふーっと寛いでいる。
エリゼはその様子を観察しているが…ヘルクリスはちらっと見つつも好きにさせている。
…気性が荒いって、アレだよね。気分を害さなければ、別に普通って事だよね。
今のとこヘルクリスが機嫌を損ねるのは…僕が怒られていた時、警備に囲まれた時。
もっと法則性が分かれば…彼が暴れる前に防げそう。
あっちは心配要らなそうなので、僕達はルキウス殿下とお話をする事に。
「ふむ…ではあちらは風の最上級精霊、エンシェントドラゴンという訳か…。
契約に至った経緯を聞いてもいいか?」
「それが…ヨミが呼びました」
「そういえば、ヨミの気配がしないんだぞ。
それにこの匂い…シャーリィ、ヘルクリスに食われたか?」
「彼は今、調べ事で僕の側を離れてるの。
で、その間不安だからってわざわざヘルクリスを呼んでくれて…って、匂い?」
僕の答えに反応したのはセレネだった。
あれっ、僕臭い!!?確かに彼の唾液まみれになりましたが!?
ちゃんと流したのに…!僕が自分の腕やら服やらをくんくん嗅いでいたら、ロッティも嗅いできた。
「大丈夫、いつものお兄様のフローラルな香りよ!!」
いつもフローラルでは無いと思うけど…ロッティがイイ顔で親指を立てているので、僕は何も言えない。
ん?
「ぐ…!」
なんか後ろからパスカルの呻き声が聞こえる…ふと左を見ると、兄様が後ろに手を伸ばしている。
何事?と思い振り向こうとしたら…
「お兄様は見なくていいのよ」
と、ロッティに頭を押さえつけられてしまったぞ。
一体後ろで何が…?
まさかパスカルも僕の匂いを嗅ごうとして、兄様からアイアンクローを喰らっているなど…僕は知る由もありませんでした。
「……大丈夫だぞ!精霊にしか分からない印…みたいなもんだぞ。
…人間離れした魔術耐性が付与されてるけど」
?セレネは最後…ボソっと何か呟いた。聞き返したが、なんでもないぞ!と言われてしまったぞ。
「…ごほん。気を取り直して…じゃあさっきの咆哮は、何か異常事態だった訳ではないんですね?」
「はい…アゲアゲでフゥー!な感じだっただけです」
「……そうですか」
すいませんね、アホな説明しか出来ませんで。でもそうとしか言いようがないんですわ…。
その後も事情聴取のように色々聞かれたが、ヘルクリスも今は大人しいので…とりあえず問題なし、で終わった。
ふいー…お騒がせしました…と深々と頭を下げ、僕達1年生組は生徒会室を後にした。
部屋を出る際、僕はゲルシェ先生に頭を撫でられた。…ふふ。
ヘルクリスは普通にのしのし歩いている。大きい時と違い今は二足歩行のようだ、例えるならばリザー◯ン。
セレネを頭に乗せ、「アレがセレネの契約者、パスカルだぞ」「パスカルか!!よろしい、お前にも私を名で呼ぶ事を許可しよう!」という会話をしている。
しかし、なんでエリゼとパスカルは出て来たん?
「いや…普通に授業を受けていたら恐ろしい咆哮が轟いて。
その直後にグラウンドに巨大な旋風が発生したと思ったら、大きな翼の獣が降り立ったもんで…教室中パニック寸前だったんだ。
そこにセレネが「あれは風の最上級精霊だぞ!」って教えてくれて」
「それで先生が、パスカルに様子を見に行くよう頼んだんだ。ボクはそれについて行っただけ。
しかもよく見るとお前らが背中に乗ってるんだから…他の連中も来たがったが、大人数だと精霊様を刺激してしまうから止めたんだ」
なるほど…。
もう放課後で、廊下には数人の生徒がいる。皆ヘルクリスの姿を見て、慌てて廊下の端に寄ってるぞ。もう噂になってんのか…。
僕達の教室に向かうと…まだルネちゃん達は残っていた。どうやら待ってくれていたらしい。
「セレスちゃん!…そちらが、先程の精霊様ですの?」
「うん。ドラゴンのヘルクリス。よろしくね!」
ヘルクリスは手を挙げて挨拶した。ヨミと違って社交的だな…。
ジスランもルシアンにも心配をかけてしまったらしい。こんなに気遣われると…自分アホな事したなあ…と自己嫌悪に陥る…。
「ほんとごめんね…もうしません…」
「いやあ、私の美しさがいけないのだ。どうしようも無いだろう、お前は何も気にする事は無い!!」
こんのドラゴン…今から精霊界に送り返してやろうか…?
その後はいつも通りの放課後。解散してそれぞれ過ごそうとしていたら、ルシアンが声を掛けて来た。
「今日は空いてるか?少し話が」
「いいよ。医務室行こっか」
エリゼも、という事なので3人で医務室に。先生は普通にいた。
「……なんか用か?」
「場所だけ借りに来た!」
仕事する先生を横目に、僕達は自分でお茶を淹れてお菓子を用意する。勝手知ったる他人の部屋、どこに何があるか全て把握済みさ。
そしてダイニングテーブルで落ち着いた。すると早速、ルシアンが何かの冊子を2つ取り出す。
「その前に。孤児院の話…エリゼから聞いた。
もう…大丈夫なのか?」
「…うん」
大丈夫。まだまだ改善したいところはあるけど…今はもう、軌道には乗ったから。
「…そうか。私に力になれる事があれば、いつでも声を掛けてくれ。
で、だ。これを2人に」
「「?」」
スッと差し出された冊子を手に取り開くと…あれ、昨日の動物園の写真!?
「早いな!」
「昨日すぐに現像してもらった!中々良く撮れてると思わないか?まあ私とセレスは変装してるけど…これも思い出だ」
おお…アルバム!!写真の中には、僕やエリゼや動物が写ってる。
ルシアンは基本的に撮影者だったから…写ってるの少ないなあ。
僕達が写真を見ながら盛り上がっていたら、ゲルシェ先生が後ろからひょこっと覗き込んで来た。
「?この金髪は殿下として…こっちの金髪の女の子は?」
「えへ~僕だよ!先生にもバレなかったかあ、完璧な変装だね!」
先生は僕の言葉に、すごくびっくりしていたぞ。
変装に自信がついた!まあ実際面と向かって会話したら…不安だけど!
「へえ…可愛いじゃないか」
いやん、照れるじゃないですか!そんな風にいい気分になっていたら…
「あ。ルキウス兄上には速攻バレたぞ。「コレはラサーニュか。似合っているな」って!」
………あんですとーーー!!!?
~ルシアンの回想~
昨日の夜、自分の部屋で写真を整理していたら…。
『おやルシアン。夕飯にも来ないと思ったら…これは、写真ですか』
『ルクトル兄上!もうそんな時間でしたか、ごめんなさい!』
『いいんですよ。…動物園でしたっけ、良い表情ですね』
『はい!良く撮れたと思っています』
『…?コレはルシアン、この子はラブレー君。この女の子は…?』
『……えっと~…(本人の承諾無しにバラしていいのかな…?ここは誤魔化しておくべきか…)。
この子は、その…!』
私がなんと言おうか迷っていたところ、ルキウス兄上も部屋に入ってきて…写真を持ち上げ、サラッと言ったんだ。
『コレはラサーニュか。似合っているな』
『『えっ!!?』』
『え?って…そうだろう?
妹のほうかと思ったが、どこからどう見てもセレスタンのほうだ。
しかし、何故女装を…?』
『え…と!エリゼが、男3人の動物園は嫌だと言うので!!せめて視覚的にだけでもと思い、セレスはそうなりました…!!』
『ああ…確かに。ああいう所は家族連れや恋人同士が多いからな。
はは、どこからどう見ても女性だな』
兄上は珍しく笑いながらそう言って…『早くダイニングに来なさい』と出て行った…。
『…全然気付きませんでした…髪と目の色が違うだけで、大分印象が変わりますね…』
『ルキウス兄上…なんでこういう時だけ鋭いんですか…!』
~回想終わり~
ルシアンの言葉を聞いた僕は…勢いよく立ち上がり、廊下に飛び出した。
3人がなんか言ってるが無視だ!!ヘルクリスは当然ついて来るので、彼の背中に乗って廊下を走りまくった。
ドンドンドン!
「すいません!1年生のセレスタン・ラサーニュですが!!」
ガチャ
「どうしたんだ、セレス?」
「ラディ兄様!!ルキウス殿下いる!?」
「いるぞ?ほら」
僕が向かった先は、生徒会室。兄様が扉を開けてくれたので、急いで中に入った。
中にはいつもの3人以外の役員さんもいた。いきなり現れた僕とヘルクリスに驚きつつも、すぐに仕事に戻る。
ヘルクリスはそのままカーペットの上に転がった。どうやら気に入ったみたいね。
「どうしたんだ?何か言い忘れた事でも?」
ルキウス殿下も突然の僕にちょっぴり驚いているよう。だが、言っておかなければならない事がある…!
「あのですね…女装は僕の趣味ではありませんから!エリゼとルシアンに強要されただけなので…!!」
このまま殿下に僕が女装癖があるなど勘違いされていちゃあたまらん!!なのでわざわざ乗り込んで来たのだ。
座っている彼に近付き、耳打ちをした。殿下は僕が何を言っているのかすぐ分かったようで…凶悪顔でニヤッと笑った。
「似合っていたぞ?可愛いじゃないか、私も直接見せてもらいたかったな。ホラ」
ホラ?殿下が机の引き出しから出したのは…僕が、うさぎを抱っこしている写真…!?
他にも、エリゼとルシアンがそれぞれうさぎと写っている写真も!!
「なっなんで、持ってるんですかー!!?」
「ルシアンに貰った。私はうさぎが好きなのでな」
「じゃあ僕がうさぎの写真集をプレゼントして差し上げます!!だからコレは返してー!!!」
「はは、断る」
なんとか取り返そうとするも…殿下が逃げる!!ちょっとー!!ていうか、殿下は背が高いから…どうやっても手が届かん!
頭の上でピラピラさせないで!かーえーしーてー!
「なんだこれ?」
「「あ」」
そんな殿下の手から、兄様が写真を奪った。ナイス!
「兄様!その写真僕にちょうだい!!」
「………」
兄様は写真と僕と殿下を交互に見て…
「ルキウス。この写真について詳しく」
「いーやーーー!!!」
この裏切り者ー!!
はっ!ルクトル殿下!殿下は僕の味方ですよね!?
そう信じ期待の眼差しをルクトル殿下に向けると…
「…………」
彼は目を逸らしながら、1枚の写真を取り出した。
そこには…羊と戯れている僕の姿があったのだ。
どうやらここには、僕の味方はいないらしい…。
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