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第十二話 待ち時間
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第十二話 待ち時間
……やっぱ、あれはマズかったかぁ…………。
私は、さっきの自分の発言を省みていた。
澪君が、「トイレに行く」と言って出ていった後の、澪君の部屋で。
澪君にとって、学校という場所は、特に大きな意味を持つ場所だった、とか、そんな話ではないと思う。
私の言葉は、間違ってない。もし間違っていたら、彼は出ていくんじゃなく、訂正するだろう。
わざわざ嘘をついてまで私から離れたのは、私の言葉が図星だったから。
『社会とつながっている実感が欲しくて登校していた』ことが、本当だったから。
だから、私がまずかったのは、言った内容じゃなく。
言い方だった。
踏切から彼を助けて、彼と交流して五分も経たないうちに、私は澪君がどんな人間なのか、なんとなく察しがついていた。
あ、この人、自分の身体を言い訳にして孤独ぶってる、ただの寂しがり屋だ、と。
だから私は、少し、いや、だいぶ強引だったけど、彼とスキンシップを図ったし。
お茶をする、デートみたいなこともやった。
別に、誰でも彼でも、あんな音速を超えた距離の詰め方で挑んだりしない。
初対面の同い年くらいの男の子にキスなんてしないし、お姫様抱っこもしない。
ただ、ちょっと腹が立っただけなのだ。
そりゃ、私には彼の苦悩は計り知れないし。
今まで私と遊んでた人たちに較べれば、それ以上には苦しんできたんだろうし、きっと今だって現在進行形で色んな事に苦しんでいるんだと思う。
でも、自分に無いものばっかり数えて、不貞腐れて。
そんなガキっぽさを、言葉の洪水で誤魔化しているだけに見えたから。
そんな姿勢が、気に喰わないから。
私は彼を、室人澪君を、残りの余命を存分に使って、振り回してやると決めたんだ。
さぁ、どうしよう。
澪君が出て行った時に追いかけなかったのは、私も少し感情的になっていたからって言うのもあるんだけど、それでいいとも思ったから。
ただ、やっぱり彼が帰ってこないことには、私は彼を連れ出せない。
ここでずっと待っていてもいいけれど、電車の時間だってある。ずっとは待っていられない。さすがにここまで親に迎えに来てもらうのには、躊躇いがある。
それに、私の目から外れた澪君は、今度こそ死のうとして死ぬかもしれない。
それを考えると、今すぐにでも探しに行った方がいいのかもしれない。
でも私は、彼の保護者じゃない。
これで死んじゃったら、もう仕方ないと思うしかない。
そこまで強い意志を持って死ぬのなら。
どのみちあと一年間、私の力で止められるものではない。
ちょっとした苛立ちと気まぐれで、助けようとしているだけだから。
色々と失ったけれど。色々とプレゼントしたことにすればいいし。
人生掛けてまで、構っている暇はない。
なんてったって、あと一年しかないのだから。
ただ、もし、澪君が帰ってきてくれたら。
その時はちゃんと、私が振り回す。
死にたかったのを忘れるくらいに振り回す。
死ぬ暇がないほどに、生きることに忙しくしてやる。
あの不幸マウントは気に喰わなかったけれど、思いが浅い人間じゃなかったし。
信用することに、嫌悪感は抱かなかった。
だから私は、彼がここに帰ってくるのがどれだけ遅くなっても、最短で電車に乗れるように準備するくらいは、してあげてもいいと思った。
そうして私は、中身が雪崩れて半開きになったスーツケースに、彼が詰めようとしていた服を詰めた。
貴重品……は、さすがに私が持ってたら悪いから、机の上にでも置いておこう。
っていうか、スマホも財布も持たないで出かけるの、普通にやめた方がいいと思う。
…………あとは、メモでも残しておくか。
準備が整った。
そして私は、彼のスーツケースを転がして、鍵のかかっていない玄関を開ける。
外は雨だった。
澪君、どうせ傘も持って行ってないんだろうなぁ。
そう思ったから、いったん部屋に戻って、もう一回スーツケースを開いて、バスタオルとフェイスタオルを補充する。
私でさえちょっと重たくて引き摺りにくいのに、車いすで引き摺るのって、どれくらい大変なんだろう。
そんなことを考えながら、「傘、借りるね」と独り言を呟いて、私は自分のスマホでマップを開いて、一足先に駅へ向かった。
枳駅までは、思っていた以上に距離があった。着いたのは午後六時過ぎ。三十分以上かかってしまった。
これくらいの距離、彼の細腕で漕げるのだろうかと、小さな不安が頭をよぎる。
太ももが若干痛むから、駅の構内まで入って、時刻表と観光名物のポスターが貼ってある太い柱に寄りかかる。目を向けた先にみどりの窓口があった。
ふと、その窓口で車いすに乗っている人が、何やら手続きをしているのが見えた。
そういえば、車いすの人ってどうやって電車に乗るんだろう。
なんかうまい具合に持ち上げて乗るんだろうけど。
電車に乗る習慣がないどころか、まだ人生で両手の指に納まるほどしか乗車経験がない私にはわからなかった。
それが悔しくて、でも駅員に尋ねるのも少し恥ずかしくて、スマホを開く。
調べたところ、スロープを架けて乗車することがわかった。同時に、乗車前に事前に連絡が必要だから、早めに来て欲しいということもわかった。
今の時間は六時十二分。終電発車時刻まであと三十分。
サイトには、十分前までには改札に連絡するべきと書かれていた。
つまりあとニ十分。大丈夫。まだ時間はある。
……時間ああるけど、万が一を考えて。
ギリギリに備えて。できることはしておこう。
だからまず、楓町までの切符を二人分買って。
次に駅員に、私たちが乗る予定の電車に車いすに乗っている澪君が乗るから、スロープを用意していて欲しいと伝えて。
そして、雨に濡れた彼の頭や服を拭くために、駅に着いてから真っ先に取り出しておいた補充したタオルを、スーツケースに戻して。
彼の到着を待った。
一分がとても長く感じられた。
私の周りの時間の流れだけ遅くなっているんじゃないかと錯覚してしまうほどに。
普段、どちらかといえば待つより待たせる側だし、待つことになったとしても一人で散策したりウィンドウショッピングしたりして時間をつぶしていたし、時間をつぶすのは得意だった。
でも今は、そんなことをしている状況ではない。
先に電車に乗っておこうかとも思ったけれど、あいにく彼の分まで切符を買ってしまっている。だから電車に乗るどころか、先に改札にさえ通れない。
焦りで改札ばかり見てしまう。改札の先の待合室に掛けられた大きなアナログ時計の長針が、もうすぐ5を指し示そうとしていた。
雨で進みにくい?
いや、私が駅に着く少し前から雨は上がっていた。でも濡れた道路は確かに滑るかもしれない。逆に進めそうだけど。
メモに気づいていない?
割とわかりやすいところに置いたはず。無くなったスーツケースに対して何らかの行動を起こすだろうし、気づくとは思う。
そもそもまだ帰っていない?
それとも彼の意思で追いかけてこない?
もしかして、もう………………?
加速していく焦りを振り払おうと、自問自答に躍起になって。
スーツケースを押したり引いたりしていると、持ち手に引っ掛けた傘から雫が飛散していった。
あと三分。
チャイムが鳴って。
『四番乗り場に、十八時、四十二分。普通列車、楓行きは、二両編成です。』
とアナウンスが終わったとき。
視界の奥から、紅い車いすに乗った少年が、こちらに向かって走ってくるのが見えた。
私は思わず、走り出してしまって。
手を離したスーツケースが倒れて大きな音を立てたことにも構わずに。
生乾きの澪君を。
窒息するくらいに、抱き絞めた。
……やっぱ、あれはマズかったかぁ…………。
私は、さっきの自分の発言を省みていた。
澪君が、「トイレに行く」と言って出ていった後の、澪君の部屋で。
澪君にとって、学校という場所は、特に大きな意味を持つ場所だった、とか、そんな話ではないと思う。
私の言葉は、間違ってない。もし間違っていたら、彼は出ていくんじゃなく、訂正するだろう。
わざわざ嘘をついてまで私から離れたのは、私の言葉が図星だったから。
『社会とつながっている実感が欲しくて登校していた』ことが、本当だったから。
だから、私がまずかったのは、言った内容じゃなく。
言い方だった。
踏切から彼を助けて、彼と交流して五分も経たないうちに、私は澪君がどんな人間なのか、なんとなく察しがついていた。
あ、この人、自分の身体を言い訳にして孤独ぶってる、ただの寂しがり屋だ、と。
だから私は、少し、いや、だいぶ強引だったけど、彼とスキンシップを図ったし。
お茶をする、デートみたいなこともやった。
別に、誰でも彼でも、あんな音速を超えた距離の詰め方で挑んだりしない。
初対面の同い年くらいの男の子にキスなんてしないし、お姫様抱っこもしない。
ただ、ちょっと腹が立っただけなのだ。
そりゃ、私には彼の苦悩は計り知れないし。
今まで私と遊んでた人たちに較べれば、それ以上には苦しんできたんだろうし、きっと今だって現在進行形で色んな事に苦しんでいるんだと思う。
でも、自分に無いものばっかり数えて、不貞腐れて。
そんなガキっぽさを、言葉の洪水で誤魔化しているだけに見えたから。
そんな姿勢が、気に喰わないから。
私は彼を、室人澪君を、残りの余命を存分に使って、振り回してやると決めたんだ。
さぁ、どうしよう。
澪君が出て行った時に追いかけなかったのは、私も少し感情的になっていたからって言うのもあるんだけど、それでいいとも思ったから。
ただ、やっぱり彼が帰ってこないことには、私は彼を連れ出せない。
ここでずっと待っていてもいいけれど、電車の時間だってある。ずっとは待っていられない。さすがにここまで親に迎えに来てもらうのには、躊躇いがある。
それに、私の目から外れた澪君は、今度こそ死のうとして死ぬかもしれない。
それを考えると、今すぐにでも探しに行った方がいいのかもしれない。
でも私は、彼の保護者じゃない。
これで死んじゃったら、もう仕方ないと思うしかない。
そこまで強い意志を持って死ぬのなら。
どのみちあと一年間、私の力で止められるものではない。
ちょっとした苛立ちと気まぐれで、助けようとしているだけだから。
色々と失ったけれど。色々とプレゼントしたことにすればいいし。
人生掛けてまで、構っている暇はない。
なんてったって、あと一年しかないのだから。
ただ、もし、澪君が帰ってきてくれたら。
その時はちゃんと、私が振り回す。
死にたかったのを忘れるくらいに振り回す。
死ぬ暇がないほどに、生きることに忙しくしてやる。
あの不幸マウントは気に喰わなかったけれど、思いが浅い人間じゃなかったし。
信用することに、嫌悪感は抱かなかった。
だから私は、彼がここに帰ってくるのがどれだけ遅くなっても、最短で電車に乗れるように準備するくらいは、してあげてもいいと思った。
そうして私は、中身が雪崩れて半開きになったスーツケースに、彼が詰めようとしていた服を詰めた。
貴重品……は、さすがに私が持ってたら悪いから、机の上にでも置いておこう。
っていうか、スマホも財布も持たないで出かけるの、普通にやめた方がいいと思う。
…………あとは、メモでも残しておくか。
準備が整った。
そして私は、彼のスーツケースを転がして、鍵のかかっていない玄関を開ける。
外は雨だった。
澪君、どうせ傘も持って行ってないんだろうなぁ。
そう思ったから、いったん部屋に戻って、もう一回スーツケースを開いて、バスタオルとフェイスタオルを補充する。
私でさえちょっと重たくて引き摺りにくいのに、車いすで引き摺るのって、どれくらい大変なんだろう。
そんなことを考えながら、「傘、借りるね」と独り言を呟いて、私は自分のスマホでマップを開いて、一足先に駅へ向かった。
枳駅までは、思っていた以上に距離があった。着いたのは午後六時過ぎ。三十分以上かかってしまった。
これくらいの距離、彼の細腕で漕げるのだろうかと、小さな不安が頭をよぎる。
太ももが若干痛むから、駅の構内まで入って、時刻表と観光名物のポスターが貼ってある太い柱に寄りかかる。目を向けた先にみどりの窓口があった。
ふと、その窓口で車いすに乗っている人が、何やら手続きをしているのが見えた。
そういえば、車いすの人ってどうやって電車に乗るんだろう。
なんかうまい具合に持ち上げて乗るんだろうけど。
電車に乗る習慣がないどころか、まだ人生で両手の指に納まるほどしか乗車経験がない私にはわからなかった。
それが悔しくて、でも駅員に尋ねるのも少し恥ずかしくて、スマホを開く。
調べたところ、スロープを架けて乗車することがわかった。同時に、乗車前に事前に連絡が必要だから、早めに来て欲しいということもわかった。
今の時間は六時十二分。終電発車時刻まであと三十分。
サイトには、十分前までには改札に連絡するべきと書かれていた。
つまりあとニ十分。大丈夫。まだ時間はある。
……時間ああるけど、万が一を考えて。
ギリギリに備えて。できることはしておこう。
だからまず、楓町までの切符を二人分買って。
次に駅員に、私たちが乗る予定の電車に車いすに乗っている澪君が乗るから、スロープを用意していて欲しいと伝えて。
そして、雨に濡れた彼の頭や服を拭くために、駅に着いてから真っ先に取り出しておいた補充したタオルを、スーツケースに戻して。
彼の到着を待った。
一分がとても長く感じられた。
私の周りの時間の流れだけ遅くなっているんじゃないかと錯覚してしまうほどに。
普段、どちらかといえば待つより待たせる側だし、待つことになったとしても一人で散策したりウィンドウショッピングしたりして時間をつぶしていたし、時間をつぶすのは得意だった。
でも今は、そんなことをしている状況ではない。
先に電車に乗っておこうかとも思ったけれど、あいにく彼の分まで切符を買ってしまっている。だから電車に乗るどころか、先に改札にさえ通れない。
焦りで改札ばかり見てしまう。改札の先の待合室に掛けられた大きなアナログ時計の長針が、もうすぐ5を指し示そうとしていた。
雨で進みにくい?
いや、私が駅に着く少し前から雨は上がっていた。でも濡れた道路は確かに滑るかもしれない。逆に進めそうだけど。
メモに気づいていない?
割とわかりやすいところに置いたはず。無くなったスーツケースに対して何らかの行動を起こすだろうし、気づくとは思う。
そもそもまだ帰っていない?
それとも彼の意思で追いかけてこない?
もしかして、もう………………?
加速していく焦りを振り払おうと、自問自答に躍起になって。
スーツケースを押したり引いたりしていると、持ち手に引っ掛けた傘から雫が飛散していった。
あと三分。
チャイムが鳴って。
『四番乗り場に、十八時、四十二分。普通列車、楓行きは、二両編成です。』
とアナウンスが終わったとき。
視界の奥から、紅い車いすに乗った少年が、こちらに向かって走ってくるのが見えた。
私は思わず、走り出してしまって。
手を離したスーツケースが倒れて大きな音を立てたことにも構わずに。
生乾きの澪君を。
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